いよいよ4月に入ります。
4月といえば、早々に国内世界戦が組まれており、その翌週には那須川天心vsファン・フランシスコ・エストラーダ。
いつものことですが、Amazon Prime Videoの煽りVは秀逸ですね。
そのアマプラとは異なるアプローチでマーケティングを行うTreasure Boxing、こちらもLeminoあたりと比較すれば全然良い。
とまあ、なぜかLeminoをディスる流れになってしまいましたが、今回のブログはTreasure Boxing 12、レネ・サンティアゴvs谷口将隆、そしてマーロン・タパレスvs小國以載のプレビュー記事。

4/3(金)東京・後楽園ホール
WBA・WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ
レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)19勝(9KO)4敗
vs
谷口将隆(ワタナベ)25勝(16KO)4敗
「日本人キラー」としての地位を確立してしまった王者、レネ・サンティアゴ。
2025年3月、両国国技館で当時のWBO王者・岩田翔吉に大差判定で勝利しWBO王座を奪取すると、同年12月には高見亨介とのWBA王座統一戦も2-1の判定で制して2冠統一に成功しています。
その前にはジョナサン・ゴンサレスに接近戦で負けており、これこそがこのサンティアゴの評価を(私が勝手に)下げている要因でもあります。
サンティアゴはよくアウトボクサーと評されますが、実態はもう少し複雑で、インでもアウトでも戦えるバランス型、そして状況に応じて戦略を切り替えられる高いリングIQが真骨頂と言えます。
岩田戦も高見戦も、相手のプレッシャーをいなしながら的確にポイントを積み重ねていくスタイルは「勝ち方を知っている」という言葉がよく似合う。あのスタイルでしっかり2冠を獲得したという事実が、サンティアゴの実力を証明しているわけです。
ただ今回は、サウスポーの谷口が相手です。
サンティアゴがアウトボクシングを選択した場合、サウスポー相手にポイントを取りにくい側面が出てきます。距離感の作り方が難しく、下手をすれば中盤以降にポイントを落とすリスクもある。そう考えると、サンティアゴが選択するのはインサイドでの接近戦ではないか、というのが私の見立てです。
しかし、ここで思い出されるのが2024年3月のジョナサン・ゴンサレス戦です。ゴンサレスはアウトボクサーであるはずでしたが、接近戦でサンティアゴを圧倒して判定勝ちを収めた。つまり、インサイドでの接近戦はサンティアゴが過去に苦杯を舐めた距離でもある。サンティアゴがインに踏み込んでくる展開こそ、谷口にとってはチャンスの距離になり得ます。
ちなみに、ジョナサン・ゴンサレスもアウトボックスすることが多いですが、結局このボクサーもインもアウトもこなせる、ということなのだと今は思っています。
対する谷口は、元WBO世界ミニマム級王者として2021年12月に戴冠し、2022年の初防衛を経て2023年1月にジェルサレムに2RTKOで王座陥落。その後ライトフライ級に転向し、2024年12月のタノンサック・シムシー戦では惜しくも判定2-1で敗れた場面もありましたが、そこから諦めずに再起。
2025年8月には日本・OPBF東洋太平洋ライトフライ級王座を獲得し、充実した状態で今回の世界挑戦に臨みます。
約3年3ヶ月ぶりの世界戦。しかも舞台は後楽園ホール。後楽園ホールでの男子世界タイトル戦は2022年4月の谷口vs石澤以来、約4年ぶりです。
谷口の最大の武器はサウスポーの左ストレートです。カウンター気味に打ち込む一発は威力十分で、相手がインに入ってくる瞬間を狙って合わせる左はとりわけ鋭い。サンティアゴがインサイドを選択してくるならば、この場面でこそ谷口の一撃、それもカウンターショットが活きてくるはずです。
「サンティアゴに日本人で勝てるのは自分だけ」という谷口の言葉、強がりではなくスタイルの相性を計算した上での自信だと受け取っています。
