2/7土曜日。
日本時間では日中にメキシコで「チスパ」メディナがWBO世界バンタム級の初防衛戦に臨み、夜にはダイナミックグローブがある、という1日。
東京でも積雪のおそれがある、という1日、ホールに集うボクシングファンが無事にたどり着ける事を願うのみですね。
さて、翻ってメキシコのファイト、チスパの対戦相手は元ライトフライ級王者のアドリアン・クリエル。正直、フィジカル、パワーの差は大きいような気がしますが、ここに勝てばバム・ロドリゲス戦を手繰り寄せられるかもしれないチスパにとっては非常に重要な一戦です。
この試合は大きなファイトマネーは産まないでしょうが、「この次」は大きな資産を築けます。
コケることのないように祈り、今回のブログはクリスチャン・メディナvsアドリアン・クリエルの観戦記。

2/6(日本時間2/7)メキシコ・ハリスコ州グアダラハラ
WBO世界バンタム級タイトルマッチ
クリスチャン・メディナ(メキシコ)26勝(19KO)4敗
vs
アドリアン・クリエル(メキシコ)26勝(5KO)6敗1分
セミファイナルはスーパーフェザー級10回戦、と過去に見たBoxRecには記載があったと思いますが、どうやらWBO-NABOのフェザー級タイトル戦だったようです。
アルベルト・モラ・ガルシアの順当な勝利。その後、PPVファイトであるマリオ・バリオスvsライアン・ガルシアのCMが流れます。この試合は全然興味は湧かないですね。
本当にカネを稼げるファイトしかやらないようになってしまった「元」アステカの戦士バリオスと、ゴリゴリのPEDユーザー、キングライ。PPVを購入した意味は、セミファイナルのWBA世界スーパーライト級タイトルマッチ、ゲイリー・アントワン・ラッセルvs平岡アンディです。
さて、気を取り直してメインイベント。
やっぱりややゆとりのありそうな体つきのアドリアン・クリエル。レイジェスのグローブを着用しています。対してメディナはしっかりと仕上がっており、NBNLのグローブですね。
初回、まずジャブで攻め入るクリエル。メディナはどっしりと落ち着いた構え、長い距離をとったところから飛び込みの左フック。
メディナはしっかりとしたバックステップでクリエルの攻撃を外し、中盤にはスリーパンチコンビネーションで会場を沸かせます。
後半、近い距離でボディの叩きあい。ともに回転力がありますが、やはりより力強いのはメディナの方です。
2R、丁寧にジャブを突くメディナ。そこからトップスピードの左フック、今日は右のアッパーカットも冴えています。
続いて右から左のボディを叩くコンビネーション、若干の距離をあけると左のアッパーカットも良いですね。
押し込んでいくクリエルですが、クリーンヒットは少なく、メディナは多彩なパンチセレクトでそれはクリーンヒットを奪っているように見えます。
3R、クリエルがプレスを強め、右を強く振ってきます。メディナは下がりながらの対応をしつつも時折前に出て打ち合い、これはクリエルの距離ではありますが、メディナは左右のボディショットとアッパーカットを効果的に当てていき、ラウンド中盤にはクリエルを下がらせています。
4R、当初こそクリエルがプレスをかけましたが、その後クリエルはメディナを誘ってカウンターを取る仕草。
中間距離でのボクシング、メディナの右ストレートでクリエルの顎が大きく跳ね上がります。
後半、クリエルはプレスをかけてメディナをコーナー近くへ追い詰めますが、そのパンチを当てる事はできていません。
5R、ぐいぐいと圧力をかけるクリエルですが、近づいたところでメディナのアッパーを被弾。メディナは随分と余裕のある戦い方、ただ、ちょっとキレイに倒そうとしすぎのきらいはあります。若干待ちのボクシングになっていますね。
クリエルはなかなかにタフで、メディナのカウンターを浴びてもケロリとしています。どこまで持つのかはわかりませんが。
6R、中盤にメディナの長い距離でのワンツーがヒット。メディナはこの距離で強いパンチを打ちたいですね。
クリエルはとにかく距離を潰し、メディナのパワーパンチの威力を減らしたいところですが、近い距離でもメディナのアッパーはクリエルにとって非常に厄介です。
後半はメディナのhぢありフックでのけぞったクリエル、その後もグイグイと攻めていきますが、そろそろダメージを溜めはじめたか。
7R、打撃戦、ではあるものの、火の出るような打ち合いとはならないメキシカンファイト。ちょっとこのラウンドではもつれ合う事も多くなってきています。
8R、前半にクリエルの右オーバーハンドがヒット。大きく顔面をのけぞらせたメディナですが、このダメージは逃しているように見えます。
引き続きクリエルはプレス、このボクサーはスタミナも大したものです。ここまででメディナは削られているのでしょうか。
9R、頭を相手にこすりつけるようにして距離をつぶすクリエル。
メディナは左右のボディコンビネーション、そしてアッパーカットを幾度もコネクトしてきましたが、クリエルの突進は止まりません。
しかしこのラウンドの前半、おそらくメディナはチャージ、これまでにな連続攻撃でクリエルを攻め立てます。
この連続攻撃にクリエルは反撃の手が出ず、ちょっと苦しくなってきたか。
それでも身体をくっつけて押していくクリエル、メディナもコンビネーションで迎撃します。
後半、メディナの右ストレートを被弾してロープに後退したクリエル、そこにメディナは距離を詰めてアッパーカット。
10R、距離が詰まっての打撃戦。ここまで来ると両者ともにしっかりと手数を出してきます。
ただまあ、初回から余り大きくは変わらないペース、戦略、もういりょっとやりようがあるのではないか、と思ってしまいます。特に、メディナの方に。
11R、ここも打撃戦。この試合を通じての中盤以降、クリエルのパンチも当たってないではないですが、そのインパクト、見栄え、そしておそらく数、このあたりはメディナが上回るでしょう。それはつまり、判定ではメディナの方に分がありそう、ということです。
しかしクリエルにはプレスをかけて連打を放つ、以外の選択肢はなく、このまま最後までいってメディナの順当勝ち、となりそうですね。ラストラウンドにドラマは起こるのか。
ラストラウンド、開始早々に大歓声と、「チスパ」コール。
歩いて攻めるクリエル、アウトボックスを展開するメディナ、からの近い距離での打撃戦。元々この距離が得意なクリエルの方がいつの間にか手数は多いでしょうか。メディナもそれに呼応するように手数を増やして対抗、しつこくボディを叩き、顔面へのパンチかえしますが、クリエルは異常なほどタフで、ハートが強い。
結局攻めながら耐えたクリエル、ラストラウンドのゴングを聞き、勝負は判定へ。
判定は、120-108、116-112、115-113、3-0の判定でクリスチャン・メディナ。
もっと圧倒してくれる、もっと言えば絶対に倒してくれるものだと思っていましたが、とにかくアドリアン・クリエルはタフでしたね。ライトフライ級上がりながらもその耐久力はとんでもない。というかライトフライ級だったからシベナチ・ノンシンガ(南アフリカ)にストップされてしまったのかもしれません。
耐久力の増したアドリアン・クリエルは、この階級でも倒しにくいボクサーとなっているのかもしれません。
さて、クリスチャン・メディナ、この試合で更に株を上げたのか、と言われれば、期待以上ではありませんでした。とはいえ、合格ラインである「勝利」はしっかりと掴みとりましたから、あとはバムの動向次第。
ジェシー「バム」ロドリゲスが、バンタム級初戦でこの王者に挑むのか、どうか。
今後の続報を待ちましょう。
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