ダナ・ホワイトのズッファボクシング、第3弾興行。
アメリカ時間で2/15のサンデーナイト、日本時間では2/16に行われた興行です。
メインイベントはエフェ・アジャグバvsチャールズ・マーティンというヘビー級ファイト、おそらくここから数年で大きく動くであろうこの階級の、セカンドトップくらいのファイトは要注目です。
なんだか普段あまり目にすることがない国々のボクサーたちも出場するズッファボクシング、なかなかハイペースで興行を開催してくれていますね。
そんな中、おそらく3/8は一つの分岐点になるのでしょうね。
ともあれ、今回のブログは、日本時間2/16に行われたズッファボクシング興行の観戦記。

2/15(日本時間2/16)アメリカ・ラスベガス
ウマール・ザンベコフ(オーストリア)13勝(9KO)無敗
vs
アフメド・エルビアリ(エジプト)24勝(19KO)1敗
ライトヘビー級の10回戦、ライトヘビー級ということで両方とも聞かない名前ではありますが、好戦績。
Aサイドはザンべコフ、ロシア産まれのオーストリア人のようですね。
初回、サウスポーのザンべコフはやはり豊富なアマチュア経験がありそうなスタイルで、大きく構えてリズムを刻み、ライトヘビー級としてはあり得ないほどの軽快なフットワーク。
そこから長い左のボディショット、そしてボディジャブも長い。
エルビアリはインサイドに入らなければなりませんが、ここまでリーチがあり、またフットワークも良いザンべコフを捕まえるにはかなり苦労しそうです。
ザンべコフは長い距離でジャブ、フックで回し、踏み込んではボディストレート。エルビアリはなかなかパンチを出せるところまで近寄れず、申し訳程度にジャブを放ち、入る隙を伺っています。
2R、強くプレスをかけはじえたエルビアリ。ガードを高く掲げ、グイグイと迫ります。これが上等手段、というかデカいサウスポーを相手に、他に策があったら教えてほしい。
当然ここでエルビアリが狙うのはザンべコフの打ち終わり、しかしこのザンべコフはコンビネーションも良い。コンビネーションはなかなか打ち終わりがわからず、エルビアリのリターンは遅れてしまいますね。
そして1分が経とうとした頃、左にサークリングするザンべコフをおいかけるエルビアリ、そこにザンべコフの左アッパーがヒット!
仰向けに倒れたエルビアリ、レフェリーは「1」と一瞬カウント数え始めるも、即刻ストップ!
ウマール・ザンべコフ、会心のワンパンチノックアウト!
ひょっとしたらKOオブ・ザ・イヤーにもノミネートされるほどの衝撃ノックアウト!
後出しにはなりますが、エルビアリのガードは思いっきり真ん中が空いており、それはプレスをかける時に顕著で、ちょっと気になってはいました。サウスポー相手だとさらに身体も開いてしまい、納得のKOパンチです。
ウマール・ザンべコフ、この戦慄のノックアウト勝利は、大きな話題になるでしょう。
とすればより大事なのは次戦以降、見た感じパワーパンチャーではありませんが、あの左のボディショットやアッパーのパンチアングルは素晴らしく、KO率が高いのも納得ですね。
エフェ・アジャグバ(ナイジェリア)20勝(14KO)1敗1分
vs
チャールズ・マーティン(アメリカ)30勝(27KO)4敗1分
さて、メインイベントはエフェ・アジャグバが登場です。
前戦はマーティン・バコーレとドローを演じたアジャグバですが、その前にはグイド・ヴィアネッロに殊勲の勝利を挙げており、間違いなく次世代のヘビー級トップ戦線に上がってくるボクサーです。
ここ数年は停滞していたヘビー級、今後ウシクがいなくなってからが彼の勝負どころであり、20代から30代前半にかけてのヘビー級たちは今こそが良い位置につくための正念場。
チャールズ・マーティンはウシクと同じ39歳、とはいえ一度はIBF世界ヘビー級王者にも輝いた強敵です。あ、もう10年前なんですね。
さて、アジャグバはこの元王者をどのような形でクリアするのか。
