日本時間7/13(日)はRING Ⅲ。
日本のプロスペクト、堤麗斗(志成)も登場、ただしこのトゥルキ・アラルシクお気に入りのボクサーの試合だけは少し色が異なり、キャリアの形成期の試合です。
おそらく日本でやる方がまだマシな相手との戦いになりそうですが、RING興行でお目見えすることに意味がある、ということなのでしょう。対戦相手も階級も変わりましたがそんな事を気にしてはいられません。
プロスペクトとしてこの相手にやるべきことは、圧倒的なノックアウト勝利。
初回のゴングから攻撃的サウスポーである堤はグイグイと攻めてコンビネーション。ディフェンスに重きを置く相手ボクサーに対し、初回の終盤、左から右のボディショットをヒットしてダメージを与え、ダウンを奪取。立ち上がった相手に同じく左のボディアッパーでダウンを奪っています。
2Rが始まると当然倒しにいく堤、今度は左を顔面に持っていってダウンを奪うと、そのままTKO勝利。対戦相手が相手だけになんともわかりませんが、絶対必須だった良い勝ち方ができたので次戦に期待しましょう。
次は11月のRINGに出場でしょうか?目指せ「Face of RING」、今後も楽しみです。
さて、ということで今回のブログはNYで行われたRINGⅢ興行、アンダーカードの観戦記。
↓プレビュー

デビッド・モレル(キューバ)11勝(9KO)1敗
vs
イマム・ハタエフ(オーストラリア)10勝(9KO)無敗
身長はかなり違いますが、明らかに屈強なハタエフがプレスしてスタート。モレルはジャブ、コンビネーション、ハタエフの反応も良いですね。
特に近寄ると元気になるハタエフ、終盤には右のビッグパンチをヒット。その後も左右のボディ、モレルはハタエフを近づけてはいけません。
2R、ハタエフが自信をもってプレスをかけ、モレルはそれに対応してサークリングしている、というようなイメージ。必然的にハタエフの方が印象が良い。
モレルはいつになくパンチを被弾しており、笑顔を見せて効いてないアピールをするものの、大丈夫でしょうか。ただし、ハタエフも被弾しており、こちらは全くもらった素振りも見せませんが、ダメージは蓄積していくでしょう。
3R、ハタエフのプレスが弱まったのか、それともモレルが慣れたのか。モレルが描くサークリングは小さくなり、リング中央でのサークリングなので退がらされている感はほとんどなくなりました。モレルは「キューバン・スタイル」を披露、かなり慎重に戦う心づもりのようですね。ちょっと手数は少ないか。
4R、ステップワークとともに固いブロッキングでハタエフの攻撃を防ぐモレル、このラウンドは自らもワンツーを放って前に出て攻勢をかけます。
モレルがだいぶリズムに乗ってきたような感じもしますが、未だハタエフのプレスは強いですね。
5R、遠い距離からステップインでのコンビネーションのハタエフ、しかしこの距離からだとディフェンスに徹するモレルには当たりません。モレルはディフェンスに徹する時間と自ら攻める時間を区分けし、攻防が完全に分離したボクシング。
接近戦で危険なハタエフ相手でも、距離をとれば多少の余裕がでるのか、後半、距離をとって軽やかなステップを踏んでいたモレルに、ハタエフが強い踏み込みのワンツー!
なんとこれでモレルがダウン!!!
立ち上がってすぐにゴング、なぜかリング四方にお礼をするモレル!記憶が飛んでるかもしれません!!
6R、足元がおぼつかないモレル、ハタエフは大チャンスですが、じっくりとプレス。そうこうしている間に若干キレが戻ってきたモレル、中盤には力強いコンビネーションでハタエフを攻めます。
7R、大きくサークリングでスタートしたモレル。ここまで弱気なモレルも珍しいですが、その分ハタエフのプレスが強いのでしょう。やっぱり見栄えとしてはハタエフになりそうでしたが、後半にモレルがコンビネーション、そしてスイスイとハタエフのパンチをかわし、これはアピールに足るものでしょう。
8R、迫るハタエフにモレルはハイガードとステップワーク、時折カウンター。このキューバ人が得意とするスタイルは、ディフェンシブながらも前に出てくるボクサーに対して非常に効果的、このラウンドに来てモレルはうまく戦っています。その中でもアグレッシブネスを持っているモレルは時折自らもコンビネーションで攻め込む場面を見せます。ただ、おそらくポイントはビハインド、勝利を手にするには足りないのではないでしょうか。
9R、モレルのボックスになかなか良い距離で戦えなかったハタエフですが、このラウンドは強引に距離を詰める場面を作ります。
強いプレスで接近戦に持ち込んだハタエフ、エスケープできないとわかるや回転力のあるコンビネーションで対抗するモレル。モレルをロープに追い込んだハタエフはガードお構いなしにパワーパンチを放ち、モレルもコンビネーションで応戦すると、後半、良いアッパーでハタエフの顔面をかち上げ!モレルも意地を見せますね。この打撃戦の方がモレルの良さが出ると思います。
ラストラウンド、まずはハタエフが強いパンチで攻めます。それを耐えたモレルがコンビネーション、すると次はハタエフが強打の連打。交互に入れ替わる攻防、近い距離でのハタエフのディフェンスも大したものですね。しかしガードを下げているのがちょっと気にかかるな、と思っていた終盤、モレルの左がカウンターとなってヒット。一瞬ぐらりと来たように見えましたが、ハタエフはタフですね。その後もガードを上げることなく、いくつかの被弾がありつつもラウンドが終了。
