2/11、建国記念日。
祝日である本日、かねてから噂になっていた谷口将隆のレネ・サンティアゴ挑戦が正式発表。
日程は4/3(金)、やはり平日ですが、ウィークデイのど真ん中よりは随分マシに思えます。
最近では、東京での世界戦単独開催は非常に珍しいですが、後楽園ホールというのも久々です。後楽園ホールで行われる男子の世界タイトル戦がいつぶりか、と思えば、私の悪い記憶力が確かならば2022年4月の谷口将隆vs石澤開以来、約4年ぶりのことになるのではないでしょうか。
さて、ということで今回のブログは、正式発表されたTreasure Boxingについて。

4/3(金)後楽園ホール TREASURE BOXING 12
WBA・WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ
レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)15勝(9KO)4敗
vs
谷口将隆(ワタナベ)21勝(15KO)5敗
2025年3月、当時のWBO王者、岩田翔吉(帝拳)へ挑戦したレネ・サンティアゴ。前年にジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)に敗北しており、その負け方が「アウトボクサーであるはずのボンバ・ゴンサレスに、接近戦で負けた」というものでした。
それまで、このサンティアゴは非常にアグレッシブで、接近戦にこそ強さを発揮するボクサーだとおもっていただけに、そうであれば岩田翔吉の敵ではないのではないか、と思っていたものです。
しかし蓋を開けてみれば、サンティアゴは岩田が見事なまでにボックスされてしまったボンバ・ゴンサレスと同様の戦い方でのアウトボックス。岩田はサンティアゴを追いかけ回すも届かず、判定負けで王座陥落しています。
そして、このサンティアゴは初防衛戦で王座統一戦の機会を手に入れ、その相手は当時WBA王者となったばかりの高見亨介(帝拳)。
岩田の弔い合戦とも言えるこの構図は、ライジング・スターとも言える高見が優位で、「高見ならなんとかしてくれる」との思いが強かった。
しかしこれも蓋を開けてみれば、サンティアゴはアウトボクシングを主体として判定勝利。
はっきり言えば、私個人としてはこのサンティアゴを完全に見誤っていたということになります。
それでもどこか納得のいかないこのスタイル、ファイトすることが大好きな私からすれば、このボクサーは鬼門であり、単純に嫌いなボクサーです。
そこに谷口将隆が挑むこの一戦は、それでもやはり、谷口にこれまで以上に大きな期待を寄せてしまうのです。
スピードにしてもパワーにしても、おそらくサンティアゴは岩田や高見と比べて下回るはずです。
しかし、状況に応じての戦略の選択、広く言えばリングIQと呼べるものと、そして作戦遂行能力、さらにはスタミナにも優れており、インサイドでもアウトサイドでも優れたボクシングを展開することができる、バランスの取れたボクサーなのだと思います。
これまで岩田、高見が大きなパンチを振って届かなかった、ということに対し、谷口のボクシングは理詰めで、一つ一つの所作は非常に丁寧なものです。
非常にダイナミックに動くサンティアゴに対して、詰将棋のように追い詰めていけるかもしれません。
サンティアゴは、サークリングしながらも一発を当て、自身はもらわず、ポイントをピックアップしていく術に長けています。この部分も、過去2戦を分析すれば、何かしらの対策が見え、更に谷口であればそこにカウンターをあわせることもできるのではないでしょうか。いや、そうなってほしい。
サンティアゴにとっては、日本は本当に稼げる場所で、母国で闘うよりもファイトマネーは大きいはず。おそらく、前2戦ほどのファイトマネーではないとは思いますが、今回もそれなりの額をもらっているはずで、そうでなければ統一王者がわざわざ日本まで来ることはありません。
そろそろ、サンティアゴの稼ぎを止めなければなりません。
谷口将隆、日本のボクシングファンの大きな期待を背負って、2階級制覇を期待したい。
小國以載(角海老宝石)23勝(9KO)4敗3分
vs
マーロン・タパレス(フィリピン)41勝(22KO)4敗
セミファイナルは、小國以載がマーロン・タパレスと激突。
元々の噂では、小國以載vsジェルウィン・アンカハス(フィリピン)でした。
しかしアンカハスは負傷により離脱、ギリギリのタイミングでタパレスに変更になった、とのこと。
これは小國にとってとてつもない試練ではありますが、もしここに勝てば一気に世界戦線に再浮上、ンギーチュバ戦や村田戦での敗北を一気に帳消しにできる可能性のあるものです。
タパレスはWBCで2位、WBOで3位、IBFで5位と上位につけているコンテンダーで、モンスターさえいなければいつ世界戦が決まってもおかしくない位置につけている、元統一王者。
世界的評価も非常に高く、リングマガジンのスーパーバンタム級ランキングは、王者井上尚弥(大橋)に次いで1位にもランクされています。
