先週末、出張だったので何気に先週から今週にかけては12連勤。
もう年なので、なかなかにしんどい。とくに目がヤバいですね。
さらには今週は月〜土、妻が出張なのでおいぬ様のお世話なんかもやらないといけない、となると時間が足りません。
まあ、そんな愚痴は置いておいて、今回はいくつかのニュースをピックアップ。

Jason Moloney is embracing his new-found comfort in the dark
復活を期す、ジェイソン・モロニー
さてさて、ジェイソン・モロニーの復帰第2戦が4/23(木)に迫っています。
元WBOバンタム級王者ジェイソン・モロニーといえば、日本のボクシングファンにとって馴染み深いボクサーです。
2020年には井上尚弥(大橋)に挑戦してKO負け、その後WBOバンタム級王座を奪取するも2024年5月の東京ドームで武居由樹(大橋)に敗れ、そして2025年2月には那須川天心(帝拳)にも判定負けと、立て続けに日本のサウスポーに苦しめられました。
この「サウスポー苦手説」は、ボクシング界隈ではかなり有名な話で、武居戦のスパーリングパートナーを務めたWBAバンタム級王者の堤聖也(角海老宝石)も、「モロニーはサウスポーが苦手」と証言しており、モロニー自身も武居戦の敗因としてサウスポーへの対応不足を挙げています。那須川戦についても、武居戦よりは随分よくはなっていたものの、同様の課題が指摘されていました。
そんなモロニーが前戦(2025年12月、エルラン・ゴメス戦)で試みたのが「相手を研究しない」というアプローチでした。武居戦の反省として「ゲームプランに縛られすぎてリングの中で適応できなかった」と感じていたモロニーは、あえて相手の映像をほとんど見ずに試合に臨み、TKO4Rの勝利を手にしています。
今回もその方針を踏襲するとのことで、本人は「相手が何を持ち込もうと、自分のベストを出せれば対処できる」と語っています。
問題となるかもしれないことは、今回の対戦相手アンドレ・ドノバン(アメリカ)がサウスポーだということです。
オハイオ州出身、直近10連勝中のドノバンはあまり映像がなく、モロニーにとっては「研究したくてもできない」状況でもありますが、それは本人も意に介していない様子。
ただ、スパーリングで感覚をつかんでいなければ試合で適応するのは簡単ではなく、「研究しない」アプローチがサウスポーへの苦手意識を助長しないか、というところは正直少し心配でもあります。
今回は新しいプラットフォームでのヘッドライン登場となるらしく、35歳のモロニーにとって大きなチャンス。
武居・那須川という日本のサウスポーとの連戦から何を学んだのか。暗闇の先に光を掴む試合を期待したいところです。
SAIKOULUSHキルギス興行、やっぱりやるらしい
亀田興毅氏がファウンダーを務める「SAIKOULUSH」のキルギス興行が、中東を中心とした世界情勢を理由に4月の開催が延期となっていましたが、5月23・24日の2日間に短縮されて開催されることが発表されました。
カネの問題か、と勘ぐられていたわけですが、果たしてどうなんでしょう。この一ヶ月で中東情勢が落ち着いたか、というと別に落ち着いていないと思いますが。
まあまあ、注目カードは2つ、いずれもVol.6での実施となります。
まずWBA世界スーパーフライ級暫定王座タイトルマッチ、デビッド・ヒメネス(コスタリカ)vs佐野遥歩(LUSH)。
佐野はLUSHジム所属の23歳で、昨年10月の同キルギス興行でWBAアジア王座を獲得し世界ランク入り。WBA11位という立場での挑戦は「まだ早い」という声もあるかもしれませんが、チャンスをものにしてきた流れ、という見方もできます。ヒメネスは昨年7月の挑戦者決定戦で健文トーレスを11RKOで下した実力者で、好戦的ながら頭脳的な戦いもできる難敵。
