
今年もやってきました、RING AWARD。
「最も権威のある」と喧伝されるThe RINGのFOTY他アワードは、やっぱりノミネートだけでも嬉しいものです。
一昔前はこのプライズに対して日本人がノミネートする、ましてや受賞スルなんてことは考えられなかったわけですが、今は世界に誇るモンスター、井上尚弥がいます。
その井上尚弥に牽引されるかのように、日本人ボクサーのレベルは上がり、そして世界中野注目度も増しているから、このアワードに入りやすい、というのも正直あると思います。
ということで今回のブログは、RING AWARDのノミネートのまとめと、私的見解。

Fighter of the year
ドミトリー・ビボル
テレンス・クロフォード
井上尚弥
ジェシー・ロドリゲス
ファビオ・ウォードリー
個人的なFOTYはこのRING AWARD発表前からジェシー・ロドリゲスですから、もちろんその意見は変わりません。
ビボルはベテルビエフに雪辱した1戦のみ、クロフォードも2階級上げてのチャレンジマッチとなりましたがカネロへの勝利のみ、というと、アクティブネスを重視しているRINGではFOTYに選ばれないような気がします。ただ、クロフォードの衝撃はそれを補って余りあるものなのかもしれませんが。
ウォードリーはジャスティス・フニ、ジョセフ・パーカーをノックアウトして2勝(2KO)、ですがインパクトは2度の王座統一戦をクリアしたバムの方が上でしょう。
井上尚弥の4戦というのはまさにトップファイターから逸脱したキャリアなので、井上とバムの一騎打ち、個人的にはバムを推しますが井上尚弥でも驚きはありません。

Fight of the year
ドミトリー・ビボルvsアルツール・ベテルビエフ
寺地拳四朗vsユーリ阿久井政悟
クリス・ユーバンクJr.vsコナー・ベン
井上尚弥vsラモン・カルデナス
アブドゥラ・メイソンvsサム・ノークス
さすがFight of the year、というノミネート。どの試合も本当に素晴らしいファイトでした。
個人的にはユーバンクvsベンはベンの過去のPEDにより乗り切れませんでしたが、彼らの試合が素晴らしかった事は事実。
井上尚弥vsカルデナスは結果だけを見ればほぼワンサイドながらも、カルデナスの怖さは過去の井上の試合を見ても本当にハラハラさせられた試合でもありましたね。
この私的Fight of the yearは過去記事にしている通り、拳四朗vsユーリ阿久井で変わりません。
両者ともに応援している、というのもありましたから、そこはもう気持ち的には一番ハラハラドキドキでしたね。
とすると、2026年のFight of the yearは、どんな試合になろうが井上尚弥vs中谷潤人でほぼ決まりかもしれません。

Fighter of the year(Famale)
エヴェリン・ベルムデス
晝田瑞希
ミカエラ・メイヤー
エリー・スコットニー
ケイティ・テイラー
正直、女子ボクシングを見ていないからわかりませんが、ここに晝田瑞希が入っていることは本当に素晴らしい。
今まで日本の女子ボクサーがこのRINGアワードを獲ったことはないような気がしますから、快挙の可能性がありますね。
(ノミネートされたことはあったんでしょうか?ちょっとわかりませんが、ノミネートだけでも快挙かもしれません。)
晝田も井上と同じく年間4度の防衛、統一王座と単一王座の違いはあれど、このアクティブネスは讃えられて然るべき。しかも、全てホームタウンを離れてのリングです。
受賞できることを願うのみ。

KO of the year
ファビオ・ウォードリー(10RKO:ジャスティス・フニ)
ブライアン・ノーマンJr.(5RKO:佐々木尽)
オレクサンドル・ウシク(5RKO:ダニエル・デュボア)
ジェシー・ロドリゲス(10RKO:フェルナンド・マルティネス)
フランク・マーティン(4RKO:ランセス・バルテレミー)
このノミネートを見ると、どれも残忍なノックアウトでしたね。
幸運なことに、これら全ての試合は視聴できており、その中で個人的に強く記憶に残っているのはやはりブライアン・ノーマンJr.が佐々木尽をノックアウトした試合。
あの試合、ノーマンは「きれいに倒そう」として「きれいに倒した」試合でもありましたね。
このノミネートは全てぱっと思い出せるほど鮮烈なノックアウト劇でしたが、そのインパクトといえばファビオ・ウォードリーがフニを痛烈なノックアウトで破った試合でしょうか。
そこまで完全に負けていた、ということは大いに関係しており、他の試合はそろそろか、という心の準備が若干でも出来たというのが大きいのかもしれません。
RINGの選定方式とはズレてしまうのかもしれませんが、個人的にはここは前味を考慮してウォードリーですね。

