トリプルタイトルマッチの結果に、まだまだ立ち直れません。
比嘉大吾と寺地拳四朗に一体何が足りなかったのか、を議論することはできませんし、そんなことはわかりません。
ともかく、やはり応援しているボクサーたちが負けてしまうのは非常に悲しいことで、拳四朗にしても、比嘉にしても、この先の未来は見事に潰されてしまいました。
新たに王者となったリカルド・サンドバル、そして苦闘ながらも王座を防衛したアントニオ・バルガス、両者は本当に気持ちを見せて素晴らしいファイトを展開してくれたのですが、やはりこの状況下では手放しで彼らを称賛する気持ちにはなれません。
それでも、毎度のことですが、時代は進んでいきます。
ということで今回のブログは、あのトリプル世界戦の日、唯一、望んだ結末となった高見亨介、ライトフライ級について。

No judgment: Carlos Canizales KOs Panya Pradabsri for decisive win
高見亨介の今後
エリック・ロサを相手に素晴らしいボクシングを展開した高見、あのパフォーマンスはこの階級最強を証明するに足るパフォーマンスだったのではないか、と思います。
しかし、この階級では長身の部類に入る高見、自身の目標が複数階級制覇ということもあり、今後この階級でのファイトは年内に行われる予定の防衛戦のみとなる模様。これは那須川天心との共演、11月のアマプラ興行(?)かもしれませんね。
相手が誰になろうとも高見優位は動かないところですが、ここは無理をするところでもないのであまり強者を選ぶ必要はないですし、ましてや吉良大弥(志成・なぜかWBAライトフライ級では4位二ランクイン)とのライバル対決をする必要はありません。
そして高見は年内か年明けに王座を返上、空いたWBA王座にはジムの先輩である岩田翔吉が挑戦、という流れが帝拳プロモーションにとっての最良。そしてWBAと関係の深い帝拳ならそれは可能であり、すでに磐田はWBAの2位にランクイン。トップコンテンダーのアルビン・ジョン・ペイション(フィリピン)との決定戦になるのか、それともセルヒオ・メンドサ(メキシコ)が相手になるのか、それとも。。。?といったところですが、後輩が日本に持ってきたタイトルを明け渡すわけにはいかないですから、ここは頑張りどころでしょうね。
対抗王者たち
ということで、この階級で高見が王者である期間はもうさほど長くなく、拡張性が望めるものではない、というのが正直なところ。
ただし、この階級には岩田翔吉をはじめ、ライトフライ級でタイトルを狙うつもりなのか?吉良大弥、谷口将隆(ブログアップ日8/3に試合予定)、前日本王者の川満俊輝(三迫)が控えていますから、今後の世界戦線の動向は気になるところです。
IBF王者はタノンサック・シムシー(タイ)、日本ではグリーンツダの所属となるシムシーは、前戦でクリスチャン・アラネタとの激闘を制してIBF王座を戴冠しています。この試合は王座決定戦だったので、通常であれば初防衛戦が指名挑戦試合となることが既定路線です。
現在IBFランキングは1位と2位は空位、3位にジェイソン・バイソン(フィリピン)、4位にレジー・スガノフ(フィリピン)といったフィリピン勢が並びます。
山中竜也、井上彪(六島)を連破したバイソン、石澤開(M.T)を倒したスガノフ。ここで挑戦者決定戦となれば日本のファンも注目でしょうし、そうでなくてバイソンがシムシーに挑戦、となったとしても、興味深いマッチアップですね。
WBO王者はレネ・サンティアゴ(プエルトリコ)、岩田翔吉から王座を奪っています。
岩田はここを楽々とクリアできるはず、と思っていましたから、個人的にはビッグアップセットという部類でした。
評価の高かった岩田に勝利して王者になったボクサーなので、その評価は高いのですが、これまでのレジュメ的にはまだあまり信用することはできません。
そしてWBC王座はパンヤ・プラダブスリ。しかしこの王座は、決定戦でケチがついたためにダイレクトリマッチ、それがつい先日済んでいます。
WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ!
