井上尚弥(大橋)はラモン・カルデナス(メキシコ)にダウンを奪われはしたもののそこから巻き返しての完勝。大方の予想に反してエキサイティングなファイトになったこの試合は、「シンコ・デ・マヨを救った試合」と呼ばれ、そして日本ではそうなっていませんが、アメリカではファイト・オブ・ザ・イヤー候補とも言われています。
そして中谷潤人(M.T)は難敵の対抗王者、西田凌佑(六島)との激闘を制し、自身初の王座統一を果たしました。この試合は中谷にとっても試される試合で、西田の頑張りは本当に感動を誘うものでしたが、地力の強さはやはり中谷にあった、とも感じます。
一つ一つ、戦いをクリアしながら来年5月、東京ドーム決戦と言われている日本ボクシング史上最高の戦いに挑む両雄、良いパフォーマンスを見せながら是非ともこの戦いを実現してほしいものです。
ということで今回のブログは、「12月」サウジ開催を予定されているリヤドシーズンについて。

井上尚弥はアラン「ダビ」ピカソ?
「井上尚弥のサウジアラビア・リヤドでの初戦がすでに決まっている」と報じたのはThe Ring。まだ9月14日、名古屋IGアリーナの試合も正式発表となっていませんが、気の早い話です。
ともあれ、井上陣営がフェザー級進出を遅らせる、という噂は流れていたことなので、このことはエポックメイキングなニュースではありません。
そしてその相手がアラン「ダビ」ピカソだということも、想定の範疇を出ないことでもあります。
デビッド・ピカソとも表記されるアラン「エル・レイ」ピカソは、本来であればシンコ・デ・マヨで井上と戦う予定でしたが、嘘か誠かピカソ・シニアがこの試合を断り、破談。それでもチャンスが巡ってくるのだから、やはり「人気」というものは侮れません。
このピカソはメキシコの最高学府UNAM(メキシコ国立自治大学)で学ぶ学生で、日本で言えば東大理科三類。彼のモチベーションがどこにあるのかはわかりませんが、自ら死地に赴くような貪欲さというものは買いたくなります。
↓以前書いたピカソの記事
いずれにしろ、この井上尚弥との対戦に舞い戻ってきたピカソ、またその父からすれば、ラモン・カルデナスの健闘が大きいのでしょう。
カルデナスは明らかに良い左フックを持っており、さらにそれが井上の弱点の一つとも重なり、そしてジョエル・ディアスの「とにかく思いっきり左フックを振れ」という作戦も相まって効果を発揮、モンスターをダウンさせるに至りました。
果たしてピカソがそれを持っているか、というと難しく、ネリ戦、カルデナス戦と毎年5月にダウンを喫する井上ですが、それをなし得るにはハードパンチが必要であり、もし井上に勝つのならば「ハードパンチが必須」との考えはもう何年も変わらないものです。
なので結局はモンスター・ハントの一番手は9月に来日するムロジョン・アフマダリエフに変わりはありません。
アンダーカードの「ベスト」
この戦いは12/27(日本時間12/28)、サウジアラビアのリヤドで行われる、とされています。ちなみにこの記事が出るのと同時に、ピカソはMPプロモーションのサポートを受けることが発表されました。我々もよく知るショーン・ギボンズがマネージャーに就く、ということです。
もはや日本とのつながりが深い、と言えるギボンズは、ここ最近でもエドゥアルド「シュガー」ヌニェス、ペドロ・タドゥランを日本に送り込んで勝たせ、さらにはメキシコでウィリバルド・ガルシアの世界初戴冠、そしてイギリスでもフランシスコ・ロドリゲスJrをガラル・ヤファイに勝利して世界再戴冠、絶好調中の絶好調です。
これでもしパッキャオがバリオスに勝ってしまったら、もう一生分の運を使い切ってしまうほどですね。
ともあれ、この12月のサウジ興行は、アンダーカードも含めて日本vsメキシコ、となるようです。
現在配信プラットフォームの進出により絶好調の日本でも、サウジマネーには敵わないのだから、ここは多くの世界王者たち、プロスペクトたちの出場を期待したいところです。
まずその筆頭はもちろん中谷潤人で、トゥルキはカネロvsクロフォードのアンダーカードに出てほしいボクサーとして名前を挙げていますが、そうではなくてこの12月の試合こそがベスト。ここでスーパーバンタム級デビュー、もっと言えば噂になっているラモン・カルデナス戦があればこれは非常に興味深いものになります。当然、カルデナスはメキシカンですから、これは十分にありえる戦いです。
そこから5ヶ月空けて東京ドーム戦、となれば、お互いに、また、観る側にとってベストではないかと思います。
そして日本の誇る3人目のP4P、寺地拳四朗(BMB)の登場も期待できるのではないでしょうか。スーパーフライ級進出はもう少々お待ちいただいて、フライ級でフランシスコ・ロドリゲスJr.戦。この戦いはロドリゲスがあくまでもWBCの暫定王者なのだから、起こるべき戦いでもあり、個人的にはヤファイを日本でみたかったですが、こればかりはめぐり合わせで仕方がありません。
寺地拳四朗vsフランシスコ・ロドリゲスJr.というのも日本vsメキシコのライバル対決を彩る素晴らしいファイトになるはずです。
トゥルキ・アラルシクのラブコール
他に登場する日本人ボクサーといえばやはり堤駿斗と堤麗斗(ともに志成)。弟・麗人はまだ世界タイトルショット云々という段階ではありませんが、堤麗斗に関してはまだ証明されていない部分もあるかもしれませんが、ランキングだけ見ればいけなくはない。
最上位はWBAの3位ですが、他の団体では下位、まあそこはアラルシクのチカラで何とでもなるでしょう。
この階級(スーパーフェザー級)のメキシコ人王者はエマニュエル・ナバレッテとエドゥアルド・ヌニェス。当然、どちらもかなり厳しいですが、あり得ることかもしれません。
あまり軽量級に興味のないアラルシクが、いったいどのボクサーをこの興行に出場させるのか、というのは、おそらく日本のプロモーター陣がセレクトするのではないでしょうか。
アラルシクは「トムとジェリー」の形をもう見たくない、とのことなので、「トムvsトム」となるようにチョイスするのかもしれません。そうなると、日本人ボクサーが多数出場することもあって、これは大変に注目される、かつ、激闘だらけの興行になるのかもしれません。
いずれにしろ、次の試合がまだ正式発表になってもいないのに、その次の試合が出てくるあたりはやっぱりスーパースターですね、井上尚弥。
この興行は海外ではDAZN、国内ではLeminoかAmazon Primeか、みたいな感じでしょうか。せっかくなら全世界DAZNで、解説とか実況とかは英語でやってほしいですが、そうも行かないのでしょうね。
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