5月、WOWOWエキサイトマッチで放送されるライブ配信は2つ。
1つは5/3に放送されたヒルベルト・ラミレスvsデビッド・ベナビデス、そして今回のキーショーン・デービスvsナヒール・オルブライトです。
つまりは、(ある種これまで通りといえますが)「PBC興行」と「TopRank興行」が、WOWOWで放映権を購入する基準となりそうで、それはPPVであっても変わらず、さらに、TopRankがDAZNにプラットフォームを移しても、これまでの関係性は変わらない、と推測されます。
イコール、「アメリカの老舗プロモーターのボクシング」はWOWOWで見られます。
その他のほとんどはDAZNです。ちなみに、ラミレスvsベナビデスはアメリカではAmazon Prime のPPVでしたが、アメリカ外ではDAZNでPPVを購入可能でした。そして、キーショーンvsオルブライトはDAZNで全世界配信ですが、日本ではDAZNでの視聴はできないっぽい。
WOWOWにがんばってほしい我々ボクシングファンとしては、PBCとTopRankを応援しないといけないですね。
ということで今回のブログは、キーショーン・デービスvsナヒール・オルブライト2、TopRankのDAZN移籍、初興行の観戦記。
↓プレビュー記事

5/16(日本時間5/17)アメリカ・ノーフォーク
ヤン・サンタナ(ドミニカ共和国)vsクリスチャン・クルス・チャコン(メキシコ)
NABO北米フェザー級タイトルマッチ。
サンタナは身長173cm、リーチ183cm。クルスは身長166cmとのことなので、サンタナはう随分大きく見えますね。
サンタナはやや後ろ荷重から、リーチを活かしたジャブ。クルスはとにかくインサイドに入ってからが勝負とばかりにメキシカンらしい攻撃を見せます。
初回、サンタナはショートの距離で右ボディから顔面への右フック、この右でクルスは一瞬、ぐらり。
その後もクルスが入ってくるところにボディカウンターのサンタナ。「Danger」と呼ばれるほどのパワーは感じませんが、ボディムーブや攻め込まれた時の対応はやはり巧いですね。
結局このサンタナのようにスキルのあるボクサーに対して勝つには、乱打戦にもっていかなければならないクルス。これについては、サナタナがある程度受けてくれるから、成功はしています。ただ、サンタナは回転力があり、近い距離でもクルスにとって分が良いか、というとそうでもありません。ただ、近づく事によりクルスのパンチも当たるようになるのだから、チャンスは増えますね。
5Rには自らプレスをかけたサンタナでしたが、6Rはクルスがフィジカルを使って押し切っていきます。ここでいくつかの被弾をしているサンタナ、クルスの被弾はほとんどボディですが、サンタナの被弾は顔面で、見栄えが違いますね。ここは結構明確にクルスか。
激しさを増す打撃戦。両者ともにヘッドムーブで相手のパンチを外す事も多いですが、結構被弾もあります。クルスはタフですね。サンタナのリターンを浴びる場面もありますが、その前進は全く衰え知らず。
9R、ちょっと足を使いはじめたサンタナですが、中盤にはクルスに捕まったイメージ。しつこく追いかけるクルスの左に捕まえられることも増えており、結構な危なげがあります。
ラストラウンドも当然攻めるクルス、そして迎え撃つサンタナ。これは結構危うい戦いかもしれません。
判定は、96-94、97-93、98-92、3-0でヤン・サンタナ。
結構開きましたね。6ポイント差はかなりやべー採点ですね。
クルスはよく頑張りました。その後のスロー再生も結構サンタナがやられているところばっかりですね。
ケルビン・デービス(アメリカ)vsピーター・ドブソン(アメリカ)
続いてはケルビン・デービスの復帰戦。ドブソンのタフネスを考えると、KO決着とはならないでしょうが、ケルビンは明確に勝ちきりたいところですね。
初回、ケルビンがサークリング、ドブソンが追いかけるという展開。ケルビンの距離は長く、左は非常にシャープですね。
近づいてから思いっきり体ごとぶつけてくる右が怖いドブソン、ただこの強打は、ケルビンをしっかりとコーナーに詰めてからでないと出せませんね。
これも結局どちらがスタイルを貫けるか、という、サンタナvsクルスと同様の展開。サンタナはその場で踏みとどまる事が多かったですが、ケルビンはしっかりと足をつかって長い距離をキープしようとしています。
ケルビン・デービス、まさにアメリカンという感じのボクシングですね。キーショーンとの違いはパワーと、フィジカル面の強さ、という所でしょうか。ドブソンの方が明らかに体が強く、ドブソンの突進にガチンコで当たるとよくなさそう。
なので、ドブソンにも大きなチャンスがありそうに感じるこのファイト、5Rにはドブソンの良い右ボディストレート。このボディから入るパターン、ハマってきているように見えます。グイグイと攻めるドブソンに、ちょっと手数が減ってきているように感じるケルビン。
