9月14日。
その前日は予定があり自宅を離れ、そのまま名古屋に直行。当然田舎から田舎への移動だったので車でそのまま名古屋です。
名古屋駅からは絶妙な距離のあるIGアリーナは、どうやら専用駐車場はないらしい。
ということでコインパーキングという無駄な出費もしつつ、近くのカフェに入店してカネロvsクロフォードを視聴です。
↓プレビュー
↓プレビュー

9/13(日本時間9/14)アメリカ・ラスベガス
Youtubeで視聴した堤麗斗(志成)は非常にリラックスした入場から、強めのボディショットと強い連打、やや強引ながらも力の差を見せつけての初回TKO勝利。これぐらいの相手では堤のちからを測ることは難しく、また、プロの水にも随分慣れてきたように思うので、もう少し良い相手をあてがってほしいところですね。
NETFLIXのオープニングアクトはモハメド・アラケル(サウジアラビア)vsトラビス・クロフォード(アメリカ)。
サウジアラビア期待の星、と言えるアラケル、距離が非常に長いボクサーですが、クロフォードもパンチにキレがあります。初回からなかなかのハイテンポで打ち合う両者、プレスをかけるのはクロフォード、アラケルはサークリングしながら良いタイミングでパンチを打ち込んでいきます。
大きな盛り上がりはないものの、全体的にアラケルが上回ったようなファイトは、3-0の判定でアラケルの勝利。
WBC世界スーパーミドル級暫定タイトルマッチ
クリスチャン・ムビリ(フランス)29勝(24KO)無敗
vs
レスター・マルティネス(グアテマラ)19勝(16KO)無敗
とにかく気合の入っているマルティネス。傍目に見れば気負いすぎではないか、とは思うものの、さてどうか。
初回のゴング、それでも気負っているかのような動きを見せるのはムビリの方で、これは特段めずらしいことではありません。マルティネスは冷静にガードを固めて、攻めるムビリにリターン。
さて、グイグイといくムビリ、ここに巻き込まれて心を折られてしまってはどうしようもありませんが、マルティネスは良い右カウンターをヒット。
その後もムビリの猛烈なチャージに対してマルティネスは恐れずに打ち返し、フィジカルで押されつつもこの打撃戦はムビリの勢いにひけをとっていません。
2Rに入っても当然攻めるムビリ。受け止めるマルティネス。初回からの根性比べは、このままフルラウンド行くつもりでしょうか。
これはあまり差が生まれにくい展開ですが、やはりムビリの回転力が勝っている印象でしょうか。
3R、近い距離でアッパーの打ち合い、アッパーを当てる上手さはマルティネスの方がありそうです。互いにとんでもない数のパンチを打ち、当て、そしてもらっています。
このラウンド後半はムビリの左フックでマルティネスの動きが一瞬止まったように見え、その後もムビリの右フックがきれいにヒット。マルティネスも良いアッパーを返します。
4R、フルラウンド戦う予定がないように、両者は頭をつけて打ち合います。ムビリは疲れてきたのか、ちょっと下を向く場面が増えてきているように思います。もともとダックしたときに下をむいてしまうことがありますが、それがこのラウンドは増えていますね。
このラウンドのマルティネスはコンパクトなパンチをいくつかヒットしています。
5R、マルティネスはこの展開に慣れてきたのか、序盤よりも随分良くなっているような気がします。パンチアングルのセレクトが非常に良いですね。
ただ、手数ではムビリに及ばないか。
6R、このラウンドも打撃戦。両者ともに離れるという選択肢がなく、とにかく近くでの打ち合いです。これはどちらが下がるか、押し込まれるか、結局は決着がつくまでこの戦いなのでしょう。
7R、ここも展開は変わらず。マルティネスは頭からいく、というか頭出迎えるという場面が増えてきていますね。ちょっと苦しくなっているのかもしれません。
8R、スーパーミドル級という階級でこれだけダメージを与えあう、というのはなかなかに怖いことです。互いに譲らない戦いですが、単発カウンターが比較的多いマルティネス、コンビネーションのムビリ、一体どちらにポイントは流れるか。
このラウンドは後半、マルティネスが良いヒットを奪い、ジャッジへのアピール。
9R、プレスをかけて距離を詰めるのはムビリでも、このラウンドはマルティネスの方が手数えで勝っているかもしれません。そして相変わらずマルティネスのアッパーカットは良く、底にさらにストレートのコンビネーションをつけはじめたマルティネス、このラウンドは中盤にムビリにダメージを与えることに成功しています。
