12月です。
12月といえば私の誕生日がある月ですね。どうでもいいか。
ともあれ、毎年12月の日本といえばビッグファイトの連続で、クリスマスや年越しどころではありません。
ボクシングファンは、クリスマスとか、来る正月だとか、ましてや私の誕生日といったものにうつつを抜かしている場合ではなく、興味深いPBC興行とU-NEXT BOXINGとRING興行と大晦日興行に思いを馳せなければなりません。
そしてそれが終わると、2025年のファイター・オブ・ザ・イヤー(FOTY)は誰だったのか、という話になります。
ということで今年も残り1ヶ月、FOTY候補の今年を振り返っていきましょう。
↓半年前のブログ

ファイター・オブ・ザ・イヤーとは
まず、一般的なFOTYの基準とは以下の通り(らしい)。
1. 対戦相手の質(Quality of Opposition)
2. 試合の重要性とインパクト(Significance of Fights)
3. パフォーマンスの質(Performance)
4. 活動頻度(Activity)
この基準は、リングマガジンが発表するアワードの記事の解説や、ダグ・フィッシャー氏のコラムによるものです。
明確なルールブックではありませんから、選考委員が上記の点を考慮して合議制で決められる、ということのようですね。BWAAも似たような基準なので、あとは地域差(英国では英国ボクサーが選ばれやすい、日本では独自で日本のボクサーに限っている)等ありますが、基本的には上記の基準を元にしているようです。
私は「記録」を正確に遡っているわけではないので、頭に浮かんだ順で検証していきます。忘れてるボクサーもあるのかな。
ジェシー「バム」ロドリゲス
今のところ、FOTYの可能性が最も高いのはこのボクサーではないか、と思います。
2025年の前半時点では1試合もしておらず、もしかするとプメレレ・カフと1試合だけして2025年は終了するのでは?と思っていましたが、下半期に評価が急上昇。
7月のプメレレ・カフ戦では逃げる相手を追いかけて見事な10RTKO、そしてつい先日(記憶に新しい、ということも大いに関係しています。人間だもの。)、フェルナンド・マルティネスを衝撃的な10RKOに屠っています。
カフ戦も素晴らしかったですが、プーマ戦はショッキングで、私はプレビュー記事でファイト・オブ・ザ・イヤー候補となり得るとかまったくもって素っ頓狂なプレビューを書いてしまいました。
蓋を開けてみれば最初から最後までの圧倒劇で、この点において年間2試合をしっかりと最高のパフォーマンスで降したバム、FOTYの資格は十分すぎるほどにあると思います。
しかもこの2試合の「格」はそれぞれ王座統一戦であり、試合の重要性にしても対戦相手の質についても文句のつけどころがありません。
12月にまだ興行は残っていますが、これを超える重要な試合はなく、対戦相手の質という部分においても超えるものがないのだから、バムはここまででFOTYの最有力候補と言えるのではないでしょうか。
「モンスター」井上尚弥
ただ、活動頻度という面において、日本の誇るPFPに敵うトップボクサーはいません。年間4試合という、世界のトップ・オブ・トップにおいては未曾有のアクティブネスは、今年のFOTYの選考にも十分に影響することだと思います。
対戦相手はキム・イェジョン、ラモン・カルデナス、ムロジョン・アフマダリエフとアラン・ピカソ(予定)。
イェジョンはサム・グッドマンの代理で名のないボクサー、カルデナスもピカソの代わりで、当時としては無名に近かった存在、と考えれば、対戦相手の質としてはあまり良い評価を得られないでしょう。
ムロジョン・アフマダリエフは元統一王者で、評価の高い王者にあの勝ち方、というのは対戦相手の質、そのパフォーマンスとしても評価されてしかるべきものです。
本来であれば1月(もっと本来であれば昨年12月)にも5月にも指名挑戦者を迎える予定だったのだから、結果はどうあれ対戦相手の質としても◎だったかもしれません。度重なる敵前逃亡にあった井上尚弥は、結果的には「対戦相手の質」においてバムにビハインド、であると言えるのではないでしょうか。
ただ、やはり年間4試合というのは人外のなせるわざ。それも、世界タイトルの防衛戦というだけでなく、4団体統一王座の防衛戦という、負ければ本当にすべてを失ってしまうような緊張感をもったファイトです。
