ボクシング三昧の1日。
朝はディケンズvsカカス、でしたが、こちらは大方の予想通りアンソニー・カカスの判定勝利。
そして日本時間日中には、アーノルド・バルボサvsケネス・シムスの技術戦、アンダーカードにはオスカー・コラーゾvsヘスス・ハロ。
ということで今回のブログは、DAZNで放映されたアメリカ、カリフォルニア興行の観戦記。

3/14(日本時間3/15)アメリカ・カリフォルニア
WBA・WBO世界ミニマム級タイトルマッチ
オスカー・コラーゾ(プエルトリコ)13勝(10KO)無敗
vs
ヘスス・ハロ(アメリカ)13勝(2KO)3敗
ミニマム級最強の呼び声の高い、オスカー・コラーゾ。統一戦は実現しませんでしたが、この次は3団体統一戦が予定されています。
4団体統一を目指し邁進するコラーゾ、相手はスキルフルでしぶといヘスス・ハロ。
しかしここはコラーゾの圧倒的勝利を期待したいところです。
初回のゴング、サウスポーのコラーゾがじりじりとプレス。迎え撃つ姿勢のハロ、まずはしっかりと距離を取って見る構えです。
コラーゾが入ってきたところに良いコンビネーションを放つハロ、ステップワークも良く、プレスをかけられながらも完全に詰まる事は今のところありませんね。右のカウンターもなかなか鋭く、回転もスムーズ、左手のアッパーは当たりませんが良い軌道です。
2R、早々にプレスを強めたオスカー・コラーゾ。頭を振って、ブロッキングでハロのパンチを防ぎ、ジャブ。このジャブに右を合わせようとするハロ、しかしコラーゾはプレスをかけつつもバックステップもヘッドムーブも見事。
後半、いよいよハロがロープを背にしますが、ハロはここをコンビネーションで脱出。ただ終盤、コラーゾのパンチのいくつかを被弾していますから、若干距離が近くなってきているかもしれません。
3Rもプレスをかけていくコラーゾ。ハロも回転力のあるコンビネーションで反撃、どちらのパンチも当たってはいます。ハロは動き回っているので自然とダメージを逃がせている印象もありますが、動きながら打つパンチということもありコラーゾへのダメージはあまり期待できないかもしれません。
後半、左右のボディをヒットしたコラーゾ、ボディから崩す算段でしょうか。
4R、プレスをかけて入ろうか、というところフェイントをかけ、ハロのカウンターショットを引き出し、そこをバックステップでかわすコラーゾ。この動作により、単純にインサイドに入るという行動も活きてきます。
あくまでも行きすぎないコラーゾは、非常に冷静にプレスをかけつつバックステップも多用し、そこからボディショットを中心に攻め入ります。
ちょっとダメージを溜めてきたように思うハロ、捕まりはじめている印象ですね。
5R、左右のフックに力がこもってきたコラーゾ、ハロに対して強い追い込みをかけます。左のスイングは力強く、右フックも大きく、強く振っています。
ハロのノーモーションの右は、タイミング的に厄介ではあるもののやはりさほどパワーを感じず、これはコラーゾを止めるに至らず。
中盤コラーゾはハロをコーナーに追い詰める場面もつくり、その後もハロはロープを背にする劣勢を強いられています。
コラーゾのボディショットが奏功してきたか、ボディから顔面へのコンビネーションも当たるようになってきており、ハロはかなりキツいか。
6R、明らかにフィニッシュへ向かっていると思われるコラーゾ、力強いパンチの数は増し、強い回転力でハロを攻め立てていきます。
ハロの右を躱して左リターンのコラーゾ、ロープ際にハロを追い詰めて、ここでもヘッドハンターにはならずにボディを交えたコンビネーション。
終盤にも良い右フックをヒットしたコラーゾ、おおよそ大勢は決していますが、ハロも諦めませんね。
7R、開始のゴングがなりますがハロはコーナーから出ず。諦めませんね、とか入った瞬間に諦められた私の気持ちは如何に。
結局、オスカー・コラーゾは6R終了TKO勝利。いや、7RTKO勝利かもしれませんが。
完璧な強さを見せつけたコラーゾ、今回に関しては対戦相手の質ガーとかいいう声はおそらくあると思いますが、いずれにしろ完璧でした。ここからミニマム級の絶対王者になったあとは、ライトフライ級へ上がるのでしょうか。
いずれにしろ、このミニマム、ライトフライ、フライというのは、日本人のボクサーも多いので、上に行けばこのボクサーと絡む事ができます。
日本ボクサーたちは、奮起して頑張ってもらいたい。
アーノルド・バルボサJr.(アメリカ)32勝(11KO)1敗
vs
ケネス・シムスJr.(アメリカ)22勝(8KO)3敗1分
スーパーライト級で次々と強豪を撃破し、テオフィモ・ロペスに敗れたバルボサ。ウェルター級初戦を迎えます。
しかしこの初戦もまた厳しいファイト、相手はケネス・シムス。
高度な技術戦が予想される、バルボサvsシムス、ウェルター級のサバイバルは、ファイトでなくスタディファイトです。
初回のゴング、オーソドックススタンスのバルボサ、サウスポースタンスのシムス。まずはリング中央でジャブの差し合いからスタートです。
足元、やや外側を取れているのはシムスの方で、バルボサが近くに行った時に回転力のある連打が出ています。互いに攻撃の起点を探るような初回、見合う時間はさほど多くはありませんが、明確なヒットはありません。
2R、シムスがオーソドックスにスイッチ。ちょっと距離が遠く感じたのでしょうか。距離が縮まりやすくなり、バルボサのボディショットがヒット。
