信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

12/27、一夜明け感想。この日のベストは矢吹正道/中谷は負けていたのか/井上尚弥の評価は上がったか

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さてさて、12/27が終わり、残る興行は大晦日興行、LIFE TIME BOXINGのみとなりました。

すでに海外のビッグファイトは締め切っている中、日本だけが年末ギリギリまでトピックを提供しているのだから、この興行は世界で話題にならなければなりません。

だからこそ、井上尚弥にも中谷潤人にも相手を倒しきって勝利してほしかったですが、そうならないのもまたボクシングです。

そしてこの日、日本人ボクサーの中で、最もインパクトを残したのは矢吹正道だったはずです。

ということで今回のブログは、12/27、一夜明け感想戦。

 

 

 

「Rising」矢吹正道

もともと高いセンスを持っており、パンチャーとしても知られた存在だった矢吹正道。

12/27、愛知県で行われた興行では、元王者フェリックス・アルバラードをノックアウト、その存在感を示しています。

この日の興行で、最も痛烈なノックアウトシーンを生み出した矢吹は、相手の格も含め、この日のMVPだったと思います。

当然、日本から出ない王者の、しかも世界中に中継されることのないクソABEMAでのファイトだったから、大きな話題に登る事はありません。だからこそ、この矢吹正道というボクサーの凄まじさについては伝えておかなければなりません。

↓観戦記

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お互いに得意を出し合った真っ向勝負、そんな名勝負となったこの一戦、それでもなお殆どの場面で矢吹が上回ってみせた戦いでした。

カテゴライズすればカウンターパンチャー、となるであろう矢吹ですが、ただ待つだけのカウンターパンチャーではなく、自ら仕掛けてのカウンターを放てるタイプ。しかもそのカウンターは準備しているのでしょうがそれがわからないくらいスムーズで、一見ナチュラルにカウンターを取っているように見えます。ただ、その多彩さを見てみれば一つ一つが練られたものであることは明白で、相手によってもそのカウンターの術はしっかりと変えています。

ただ強気一辺倒ではなく、おそらく自分の「弱さ」を知っているからこそ、それを補うようなトレーニングができ、それを真摯に、コツコツと積み重ねている事が見える矢吹。まさに天性のカウンターセンスを持つボクサーが、それに至る道程をしっかりとトレーニングし、更にそのカウンター精度を上げている、というような状況ですから、もう手がつけられません。

今年は2試合、アンヘル・アヤラとフェリックス・アルバラードを撃破。それも両方とも最終12Rのノックアウトであり、そのKOシーンに至る道程も完璧。もはや非の打ち所がありません。普通に考えれば、矢吹正道の世界的評価はもっともっと上がっても良いと思います。

オラスクアガが戦えばフライ級最強はオラスクアガ、となるし、矢吹がリングに上がればフライ級最強は矢吹、となってしまいます。これは困った、この2人に雌雄を決してもらうほかないですね。

 

 

 

中谷潤人は負けていたのか?

ジャッジの2人が115-113、僅差とつけていたセバスチャン・エルナンデス。内容的には、中谷がジャブをよく出して牽制、入ってきたところにアッパーなり外からの左鳴りのカウンターをあわせる、という展開でした。

↓観戦記

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さて、この試合はセバスチャン・エルナンデスが強いフィジカルと旺盛な手数で攻め入る場面が印象的で、これまでの試合と異なり、中谷がそれに巻き込まれ、苦しんでいるように見えました。3Rまでは間違いなく中谷、残りの9ラウンドのうち、中谷がとったラウンドが4ラウンド、と考えれば、115-113で中谷というのは妥当で、逆に残りの9ラウンドのうち、エルナンデスが7ラウンド以上とったのだ、というと少々無理があるように思います。

個人的には4R、5Rも中谷で、足をつかってボックスしたラウンドを中谷に振れば、エルナンデスの勝利とするのはちょっと厳しいのではないかと感じます。

 

 

 

いずれにしろ、映像で俯瞰的に見るのとジャッジ席で見るのとは印象が異なる事は周知の事実。加えて言えば、このジャッジ席というのは決して見やすくなく、ボクサーたちがいる場所、特にロープ際やコーナー際については、パンチが当たっているか当たっていないかという精度については非常に見づらい。非常に見づらい、どころか、見えません。

