注目試合のない週、話題の少ない週を「Slow Boxing Week」と表現するそうです。
じゃあその反対語は、というと、Big Fight Week(メガマッチがある週)、もしくはBusy Boxing Week(興行が多い週)というらしい。
今週末、というか、今週末から来週頭にかけてというか、日曜日はじまりなら週初め、なのですが、ともかく日本のボクシングファンにとっては「Big & Busy Boxing Week」です。
世界中のボクシングファンが注目するRING興行、そしてその翌日にはPrime Video Boxing興行。
ということで今回のブログは、このBig & Busy Boxing Week直前情報。
11/22(日本時間11/23)サウジアラビア
この興行で、個人的に一番楽しみにしているのはアブドゥラ・メイソンvsサム・ノークスの、無敗同士の王座決定戦。どちらも未だ底を見せていないボクサーで、次のライト級を引っ掻き回す存在になるかもしれません。
サム・ノークスのファイトも大好きですが、ここはおそらく才能という面において勝るであろうメイソンに衝撃的な勝ち方をしてもらいたい。
▼プレビュー
未来のPFP候補、「バム」ロドリゲス。このバムと「ブーツ」エニスこそが未来のPFPとして期待されているボクサーですが、バムの方がコンスタントにキャリアと実績を積み重ねている分、先にたどり着く可能性があります。
特にこのスーパーフライ級という階級は、日本選手との絡みがありそうで、更にその先のバンタムであればその可能性はより高くなります。
バムとしても、軽量級大国、サムライの国のボクサーを倒すことなしに軽量級最強を証明することはできません。
「プーマ」マルティネスは、井岡一翔に2度も勝利するという素晴らしいボクサーで、この試合は好ファイトになりそう。バムにとってこれまでで最も厳しい戦い、それはただの宣伝文句ではないかもしれません。
▼プレビュー
最も楽しみな試合がメイソンvsノークスであれば、どちらのボクサーを応援するか、その落差が最も高いのがこのブライアン・ノーマンJr.vsデビン・ヘイニーです。
どうしてもブライアン・ノーマンJr.に勝ってもらいたい、そう思うのは、やはりヘイニーのファイトスタイルが好きになれないことが大きいです。
例えば井上拓真が那須川天心に負けてもボクシングは終わらないですが、ヘイニーが勝ち続けるようなボクシング(の面白さ)は終わっていきます。ヘイニーには是非ともライアン・ガルシア戦のようになってほしい。
ヘイニーが好きでないのと、ノーマンのボクシングが好き、という落差が最も大きいから、この試合を観るのに一番熱がこもるでしょう。
▼プレビュー
メインにして、個人的には最も注目度が低いのがベナビデスvsヤーデ。ヤーデは素晴らしいボクサーで、そしてベナビデスも意味不明な強さを持つメキシカンモンスター。
しかしどうしても、これまで、そしてこれからのベナビデスへの期待を考えるならば、やっぱりベナビデスが負けるはずはない戦いだ、とも思ってしまいます。
▼プレビュー
Ring Walk Times for THE RING Ⅳ
で、この興行で最も気になるのは、結局何時開始なの?ってことです。Aサイドで登場するボクサーが、アメリカ系なのかイギリス系なのか、によって、柔軟に興行開始時間を調整するのがサウジアラビア。なので12月に開催されるNight of the SAMURAIにいたっては日本時間に調整されています。
現地観戦のファンのことを全く持って無視する、非常に割り切った興行主義ですね。結局、ゲート収入ではなく、配信の方が儲かる、ということなのでしょう。
このほど、リングマガジンが発表した各試合のリングウォークタイムは下記の通り。
※すべて日本時間に換算、日本の日付は11/23(日)
1. ビト・ミエルニッキvsサムエル・ノーマン:AM7:15
2. アブドゥラ・メイソンvsサム・ノークス:AM8:00
3. ジェシー・ロドリゲスvsフェルナンド・マルティネス:AM9:00
4: ブライアン・ノーマンJr.vsデビン・ヘイニー:AM10:00
5. デビッド・ベナビデスvsアンソニー・ヤーデ:AM11:00
いつものアメリカ興行の時間よりも若干早いぐらいですね。メイソンvsノークスがオープニングかと思っていましたが、その前にミエルニッキvsノーマンというのが入るようです。
▼放映はDAZN、PPVファイトです。
11/24(月・祝)Prime Video Boxing
海外ファイトはその試合がいつ始まるのか、を明確にしてくれますが、日本の興行は全くそうはいきません。なんとも不親切で、配信会社からすると「総視聴数」がキモになるようなので、引っ張って引っ張って引っ張りまくるのが世の常。特にABEMA、というかK田の関わっている興行はひどい。
ともあれ、17:00の試合開始とあるので、4回戦が2試合で30分強、おそらく増田陸vsカルデロンが17:45〜18:00頃のスタートとなるのではないか、と推察しています。変な間をとらずにサクサク進んでいってもらいたいですが、おそらくそれぞれの時間はおおよそ決まってもいるのでそうもいかないのでしょう。
メインは20:30〜21:00頃のゴングか、と推察しています。終わって10:00、翌日7:00から仕事する予定なので、それまでに帰宅しなければなりません。