Round of the year
カラム・スミスvsジョシュア・ブアツィ/6R
堤聖也vs比嘉大吾/9R
寺地拳四朗vsユーリ阿久井政悟/12R
クリス・ユーバンクJr.vsコナー・ベン/12R
フィリップ・フルゴビッチvsデビッド・アデレイェ/8R
ここはもう堤聖也vs比嘉大吾で良いんじゃないかと思います。
他の試合がどうこう、というよりも、あの試合の9ラウンドというのはすごすぎました。
比嘉優位の上体で入った9ラウンド、比嘉がダウンを奪取。立ち上がった堤に対してフィニッシュを狙う比嘉、堤は耐えて右のカウンターショット、比嘉が前のめりにダウン。
未だに鮮明に思い出されるこのラウンドから、もう11ヶ月が経過しようとしているのです。
これほど我々の心を上げたり下げたり、もしくは下げたり上げたりした3分間は、2025年を通じてもなかったはずです。
もちろんこの試合も、私が日本人だから、ということにはなるのかもしれませんが、ここは迷うことなく堤vs比嘉の9Rというのを推したい。

Upset of the year
ロランド・ロメロvsライアン・ガルシア
エコウ・エスマンvsジョシュ・テイラー
アルマンド・レセンディスvsケイレブ・プラント
リカルド・サンドバルvs寺地拳四朗
ファビオ・ウォードリーvsジョセフ・パーカー
これはまた、難しいですね。
アップセット、だから、基本的には前評判としては負けるはずがないボクサーに対して、Bサイドが勝利した試合、という基準で選ぶものだと思います。
そうなると、ウォードリーvsパーカーというのはチャレンジマッチではありましたがウォードリーの勝ち目は十分にあった試合だったので、まずは除外です。
ロメロvsガルシアもビッグアップセットでしたが、キングライの不安定さを考えるとありえなくもない、というファイト(もしくはお見合い)でしたね。テイラーも明らかに力を落としていたので、こちらもビッグアップセットながらも。。。という感じ。
力を落としておらず、勝利は固いと思っていたのは拳四朗、そしてプラントでしょうか。
特にプラントの相手、アルマンド・レセンディスに関していえば完全にノーマークだったので、これは非常に驚きましたね。
ということで、サンドバルvs拳四朗というのも本当に捨てがたいのですが、私的にはレセンディスvsプラントを選びましょう。

Trainer of the year
ロベルト・ガルシア
ルディ・エルナンデス
井上真吾
ブライアン・マッキンタイア
マニー・ロブレス
これまた難しい。
トレーナー・オブ・ザ・イヤー、ですから、その戦略面というのも随分と加点されるべき、とも思います。
トレーナーだけを見た時、ガルシアが常にバムを最高の状態に持っていっている事、ルディが中谷、オラスクアガの両王者を無敗のまま2025年を終わらせたこと、もちろんどれも素晴らしい事です。
ブライアン・マッキンタイアが、当初は試合することすら一部からは嘲笑されたクロフォードのカネロ戦で勝利をもぎ取ったこと、ロブレスが晝田瑞希を4度勝たせ、アルマンド・レセンディスを指導してプラントに勝たせたということも非常に素晴らしい事です。
しかし、ここはまた日本人びいきなのかもしれませんが、やっぱりシンゴ・イノウェイです。
モンスターの4勝にプラス、井上拓真による那須川天心戦の勝利。
これこそが、井上真吾がいなければ成し得なかった素晴らしい勝利だと思います。

Prospect of the year
パット・ブラウン
ジョン・オロビオ
堤麗斗
ベン・ウィテカー
エミリアーノ・バルガス
ここに堤麗斗が入っているのは、リングアンバサダー補正が入っていやしないかい?と勘ぐってしまいました。
もちろん、素晴らしいキャリアを積んで4勝(3KO)という戦績を残した堤には、その権利はあるのかもしれません。それでも、まだ来年でも良いのではないか、というイメージ。
この5人は全てパンチャーと呼ばれる部類であり、どのボクサーも素晴らしいプロスペクトとして素晴らしいノックアウトを記録してきていますね。
そんな中で、この中で最も「2025年に目覚ましい活躍をした」とすればパット・ブラウンでしょうか。ただ、今年デビューしたばかりのパリ五輪のオリンピアンはまだ対戦相手の質としては疑われるところで、そう考えると東京五輪の銀メダリスト、ベン・ウィテカーの方がふさわしいかもしれません。リアム・キャメロンとの再戦をわずか2Rで制し、好戦績のベンジャミン・カバジを初回KOしています。
そう考えるとしっかりとしたボクサーを相手に4戦して3KOと勢いにのり、2つの地域タイトルまで獲得しているエミリアーノ・バルガスこそ、このプロスペクト・オブ・ザ・イヤーに相応しいでしょうね。
そういえば昨年はDAZNでリングマガジン・アワードの中継がありました。今年は大々的にはやらないのでしょうか?
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