忙しいお盆です。
家族サービスらしいものはできず、もちろん墓参りなんて行けていません。
少しゆっくりしたいところではありますが、当然月曜日からは仕事が待っている状態で、来週はウィークデイの8/19(火)にTravelTVで放映されるWLD、そして8/21(木)にLeminoで放映されるフェニックスバトルと盛りだくさんです。
さて、今回のブログはいくつかのニュースをピックアップ。

ラモン・カルデナスダービー!
5月、井上尚弥を相手に大きくアンダードッグながらもダウンを奪う大善戦をした、といえるラモン・カルデナス(メキシコ)。結果的にはノックアウト前を喫しながらも、WBAはカルデナスを1位に据え置き、この階級ではムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)が暫定王者としているから、実質は2位、MJの次の指名挑戦者になる、という権利を保有しています。
そしてこのカルデナスを狙うのが中谷順人(M.T)であり、この試合が12月に決定する可能性がある、というのは既報の通りです。しかもこの戦いは、トゥルキ・アラルシクが提唱する日本vs世界(当初はメキシコという表記でした)の10vs10というイベントで開催されることがほとんど告知されている状態で、既定路線と呼べる戦いです。
しかしこの週末、ゲイリー・アントニオ・ラッセルがダービン・ロドリゲス(コロンビア)を完全にシャットアウト、その総合力を見せたこの試合は、そこに割り込むような出来事になるようです。
現在WBAランキングで3位というラッセルは、おそらくこの試合を経て1つ順位を上げます。
そうすると、ラモン・カルデナスvsゲイリー・アントニオ・ラッセルが挑戦者決定戦として成立することになり、アントニオ・ラッセルはこの試合を目指すと語っています。
中谷vsカルデナスが実現するとすれば、当然世界タイトルマッチではなく、中谷にとっての調整試合という意味合いが強い戦いです。
しかし、ラッセルvsカルデナスが実現するとすれば、少なくともWBAの挑戦者決定戦であり、もしかするとWBAのことだから、MJが空けた暫定王座をこの試合に付与するかもしれません。
そうなれば、中谷戦なのか、アントニオ戦なのか、カルデナスにとってどちらが得なのか、は自明の理です。
無敗の中谷、エマニュエル・ロドリゲスに敗北したアントニオ・ラッセル。
次々とノックアウトを生み出している中谷と、技術はあれど危険度は少ないラッセル。
中谷vsカルデナスは世界戦ではないから、ファイトマネーも莫大とはいかないでしょうから、カルデナスがここで無理をする必要はありません。
まさかのラモン・カルデナスの奪い合いが発生するスーパーバンタム級、おそらく2〜3ヶ月のうちには結論が出るのでしょう。要注目ですね。
WBCフライ級はサンドバルvsヤファイ?
WBCのフライ級は、リカルド・サンドバル(メキシコ)が寺地拳四朗(BMB)をアップセットで破り、新王者に。WBA・WBCの統一王者となったサンドバルは、微妙な判定だったこともあり、拳四朗とのダイレクトリマッチも取り沙汰されている状況でした。
しかしここで、WBCは正規王者・サンドバルと暫定王者、ガラル・ヤファイ(イギリス)との団体内王座統一戦を指令しました。
ガラル・ヤファイは6月、フランシスコ・ロドリゲスJr.(メキシコ)と戦い、一時は王座を失っています。しかしその後ロドリゲスに薬物の陽性反応が出て試合はノーコンテストとなり、ヤファイは暫定王者に復帰しています。
しかし解せないWBCこの「PED」ロドリゲスと暫定王者のヤファイに再戦を指令、このことについては大きな批判が集中する事態となっていました。
これは、薬物陽性反応を示したロドリゲスは12ヶ月間のペナルティが発生し、次のリング登場が2026年6月以降になること、そしてそのタイミングまでヤファイが待たなければならないこと、その間に一戦を挟むとしても、ヤファイは薬物の力を借りたロドリゲス戦でのダメージで入院までしなければならなかったこと、様々な要因が発生しています。
これはWBCからの正式指令のため、リカルド・サンドバルを擁するゴールデンボーイ・プロモーション、そしてガラル・ヤファイをプロモートするマッチルーム・ボクシングは、この試合実現のための交渉のテーブルにつかなければなりません。
ただ、ヤファイの現在の健康状態は不明であり、PEDボクサーに痛めつけられた現在の状態で、おそらく年末までには行わなければならない試合を決めるのは困難ではないか、とも思います。
これはまた、WBCによるメキシカン優遇措置なのでしょうか。
当然、ヤファイが望むならば、ずっと暫定王座を持っているヤファイには正規王座への挑戦の機会が与えられるべき、と思います。
ただ、前戦が前戦なだけに、ここは回避して次のチャンスを待つ、というのも手でしょう。
個人的には、拳四朗が気持ちを作れるのであれば、サンドバルvs拳四朗のダイレクトリマッチでも良いのではないかと思います。ヤファイは少々ゆっくり休んで、その後にその権利を行使する、というのでも良いでしょう。
セバスチャン・フンドラvsキース・サーマン
ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)がタイトルホルダーに名を連ね、俄然盛り上がるスーパーウェルター級。
