さて、今週末もP4Pボクサーが登場する興行があります。
日本時間5/31(日)、ロシア・エカテリンブルクで行われるのは、ドミトリー・ビボルvsミカエル・エイフェルトのライトヘビー級タイトルマッチです。
ビボルは2025年2月、アルトゥール・ベテルビエフとの再戦で勝利し、4団体統一を達成したものの、その後WBC王座を返上。デビッド・ベナビデスとの指令試合を回避し、背中の手術を経て約15ヶ月ぶりのリング復帰となります。
対するエイフェルトは、2023年3月にジャン・パスカルを破ってIBF指名挑戦者の地位を獲得してから3年以上、ひたすらこの機会を待ち続けてきました。
ということで今回のブログは、日本時間5/31(日)に行われるビボルvsエイフェルトのプレビュー記事です。
5/30(日本時間5/31)ロシア・エカテリンブルク
IBF・WBA・WBO世界ライトヘビー級タイトルマッチ
ドミトリー・ビボル(キルギス)24勝(12KO)1敗
vs
ミカエル・エイフェルト(ドイツ)13勝(5KO)1敗
この試合は、ビボルにとって復帰戦であり、エイフェルトにとってはキャリア最大のチャンスとなる一戦です。
ドミトリー・ビボル(ロシア)は35歳、24勝(12KO)1敗という戦績を誇ります。2024年10月、ベテルビエフとの初戦で唯一の黒星を喫したものの、その4ヶ月後の再戦では判定でリベンジ。一時は4団体統一王者となりましたが、その後WBC王座を返上し、現在はIBF・WBA・WBO・The Ringの4つのベルトを保持しています。
前戦から15ヶ月という長いブランクは、背中の椎間板ヘルニアの手術によるもの。この手術が彼のパフォーマンスにどう影響するのか、それとも十分に回復しているのか、これが今回の試合の大きな注目ポイントと言えるのではないでしょうか。
ビボルのスタイルは、正確無比なジャブと巧みなフットワーク、そして高いボクシングIQに支えられたテクニカルなもの。2022年5月、当時無敗だったカネロ・アルバレスを完封した試合は、彼の技術力の高さを世界中に知らしめました。距離を完璧にコントロールし、相手に何もさせないボクシングは、まさに教科書のようなものです。
しかし今回は復帰戦。35歳という年齢、そして背中の手術という大きな不安要素を抱えての戦いとなります。果たしてあの完璧なムーブメントは健在なのか、それとも衰えが見えてしまうのか。エイフェルトにとっては、このブランクこそが最大のチャンスかもしれません。
ミカエル・エイフェルト(ドイツ)は28歳、13勝(5KO)1敗という戦績。異名は「Diesel(ディーゼル)」です。
エイフェルトのキャリアで最も印象的だったのは、2023年3月のジャン・パスカル戦でしょう。当時40歳のパスカルは全盛期を過ぎていたとはいえ、元2階級制覇王者。その経験豊富な強豪を相手に、当時まだ無名の(今もか?)エイフェルトはよく戦い、118-110、115-113、117-111の判定勝利を収めました。
この勝利でIBF指名挑戦者の地位を手に入れたエイフェルトでしたが、そこからが長かった。当初はベテルビエフの指名挑戦者だったものの、ベテルビエフvsビボルの統一戦が優先され、その再戦も行われ、結局3年以上も待たされることになったわけです。
その間、エイフェルトは2024年8月にカルロス・ヒメネスと対戦し、2ラウンドTKO勝利。ブランクを最小限に抑えながら、この大舞台を待ち続けました。
エイフェルトの最大の武器は、その手数の多さと回転力でしょう。一発で倒すパンチ力があるわけではありませんが、運動量が多く、上下の打ち分けも巧い。回転力のあるボリュームパンチで相手を圧倒していくスタイルで、かなりアグレッシブなボクサーです。ただし、大きく距離を取ることもあり、単純な突進型ではありません。
どちらかというと近い距離が得意そうなエイフェルトですが、ビボルのような超一流のテクニシャンと戦った経験はほとんどありません。パスカルは確かに元王者でしたが、40歳という年齢を考えれば、あの試合でエイフェルトが見せたパフォーマンスがそのままビボル戦で通用するとは言い難いかもしれません。
この試合の展開は、おそらくビボルが距離をコントロールし、エイフェルトが手数で圧をかけ続ける、という構図になるのではないでしょうか。
エイフェルトにとって最大のチャンスは、ビボルの復帰戦というタイミング。手術明けの体がどこまで動くのか、15ヶ月のブランクがリングカンを鈍らせていないか。もしビボルに衰えが見えれば、エイフェルトのハイボリュームなパンチがビボルを嫌がらせることができるかもしれません。
しかし、ビボルが万全であれば、中間距離でアウトボックスされてしまう可能性が高いと思います。エイフェルトとしては、そのハイボリュームなパンチでビボルに近づき、近い距離で勝負を挑むしかないのではないでしょうか。
オッズはもちろんビボルが大きく優勢でしょう。しかし、3年以上待ち続けたエイフェルトの執念、そしてビボルの復帰戦という不確定要素を考えれば、一方的な試合にはならない可能性もあるのではないでしょうか。
久々のビボルのリング、そして悲願のタイトルショットに挑むエイフェルト。
ビボルとしては苦戦も許されない試合に位置づけられるところですが、不安要素もあります。
ビボルはこの試合に勝てば、WBOの指名戦となるカラム・スミス戦が待っているとのこと。統一王者が長く休んでしまうと、指名戦に次ぐ指名戦となりますね。
もうウシクなみに意味不明ファイトをしても良い頃あいかもしれないドミトリー・ビボル、まだまだ忙しいですね。
配信情報
この試合は、DAZNで配信されます。
配信時間は、日本時間5/31(日)0:00スタート。
メインイベントの開始は午前4時頃、という情報を見かけましたが、よくわかりません。
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