初回、まずは様子見とばかりに落ち着いてプレスをかけるアジャグバ。マーティンはフェイントをかけつつやや忙しく動き、ゆったりとサークリング。
前手の差し合いから一瞬の後ろ手の交錯、ここで左のダブルを放つのはマーティンの方です。
サウスポーとして、スキルのあるマーティン、アジャグバが攻めた所に左カウンター。
それでもアジャグバは非常に落ち着いており、驚いた素振りは見せませんね。
2R、リーチはアジャグバの方がありそうですが、マーティンの左を出すタイミング、出し方が上手く、よく届いているように見えます。
右手で邪魔をする、というのもさすがのキャリアで上手く、アジャグバは攻めようにも、プレスをかけるだけで終わっている印象です。
まだ序盤、アジャグバが本格的に攻めだすとわかりませんが、このゆったりとした雰囲気のまま戦えば、比較的マーティンが優位かもしれません。流石にこのままいくとも思えませんが。
このラウンド後半、アジャグバがプレスを強めたように見えます。そうするとマーティンの用意していたカウンターも深めに入り、マーティンの左でアジャグバは一瞬動きが止まったように見えます。
これはもしかすると、もしかするのでしょうか。
3R、開始直後にブルース・カリントンとしらんけどTVスターが映ってていますが、この間にどうやらマーティンがアジャグバにローブローを放ったようです。カリントンはまだしも、TVスターを映している場合ではありません。
一瞬の中断のあと再開、アジャグバがプレスを強めたか、マーティンも前ラウンドよりも強めのジャブ、コンビネーションで突き放しにかかります。
マーティンはジャブをアジャグバのガードに割り込ませ、左ストレート。アジャグバの左をかわして左右のボディショット、そしてオーソドックス相手に非常に有効な左ストレート、しかもダブル、と非常に有効的な攻撃を放っていきます。
このままいくのか、と思った矢先、アジャグバの右ストレートがヒット!これでマーティンはダウン!!!
おおっと、これは一発でひっくり返されてしまいました!
立ち上がったマーティン、アジャグバはあくまでも冷静に相手の状態を見極め、少し時間を過ごしたのち、一気にチャージ!
デカいパンチでマーティンはぐらり、しかし倒れないマーティン!マウスピースを落として若干の休憩時間を挟んだマーティン、このラウンドはそれでも打ち返して終了。
ダウンシーンが流れますが、アジャグバのショートの右、さほど強くはありませんし、鼻っ面に当たっているようにも見えます。果たして、マーティンが加齢により打たれ弱くなっているのか、ただのタイミングだったのか。
4R、マーティンの強いボディジャブでスタート。マーティンは回復を図ろうとジャブでサークリング、しかしそこにアジャグバの右が襲います!
ぐらりときたマーティンに対して攻めるアジャグバ、マーティンはそこを受けて立って強打をリターン!しかし届くのはアジャグバの右!
マーティンはこの試合2度目のダウン!!
立ち上がったマーティン、アジャグバはまたもじっくりと見て、マーティンが攻めてきた所に右をリターン、ジリジリとプレスをかけて真っすぐの右、そこから左右のフック!
ここでレフェリーが割って入り、ストップ!
エフェ・アジャグバ、4RTKO勝利!
アジャグバの右ストレートは本当に真っすぐ伸びて、遠くまで届くストレートですね。力感がなく、真っ直ぐすぎて見えないのか、インパクト以上にマーティンは効いてしまっていました。
チャールズ・マーティン、かつての栄光から10年、ここ数年は勝ちと負けを交互に繰り返し、リング登場も1年に1度ほど。
そろそろグローブを吊るしても良いのかもしれませんね。
ともあれ、エフェ・アジャグバは元王者の関門をクリア。「ウシク後」に期待が大きいか、というとまだもうあと2〜3戦、強敵への良いパフォーマンスが必要でしょう。
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