後半に出たパンチスタッツは、ムビリ319/618、マルティネス296/735で、マルティネスはムビリを手数において大きく上回っているようです。
10R、とんでもファイト、マルティネスの手数は落ちるどころか上がっていますし、パワーパンチにもまだまだ力を感じます。
ムビリの方がどちらかというと消耗しているように見えますが、こちらもそのパワーパンチ自体はまだ健在です。
後半、マルティネスの空振りに大きな左フックをあわせたムビリ、しかしその後マルティネスもショートのアッパーをヒット。
終盤にかけて大きな大きな歓声が二人を包む中、とにかく打ち合いに打ち合って規定の10Rを終了。
97-93マルティネス、96-94ムビリ、そして95-95、1-1のドロー。
ドローらしいドローだったと思います。
そもそも10ラウンズだったのか。。。12じゃなくて。
圧勝が期待される中、なんとかサバイブしたクリスチャン・ムビリ。しかしこのムビリのプレッシャーを完全に受けきったレスター・マルティネス、今後この階級をかき回す存在になるのかもしれませんね。
カラム・ウォルシュ(アイルランド)14勝(11KO)無敗
vs
フェルナンド・バルガスJr.(アメリカ)17勝(15KO)無敗
無敗、プロスペクト同士の注目の一戦。カラム・ウォルシュがこのスターボクサーを倒してその名前を世に知らしめるのか、それともスターボクサーの息子が自らの名前で有名となるのか。
初回、まずは長い距離です。サウスポー同士、お互いに良いリズムを刻んでおり、ややプレスをかけていくのは「キング」ウォルシュ。バルガスが打てばそのリターンでコンビネーションが返ってくるため、バルガスはちょっと手を出しづらいか。
バルガスのボディジャブでウォルシュが倒れるという場面がありましたが、これはスリップ、足が引っかかったのかもしれません。
これはやはりちょっと力の差があるかもしれませんね。
2R、バルガスの危機察知能力、とでも言うのでしょうか、ディフェンスにまわったときの立ち回りは良いですが、このままでは勝利を手にすることは難しいでしょう。
リターンを警戒するあまり、単発になるバルガス、そしてディフェンスの後の攻撃がないがため、バルガスはクリーンヒットを奪うのは難しそうです。
3R、ウォルシュに随分余裕が出てきたように見えます。ガードを落とし、リラックスした状態から鋭く攻め入ります。おそらく、バルガスにはカウンターもリターンもないから怖くないのです。
かたやガッツリガードを上げて、ウォルシュの動きには大きく反応するバルガス、パンチを出しても踏み込みがやや甘い。
4R、ようやくバルガスにリターンのパンチが出始めました。しかし、大きく踏み込んで大きく離れるウォルシュ、このリターンを距離で外します。
バルガスの右ボディ、、左右の違いこそあれど、この前手のボディはそっくりですね。
しかしこの右ボディは大きく身体を開くため、そこがウォルシュからすると狙い目に。このパンチのあとにコンビネーションを返されています。
5R、いずれにしろ、ウォルシュの攻撃をブロッキングで受けてリターンを返す、という戦法に変えたバルガス。これは序盤よりも良いですが、ウォルシュはバックステップも速い。
コンビネーションのウォルシュに対して、バルガスはパワーパンチ一発、当たればでかいですが空転も目立ちます。
6R、よく手が出るウォルシュ、バルガスは単発気味ではありますが、相打ちのジャブなんかは良くなってきています。対応力があるのか、絶望的かと思われた初回に比べ、堂々と渡り合っているように見えます。
しかし終盤、ウォルシュの左ストレートがヒット、そこまで良かっただけにちょっともったいない。
7R、しっかりガードを上げたバルガス、思い切ってワンツー。このワンツーにも、序盤に見られたような踏み込みの浅さ、リターンへの過剰な警戒は見られません。
この戦い方でいけばもしかすると序盤のビハインドを取り返せる可能性があるのではないか、と思いますが、すでに半分を過ぎているのでダウンを奪わなければ勝利を手繰り寄せるのは非常に厳しいでしょう。
8R、ここにきてウォルシュがプレスを強め、パンチに随分力を込めています。ストップまで持っていこうとしているのか、左右の強いパンチを振り、左のカウンターを明らかに狙います。
トゥルキ・アラルシクの取り巻きたちは隣の人たちとくっちゃべっており、試合を全然見ていません。もう帰れよ。。。トゥルキは一瞬寝てるかと思う姿勢ですが、見ているのでしょう。
後半、ウォルシュの左ストレートに押されていくバルガス、ちょっと厳しくなってきたか。
