さてさて、3/15(日)。
この日は、イギリス(というかアイルランド)、アメリカ、そして日本でそれぞれ興行があり、時間はしっかりずれているので本気を出せば全興行が視聴可能な状態です。
私にも時間と気力と集中力があれば全部見たいと思うわけですが、流石にそれは無理。最注目は日本のU-NEXT BOXING興行であることに間違いありませんが、このアイルランド興行も要注目です。
ということで今回のブログは、ジェームズ「ジャザ」ディケンズvsアンソニー・カカス、アイルランド興行のプレビュー記事。
▼ドネアvs増田陸のプレビュー
▼トリプルタイトルマッチのプレビュー
▼バルボサvsシムスのプレビュー

3/14(日本時間3/15)アイルランド
WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
ジェームズ・ディケンズ(イギリス)36勝(15KO)5敗
vs
アンソニー・カカス(アイルランド)24勝(9KO)1敗
リバプール出身のジェームズ「ジャザ」ディケンズ。
そのキャリアはまさに「不屈」という言葉が似合います。過去にギジェルモ・リゴンドーやジョシュ・ウォーリントンといった強豪に苦杯を舐めながらも、その都度這い上がり、ついに手にしたのがこのWBAのベルトです。
それも完全なBサイドとして上がった前戦、イスタンブールのリング。相手は当時無敗のアルベルト・バティルガシエフ、東京五輪の金メダリストであり、プロボクシングでも当然世界王者を期待されたボクサーでした。
誰もが「バティルガシエフに世界タイトルを獲らせるためのマッチアップ」と思われたこの試合で、なんとジャザはまさかの4RTKO勝利。
プロ38戦目にして、初めて世界タイトルを手にしました。
▼ジャザの初戴冠戦
ディケンズの強さは、その無尽蔵のスタミナと、一瞬の隙も見逃さない高い集中力にあります。サウスポースタイルから繰り出されるテンポの速いボクシングは、相手に考える時間を与えません。また、アイルランドでトレーニングを積んでいた時期もあり、この地は彼にとっても「準地元」のようなもの。敵地での防衛戦とはいえ、精神的な揺らぎは一切ないでしょう。
対するアンソニー・カカス。37歳という年齢を考えれば、これが最後にして最大のチャンスかもしれません。かつてジョー・コルディナをいわくつきの(まだ根にもってます)KOで破りIBF王座に就いた実力は、その後ジョシュ・ウォーリントンやリー・ウッドを下しています。どちらもフェザー級から上げてきたボクサーで、個人的にはこのカカスが王者の証明しているとは言いたくありません。
とはいえ、ウォーリントンやウッドへの勝ち方を見た時に、このボクサーの実力を認めざるを得ない、ということもあり、もちろんこの試合は贔屓目なしにみればカカスの圧倒的優位、というのは現実的なところ。
展開としては、ディケンズが細かく動きながらジャブを突き、カカスがどっしりと構えてそれを迎え撃つ形になるでしょう。ディケンズがいかにカカスを空転させ、自らのペースに巻き込めるか。逆にカカスがディケンズのスピードを封じ、肉薄して重い一撃を叩き込めるか。
「どちらが先に根負けするか」というよりも、「どちらの執念が勝るか」。そんな、胸が熱くなるような展開を期待してしまいます。ダブリンの夜を最後に照らすのは、リバプールの不屈か、アイルランドの誇りか。
なんとかディケンズに勝ってほしい。目指せ、2連続アップセット!
ピアース・オラリー(アイルランド)18勝(10KO)無敗
vs
マキシ・ヒューズ(イギリス)29勝(6KO)8敗2分
空位のIBO世界スーパーライト級王座を懸けたこの一戦も、メインに劣らぬ好カードです。
無敗の快進撃を続けるピアース・オラリー。「ビッグバン」というニックネーム通り、一度火がついた時の攻撃力は凄まじいものがあります。
若さゆえの勢いだけでなく、しっかりとボトムから崩していくボクシングの基礎もできており、今回の王座決定戦は彼にとって世界への階段を駆け上がるための重要なステップとなります。
一方のマキシ・ヒューズ。数々の敗戦を経験しながらも、その度に強くなって戻ってくる驚異的なタフネスの持ち主です。
ジョージ・カンボソスJr.との接戦(結果は判定負けでしたが、多くのファンがヒューズの勝利を支持しました)で見せたような、老獪なテクニックと試合運びの巧さは、若いオラリーにとって最大の壁となるでしょう。
序盤からガンガン仕掛けていきたいオラリーと、それをいなしながら中盤以降のチャンスを伺うヒューズ。オラリーがヒューズの「壁」を突き破るのか、それともヒューズが「若さ」を飲み込んでしまうのか。
このオラリーにとって、ヒューズの老獪さというのは非常に厄介なファクトでしょう。
ここでオラリー連勝を止められる可能性は十分にある、とみますし、勝利したとしても苦戦は免れないはず。
逆に言えば、もしオラリーがヒューズに完勝するようであれば、この階級においてこの無敗のプロスペクトは大きな存在感を示すはずです。
ジョノ・キャロル(アイルランド)25勝(7KO)3敗1分
vs
コーム・マーフィー(アイルランド)16勝(6KO)無敗
元タイトルチャレンジャー、ジョノ・キャロル。これまで、テビン・ファーマー、スコット・クイッグ、マキシ・ヒューズといった相手とキャリアを積んできた、古豪と呼ぶにふさわしいベテランです。
全盛期の勢いを取り戻し、再び世界の頂点へ返り咲くために、この同胞との一戦は絶対に落とせません。
対するコーム・マーフィーは、デビュー以来16連勝と勢いのあるプロスペクトです。
経験値ではキャロルに大きく劣りますが、若さゆえのスタミナと、何より「失うものがない」強みがあります。ベテランのキャロルを相手に、どれだけ物怖じせずに自分のボクシングを貫けるか。
アイルランド人同士の対決は、技術論以上に「意地の張り合い」になることが多い。序盤から激しい打ち合いが展開される可能性も高く、観客を最も沸かせるのはこの試合かもしれません。キャロルの経験が勝るのか、マーフィーの勢いがそれを飲み込むのか。ダブリンの夜をさらに熱くさせること間違いなしです。
マーフィーが勝てば地元ではニューヒーローの誕生となりそうですから、比較的マーフィーの応援が多いかもしれません。
このスーパーフェザー級ファイトは、IBOのタイトルショットということもあり、勝者は近い内に世界戦線に上がってくる事も考えられます。
スーパーフェザー級といえば、堤駿斗、力石政法、尾川堅一をはじめ、世界を虎視眈々と狙う日本人ボクサーも多い。チェックしておいて損はないでしょう。
配信情報
この興行は、アイルランドのダブリンで行われます。メインイベントの王者、ジャザの地元ではなく、挑戦者カカスの地元というのはジャザ・ディケンズにとっては残念な話。
配信はDAZN、配信日時は3/15(日)AM4:00からですね。
いつも通りメインは6:00か7:00頃からでしょうから、それが終わってからバルボサvsシムスの興行をDAZNで視聴1、5:30から配信開始のU-NEXT
に備える、みたいなイメージでしょうか。
ともあれ、ボクシング漬けの1日を楽しみましょう!
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