信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

ジャロン「ブーツ」エニス襲来のスーパーウェルター級。今後の王者たちの動向と、2026年に期待すること。

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10月、ボクシングはほとんど「オフ」ですが、セバスチャン・フンドラが負傷してキース・サーマンとの防衛戦をキャンセルしたことで、その「オフ」度合いが加速しました。

この戦いはPBCのPPVファイトで行われる予定であり、メインがとんだ事で興行自体が延期。「なるべく早くに実施」とのことですが、フンドラは拳を負傷したとのことなので、はやくて1月くらいになりそうだ、とのことです。

もともとPPVが成り立つのか、と思われていた興行は、フンドラの怪我というよりもチケットやPPVの売れ行きが芳しくなく、延期されたのでは、と勘ぐられるほど。普通に考えれば延期したってチケットの売れ行きが良くなるとは思えないのでそんな訳はないのでしょうが、PPVのカードとしては弱いのもまた事実です。

 

 

 

これにあわせて、オシャーキー・フォスターvsスティーブン・フルトンも延期。こうしてキャリア停滞の憂き目にあうことは、そもそもリングに上がる頻度が少ないトップボクサーにとって、非常に憂慮すべき出来事です。

フンドラの怪我によりこの試合が行われなかった最も残念な理由は、スーパーウェルター級が停滞してしまう、ということです。

現在のスーパーウェルター級は群雄割拠、だからこそ話を進めてもらいたいのです。

まるで休載が繰り返されて話が進まないMangaのような状態で、クライマックスに向かっている、とは思えないような状態。ということで今回のブログは、2026年こそは大きく動いてほしい、スーパーウェルター級世界戦線について。

 

 

 

Jaron Ennis Crushes Uisma Lima In 1, Wins WBA Interim Title In 154-Pound Debut

 

ジャロン・エニスの高パフォーマンス

わずか1試合、たった118秒のそのパフォーマンスは圧倒的であり、あっという間にこの階級の中心選手としてその名を轟かせたジャロン「ブーツ」エニス。

未来のP4P候補として大いに期待されるブーツ・エニスは、シームレスなスイッチヒッターであるだけでなく、ハンティング能力に長けています。

ボクシング界のメインストリームは、フロイド・メイウェザーJr.が作り出したディフェンス+カウンタースタイルから、井上尚弥やバム、中谷潤人、そしてエニスといった相手を打ち負かすスタイルに変わっている最中なのかもしれません。

スーパーウェルター級での初戦を終えたエニスは、そのポテンシャルを存分に発揮、ウイスマ・リマをあっという間にノックアウト。転級初戦として、ファンの想像を上回るパフォーマンスというのは未だに「レジュメ不足」を指摘されるエニスにとっても、未来を感じさせるものだったに違いありません。

エニスが評価されるために足りないものは、やはり「レジュメ不足」。しかしここからは、相手が受けてくれさえすれば圧倒的なレジュメを作り上げることができるはずです。

それほど現在のスーパーウェルター級はアツい。

 

 

 

エニスのパフォーマンスを受けて王者たちはどう動く

WBA王者はアバス・バラオウ(ドイツ)、WBC王者はセバスチャン・フンドラ(アメリカ)で、暫定王者にバージル・オルティスJr.(アメリカ)。IBF王者はバフラム・ムルタザリエフ(ロシア)でWBO王者にザンダー・ザヤス(アメリカ)が君臨しています。

WBA王者、アバス・バラオウはおそらく最も狙いやすい王者で、ドイツ出身のバラオウは前戦でもアメリカのリングに登場。前評判を覆してヨエニス・テレス(キューバ)を撃破、世界王者となっています。

WBC王者フンドラはサーマンとの防衛戦が流れたばかりであり、おそらく年明けに仕切り直し戦がセットされるはずです。フンドラは人気面でいうとあまり物足りないのかな?という感じがしますが、これまで破ってきた相手はエリクソン・ルビン(アメリカ)、ティム・チュー(オーストラリア)といった大物も多く、実力は折り紙付き。ここに双方やりたがるか、というのはまた疑問ですが。

 

 

 

WBCの暫定王者、バージル・オルティスJr.はネームバリューも人気もあるボクサーですから、エニスとしては是非やりたい相手でしょう。かつて同じころに同じ階級(スーパーライト級)で台頭してきた2人は、何かと比べられていたイメージなので、この階級こそ白黒をはっきりつける場所だと思います。他のライバルたちとの対決が実現しなくとも、ここはやるべきでしょう。これこそがPPVファイトです。

オルティスは次戦、11/8(日本時間11/9)にルビンとの対戦を控えています。こうなると是が非でもオルティスには勝ってもらわなければなりません。

IBF王者、ムルタザリエフもエニスの対戦相手としてピックアップされるべきボクサーです。前戦でティム・チューの挑戦を受け、3RTKOでチューを破壊。その衝撃がアップデートされていない、というのは憂うべきことで、レイオフの期間はこの週末でちょうど1年です。

本来であればルビンが指名挑戦者だったわけですが、ルビンはこれを回避してオルティスへの挑戦を決めています。まあ、正規タイトルとはいえ意味不明で危険な相手かつファイトマネーがそれほど見込めない相手よりも、名前があって大きな報酬が期待できる相手への挑戦の方が良いのでしょう。

いずれにしろ、オルティスとの対戦交渉があったとか、フンドラとの王座統一戦の噂だとかが出ては消えるムルタザリエフ。この恵まれないロシア人に恩恵を与える事ができるのは、おそらくエニスだけではないでしょうか。

 

 

 

そしておそらく交わるのが最も難しいのは、現時点ではWBO王者、ザンダー・ザヤスでしょう。

スペシャルなボクサーではあると思いますが、まだ経験も浅いとも言える23歳、ここでエニスにぶつけるとは思えません。まだまだ未来があるザヤスはここでエニスとぶつかるよりも、しっかりと防衛を行っていく、という方が懸命であると思われます。

そして、なんだかんだ他の王者たちのレベルではまだ試されていない、と言えます。

2026年に期待するのは

エディ・ハーンはエニスvsオルティスを企てており、それはすでに既定路線であるとも語っています。しかしその約束が遂行されるかはまだ不明で、すべてはオルティスvsルビン、そしてその後の交渉を待ってからのことでしょう。

おそらく両者が対戦するとすれば来年の初夏頃になる、と思われており、もしその試合の実現が難しければ、エニスはフンドラかムルタザリエフと戦う、とのことです。

このいずれかが実現してくれるのならば、この階級は大いに盛り上がるのだと思います。

 

 

 

来年中にすべてのタイトルが統一される、なんてことは夢のまた夢ですが、どれか2つのタイトルが統一されるだけでも大したものです。(エニスvsオルティスは統一戦にはならないですけど)

いずれにしろ、これらはトゥルキが絡まない、旧ボクシング界が叶えられそうな最大なファイトであり、これらの戦いのいずれかをトゥルキの力なくして開催することは、ボクシング界のプライドそのものだと思います。

まあ、そんな日本人的発送を彼らプロモーターは考えず、トゥルキに頼れるならこれも頼ってーと考えるのでしょうけれど。

ともあれ、こういう試合、つまりはカネを持っている第三者が介入することなく、プロモーター間が手を取り合って実現させる試合というのがあって良い、あって然るべきであり、それを2026年に期待し、かつ、それはスーパーウェルター級であってほしい、ということを期待しています。

 

 

 

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