ほぼ試合枯れしていたヒメネスは試合ができるというチャンスに飛びついたのでしょうが、買い叩かれていなければ良いですね。
もう一つがWBA世界フェザー級暫定王座決定戦、ルイス・ヌネス(ドミニカ共和国)vs亀田京之介(MR)。
ヌネスはWBA9位、亀田は同11位。9位と11位による暫定王座決定戦というのは、いかにもWBAらしい話ではあります。
暫定とはいえ、この試合が長く交渉段階にあったとするならば、亀田が渡邊海から敵前逃亡したことにもある程度納得はいきますね。
WBA世界スーパーフライ級王者はジェシー・ロドリゲス。ここ最近は統一路線であり、さらにバンタム級に進出、ということなので、通常の防衛戦ができない、やらせられないという事情はあるので、一万歩ぐらい譲れば「WBAだし」この暫定王座戦は許容できるものでしょう。
WBA世界フェザー級王者はブランドン・フィゲロア。カネがかかるので日本に呼ぶ事は難しいですし、たとえカメが勝ったとしてもこの王者に挑戦することは難しいでしょう。たぶん、歯牙にもかけられない。
ともあれ、ルイス・レイナルド・ヌネスの快勝に期待したいところですね。
集まり始めているかもしれないウェルター
田中空(大橋)vs佐々木尽(八王子中屋)という日本人のウェルター級最強決定戦が控えており、国内的にはこの階級に注目が集まっています。
とはいえ世界との壁の厚さは依然として変わらず、現実的にはまだまだ遠い道のりです。
その世界のウェルター級に、また一人の強豪が参入してくることになりました。リチャードソン・ヒッチンズ(アメリカ)です。
ヒッチンズは2024年12月にリアム・パロを下してIBFスーパーライト級王座を獲得、2025年6月にはジョージ・カンボソスJr.をTKO7Rで退けて初防衛に成功していましたが、このたびIBF王座を返上してウェルター級に転向することが報じられました。
Zuffa Boxingとの契約がIBFとの摩擦を生む前に自ら動いた形とも言え、20戦全勝(8KO)・28歳という状況は、まさに階級を上げて大きな舞台を求めるタイミングとも言えるでしょう。
現在のウェルター級を見渡すと、デビン・ヘイニーを筆頭に、ライアン・ガルシア(PED問題は抱えつつも残念ながら存在感は消えない)、ロランド・ロメロ(一時期はお笑い担当になっていたが、そのパワーパンチは再評価されている)、そしてシャクール・スティーブンソンの階級参入の噂もあります。シャクールはヘイニーの売り言葉に買い言葉的な要素はあるものの、いずれにしろ、さほど遠くない将来、シャクールはこの階級に来るはずです。
これだけの顔ぶれが揃いつつあるわけで、名前を見ているだけでは楽しいのですが、実際に試合が組まれるかどうかはまた別の話です。それぞれにプロモーターと放映権の思惑が絡み合い、それはもちろん、ここ最近ではこの壁は取っ払われてきましたが、それでもなお、「誰と誰が戦うか」を決めるだけでも大変な作業になりそうです。
こうなると、田中空vs佐々木尽の勝者に、「大きなご褒美」はすぐには期待できそうにありません。この日本人最強ウェルター級が決まった後、海外の強豪を相手にしっかりと結果を残すという作業が必要そうですね。
今のところは、IBF王者ルイス・クロッカー(イギリス)がもっとも試合を組みやすい相手、と言えるかもしれません。
しかしクロッカーは英国から出てこない可能性が高く、田中vs佐々木の勝者にIBFランクが付与されるかどうか、というとその可能性は非常に低いと言わざるを得ません。
まだまだ我慢の時間が必要そうですね。ただ、世界のウェルター級に人材が集まりつつある事実は、将来の大きなビッグマッチの予感。そこに絡んでいける日本人ボクサーはいるのでしょうか。
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