さて、この興行もすべてが注目ファイトなわけですが、アンダーカードサポーティングカードに出場する帝拳ボクサーたちには良いパフォーマンスを見せての勝利を期待しますし、きっとそうなるだろうと思っています。
▼セミファイナルプレビュー
▼増田陸、坪井智也プレビュー
那須川天心vs井上拓真に惹かれる理由
この数々のビッグファイトの中で、日本の、そして一般の人々まで届いている、となるのはこの試合のみと言っても過言ではありません。
那須川天心って15歳でプロキックボクサーとしてデビューしているんですね。格闘技53戦して無敗、というのは改めてとんでもないキャリアです。
ファイナル・プレスカンファレンスを見た感じ、両者、両陣営ともに自信満々で、これは好ファイトが期待できます。
何よりも、井上拓真が「過去最高」と答え、井上真吾トレーナーが「同じ温度差でトレーニングできた」と語った事は、その過去最高の裏付けになることだと思います。
相当な危機感をもって仕上げてきた井上拓真にとって、ほんの少しの心配事だった長期ブランク、敗戦からの復帰戦というファクターは関係ないかもしれません。
大橋会長は、拓真の「経験」が武器だと語り、中盤以降に上回っていくと予想。
序盤はスピードがある方が優位に立ちやすい、というのは定石で、それは相手のトップスピードについていけない時に起こりがちです。しかし、井上拓真が那須川天心のスピードについていけない、なんてことは起こり得るのでしょうか。
個人的には、天心の「スピード」よりも「距離感」「目の良さ」の方が厄介で、序盤、両者のパンチはヒットを生まないかもしれません。
ただ、この試合で先にアクションを起こさなければならないのは拓真の方で、それがすなわちプレスにつながり、天心の逃げ道を塞いでいく事が可能ではないか、ということだと思います。で、もしもそのプレスが序盤から効いて那須川天心が「拓真に動かされる」という状態となったとき、那須川天心はそこを押し返す術をもしかすると持たないかもしれない、ということなのでしょう。
しかし天心も、そのずば抜けた格闘センスにより、プレッシャーをかけられ放題とはならないでしょうし、基本的にかなりの余裕を持ってリングに上がっている状態の天心は、これまでの格闘技経験で得た経験を持っていそうで、まだまだ底は見えません。
ともかく、「vsボクシング」とみずから銘打った興行でただのカウンター狙いとはならないはずです。
拓真の「意地」というふうにも言われていますが、天心にだってここで負けられない「意地」はあるはずで、この試合はともすれば両者の意地がぶつかり合う、打撃戦という展開になる可能性すらあります。
この試合に惹かれるのは、両者のネームバリュー、そしてそれが可能にする「展開予想のできなさ」ではないでしょうか。
単純に、天心のスピードを拓真が見切れるか、とか、拓真がボクシング代表としての意地を見せられるのか、とか、ましてや革命なんたらでもありません。
勝者がどっちなのかはわからない、というだけでなく、考えれば考えるほど展開の予想すら困難な試合になってくるからだと思います。
そして結局のところ、これまでのパフォーマンスがどうだとか、誰と戦ってきたか、だとか、ボクシング一本のキャリアだとか様々な格闘技経験を積んでの無敗というレジュメだとか、それすらも彼らのある一部でしかなく、最終的には「どちらがより激しく、これまでの殻を破れるのか」という勝負。
これまでの那須川天心を、井上拓真は超えてくるでしょう。
そしてこれまでの井上拓真を、那須川天心は超えてくるはずです。
それぞれの成長率が、どのように「相手の想像以上」になるのか。
この試合は、ただただ無心で見るべき試合。間もなくゴングのこの興行、思いっきり楽しみましょう。
▼プレビュー
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Busy Boxing Week!
さて、時間の都合で私は上記の2興行しか見られませんが、私なんかよりも熱心なボクシングファンは自宅にいながらももっと多くのボクシング興行と触れ合う事ができます。
11/22(日本時間11/23)、アメリカでは晝田瑞希のWBO世界スーパーフライ級タイトルの防衛戦。もう6度目の防衛戦となります。
こちらはUFC Fight Passで中継、日本でも視聴可能です。BOX LIVEによるとメインイベントのリングウォークが日本時間11/23(日)13:00とのことなので(このサイトはたまにダマされます)、ベナビデスvsヤーデが終わってから見ると丁度良いかもしれません。
そして日本でも11/23(日)、福岡でFIGHTING SPIRIT&BOXER'S LOAD興行がツイキャスで配信されます。こちらのメインはスーパーフェザー級トーナメントのリザーバーとしてエントリーしている新井志道(黒崎KANAO)が登場。
そして同日11/23(日)、しかも同じような時間帯に六島ジム興行、You will be the Champion。この2つの興行は、それぞれ12:00、13:00開始なので、RING興行が終わってからどちらか一方を視聴可能、晝田の防衛戦とは若干被ってしまいますね。
ともあれ、このBig & Busy Boxing Weekに登場するボクサーたち、がんばれ。そしてファンも、がんばれ。
命がけのファイト、心して視聴しましょう。
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