PBCファイターであるがゆえ、比較的ビッグマッチに恵まれにくいと感じるセバスチャン・フンドラに次戦が決定しました。
なんとその相手はキース「ワンタイム」サーマン、今年3月にブロック・ジャービス(オーストラリア)を3RTKO勝利で破り、約3年ぶりとなる復帰を果たした元王者です。
さて、この試合はキース・サーマンの挑戦資格うんぬん、ということはありますが、ある程度理にかなったものであることも事実。
つい先月、ティム・チュー(オーストラリア)を再び退けたフンドラですが、その初戦はチューの持つタイトルに挑戦スルという形で行われていました。それは2024年3月の話で、もともとこれはティム・チューvsキース・サーマンの予定でした。
しかしこの試合直前でサーマンは怪我をして辞退、代わりにフンドラがリングに上がり、大流血戦を制してタイトルを戴冠しています。
なので、フンドラにとってはサーマンは恩人とも言える人物で、フンドラがサーマンにチャンスを与えるというのは自然なことでもあります。フンドラはチュー戦の初戦での勝利を「勝ち逃げ」することなく、WBOタイトルを返上してまでチューとの再戦を選んだ律儀なボクサー。
この試合が興味深いものになるかどうかは置いておいて、フンドラの動きは理解ができるものです。
しかしPBCは大丈夫か。
このフンドラvsサーマンはPBCファイトのPPVとして行われる予定で、現在の予定は口頭合意とのこと。
しかしその後、PBCが単体でフンドラに良い相手を用意できるか、というと甚だ疑問で、ほかの王者たちはバフラム・ムルタザリエフ、ザンダー・ザヤス、バージル・オルティスJr.と非常に多彩で、当然ここにPBCファイターはいません。
PBCがどのようにして他プロモーターとの協業を図っていくのか。このPPVファイトはおそらくAmazon Prime Videoで放映されるのですが、複数のタイトルマッチを予定しているとのこと。もうすでにそんなに球数のないPBC、いったいどのような興行になるのか注目ですね。
ちなみに決戦は10月、とのことです。
ホームカミング・ファイト!
凱旋試合、というものは、比較的日本のボクサーたちにとっては鬼門の場合がありますが、海外のボクサーたちにとっても例外ではありません。
しかし、それは強敵を迎える場合のホームカミングファイトであり、今回はそれには当てはまらないはずです。
今年4月、WBA・IBF世界ウェルター級王座統一戦で戦った二人のボクサーは、それぞれでホームカミングファイトを迎えます。
ジャロン・エニス(アメリカ)は対戦相手に恵まれない期間を過ごしたのち、前戦でWBA王者だったエイマンタス・スタニオニス(リトアニア)戦を叶え、そこに勝利してウェルター級の統一王者となりました。
しかしそこから2ヶ月もしないうちにスーパーウェルター級への転級を発表し、そしてこのたび、10月に154lbsデビューを迎える、ということを発表しました。
対戦相手はウイスマ・リマ(アンゴラ)というボクサーで、14勝(10KO)1敗、IBOの世界スーパーウェルター級王者であり、ここ3戦は無敗の相手に3連勝しています。
唯一の敗戦は、アイルランドの無敗プロスペクト、アーロン・マッケンナ(アイルランド)によるもので、このマッケンナは前戦ではリアム・スミス(イギリス)にも勝利しているプロスペクトです。
これはなかなかの強敵を選んだ、ということなのでしょう。それでも、当然50-50からは程遠いファイトであり、エニスが154lbsデビューという点を差し引いたとしても、エニスが大きく優位となる試合です。
場所はエニスの地元、フィラデルフィア。
ここでエニスがどのようなパフォーマンスを見せるのか、によって、今後のスーパーウェルター級の盛り上がりも違ってくるはずです。
そしてそのエニスに敗れたエイマンタス・スタニオニスは、エニスの試合(10/11)の約2週間前の9/27に母国・リトアニアで復帰戦を迎えます。
BoxRecで見る限り、このリトアニアでのプロボクシング興行は今年2度目でありますが、その前は2018年であり、リトアニアは前回(2025年2月)に7年ぶりのプロボクシング興行だった、ということです。
そんなプロボクシングが根付いていないリトアニアでのプロボクシング興行は、興行名を「スタニオニス プロモーションズ ✗ UTMA 13」としており、これはスタニオニス自身が立ち上げた興行なのかもしれませんね。
スタニオニスの対戦相手は、ジャブラニ・マーケンス(南アフリカ)というボクサーで、16勝(8KO)2敗の戦績を持っており、この試合もスーパーウェルター級戦となるようです。
これは成功してもらいたいですし、スタニオニスには勝利してほしいですね。
スタニオニスが今後、ウェルター級で戦うのかスーパーウェルター級で戦うのか、は発表されていません。ただ、大きな後ろ盾を持たないスタニオニスが、またタイトルショットにたどり着くのは用意ではないでしょう。
今はまだ、スーパーウェルター級よりもウェルター級の方がチャンスがありそう。今後のスタニオニスの動向にしていきましょう。
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