この事が、どれくらい評価されるのか。ピカソ戦でショッキングなKO勝利をすれば、もしかするとバムの上に推す声も増えるのかもしれません。
テレンス「バド」クロフォード
そして、活動頻度こそいつも通り(年1試合)ですが、そのわずか1試合で抜群のインパクトを残した、というのはテレンス「バド」クロフォードです。
2024年、スーパーウェルター級でイスラエル・マドリモフを相手に苦戦ともとれるファイトを経験し、この競技が体重制の競技であることを思い出させてくれたクロフォードは、そこから1年後、この競技が体重制の競技であることをものの見事に否定しました。
9月、メキシコの独立記念日の興行、ラスベガスのアレジアント・スタジアムで行われた一戦は、テレンス・クロフォードが見事なまでのボクシングスキルを披露し、かつてのPFPキング、カネロ・アルバレスに勝利。
この戦いが噂として出た時、決まった時を思い起こしてみると、この結果は全くもって想像できませんでした。
しかし試合が近づくにつれ、クロフォードの体つきを見たりする等していた頃、どんどん楽しみになっていったことを覚えています。
クロフォードは、圧倒的に敗北したならばピエロになってしまうようなプレッシャーのかかる試合で、平常心でそのボクシングを淡々とこなし、完勝してみせたのです。
私も、この試合の観戦記では、クロフォードがファイター・オブ・ザ・イヤーでいいでしょう、ぐらいに言っています。
↓観戦記
次点に候補はいるのか?
この他に候補がいるとすれば、ドミトリー・ビボルでしょうか。ビボルは2025年2月、アルツール・ベテルビエフへのリベンジを成功させ、ライトヘビー級4団体統一王者となっています。
対戦相手の質についてはもちろん申し分なく、挑戦者として4つのベルトを奪い取った事は偉業ですが、やはり年間で1試合、初戦がクロスファイトだったがためにこの結果は想像の範囲内であり、重要性については◎ですがインパクトはクロフォードに及ばないのではないか、と考えます。
同様に年間1試合といえばオレクサンドル・ウシクは7月にリングに登場し、4つのベルトを再統一するという戦いを成し遂げています。
ダニエル・デュボアとは再戦となり、その再戦までの間にデュボアは勢いをつけていたものの、やはり実力差はあったことから、やはりこちらもインパクトには欠けるという判断になるのではないでしょうか。
対戦相手の質、そしてそのパフォーマンス、と考えれば、ジャロン・エニスは候補に入ってもおかしくないボクサー。4月にはエイマンタス・スタニオニスとのウェルター級王座統一戦に臨み6RTKO勝利、そして10月にスーパーウェルター級に進出しての初回TKO勝利というのは衝撃的で、また記憶にも新しい。
ただ、統一戦を2度行っているバムと比べると、やはり対戦相手の質という部分においてバムの後塵を拝することは確かでしょう。
同じく王座統一を成し得たものの、対戦相手の質としては若干下回りそうなのが中谷潤人。2月にダビド・クエジャルを3Rで一蹴、そして6月に王座統一戦で西田凌祐を6RTKO。圧倒的な力を持ってスーパーバンタム級へ階級を上げ、間もなくその初戦を迎えます。この初戦がどのようなパフォーマンスであったとしても、さすがにFOTYには届かない、というイメージですね。
あとはこれだけは止めてくれ、と思うのがデビン・ヘイニーで、5月にホセ・カルロス・ラミレスをアウトボックス、そして11月にブライアン・ノーマンJr.に完勝。戦った相手としては申し分ありませんが、何しろ眠気を誘うファイトで、これがボクシングの主流になるとファンとして本当に困る。
ヘイニーは一生FOTYとか貰わなければ良いのに。シャクールも。
今年、一番活躍したボクサーは?
ということで、今回は思いつくままに挙げてみました。本当に思いつくままに、という感じなので、なにか大事なことを忘れている気がします。
年があけたらしっかりと振り返って、私的FOTY記事を書きたいと思います。書くかな。わかりませんけど、たぶん正月はボクシングが少なくて暇なので、色々振り返る機会になると思います。
このままいくと個人的にはバム、井上尚弥、クロフォード、いずれかですかね。
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