トリプルタイトルマッチから2日後、WBC世界ライトフライ級タイトルマッチが行われました。場所はベネズエラ、パンヤとカニサレスのダイレクトリマッチです。
パンヤ・プラダブスリとカルロス・カニサレスは2024年12月、タイでWBC世界ライトフライ級王座決定戦を戦いました。
この試合はタイで行われたこともあり、大いに議論を呼ぶ判定でパンヤが勝利。しかしYoutubeを通して衆目にさらされたこの試合はやはり問題となり、WBCはその後ダイレクトリマッチをオーダー。
行われた再戦は、カニサレスの地元ベネズエラでの開催。
この再戦はESPN+で放映、トップランクとの契約が切れても中南米でたまに放映されるESPN KNOCK OUTで制作されたボクシング興行は放映が続くのでしょうか。。。?
地元の優位を活かすカニサレス、ベネズエラのラッパーの生歌入場、パンヤはWBCベルトを自ら掲げてムエタイファイターたちを従えての入場です。
すでに手の内がわかっている両者の試合ですから、試合はそうそうに動きます。初回、若干のジャブの差し合いのあと、カニサレスが強く攻め入りパンヤを下がらせます。やはりカニサレスのパンチは強力で、パンヤは押されています。
パンヤはカニサレスと比べると非力に見えますが、時折良いタイミングのカウンターをヒット、しかしそれでもカニサレスの方が明らかに勢いづいた立ち上がりです。
2Rもカニサレスは快調に攻めます。ボディムーブもよく、よくパンヤの攻撃を空転させてその後に力強いパンチをリターン。3Rも同様にパワーで押し切ろうとするカニサレス、明らかなパワー差があるパンヤはちょっと苦しくなってきたのか、バッティングを猛烈アピールして休憩時間を取ります。これはお互いさまのことだから、もしかするとこのカニサレスの猛攻に心が折れそうなのかもしれません。
このままカニサレスの勝利は固いのだろう、と思われた4R、パンヤのワンツーがヒット、ここでカニサレスはロープにふっ飛ばされ、ダウン宣告!ロープがなければダウンしていた、という判断のロープダウン、かなりよろめいてロープに座るぐらいになっているから、これは致し方ありません。
まさかのダウンを喫したカニサレス、パンヤはここを勝負どころとみてチャージ!
やはりちょっとダメージがあるかカニサレス、ディフェンス、バックステップをしつつパンヤの攻撃をしのぐと、中盤にはまたプレスをかけ始めます。
それでもパンヤも3Rまでとはとは違い随分自信を持って戦っています。
5R、なんと映像が30秒経ったところから始まっています(それまではコマーシャル)。いったいこの間に何があったかはわかりませんが、カニサレスが強いチャージ。
カニサレスの左アッパーに対して左フックカウンターのパンヤ、良いカウンター!しかしカニサレスは全く怯むことなく左右のフックを叩きつけると、ここでもパワーパンチを連打。
これにパンヤは強く抵抗しているように見えましたが、限界は近かったのでしょう。終盤、カニサレスが右を打ち込むとコーナーそばでダウン!明らかに力尽きたような感じで、レフェリーのカウントにも反応を示さず!
カルロス・カニサレス、5RTKO勝利!
これまた良い試合でした。
やはりカニサレスは強い。これまでの3敗は、なにかの間違いとも言えるアップセットを喫したエステバン・ベルムデス戦、絶対王者寺地拳四朗をあと一歩のところまで追い詰めた一戦、そしてパンヤ初戦で判定を盗まれたという試合。
長らく続いた無冠時代の鬱憤を晴らすようなキャリアを期待しましょう。
ライトフライ級、王座統一は進むのか
現在、ライトフライ級で最も影響力のある王者は、軽量級大国の出身で、世界的に影響力のあるプロモーター参加にいるWBA王者、高見亨介。
逆に言えば、この高見を起点としてしか王座統一戦は生まれない、ともいえます。
その高見はライトフライ級では1度の防衛のあと、フライ級に転級予定とのことなので、このライトフライ級の王座統一戦は今後まだ1年以上、待たなければなりません。
やはりこの階級でキーとなってくるのは日本人、もしくはフィリピン人あたりが豪快な倒し方をしてそれにトゥルキが食指を動かすか、ぐらいしかないでしょう。
結果、ライトフライ級の王座統一の期待は、高見ではなく、岩田翔吉にかかっています。
ということでしばらく静観が必要そうなこの階級、王座統一は進まない分、各王者たちの防衛戦にはしっかりと注目していきましょう。
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