関西の雄、六島ジム。
現代においては、真正ジムと六島ジムというのが、関西の二大巨頭と言えるのかもしれません。
そんな六島ジムは、先日のハン・リャンホのWBOアジアパシフィックタイトル挑戦を皮切りに、週末、西田の復帰戦及び山﨑海斗のOPBF王座決定戦と、大変に忙しいボクシングウィークを迎えています。
※ちなみにこのブログはリャンホの試合が行われる前、2/8(日)に書いています。
ということで今回のブログは、U-NEXTで配信される、西田凌佑の再起戦、IBF世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦のプレビュー。

2月15日 大阪・You Will be the Champion
IBF世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦
西田凌佑(六島)10勝(2KO)1敗
vs
ブライアン・メルカド(メキシコ)32勝(26KO)1敗
昨年6月、中谷潤人との王座統一戦という大舞台で、西田凌佑はプロキャリア初の敗北を喫しました。
7回開始直前の棄権という形にはなりましたが、そこに至るまでには十分に善戦しており、西田強し、をボクシングファンに見せてくれたと思います。
中谷が挑んだ接近戦をしっかりと受けて立ち、ボックスだけではなく、ハートの強さと回転力、近い距離でのカウンターショット、パンチアングル、そしてフィジカル、この試合で西田が証明したことは非常に多くあります。
そこから約8ヶ月の沈黙を破り、西田が選んだのはスーパーバンタム級への転向、そしていきなりの世界挑戦者決定戦という極めて険しい再起の道です。
極めて険しい、とも思う反面で、やはりこのボクサーはチャンスを棒に振らない、侠気のあるボクサーだともわかりますね。
バンタム級時代、リミットを作るために文字通り身を削っていた西田にとって、1.8kgの余裕がもたらす恩恵は計り知れません。本来の持ち味であるスタミナと、集中力の持続が、より高い次元で発揮されるのではないかと思っています。
対戦相手のブライアン・メルカド・バスケスは、戦績を見れば見るほど背筋が凍るような存在です。31連勝、26KO。WBC3位、IBF4位に位置し、メキシコ国内では「次期王者候補」として盤石の地位を築いています。
メルカドのボクシングは、非常に力強いジャブから組み立てるオーソドックススタイル。特筆すべきは、相手のガードがわずかに下がった瞬間を逃さない右ストレートと、そこから返される左フックのスピードです。単なる「一発狙い」の強打者ではなく、連打の中で相手を仕留める「コンビネーション・パンチャー」としての怖さがあります。
どちらかというとメキシカンっぽくはないメキシカンです。
過去最大の勝利、といえばアーサー・ビラヌエバ(フィリピン)戦となるのでしょうか、そこまで世界的な強豪との対戦経験があるわけではありませんが、わずかに1敗はデビュー2戦目のことであり、現在31連勝中で底は見せていません。
いくつかの映像を見ればやはり特筆すべきはポンポンとでる力強いジャブ、そこからつなげるパンチ。打ち終わりはやや粗く西田が付け入る隙はありそうに感じます。
なので西田とすれば、比較的やりやすい部類にはいるのではないか、と思います。
非常に丁寧なカウンターを打つ西田としては、メルカドの荒々しいコンビネーションに臆することなく、出てきたところに逆にぐっと距離をつめてのボディショットなんかは非常に有効な気がします。
ただ、もちろん、スーパーバンタム級で初戦を迎える西田にとって、未知の部分は多い。
中谷潤人(M.T)は、転級初戦でセバスチャン・エルナンデス(メキシコ)という化け物じみたフィジカルを持つスーパーバンタムを引き当ててしまいました。
このメルカドが、そうではないとも限りません。というかスタイル的に、このボクサーはフィジカルが強い方であるはずです。
実際、その評価も非常に高く、スーパーバンタム級のリングマガジンランキングでは10位にランクインしています。
この強敵に対して、スーパーバンタム級の西田がどのような戦いを見せてくれるのか。ネクスト王者として、期待が高まるパフォーマンスを見せてほしい。
OPBF東洋太平洋ライト級王座決定戦
