さて、待ちに待った週末です。
仕事初めの1週間、皆さんはいかがでしたか?
私はもう限界です笑
とはいえ、毎週のように限界を迎えながらも不死鳥のごとく蘇るのもまた人間というもので、我々ボクシングファンには「オフシーズンのない」元気を貰えるスポーツがそこにあります。これは大変、幸せなことです。
ということで今回のブログも、週末のボクシング興行をプレビューしていきます。
今回はドイツで行われるWBC世界ヘビー級暫定タイトルマッチ、アギット・カバイェルvsダミアン・クニバのプレビュー。

1/10(日本時間1/11)ドイツ
WBC世界ヘビー級暫定タイトルマッチ
アギット・カバイェル(ドイツ)26勝(18KO)無敗
vs
ダミアン・クニバ(ポーランド)17勝(11KO)無敗
P4Pキング、オレクサンドル・ウシクを擁しながらも、暫定王者だらけの世界ヘビー級。
WBAにはクブラト・プレフ(ブルガリア)、WBCにはカバイェル。WBOも先日までファビオ・ウォードリー(イギリス)が暫定王者でしたが、これはウシクの返上により正規王者に昇格しています。
いつもながらに暫定王者がほぼ正規王者の活動をしているWBA、WBCですが、統一王座戦が進み、かつ、王者が年に1度か2度しかリングに上がらない現代においてはもはや仕方がないのかもしれません。
さてさて、そんな「暫定王座」と冠のついたファイトですが、この試合は非常に楽しみです。
王者、アギット・カバイェル。ここ最近の躍進は本当に素晴らしいのひとことです。
キャリアの初期からほとんどをドイツで戦い続けてきたこのヘビー級は、正直、非常にマイナーな部類のボクサーでした。
日の目をみたのは、というか、少なくとも私がこのボクサーのことを認識したのは、2023年12月、リヤドシーズン。この日は、確か始めてリヤドシーズンのボクシングイベントが開催された日、だったと思います。
アンソニー・ジョシュアがオット・ワリンを退け、デオンテイ・ワイルダーがジョセフ・パーカーに敗れた日。この日、アルスランベック・マフメドフvsアギット・カバイェルという無敗のヘビー級同士のファイトが、NABFヘビー級タイトルをかけて行われていました。
この戦いは前評判の高いマフメドフがAサイドではありましたが、蓋を開けてみればこのカバイェル、という聞いた事のないボクサーが4RTKO勝利。
この勝利で一気にトゥルキ・アラルシクのお気に入りとなったのかは定かではありませんが、2024年にもリヤドのリングに登場、当時無敗だったフランク・サンチェス(キューバ)を7RTKO。
お気に入りじゃなくて嫌われてるのか?というぐらい強敵をぶつけられるカバイェル、2025年にはデオンテイ・ワイルダーに快勝したチャン・ツィーレイ(中国)とWBC世界ヘビー級戦を戦い、ダウンを奪われながらもボディショットで倒し返して6RKO勝利を挙げています。
試合の機会自体にはなかなか恵まれず、年1度のリング登場となっているカバイェルですが、闘うごとに評価を上げている、と言えますね。
固いブロッキングで相手の攻撃をしのぐ、しっかりとしたタイプのボクサー。そのガードは非常に固い、というのもありますが、やはり目を瞠るのはその回転力です。回転力、というだけでなく、そのパンチのアングルが素晴らしく、ときにアッパーを交えてどんどん強打が出るスタイル。「激闘型」というとちょっと違うので、オーセンティックなタイプのテクニカル連打型、とでも言いましょうか。
今回は約3年ぶりとなるドイツでのホームカミングファイト、変な力みさえなければ快勝が固い、そのパフォーマンスが期待されるファイトです。ここ数戦、強敵とばかり戦い、5連続KO勝利という戦績は本当に立派であり、そのモチベーションがどうか、気が緩んでも仕方のないファイトである、というところに魔物が潜む可能性はゼロではありませんね。
対するダミアン・クニバ、こちらは身長201cm、リーチ218cm(!!)※BoxRecよりというボクサー。
映像を見た感じだと、ジャバーであり、ステップワーカーであり、コンビネーションパンチャーでもあります。
キャリア初期をポーランドで戦ったクニバですが、2022年頃からアメリカに進出、以降はアメリカでキャリアを重ねています。こちらは純粋なテクニシャン、ヘビー級としてはやや軽そうに見えるパンチを繰り出すコンビネーションパンチャーですが、しっかりと距離をキープして戦えば、カバイェルの射程圏内に入りません。それこそが、近い距離での連打を武器にするカバイェルの対策として最も良い方法と思われ、クニバとしては自身のボクシングを如何に気持ちよくできるか、が勝負の鍵となりそうですね。
一方で、マフメドフやツィーレイを沈めてきたあのカバイェルのボディショットが入れば、クニバはひとたまりもないかもしれません。長身のボクサーのボディは時として打ちやすくもなりますから、いかにクニバが良いジャブを持っており、相手を近づけないコンビネーションとフットワークを持っていたとしても、フルラウンドにわたりカバイェルをボックスできるという印象は持てません。
クニバにとってはかなり厳しい戦いになりそうです。
あと大変不謹慎な話かもしれませんが、ドイツとポーランドは隣国であり、1939年、ヒトラー率いるナチス・ドイツがポーランドに侵攻したことが第二次世界大戦のはじまりとなりました。
ポーランドはその後、ドイツとソ連によって分割占領され、国家としての主権を完全に奪われた、という歴史を持っています。
このナチス・ドイツによるポーランド占領は、単なる統治の枠を超え、民族の抹殺に近い、極めて残酷なもの。
そんな歴史的背景があれば、どうしても気持ちは「Polish Hussar」(ポーランドの有翼重騎兵)クニバを応援したくもなりますね。
ハディエル・ヘレラ(キューバ)17勝(15KO)無敗
vs
リカルド・ヌニェス(パナマ)26勝(22KO)7敗
アンダーカードにはキューバ出身、ドバイを拠点とするサウスポー、ハディエル・ヘレラが登場です。このヘレラ、アマ時代に堤麗斗と戦った経験を持っているボクサーです。
ESPNが毎年発表している、「25歳以下」のTOP25のボクサーたちでも25位にランクインしたボクサーで、大きく期待をされているボクサーですね。
弱冠23歳のヘレラ、今回初のドイツ遠征にて、かつてぷるsペクとと呼ばれたリカルド・ヌニェスとの一戦に臨みます。
ヌニェスは前戦でDQ(反則)負け、どんな試合だったのかは見ていませんが、どうやらヌニェスは対戦相手のジョン・フェルナンデスに2Rにダウンを奪われ、3Rにはレフェリーのストップコールのあとにパンチを放って反則負けになったようです。
大事なボクサーを、こんなんと戦わせて大丈夫かしら。
ともあれ、この戦いはヘレラにキャリアを与える試合。まだ力を有しているであろうヌニェス、しかもダーティファイトを厭わないというボクサーをクリアすることは、常に声援とともに戦えるわけではないキューバン・ボクサーにとって良いキャリアになるはずです。
ここはヘレラに快勝を期待したいところです。
配信情報
この興行は、DAZNで配信予定。
配信時間は日本時間1/11(日)AM2:45からで、メインイベントはおそらくAM6:00かAM7:00頃の開始かと思われます。
マティアスvsスミスを見る人は少ないと思うので、この日はこの興行を楽しみましょう。
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