サンティアゴがインに来るのかアウトを徹底するのか、その選択に谷口がどう対応するか。この駆け引きが試合の核心になるでしょう。個人的には谷口に勝機は十分あると見ています。
このサンティアゴが日本で、2度にわたりその手の内を見せてくれた。この事は、谷口が勝利することに対して不可欠なことであり、これこそは日本人ボクサーvsレネ・サンティアゴの最終決戦に位置づけられるのではないか、という試合。
どうかどうか、この日本人キラーを倒してほしいものですね。
小國以載(角海老宝石)23勝(14KO)5敗1分
vs
マーロン・タパレス(フィリピン)45勝(22KO)4敗
アンダーカードはこれまた注目のカードです。
もともと小國の相手はアンカハスが予定されていましたが、負傷で中止の危機に。
ところが2月9日に偶然来日していたタパレス陣営と接触し、急遽交渉がまとまったというのです。ボクシングにはこういう縁があります。
マーロン・タパレスについては、日本のボクシングファンには説明不要でしょう。元WBO世界バンタム級王者にして、元WBAスーパー・IBF世界スーパーバンタム級統一王者という2階級制覇の強豪。2023年12月の井上尚弥との4団体統一戦での奮闘は記憶に新しいところで、10回TKO負けという結果でしたが、あの試合のタパレスは決して弱くなかった。相手が次元違いの怪物だっただけです。
その後タパレスは再起し、4連勝。直近の2025年10月にも6RKO勝利、WBC2位・WBO3位・IBF5位という世界上位ランキングを維持しています。
急遽の変更に対してコンディション面を心配する向きもあるかもしれませんが、常に戦える準備をしているであろうタパレスにはあまり関係のない事柄かもしれません。
サウスポーから繰り出す体重の乗った左ストレートは依然として危険な武器であることに変わりはないでしょう。
対する小國以載。
元IBF世界スーパーバンタム級王者として日本ボクシング史にその名を刻んだ小國ですが、長いブランクが空き気味 。
フィリップス・ンギーチュバ、村田昴に敗北も、前戦では素晴らしいパフォーマンスを見せて再起に成功しています。
客観的にはタパレス有利の下馬評は揺るぎません。正直に言えば、勝ち筋を見つけることが難しい、というほどの状況ではないでしょうか。
しかし小國に勝機があるとすれば、ボディカウンターにあると思っています。小國は打たれて強いタイプではなく、タパレスの強打を真正面から受ければ苦しい。だからこそ、タパレスが前に出てくる瞬間、打ち終わりの一瞬の隙を突くボディカウンターが鍵になります。リングIQという点では小國はタパレスに決して引けを取らない。この試合の流れをどれだけ自分でコントロールできるか。
「後楽園ホールを盛り上げる、あとはメインの谷口よろしく」と会見で語った小國。この言葉通り、メインよりも先に後楽園を沸かせてほしい。ここで勝てば一気に世界戦線への再浮上も見えてくる。37歳のベテランが起こすアップセットを、大いに期待しています。
配信情報
試合はU-NEXTで独占ライブ配信。4月3日(金)17:30配信開始、17:45開演予定です。
その他のアンダーカードでは、OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級タイトルマッチ、緑川創vs加藤寿、細川チャーリー忍vs黒部竜聖。その他にも新人王予選が1戦ありますね。
金曜日とはいえ平日ですから、どうしても2試合位を観るのが関の山ですが、おそらくメインは20:00〜20:30頃でしょうから、この前のフェニックスバトルほど遅くはならないはずです。ということでU-NEXTで小國、谷口をしっかり応援しましょう!
U-NEXTはこちらから
メインとセミ、どちらの試合も結末が全く読めない。それがこの興行の最大の魅力です。5月2日の東京ドーム「THE DAY」へと続く春、4月3日の後楽園ホールをまず大いに楽しみましょう。
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