ジュン・ミンホ(韓国)19勝(5KO)5敗2分
vs
仲里周磨(オキナワ)15勝(8KO)3敗4分
OPBF東洋太平洋ライト級王座決定戦。
仲里周磨にとって、これは昨年5月の日本ライト級王座決定戦、村上雄大(角海老宝石)との激闘のドロー以来、約9ヶ月ぶりの再起戦となります。
2023年に宇津木秀(ワタナベ)を破って日本王座を奪取し、沖縄での初防衛戦(村上戦)にも勝利した仲里でしたが、その後の三代大訓戦で王座を陥落。そして返上されたベルトを懸けて再び村上と戦い、三者三様のドロー。
今回の東洋王座決定戦は、その足踏みを振り払うための、非常に大きな意味を持つ一戦です。
相手のジュン・ミンホは日本でもお馴染みのボクサー。
過去には負傷判定ながらも三代大訓に韓国で勝利、2年前には大谷新星(真正)にも勝利しています。
5敗のうち、KO負けはわずかに1つ、しかも平岡アンディが相手だったので致し方のないところ。
仲里にとって、「勝って当然」の相手ではない、と思っています。
仲里としては、村上戦で見せたような粘り強さを維持しつつ、ジュンの馬力に負けない力強い右を突き刺し、主導権を渡さないことが肝要です。日本王座獲得、そして陥落とドローを経験し、さらに一皮剥けた仲里が、東洋のベルトを掴み取る瞬間を期待しています。
OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座決定戦
山﨑海斗(六島)11勝(6KO)1敗
vs
中川麦茶(一力)32勝(20KO)11敗3分
山﨑海斗を語るとき、やはり引き合いにだされるのは、あの村田昴(帝拳)との倒し倒されの大激闘でしょう。
「村田昴からダウンを奪った」ことは、後々まで語られる事だと思っていましたし、村田は井上尚弥後のスーパーバンタム級でいの一番に世界タイトルショットへ駆け上がるボクサーだと思っていましたが、意外なところで負けてしまいました。
無冠となった村田に対して、ここで山﨑がOPBFタイトルを獲る事は非常に大きい事です。
しかし、スピードあふれるサウスポーの山﨑にとって、今回の相手はまさに「最高に厄介なベテラン」、中川麦茶です。
変幻自在、予測不能なタイミングでパンチを繰り出し、相手のリズムを狂わせる麦茶のボクシング。山﨑がいかに冷静さを保ち、麦茶の仕掛ける罠を掻い潜って自らのパワーを爆発させられるか。
ともすれば、やり込められてしまうという、山﨑にとって難しい相手ではないでしょうか。
新鋭の勢いか、それとも麦茶が執念で東洋のベルトを奪い去るのか。この階級の「今」を占う、興味深い一戦です。
辰吉寿以輝(大阪帝拳)vs山内翔貴(本田フィットネス)
中嶋一輝(大橋)に衝撃の2RTKO負けを喫した辰吉寿以輝、再起2戦目に臨みます。
正直、前戦のパフォーマンスは良いものだったとは言えませんから、ここはしっかりと倒して勝ってほしい、というのが本当のところです。
山内は7勝6敗という戦績ですが、7つの勝利のうち6KOとパンチはありそうですね。
身長も175cmとこの階級では長身で、辰吉にとっても苦戦してしまう要素が揃っていそうな気もします。
ただ、この相手には良い勝ち方をしてほしいものです。
関西の雄、六島ジムと配信情報
いつもYoutubeで試合を配信してくれている、六島ジム。
今回、西田の復帰戦にあたり、U-NEXTが声を挙げてくれたのは嬉しい限りですね。
U-NEXTは確か西田の初防衛戦も放映してくれており、その縁もあったのでしょう。
西田の挑戦者決定戦に加え、OPBFのタイトルショットを2つ、そしてスター、辰吉寿以輝も登場。
これは非常に注目の興行です。
関西の興行の良いところは、それが土日にあること。
東京では、会場の都合で平日になってしまうことがほとんどなので、これは嬉しい事ですね。土日ならば、タイトルマッチが多くてもちゃんと見れます。
ということで六島ジムさんにはここからさらに頑張ってほしいところですね。
この興行は、U-NEXTでライブ配信。
2/15(日)15:00の開始なので、メインイベントは18:00〜19:00の間くらいのゴング、でしょうか。
楽しみですね!
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