判定は、95-94ハタエフ、96-93モレル、そして95-94デビッド・モレル。
かなり際どい判定、薄氷の勝利だったモレル。後半、明確に取ったラウンドが多かったのはモレルでしょうから、キモは前半だったかもしれませんね。個人的には前半+ダウンポイントでハタエフか、と思いましたが、前半の4Rでモレルに振られていた、ということなのでしょう。
ハタエフのPED陽性、微妙な判定というのはありましたが、内容敵には素晴らしい試合でしたね。
WBC世界スーパーライト級タイトルマッチ
アルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)24勝(10KO)無敗
vs
サブリエル・マティアス(プエルトリコ)22勝(22KO)2敗
「アンダーカード」で括られる試合としてのメインイベント。なんと素晴らしい興行でしょうか。がんばれマティアス。
初回、当然初回からグイグイとプレスをかけるマティアス。プエジョは快調に飛ばします。マティアスとしてはもう前半は仕方ないというイメージですが、今日のマティアスはキレがあるように見えます。が、このプエジョのスピードにあわせて速くなっているように見える状態はちょっと良くないかもしれません。オーバーペースでなければ良いですが。
サウスポー、プエジョの奥の手が上手い。左のフックから左アッパーというコンビネーションは幾度かマティアスを捉えています。
2R、とにかく無遠慮に近づくマティアス、持ち前のディフェンス能力を駆使しながらカウンターを狙うプエジョ。
プエジョがクリンチを使い始めましたね。この近い距離を嫌がっているのは明らかですが、やすやすとクリンチされるマティアスにとっても嫌なことでしょう。
3R、しつこいしつこいサブリエル・マティアス、とにかく距離を詰めて手数勝負。プエジョは左カウンターに力を込めますが、ちょっとアッパーは減っているか。
4R、カウンター狙いのプエジョですが、十分な手数を出せていることは非常に素晴らしい。ただ、このマティアスのペースに削られているのか、このラウンドですでにバランスを崩す場面が出てきています。
マティアスは良くも悪くも変わらず、被弾を気にせずとにかくプレス&チャージ。
5Rもどこをk里とっても変わらない戦いのマティアス、プエジョも変わらずカウンター、クリンチの戦法。疲労度はいかほどか。
6R、やっぱりプエジョのアッパーは角度、タイミングが良い。クリンチも素晴らしいですが、かなりプレッシャーにはさらされている状態でしょう。マティアスはいつもながらによくわからないですが、プエジョの集中力が切れたなら一気に持っていけるでしょうから、おそらくこの展開で苦しいのはプエジョの方。
7Rも同様の展開で、これはマティアスの望んだ展開ではあるのですが、この状況でプエジョは抜け出すことはできるのか。マティアスの望んだ展開とはいえどもポイントはわからないので、マティアスは明確に倒すことができるか。
8R、強弱織り交ぜつつ歩きながら前進するマティアス、プエジョもまだ衰えません。顔面を見る限りはダメージを受けているふうに見えるのはマティアスの方で、左目は結構腫れていますね。
9R、やはりそろそろプエジョはキツくなってきたか、一発強いのを打ってクリンチ、というのが増えてきています。ここでクリンチをさせない技術がマティアスにあれば良いですが、プエジョにはこのスキルがあり、これをマティアスは外せませんね。
10R、どちらにも決定打がない戦いは、もう10R。傍目に見ればプエジョの疲労は相当なものですが、ここでノー・マスとならず、それでも強いカウンターを返せるからこその世界王者でしょう。
自らの戦いに巻き込んで巻き込んで、被弾はありつつもやはりマティアスのペースか。プエジョは徐々にホールディングの注意が増えてきているように見えます。
11R、ここはマティアスにとって勝負どころのラウンド。当然、それがわかっているプエジョ、ストレート系のコンビネーションでマティアスを突き放しにかかります。
そしてラストラウンド、改めて元気になったプエジョが大きく足をつかってボックスの構え。プエジョは変わらずプレス、近づいてチャージしようとするとマティアスのクリンチで止められます。非常に強かに戦うプエジョ、マティアスは最後の最後まで攻め続けて試合終了。
両者にとって非常にタフな12Rでした。DAZNの非公式再転ではプエジョのようですが、果たして。
判定は、114-114ドロー、そして115-113、2-0の判定で、「NEW!!!」サブリエル・マティアスです!!!
これはよくやりました、サブリエル・マティアス!
この「相手をいなす」スキルを持つアルベルト・プエジョを降したことは、非常に大きなことでしょう。
見事世界トップ戦線に返り咲いたマティアス、しかしこのボクサーはまだ穴が多く、その分、伸びしろがあると思えるボクサーです。
そして次はダルトン・スミスということでしょうか。スミスにとってはプエジョよりもおそらく攻略しやすいボクサー、とはいえ、KOされる確率は大きく跳ね上がりますね。
今後のマティアスの戦いに期待しましょう。
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