2023年12月、井上尚弥と世界スーパーバンタム級4団体王座統一戦を戦い10RKO負けを喫しましたが、固いガードと強いフィジカルを活かして一発カウンター狙い、という戦術は、その後ドヘニーやカルデナス、アラン・ピカソまでもが真似る、一種の「対モンスター」の今のところの最適解となっています。
さて、天上人を除いてはこの階級最強の評価を得るタパレスを相手に、小國はどのよなボクシングを見せてくるのか。
小國以載というボクサーは、たとえ相手が誰であろうとも一定以上の期待感のあるボクサーです。
奇をてらうことのない、非常にオーソドックスなスタイルながらも、その曲者ぶりはすばらしく、ただただ変則で相手の裏をかく、というよりも、オーセンティックな技術の上に、難解なパズルを紐解けるような頭脳を乗せて、それをリング上で発揮する、というようなものです。
だからこそ、このマーロン・タパレス相手にも期待感はあります。
しかしやはり懸念点もあり、それは、加齢からくる打たれ脆さというものもありますが、やはりタパレスがまたもサウスポー、というところにもありますね。
サウスポー苦手を公言している(?)小國ですが、この相手はまたもサウスポー。そこはやはり、懸念事項となってきます。
但し、村田昴、ジョンリエル・カシメロ戦ではサウスポー相手にも良い動きはできており、克服とまではいかないまでも、何かしらのコツを掴んでいるのではないでしょうか。掴んでいてほしい。
アンカハスとタパレスは同じサウスポーですが、やはり異なるサウスポーでもあります。
ガンガンくるタイプのアンカハスであれば、小國は比較的やりやすかったかもしれませんが、タパレスというのはその身長に反して(後ろ荷重ということもあり)非常に遠く、やりづらい。これは宿敵岩佐に教えを請うべきかもしれません。
小國にとって、この試合で勝利を掴めば、一気に世界ランクも一桁。そして、井上尚弥挑戦はないにしても、「井上尚弥後」にビッグチャンスが舞い込んできます。
小國以載はおそらく流石にラストチャンス。厳しい戦いになるとは思いますが、ここは是非とも勝利してほしい。
なお、この興行のアンダーカードにはOPBF東洋太平洋スーパーウェルター級タイトルマッチもセットされています。
緑川創(EBISU)vs加藤寿(熊谷コサカ)のアラフォー対決。前戦でワチュク・ナァツ(八王子中屋)を相手に素晴らしい勝利をもぎ取り、王者に輝いています。対する加藤はこれまで2度の日本王座挑戦を失敗しており、都合3度目のタイトル挑戦。年齢的に、どちらも応援したくなるボクサーですね。熱いファイトを期待しましょう。
3/12(木)後楽園ホール TREASURE BOXING 11
日本ミドル級王座決定戦
竹迫司登(ワールドスポーツ)18勝(15KO)3敗1分
vs
酒井幹生(角海老宝石)6勝5敗1分
こちらの興行も同日に正式発表。
残り1ヶ月しかない状況なので、チケットとか大丈夫なのかしら、と心配になります。(もっと前に発表されてましたっけ?)
日本ミドル級王者、国本陸(六島)の返上した王座を巡り、竹迫と酒井が激突します。
竹迫はかつて日本のミドル級を制し、世界への足がかりとなるWBOインターナショナルタイトル戦でメイリン・ヌルスルタン(カザフスタン)に敗北。
それでも日本のミドル級としては最強という座に疑う余地はありませんでしたが、2024年12月、一度は勝利していた国本に初回TKO負けを喫しています。
その敗戦からの復帰戦で、細川チャーリー忍(金子)と日本ミドル級挑戦者決定戦を争い判定勝利、今回のタイトル戦の権利を得ています。
酒井は、というと、前戦で荒本一成(帝拳)に判定負け、現在日本ランキングで3位ですが、この王座決定戦はおそらく荒本に打診があり、荒本は不出場を決めたために巡ってきたチャンス。
どうしても竹迫優位の戦いとなりますが、これまで2度、タイトル挑戦に失敗し、初戴冠を目指す酒井の方がモチベーションは高いのではないでしょうか。
竹迫に勝利した国本は、世界を見据えている状況。
その国本に追いつくためには、竹迫としても絶対にしなければなりません。
モチベーションの高い酒井に対し、格下と思って戦えば喰われないとも限りません。
好ファイトを期待しましょう。
配信情報!
この興行は、U-NEXTでライブ配信。
それぞれ、3/12(水)、4/3(金)です。
2/15(日)には西田凌佑のIBF世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦、3/7(土)にはダイナミックグローブで波田大和、齋藤麗王の登場、3/12(水)には竹迫vs酒井の日本ミドル級王座決定戦、3/15(日)にはドネアvs増田陸をメインに据えたU-NEXT BOXING、4/3(金)にはレネ・サンティアゴvs谷口将隆、U-NEXTは盛りだくさんですね。
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