アフリカ、リビア。
この地で行われたアルゼンチン人とメキシコ人の戦いは、どうやらWBA世界フェザー級暫定王座がかかっていたようです。
WBAのトップコンテンダーであるミルコ・クエジョは、WBAの指名挑戦権を持っていますが待たされている存在で、これはまあWBAのやることだから仕方ありません。
しかしそれを良しとしないクエジョ陣営はWBAに申し出て、だったら、という形でWBAは暫定王座戦をオーダーしていたようです。ちょうど来月いよいよ井上尚弥に挑む、ムロジョン・アフマダリエフと同様のムーブですね。
しかしMJのときもそうでしたが、その対戦相手としては微妙。
セルヒオ・リオス・ヒメネス、戦績は随分と立派ですが、キャリアの半分以上を負け越しのボクサーと対戦しており、絵に書いたような「作られた戦績」のボクサー。暫定王座とはいえ、王座決定戦に出場するのがこんなにも実力未知数のボクサーで良いのでしょうか。。。
ということで今回のブログは、特段誰も注目していなさそうなWBA世界フェザー級暫定王座決定戦について。
↓プレビュー

8/8(日本時間8/9)リビア
アルベルト・ラミレス(ベネズエラ)21勝(18KO)無敗
vs
ジェロム・パンペローネ(イギリス)19勝(12KO)2敗
「WBA KO to Drugs」というWBA主催のイベント、セミファイナルから視聴です。
観客は遠いのか、そもそもあまり入っていないのか、観客の声は大きくありません。とりあえずリングサイドに席自体がなく(もしくは少なく)、証明がチカチカして非常に見づらい。
と、文句ばかりなわけですが、およそ日本では見られないような興行を届けてくれるDAZNに今日も感謝です。
さて、初回のゴング。
当然、リング内の音を拾ってないので、試合といえども静かなものです。ラミレスは早々にプレス、強打を放っていきます。パンペローネはラミレスを突き放すようなジャブ、からコンビネーション。お互いに見合う場面も多いですね。
2R、インサイドにガッと入ろうとしているであろうラミレス、フェイントをかけます。ちょっとあまり噛み合わないようで、左のオーバハンドを放ちつつスリップ。きっと前足が当たったのでしょう。
ちゃんと距離を取ったところからステップインするラミレスですが、クリーンヒットは奪えず、パンペローネのパンチもヒットしてはいないものの、こちらの方がやはり手数は出ます。
3R、パンペローネの攻撃を距離で外したあと、リターンのステップインが届きはじめたラミレス。ただ、パンペローネは上手く戦っていますね。くっついたところからもよく手が出ており、パワーに自信があるあまり、強打を懸命に放つラミレスはちょっと分が悪い気がします。
4R、相変わらずラミレスは単発気味で、ワンツー、ワンツーフックというのがコンビネーションの最大値。しかもこの軌道は当初からパンペローネに見切られており、なかなかヒットを生みません。
近い距離では左右のボディ、これは良いラミレスですが、パンペローネは打ち終わりが良く、なかなかリターンをヒットさせることができていません。終盤はパンペローネがチャージ、ジャッジに好印象を残しています。
5R、若干プレス気味のパンペローネ、それに対して下がるラミレス。ラミレスはリターンを狙っているのでしょうが、パンペローネも迂闊に手を出さないから、果たしてこの待ちのボクシングが正解かどうかは微妙です。
ただ、このラウンドはラミレスがワンツーをヒットしたように見えました。まあでも、そろそろ眠くなってくる試合展開ですね。
6R、ここにきてようやく手数が増えてきた両者。ラミレスの回転力も上がってきたように思います。反応が良いラミレス、ガードを下げて相手を誘いつつ、相手のジャブに引き際に狙うのはワンツー。パンチのバリエーションは少なすぎますが、そこから右のフックを返し、これがクリーンなヒットではないにも関わらず、パンペローネはダメージを受けているようです。
そしてラウンドが残り0秒となったところで、パンペローネの右にラミレスが右カウンター!!!これでパンペローネはダウン!!!自然なスイッチでラミレスはこの時、オーソドックスになっていました。
ダウンカウントは、ラウンド終了のゴングには救われません。立ち上がったところでラウンドが終了。
7R、場内が徐々に盛り上がってきました。ラミレスのノックアウト勝利への期待、ということなのでしょう。
この後ラミレスはしっかりとプレスをかけ、ワンツーをヒット。そしてこのワンツーに右フックを返してこれをヒットするとパンペローネはこの試合、2度目のダウン!
ダメージはありありで、おそいかかるラミレス、もう止めて良いところですが、レフェリーはこれを見守り、最後はスタンスもお構いなしにラミレスが襲いかかり、フィニッシュは右のオーバーハンド!
アルベルト・ラミレス、7RTKO勝利!
ポイントを取られている部分もありましたが、結果的にはちゃんとフィニッシュまで持っていくアルベルト・ラミレス。そろそろチャンスは来るのでしょうか。
WBA世界フェザー級暫定王座決定戦
ミルコ・クエジョ(アルゼンチン)15勝(12KO)無敗
vs
セルヒオ・リオス・ヒメネス(メキシコ)19勝(7KO)無敗
WBA1位、指名挑戦者ミルコ・クエジョ。改めて、セルヒオ・リオス・ヒメネスのランキングを調べると、WBA15位でした。本当にこれ、もしリオスが勝った場合どうするつもりなんでしょうか。
初回のゴング、低い姿勢からプレスをかけるのはクエジョ。リオスはサウスポー、ガードを高く掲げ、長いジャブです。
クエジョは右から入るパターンを試し、リオスの右ジャブに左ジャブをリターンする等して早々にペースを掌握しているように見えます。この動きのキレを見る限り、実力差はありそうですね。
後半にも右ストレートをヒットしたクエジョは、更に左ボディもヒット。ちょっとこの左ボディでリオスの右脇腹が赤くなったな、と思ったところにまたも右をヒットすると、リオスはあっけなくダウン。
会場が盛り上がる間もないほど、あっけないダウンです。
一応やる気をアピールしてみせたリオスですが、更に左ボディを一発食らってゴング。
2R、当然ここはプレスをかけるクエジョ。ジャブでリオスの顔面を跳ね上げると、またもいきなりの右をヒット、それもダブル。
とにかく押されて回るリオス、攻撃らしい攻撃はできず、できることは距離を取るために一旦近づいて連打、という程度のもの。
だからこそすぐにロープを背負わされます。
クエジョはプレッシャーをかけてやりたい放題、当てようと思っているパンチの殆どをヒットしているように見えます。散々右を警戒させた後、その右を囮にして左のストレートを振り抜くと、リオスはダウン!!
立ち上がったリオスに対して、非常に冷静に、飛び込みながらの左ボディ!!これは良いショット、雑になりそうなところに見事な左ボディは、リオスが想定していなかったものでしょう。
このボディでリオスは立ち上がれず、ミルコ・クエジョが2RKO勝利でWBA世界フェザー級暫定王者に輝きました。
力の差は大いにありましたが、やっぱり非常に良いボクサーです、ミルコ・クエジョ。
やっぱりアルゼンチン人ファイターらしく、非常に気持ちも強いでしょうから、これはニック・ボールとは良い試合になりそうですね。
興行的に、というところもありそうですが、ボールに挑める日はおそらく遠くはないはずです。そのための暫定王座だと思います。
今後楽しみなフェザー級戦が増えましたね。
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