昨日アップした記事は、テレンス「バド」クロフォードがいなくなった後のスーパーミドル級についての記事でした。
↓スーパーミドル級について
そしてその記事がアップされた日、「BoxingNews.com」にアップされたのは、2026年2月21日(日本時間2月22日)に行われるPBC興行、WBC世界ウェルター級タイトルマッチ、マリオ・バリオスvsライアン・ガルシアのアンダーカードが決定した、というニュース。
そのアンダーカードには、スーパーミドル級ファイトとしてエドガー・ベルランガvsホセ・アルマンド・レセンディスという隙好ファイトがセットされ、そしてレスター・マルティネスも登場(対戦相手は未発表)とのこと。
そしてその中にもう一つ、大注目のカードが組み込まれていました。
この日野アンダーカードだと噂されていたWBA世界スーパーライト級タイトルマッチ、ゲイリー・アントワン・ラッセルvs平岡アンディです。
これは「正式発表」ではないと思われますが、間もなく正式発表という類のものでしょう。(この記事は12/24に出るので、もう正式に発表されているかもですが)
ということで今回のブログは、今後の興味深いファイトのいくつかをPick Up。

ゲイリー・アントワン・ラッセルvs平岡アンディ
当初はWBAがラッセルの初防衛戦として2025年春、平岡との戦いをオーダーした段階から話題になっていました。
その後11月14日のジェイク・ポール vs ジャーボンタ・デービスのアンダーカードで実施予定となっていたところ、デービスがおイタをし、ポール戦自体のキャンセルに伴ってこのラッセルvs平岡は一度白紙に戻されたという経緯があります。
結局デービスがPBCファイターだからアントワンもこの興行に出場できる、となっていたわけですが、デービスが欠場した場合、MVP側からはアントワンへのオファーがなくなってしまった、という事だと思われます。
その後、年明けというニュースが流れましたが、このほど、2/21の興行に組み込まれる旨を一部のメディアが発表しました。
王者、アントワン・ラッセルは、アメリカ、メリーランド州出身のサウスポーで、2025年3月1日にWBAスーパーライト級王座を獲得しました。王座奪取は12ラウンド判定勝ちで、これがキャリア通算でも重要なターニングポイントとなっています。戦績は勝利の大半がKOであり、パンチ力とスピードを併せ持つフィニッシャーとしての側面が際立っています。アマチュアでも高い評価を受けており、元オリンピアンでもあるこのタレントは、WBA王者としての地位だけでなく今後のスーパーライト級の勢力図を左右する存在感を示しています。
対する平岡アンディは、日本が世界に誇るスーパーライト級トップランカーの一人です。無敗を誇る戦績と高いKO率、そして大橋ジムで培ったテクニックとパワーを併せ持ち、日本人としての世界タイトル挑戦は久々の快挙という位置づけになります。彼のスタイルはボクシングIQが高く、リードからのコンビネーションや距離管理に長けるタイプとして評価されています。日本だけでなく世界的にも評価されるべきポテンシャルがあり、スーパーライト級という活気ある階級での躍進が注目されています。
この試合の展望ですが、純粋に階級のダイナミクスという視点で見ると、単なる王座戦というだけでなく「この階級の方向性を占う一戦」になり得ると感じます。ラッセルはパンチの切れ味と爆発力で相手を崩すスタイルであり、特に接近戦での連打は見応えがあります。一方の平岡はディフェンス面での読みの良さ、角度の付け方、そしてタイミングの取り方が光ります。テクニカルな駆け引きが序盤から見られる可能性が高いと思うと同時に、ラッセルのフィジカルなインパクトと平岡のリズムの変化による戦い方の違いが、スーパーライト級という階級の個性と方向性を象徴する試合になるように感じられます。
そして何よりも、世界、いや、世界一歩手前の戦いで何度も何度も跳ね返されている日本中量級。アンディでだめならば世界はかくも遠いか、と思わざるをえません。日本のボクシングファンの期待を一身に背負わせる格好とはなりますが、平岡アンディはしっかりと世界に通用するボクサーであってほしいと願います。
そして興味深い「その前」
さて、スーパーライト級のファイトは、このラッセルvs平岡より前、1月に非常に興味深い戦いが組まれています。
それはもちろん、WBOスーパーライト級王者テオフィモ・ロペス対、WBCライト級王者シャクール・スティーブンソンによるビッグファイトです。
超人気者ではあるものの、試合内容はぱっとしないことも多いテオフィモと、超不人気者であるにも関わらず、とにかく未来のPFPとも呼ばれるシャクール、この構図は盛り上がる事間違いがありません。
テオフィモの爆発力と野生の勘は、時として誰にも止められない輝きを放ちますが、ムラっ気があるのも事実。対するシャクールは、ファンから「塩」と揶揄されることも厭わない、究極のディフェンス技術とリスク管理能力を持っています。
構図としては、テオフィモがいかにしてシャクールの「聖域」に踏み込み、そのリズムを破壊できるか。そしてシャクールは、テオフィモの強打を空転させ、心を折るようなポイントアウトを遂行できるか。
互いのエゴがぶつかり合う記者会見も含めて、極上のエンターテインメントになることは間違いありません。
この戦いは、1/31(日本時間2/1)に行われますが、それよりも前、1月のオープニングアクトといっても差し支えないスーパーライト級戦もあります。
1/10(日本時間1/11)、イギリス・シェフィールドで行われる、サブリエル・マティアス対ダルトン・スミスの一戦です。
マッチルーム・ボクシングが仕掛けるこの試合は、英国のホープであるスミスにとって、キャリア最大にして最悪の試練となるでしょう。
対戦相手の「壊し屋」マティアスですが、彼に関してはリング外での「いざこざ」にも触れておかなければなりません。
ご存知の方も多い通り、マティアスはWBCのクリーン・ボクシング・プログラムにおいて禁止薬物の陽性反応を示しました。しかし、WBCが下した裁定は「お咎めなし」。理由は「市場に出回っているサプリメントへの混入(コンタミネーション)の可能性が高い」というものでした。
これにはWBCっぽいといえばWBCっぽい。WBCが守りたいメキシカンたちは、おおよそこの方法でイケますね。WBCは良いエクスキューズを見つけましたね。
選手の身体を守るためのルールが、骨抜きにされている現状を突きつけられた思いです。
とはいえ、リングに上がればマティアスはマティアスです。その理不尽なまでのプレッシャーと破壊力に陰りはないでしょう。
いずれにしろ、ほぼ同時期に3人の王者が登場するスーパーライト級。
タイミング的には、この次のファイトで、誰かと誰かが王座統一戦をしてもおかしくはありません。
2026年、スーパーライト級はどう動くのか。
いずれにしろ、まずは平岡アンディの勝利を祈念しつつ、他のスーパーライト級戦も楽しみましょう。
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