信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

「モンスター前夜」世界のフェザー級戦線。主役を務めるのはそびえ立つエスピノサか、肉塊ボールか、それとも。

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先週末はブルース・カリントンが好パフォーマンスを見せ、今週末は、ニック・ボールvsブランドン・フィゲロア。

飛び抜けた王者がおらず、混戦模様のこのフェザー級の中で、抜け出すのは一体誰か。

この階級での3強はおそらくラファエル・エスピノサ、ニック・ボール、そしてブルース・カリントンとなるのでしょうが、仮に週末、ボールがブランドン・フィゲロアに敗れたとしても大きく驚く事はありません。

それほど、王者たちとコンテンダーたちの実力は拮抗している、と思います。

さて、今回のブログでは、そんなフェザー級の世界戦線を見ていきましょう。

 

 

 

スペシャルを持つ王者

どうでもいいですけど、リングマガジンのサイトのUIが変わっていました。ランキングが一体どこにあるのか一瞬わからず、無駄な時間を3分ほども過ごしてしまいました。。。

さて、この階級ではリングマガジン王者は不在で、1位にラファエル・エスピノサ(メキシコ)、2位にアンジェロ・レオ(アメリカ)、3位にニック・ボール(イギリス)となっています。

最も評価が高いのはラファエル・エスピノサで決まり、ロベイシー・ラミレス(キューバ)に2度にわたって勝利、さらに現在全ての防衛戦でKO勝利中と絶好調です。

すでに4度の防衛を成功させており、「安定王者」という肩書をつけても良いレベルになっています。

思えば2023年、無敗ながらも完全なアンダードッグとしてリングにあがったWBO世界フェザー級タイトルマッチ、本当に大したものです。

身長185cmというフェザー級では破格の身長を誇るラファ、とはいえ近い距離で闘うことを好むアステカの戦士は、完全無欠とは言い難い。ただし、ひょろ長い体に似つかわしくないタフネスを備えたこのボクサーは、気持ちも強く、乱打戦にこそ強さを発揮するボクサーですから、見ていて本当に面白いボクシングをしてくれます。

 

 

 

もうしばらくは、勝ち続けてほしいものです。

もう一人、スペシャルなスキルを持つ王者としては、アンジェロ・レオを飛ばして3位のニック・ボール。

こちらは身長157cmとこの階級では圧倒的に小柄で、だからこそ肉が詰まっており、「レッキング・ボール」と渾名されるボクサーです。

エスピノサとの身長差は実に28cm、この二人が交わる事はないかもしれませんが、フェイスオフすればそれだけで話題になりそうです。

ボールは週末、元スーパーバンタム級王者のブランドン・フィゲロア(アメリカ)を迎えますが、ここに勝てば王座統一戦に乗り出したい、という構え。

↓プレビュー

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

とはいえ、これまでの防衛ロードではリオス、ドヘニー、グッドマンと下の階級のボクサーとばかり戦ってきたこともあり、評価としてエスピノサを超えられないのは致し方のないことでしょう。

戻って、2位のアンジェロ・レオは、好戦的で、非常にバランスのとれたスキルを持つボクサーではありますが、レジュメとしては弱い。

ルイス・アルベルト・ロペスへの勝利は非常に素晴らしいものでしたが、スーパーバンタム級時代の王座獲得は試合直前に代役でたてられたトレメイン・ウィリアムス(アメリカ)でしたし、スティーブン・フルトン(アメリカ)に敗北してからの復活は見事ではあったものの、登り調子のボクサーに勝利して評価を高められたか、というとそうではありません。

初防衛戦は元バンタム級王者の亀田和毅(TMK)に大苦戦の内容、ちょっと先行きが不安ですね。

 

 

 

想像以上のパフォーマンスを見せたのは

ラファエル・エスピノサ、ニック・ボールのパフォーマンスは非常に安定しているように見えます。戦略の幅としてはさほど多くなく、だからこそ、自分のやらなければいけないことが明確で、迷いの無いボクシングをするためなのかもしれません。

但し、ボクシングの幅が少ないということは、それだけ対戦相手との「相性」というものに左右されることもあります。これは個性ですし、個人的にはそのボクシングの幅ないスタイルの方が好き、でもあります。

しかし、現代、ボクサーは総合力を磨いていかなければならないことも確かで、様々なファイトを生き残るには、井上尚弥に代表されるように「何でもできる」事が重要になってきます。

さて、このフェザー級のランキングの中で、ボクシングの幅を見せてきた、というのはブルース・カリントンとライース・アリーム。

厳密に言えば、スティーブン・フルトンもそうなのですが、彼はもうスーパーフェザー級なので除外しましょう。ついでに、総合力云々の話とは別に、ルイス・アルベルト・ロペスももうフェザー級には戻ってこなさそうなので除外。

さて、カリントンは絵に書いたような「アメリカンエリート」スタイルのボクサーです。パンチャーというイメージはなく、スピード、タイミングでその場を制圧するタイプのボクサーではありますが、カルロス・カストロ(アメリカ)戦では近距離での戦いも非常に素晴らしいものを見せてくれています。