ジャッジ席に座った事のある方ならわかると思いますが、リングの端、接近戦でゴツゴツと打ち合っている場合、これはどちらのパンチが当たっているのかがはっきりいってわかりません。だから、中谷が離際にアッパーを打って離れる、そのパンチが当たっているのだ、となれば、中谷にポイントが流れるのはよく分かることです。エルナンデスのボクシングは、たとえばニック・ボールやブランドン・フィゲロア等と同じで「クリーンヒット」判定が難しいボクシングであり、それは相手を下がらせ、追い詰めて、相手の気持が折れるような仕草を見せて始めて判定で競り勝てるものであると言えます。

セバスチャン・エルナンデスが強かった、というのはこれもまた事実であり、このエルナンデスの映像を見た時に素直に感じたのは「転級初戦でよくこの相手を選んだな」ということです。それに対して圧倒的な勝ち方をすればもっと評価は上がったのでしょうが、もっと無難な勝利を予想していた身としては、少なくとも中谷潤人のパフォーマンスは「予想以上」ではありませんでした。

選択した相手が強かった、とはいえ、「テスト」マッチで良い点数を取れなかった事は事実。しかし彼は頭の良いボクサーなので、「何故良い点を取れなかったか」という原因解明をし、また強い中谷を見せてほしいものです。

とりあえず5月、井上のフェザー級転級の可能性はやはりブラフだったので、この試合は「女房を質に入れてでも」観に行かなければなりません。

 

 

 

井上尚弥、ピカソ戦後に中谷潤人戦を熱望「ぜひ実現したい」

井上尚弥、1年間の総決算は

決して評価の上がる内容ではなかった中谷潤人、しかし井上尚弥にとっても、今戦は決して評価の上がる内容ではありませんでした。

我々の予想を軽々と超えてきたこの日本の至宝たちは、それでも停滞しているわけではありません。

エルナンデスの奮闘、ピカソの頑張り、これらはリヤドシーズン、RING Ⅴという舞台で、Bサイドに置かれたアステカの戦士たちが、アップセットの勝利を目指し、もしくはステータスをアップするために、持てうるすべてを賭けてきた結果です。

当然エルナンデスにしてもピカソにしても、過去最高の状態で試合に望んでいる事は明確で、勝利は前提としてそのパフォーマンス内容を求められる井上、中谷とはモチベーションにおいて雲泥の差があったはず。

人生を掛けてリングに上がるメキシカンたちの、その覚悟はこれまでもいくつものアップセットを起こしてきたものです。

 

 

 

それは、エルナンデスにとってはいつも通りの、いやいつも以上の泥臭くしつこいボクシングであったし、ピカソにとってはガッチリとガードを固め、ボディを鍛え、とにかく倒されることを拒否し続けるためのボクシングでした。

MJ戦に続き、無理に倒しにはいかなかった井上尚弥。MJ戦のようにボクシングをしながら、そして今回は流れで倒す、というのが理想だったと思いますが、ピカソのガードが固く、さほど打っても来ないので隙も少なかったことから結果的にフィニッシュには持っていけなかった、おそらくその結果が彼自身の不満となっているのでしょう。

ボクシングの試合というものは、2人のボクサーと陣営が一緒になって作り出す一つの作品のようなもの。相手の出方により、結果は違ってきます。

ピカソは左フックカウンターという一つの大きな武器を徹底してきており、それはおそらく様々用意してきたが結局それしか通じるものがなかった、という事でもありますが、それにより井上尚弥に警戒心を抱かせる事に成功しました。

前戦がカメダ某というボクサーとの接戦、いや「拙戦」により評価を下げてしまったわけですから、ここで井上尚弥とフルラウンド戦い抜いた事により、その評価を「上げた」というのは事実です。予想以上の健闘を見せたピカソですが、結局のところ「井上尚弥に倒されない」というのが根底にあったようにみえ、マーロン・タパレスが確立した対モンスター戦法に近いもの(成功者は結局誰もいませんが。)。

 

 

 

ピカソはプレスをかけて自ら攻め入るという場面もつくってはいましたが、ラウンドの半分をディフェンスだけに終始したラウンドもあり、「何が何でも勝利を手繰り寄せる」という気概は見えなかった、というより途中で削がれてしまったのかもしれませんね。

この相手を倒すのは至難、それでもおおよそ想定できた戦法ではあるので、倒しきってほしかったというのは私としては偽らざる本音。

ともあれ、世界的な見方としては、4団体統一王座を1年間で圧倒的な4度の防衛、そしてフロイド・メイウェザーJr.を抜いて世界戦27連勝は単独首位という金字塔を打ち立てた井上尚弥。来年は2試合とのことなので、5月に中谷戦、そして億が一、11月か12月にバム戦とかなったらもう最高を通り過ぎてしまいますね。まずはら来年のビッグイヤーを期待しましょう。

 

 

 

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