9R、ウォルシュが攻撃を始めると、やはりバルガスはほとんどパンチを出せなくなってしまっています。中盤、いくつかのポイントをピックアップできたバルガスでしたが、今はまたリターンが打てず、為す術があまりないか。
この試合を通じてウォルシュの右ボディから左ストレートというコンビネーションはよく当たっており、おそらくダメージもあるのでしょう。
ラストラウンド、両者が前に出て激しい攻防。バルガスも思い切りが良くなっています。これをもっと早くにやっておけば、何かが違ったかもしれません。
両者ともに被弾があり、ここでも冴えるのはウォルシュの左ボディカウンター、そしてそこからのコンビネーションです。
戦いきった両者、判定は99-91✗2、100-90、3-0の判定でカラム・ウォルシュ。
初回に感じたとおり、実力差はあったように感じますね。さて、カラム・ウォルシュ、この有名なボクサーに勝利することで、その知名度は大きく上がったはずです。しかし、インパクトを残す勝利とはいきませんでした。
フェルナンド・バルガスJr.は自身をジャッジするための非常に素晴らしいマッチメイクでしたが、そのジャッジでは「否」と出ました。今後どのように戦っていくのか、注目しましょう。
サウル「カネロ」アルバレス(メキシコ)63勝(39KO)2敗2分
vs
テレンス「バド」クロフォード(アメリカ)41勝(31KO)無敗
ラスベガス、アレジアント・スタジアムには多くの観客が詰めかけており、これは満員なのでしょうか。少なくとも、映像で見る限りは寂しさとは無縁です。
そして3億人以上というNETFLIXの契約数を考えると、この試合は世界の端の端まで届いていることと思います。
マイケル・バッファーがReady to Rumbleのコールを行ったのは日本時間で13:53、ここから1時間もすれば試合は終わっているはずですから、これを視聴してからIGアリーナに向かおうと思います。
初回のゴング、広いスタンスでプレスをかけるのはクロフォード、サウスポースタンスでのスタート。カネロはまずは見る構え、やや慎重なのはいつものことです。
すこしずつカネロがフェイントをかけるなどしてジリジリ前にいきます。が、ほとんどパンチは出しません。
ともに警戒心が高い、その中でカネロの得意の左ボディ。クロフォードはダブルジャブからのツーワンをリターン。ともかく体格差はさほど見えず、当然、カネロの方が分厚いですが、クロフォードも負けないくらいに仕上げてきています。
このまま12Rが続くと心配ですが、どこかで両者ともに爆発してほしいところです。
2R、カネロはここ最近の試合のように相手を舐めていない感じがします。それでももう癖になってしまっていると思われる初っ端からの強振は相変わらずで、左ボディ、右ストレートを強振しながら攻め入ります。
クロフォードは細かいジャブを突きつつ、外側から左ストレートをまわし、カネロのパンチに対しては距離で外す。
3R、無遠慮に距離を詰めるカネロ、しかしここでのクロフォードの立ち回りが非常に良い。素晴らしいジャブのタイミング、からサイドにまわります。
カネロはロープやコーナーに詰めてからの勝負だと思いますが、それとしてはアグレッシブネスが足りませんね。
カネロの左ボディのタイミングにも慣れてきたか、クロフォードはカネロの左ボディを受けてからコンビネーションのリターン。
4R、クロフォードがリズムに乗ってきました。カネロへのスキャンが済んだのか、パンチのつなぎ目がよくなっています。
しかし攻め気に逸ると隙ができるのもまた事実、中盤、カネロはクロフォードのジャブに右カウンターをあわせます。それでもやはり単発で、終盤には右をコネクトするも浅い気がします。
5R、昔の良かったときのようにコンビネーションが出ないカネロ。一発では躱されてしまうクロフォードに対しては、クロフォードに攻めさせてカウンターやリターンを狙うしかありません。
しかしクロフォードはカネロのリターン対してリターン、全体的にクロフォードのターンで終わっています。これはカネロ、このままでは良いとこ無しで終わる可能性があります。
6R、やっぱり有効に見えるのはクロフォードのコンビネーションですが、このラウンド、カネロはプレスを強めます。大きな踏み込みでクロフォードを動かし、入り際にカウンターをもらって顎を跳ね上げられるも、その勢いは止まらず。
クロフォードもロープを背にする場面が出てきますが、やはりクロフォードのパンチで攻防は終わり、更にロープをに詰められても即刻エスケープできるあたりはさすがのものです。
笑顔を見せているように見えるクロフォード、リングの上を楽しそうに舞っています。