このボクサータイプvsファイタータイプという場合、比較的前半、ボクサータイプのスピードに手を焼くファイタータイプが、後半にかけて詰め方のコツをつかんで巻き返していく、というパターンが多い。それをどこまで引っ張れるか、もしくは、どこから巻き返せるか、という感じになってきますね。
7Rにも引き続き攻めるドブソン、この頃になると踏み込んだ後の距離もよく、体がくっつくようなゼロ距離ではなくなっています。そこから自らのパンチをよく出せるぐらいの距離。8Rも下から入ってサイドに抜けて連打、としっかりと攻撃パターンを作れています。
中盤以降に手数が減ったケルビン、ラストラウンドまで基本的にはカウンター狙いの状態。近寄られたら打ち合うことはなく、クリンチでのエスケープ。さて、ジャッジはどう見るか。
判定は、98-92ドブソン、99-91、97-93ケルビン・デービス。
2-1のスプリット判定でケルビン・デービス。見方によってここまで違うか、という判定結果ですね。
ともあれ、ここ地元ノーフォークでの2連敗は避けられたケルビン・デービス。
今日はとりあえず一安心、というところですね。
ブライアン・ノーマンJr(アメリカ)28勝(22KO)1敗
vs
ジョシュ・ワグナー(カナダ)19勝(10KO)2敗
さて、co-mainイベント。ブライアン・ノーマンJr.の再起戦です。
強敵との対戦経験はあるワグナーですが、勝利には至っていない、一線級とは呼べないボクサーです。
ノーマンとしてはここは圧勝したいところですが、再起戦というところも含め、状態はどうか。
初回のゴング。
ワグナーの体格の良さが目立ちます。ジリジリとプレスをかけるのはノーマン、そこから強いステップインで攻め込みます。
ワグナーは若干のサークリング、大きく距離を取ることはないため、ノーマンのジャブはビシビシと届き始めます。
対するワグナーはやや固いか、ジャブは出ますが、そこから繋げられず、ノーマンのジャブで顔面を跳ねられています。
ノーマンのスピードについていけない風のワグナー、このラウンド後半にはブロッキングで固まってしまう姿も散見されます。
対するノーマンはこのたった3分の間で随分とリラックスした、というイメージですね。
2R、ノーマンがリラックスした状態から速いジャブ。
そして右のフェイントを入れて左フックをミート、これでワグナーはぐらり!
そこからパンチをつなげたノーマン、ジリジリとプレスをかけて、ワグナーをコーナーに詰めて左右のパワーパンチ!!ワグナーはずるずるとダウン!!
立ち上がりましたが、かなり無理そう。。。なところを時間をつかってレフェリーが奮い立たせ(たように見えるほど、すでに戦意は喪失していそう)、再開。
ノーマンはここでもジャブから入って丁寧にプレスをかけ、同じニュートラルコーナーに詰めて右を振るうとワグナーは2度目のダウン!
カウント途中でワグナーが肩の負傷?をアピール、レフェリーはカウントをストップしてコーナーにワグナーを連れていきます。いや、カウント止める必要ないんじゃないでしょうか。
ともあれこれで試合終了、これはTKOになるのでしょうか。10カウント以内に戦闘意志を表示できなかったのだから、KOで良いような。
ともあれブライアン・ノーマンJr.は見事ストップ勝利で再起戦をクリア。
ほとんど一発ももらっていないですね。またすぐにリングでみたいものです。
キーショーン・デービス(アメリカ)14勝(10KO)無敗
vs
ナヒール・オルブライト(アメリカ)17勝(7KO)2敗1分
さて、メインイベントはキーショーン・デービスvsナヒール・オルブライトの再戦です。
両者は2年半ぶりの再戦となり、初戦はキーショーンが判定勝利も、その後薬物検査陽性によりノーコンテストに変更になっています。
その後、キーショーンは王者となり、その王座の防衛戦でウェイトオーバー、王座を剥奪されています。
対するオルブライトは、さほど試合に恵まれない中で、ケルビン・デービスを撃破、自信を持ってこの再戦に臨んでいるはずです。
さて、初回のゴング。
リング中央からプレスをかけていくのはキーショーン。兄、ケルビンとは体つきが全く違いますね。
オルブライトの攻撃はぱっとバックステップで外すキーショーン、オルブライトはほとんど何もできません。キーショーン、まずは上々の滑り出し、と言えそうです。
2R、オルブライトがガードをあげて前進、追いかける戦略です。しかしキーショーンのバックステップは速く、ストッピングジャブのタイミングも良い。
中間距離での駆け引きで大きく上回るのはキーショーン、オルブライトはもっと思い切っていかなければいけないかもしれません。