 

 

 

特筆すべきは、元々速いハンドスピードを、近距離戦闘にも持ち込み、それを回転力という形で顕現させたこと。一発のパンチは速くとも、それを連続できるボクサーはさほど多くはありません。

カストロは、カリントンの回転力についていけなくなり、マットに沈みました。

そしてライース・アリーム、彼はもともと低い姿勢からぐいぐいといく、攻撃的なボクシングを礎としていたボクサーです。

「ビースト」というニックネームが示す通り、教科書通りではなく、身体能力を活かした変則的なパワーパンチが代名詞のアリームは、強いフィジカルとボリューミーなパンチで相手を打ち倒すボクサーだったと思います。

しかし、未だ(ショックで)記憶に新しい前戦、中野幹士(帝拳)戦では、完全なアウトボックスを敢行。中野はこのアリームを捕まえきれず、判定負けを喫しています。

↓観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

この戦いでIBF世界フェザー級の挑戦権を手に入れたアリーム、アンジェロ・レオを相手にどのようなボクシングを展開するのかは非常に楽しみですね。

どちらも柔軟に相手にあわせられるタイプだと思うので、ここは「準備」というものが勝敗を分けるかもしれません。

未だ無敗の〜。

そういえばおイタしたJBCの職員さんたちは戻ってこないですね。人が足りてるのかだけは心配しています。

さて、このリングマガジンのフェザー級ランキングで無敗を貫くのは、ラファエル・エスピノサ、ニック・ボールのほか、ミルコ・クエジョ(アルゼンチン)とダヤン・ゴンサレス(キューバ)です。

ミルコ・クエジョはWBA世界フェザー級暫定王者という肩書を持っていますが、これは大変ないわくつきのタイトルです。

クエジョが暫定王座決定戦を争ったセルヒオ・リオス・ヒメネス(メキシコ)というボクサーは、当時19勝(7KO)無敗という戦績ながらも、そのキャリアのほとんどすべてが負け越しのボクサーを相手にしており、お前はタイ人か、っていうぐらい作られた戦績のボクサーです。

セルヒオ・リオス・ヒメネスの戦績↓

BoxRec: Sergio Rios Jimenez

 

 

 

当然のごとくわずか2Rでこのボクサーをノックアウトしたクエジョは、初防衛戦で亀田和毅を迎えるとのこと。

どうでも良いことですが、亀田がこれに勝って3階級制覇とか言い出したら本当にげんなりするので、是非クエジョに頑張ってほしい。そもそも亀田は1階級制覇王者です。

ということでがんばれクエジョ、なわけですが、このリングマガジンランキングの10位、ダヤン・ゴンサレスは、クエジョ以上に気になるボクサー。

IBO世界フェザー級王者の肩書を持つゴンサレスは、2024年12月、ウィラ・ミカム(タイ)を初回KOしてこの王座に就いています。このミカムはその後来日して宇津木秀(ワタナベ)に2RKO負け下ボクサーですね。

こちらもタイトルショットは大した相手ではなかったですが、やはり出身国キューバというのは強者の匂いがプンプンします。

ドバイを主戦場としながらウガンダ、イギリス、タイでも戦っているこのロード・ウォリアーは、チャンスさえつかめればタイトル戦線に上がってくるであろうボクサー。

ハイクオリティなスキルを持ちながらも、ハイガードからプレッシャーをかけ、パワーもあります。今後、強敵との対戦が非常に楽しみなボクサーです。

 

 

 

古豪、新鋭、日本人ボクサーたち

その他にも、楽しみなコンテンダーがたくさんいるこのフェザー級。

もうベテランの域に達しているルイス・ネリ(メキシコ)や、イライジャ・ピアース(アメリカ)等はまだこれから活躍の機会に恵まれそうです。ピアースに関しては次戦、ロレンソ・パーラ(ベネズエラ)戦は転機になるかもしれませんね。

そのパーラと引き分けたオマール・トリニダード(アメリカ)は、もっと勢いをもって浮上するかと思っていましたが、現在やや停滞中でしょうか。

そして日本人ボクサーでは、早いとこ復活してほしいのは中野幹士ですが、大事なところで黒星を喫してしまったので復活は少し先になりそうですね。その代わり、というか、中野よりも先にチャンスをもらえそうなのは、このまま行けば藤田健児(帝拳)。非常に安定したパフォーマンスを見せている分、勝ち続ければチャンスは来るのでしょう。

あとは復活の兆しを見せている大湾硫斗(志成)、そろそろ次戦が聞こえてきても良い頃の下町俊貴(グリーンツダ)、日本王座を返上したということはこの後の展望が開けたのか、と思える阿部麗也(KG大和)と、日本のトップボクサーたちの全員が世界に挑めるか、というと難しそうなラインナップ。

ここはもしかすると、国内でもう少し潰しあいが必要なのかもしれませんね。

さて、「井上尚弥前」のラストイヤーとなりそうな2026年、果たして今年、王者のまま年を越せるのは誰でしょうか。

混沌のフェザー級、注目していきましょう。

 

 

 

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