どちらかというとシムスが攻めてバルボサが迎え撃つ、という状態か、バルボサのリターンのタイミングが良い。
3R、足を使いはじめるバルボサ。シムスはプレスをかけますが、ジャブの精度、カウンターのタイミングでバルボサがうまく捌いているイメージです。
ダメージングブローほどのものはありませんが、下がり、まわりながらもバルボサが先に動いているイメージで、コンビネーションの中で良いボディを見せています。
4R、プレスをかけるシムスがジャブで攻め入ればコンビネーションを返すバルボサ、攻め込もうとするところでもシムスの攻撃をジャブで寸断。時折強い右を打ってシムスを警戒させ、1発当てられたら2発返す、みたいなポイントを渡さないボクシングを敢行。
スピードやパワーについて、遜色ない二人ですが、バルボサの方がタクティクスについて上回っているイメージですかね。
終盤にシムスの右がカウンターとなってヒット、これは危ないタイミングです。
5R、シムスは右に自信が出たか、前半に右クロスを浅くもヒット。バルボサもコンビネーションで反撃、右ストレートからの左ジャブ、という逆ワンツーはよく当たっています。
後半、バルボサのコンビネーションがシムスを捉えます。バルボサのパンチ精度は徐々に上がってきており、対してシムスは変わらず、シムスにとってはやや苦しい展開です。
6R、バルボサの細かなバックステップで、シムスはちょっと距離を狂わされているかもしれません。ボディジャブは深すぎてほんの少しバランスを崩し、そこにバルボサのリターンをもらっています。
シムスは攻め込んだ時に若干バランスを崩しているため、バルボサのリターンに対応しきれていません。そしてこのバルボサのリターンは、強いパンチではないからこそ、非常にスムーズで、上下内外の打ち分けにもとても優れたものです。
このラウンドの終盤、シムスが良い右をヒット。その後にバルボサが強い反撃をしてラウンドが終了。
7R、このラウンドはバルボサがプレス。サウスポーに構えなおしたシムスは、少し距離をとって長いジャブ。
半分を過ぎて、最初からやり直そうという事なのでしょうか、しかしシムスは何か次の手がないと結構厳しいんじゃないでしょうか。これまでのラウンドは、若干ずつバルボサが上回っているイメージで、このラウンドもシムスの打ち終わりにバルボサがコンビネーションで攻め立て、良い印象で終えています。
8R、オーソドックスになったシムス、このラウンドはプレス。手を変え品を変えるシムスですが、結局のところバルボサのリターンに対応出来ていないことは相変わらず。このリターンのあとに打ち返せれば違う気がしますが、ほとんどの攻防はバルボサで終わっています。
9R、このラウンドもやっぱりバルボサか、シムスの攻撃はバックステップ、ボディムーブでかわすバルボサに対し、シムスはバルボサの攻撃をブロッキング。こうなると、バルボサは空振りをしないことからコンビネーションを出しやすくなり、このコンビネーションの中に挟むボディショットが相変わらず良い。
10R、シムスも明らかに手数を増やします。近寄ろうとした所で被弾も多く、ちょっとダメージもためてきているのではないか、という動きです。
苦しい中で右を当てるシムスですが、その後逆ワンツーで反撃され、やはりシムスが勝つにはこのリターンをなんとかしなければなりません。
11R、大きな山場はないまま、チャンピオンシップラウンドです。当然この二人が戦えばこういう戦いになるとは思っていましたが、アーノルド・バルボサJr.は淡々としており、パーフェクトです。
シムスは奇をてらったパンチを打てるボクサーでもないので、その入りは非常にスタンダード、バルボサにってはやりやすい部類でしょう。
中盤、後のないシムスはまるでファイターのようなチャージ。しかしここでもバルボサがコンビネーションで反撃しています。バルボサの額からは出血でしょうか。パンチではないと思われます。
ラストラウンド、ここは行かなければならないシムス。バルボサはエスケープ、しながらもカウンターショットを狙い、シムスのペースにならないように時折攻め入ります。このタイミングが非常に優れているバルボサ、かなり余裕を持って戦い、右カウンターをヒット。
もう勝利を確信しているバルボサでしたが、ちょっと調子に乗りすぎたかシムスの右を被弾し顎が上がります。それでもシムスがこの一撃で逆転できるボクサーならばバルボサも気を抜く事はなかったでしょうから、バルボサはケロリ。
後半、何かを喋りながらシムスにプレスをかけるバルボサ、余裕をもってゴールテープ。
判定は、117-111、118-110、120-108、一人はフルマークという圧勝で、アーノルド・バルボサJr.。
当然、エキサイティングな試合ではありませんでしたが、そのスキルを十分に見せつけたバルボサ。シムスは見せ場がほとんどありませんでした。
ともあれ、バルボサはまだ正規の世界王座を射止めていない、というのもまた事実。果たしてこういうスキルを持つウェルター級のボクサーに、佐々木尽や田中空が勝てるか、(というか当てられるのか)というのを考えると、ちょっと不安になりますね。
ウェルター級の壁は、相変わらず高く、厚い。
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