7R、変わらず強い踏み込みを見せるカネロ、しかしここでクロフォードがガッチリと受け止めてボディショット、そしてそこからコンビネーション!ナチュラルウェイトの差、なんてものはクロフォードには関係ないのか。
後半に入る頃、カネロはクロフォードをようやくコーナーに追い詰めますが、ここでも単発のパンチを待たれ、コンビネーションのリターンでエスケープされています。
8R、カネロはかなり苛立っているように見えます。本来であればもっと削れている、が理想だったと思いますが、マイペースを維持しているクロフォードは気持ちよく戦っているように見え、カネロのパワーにも全く臆しません。どころか、そのタイミングには慣れ、クリーンヒットもほぼないでしょう。
カネロは現状無策、少なくとも私にはそう見えます。サイドに素早く動くクロフォードを捉えることができていません。
9R、カネロが強引に攻めたところでクロフォードのコンビネーション!というよりも連打、という方が良いでしょう、これが速い。そして強い。
強く攻めたカネロ、ここでバッテイングが起こったか、試合は中断します。カットは。。。ないようです。このアクシデンタルヘッドバットに対して、カネロがリングの中央に歩み出て「Sorry」、やはり彼は良いボクサーです。ボクシングへの尊敬を忘れていないようです。
その後もカネロ1発に対して数発のパンチを返すクロフォード、サイドへサイドへ回って的を絞らせない戦い方のクロフォード。自身で攻めては山場をつくり、やはりスペシャルすぎる。
10R、クロフォードのコンビネーションはつなぎ目がなく、終わりもわかりづらいためか、カネロはリターンのタイミングを逸します。軽打も強打も上も下も織り交ぜるクロフォード、それでいて足はつねに動いて的を絞らせません。
後半、クロフォードをロープに詰めて左右のボディを叩くカネロ、これは非常に良かったですがその後クロフォードのコンビネーション、さらには距離を詰めてもクリンチに逃げられる事も出てきて、やはり上手く戦えない印象です。
11R、さあ、チャンピオンシップラウンドです。この戦いがカネロ判定となったとしても、カネロはもう倒さなければ勝てないでしょう。
当然強く出てくるカネロ、クロフォードもこれを受け止め、リターン。カネロの右に対して左アッパーをヒットしたクロフォード、その後もコンビネーションで左ストレートをヒット。
ちょっと集中力が切れてきた感じのカネロ、60戦以上を経験したためなのか、最近はよくこれも散見されることですね。
対してクロフォードは集中力が十分で、リターンのコンビネーションはそのアングル、回転力に磨きがかかっている印象。
ラストラウンド、何が素晴らしいってクロフォードのリターンのコンビネーション、最後の左ストレートが本当にまっすぐと伸びていることです。この印象は非常にデカく、カネロもようやっと単発ではないコンビネーションが出始めていますが、クロフォードの回転力とは比べるまでもありません。
やっぱりカネロはもっと丁寧にプレッシャーをかけて、軽打のコンビネーションから強打を繰り出す、というスタイルでないと今後も苦戦が免れませんし、ステップの良いボクサーを捕まえるのは困難でしょう。
などと考えているとクロフォードのコンビネーションでタイムアウト、試合終了です。
試合終了のゴングとともに両者勝利をアピール、しかし戦った本人たちは流石にわかっていると思います。
判定は、116-112、115-113✗2、テレンス・クロフォード!!!
全世界が注目したビッグマッチ、これが好試合となるのは稀なことです。
特にここ最近のカネロの試合は面白いとは言えませんでしたが、今回素晴らしいBサイドを迎えたためか非常に面白い試合だったと思います。
とはいえ、素晴らしいパフォーマンスを発揮したのはテレンス「バド」クロフォード。階級を飛び越えての5階級制覇、さらには3階級にわたるUndisputed王者、まさにP4Pに相応しいでしょう。
ポイント差が思ったより競っていた、というのは、カネロのスタイルを取るジャッジもいたということで、勝敗さえ変わらなければ問題ない、という範疇でしょう。
判定結果がコールされる前からリングに座り込み、涙をこらえきれなかったテレンス・クロフォード。この試合へのプレッシャーは相当なものだったでしょうが、普段通りのパフォーマンスを発揮できたことはバドの強さそのもの。
2025年のファイター・オブ・ザ・イヤー、これはテレンス・クロフォードで決まりかもしれません。
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