3R、オルブライトのジャブに対してキーショーンは右クロス、からボディの連打。たとえオルブライトが入ってこようとも、それよりも低い姿勢で迎え撃とうとしています。
オルブライトのアクションがさほど多くない中で、キーショーンの方はカウンター、コンビネーション、そしてステップインジャブをヒット。
4R、オルブライトが強引に距離を詰めてもキーショーンはクリンチ。中間距離ではよくジャブが出て、ボディへの右ストレートも良いですね。
5R、このラウンドもオルブライトの入り際に左アッパーをヒットし、先制したキーショーン。
しかしオルブライトもこのラウンド中盤、右のオーバーハンドをヒットする見せ場をつくっています。
6R、ここはキーショーンがペースアップでしょうか。コンビネーションを次々と放ち、オルブライトを下がらせます。
近い距離でも左右のフックをヒットして圧倒、オルブライトはかなり苦しい展開です。
オルブライトといては、一か八かのビッグパンチ狙いという戦略しかないかもしれません。
7R、キーショーン陣営はゴーサインでも出したのか、チャージ。しかしオルブライトを倒しきれるものか、というとそう簡単にはいかないでしょう。
中盤、オルブライトが攻め込んだ所、キーショーンはこれをリフトしてマットに打ち付けます。プロレスか。
どちらかというとイライラするのはオルブライトの方だと思いますが、キーショーン。。。これには減点もなし?これはオルブライトが不憫ですね。
再開後、強く出てくるオルブライト。これはオルブライトがやったほうが良い戦い方ですが、もしかするとキーショーンはこの展開からのカウンターを狙っていて、オルブライトを怒らせるためにやったのでしょうか。
ともあれ、攻めてもなかなかヒットを埋めないオルブライトは、後半にかけてまた手がでなくなっています。
8R、オルブライトは前進しようと試みるも、やはり入り際にキーショーンのカウンター。オルブライトはプレスをかけるも、ちょっと八方塞がり感がありますね。
オルブライトも自ら攻めてクリンチに行く場面も多いですが、キーショーンはそれを振りほどいてのボディショット。終盤はキーショーンがラッシュする場面も見せています。
9R、キーショーンのパワーに、オルブライトはかなり弱気になっているのか、オルブライトは動けばクリンチ、フェイントに大きなバックステップ。
ちょっとリスクをとって、被弾覚悟で前にでなければ勝利はできません。
キーショーンは倒そうとしていつつも、オルブライトがまともに打ち合ってくれない状態、フェイントをかけてオルブライトがその場に留まってくれればコンビネーションをつなげていきます。
キーショーンは全くもって危なげがありませんね。
10R、相変わらず攻め方がわからないオルブライト、キーショーンはこのラウンド後半、休むラウンドにしたのか、大きくステップ。この中でも鋭いジャブを時折当てているのはキーショーン、オルブライトにポイントが流れる事はないでしょう。
11R、オルブライトのジャブのあと、キーショーンの鋭いステップインジャブ。オルブライトの攻めは正確性に欠け、反撃を恐れて自らクリンチ。これではよくありません。
キーショーンはストップを目指して強い踏み込みを見せてのコンビネーション、中盤には右のフックをヒットしてオルブライトの動きを若干止めます。
その後、チャージするキーショーンですが、ディフェンスに徹するオルブライトはもともとのタフさもあり、さらに体を寄せてくるテクニックもあり、非常に倒しづらいボクサーです。
ラストラウンド、キーショーンがガードを上げて近い距離でコンビネーション。オルブライトは近づかれたらとにかくクリンチでエスケープ、その中でもダメージを与えられており、さらにリターンも殆どできていません。
完全にエスケープモードに入っている、このナヒール・オルブライトを倒すのは至難の業、結局この戦いは最終ラウンド終了のゴングを聞いています。
判定は、117-109、118-108×2、3-0でキーショーン・デービス。
ほぼフルマーク、ですね。キーショーンに-2があるので、7Rの投げ技の減点、ということでしょうか。
ともあれ、オルブライトを相手に完勝、圧勝という結果を見せたキーショーン。対して、Bサイドの意地を見せられなかったナヒール・オルブライトにはちょっとがっかりです。
この試合の勝利者インタビューでは、デビン・ヘイニーをコールしたキーショーン。キーショーンvsヘイニーだったらキーショーンを応援します。
ただ、おそらくライト級時代よりも更にパワーアップしたキーショーン、この階級でもタイトルを獲ることで、更に評価を高める事ができると思いますから、そこは最低限獲ってほしいところですね。まあ、ちゃんとウェイトを作れる前提ですが。
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