6/6(土)は愛知でダブル世界タイトルマッチ。
そして、後楽園ホールでは毎月第一土曜日に開催されている、ダイナミックグローブです。
。。。せめてズラしてほしいところ。
ともあれ、メインイベントはWBOアジア太平洋スーパーライト級タイトルマッチ、李健太vs富岡樹、セミファイナルは日本バンタム級タイトルマッチ、梅津奨利vs栗原慶太という大注目ファイト。
どちらも長いキャリアを持つ選手たちが、それぞれの「今」をかけてリングに上がります。スキルのぶつかり合いあり、KO必至の殴り合いあり、一夜で二つの異なる熱量を味わえる興行です。これは楽しみにしないわけにはいきません。
ということで今回のブログは、6/6(土)後楽園ホールで開催されるダイナミックグローブのプレビューです。

6/6(土)東京・後楽園ホール
WBOアジア太平洋スーパーライト級タイトルマッチ
李健太(帝拳)11勝(2KO)1分
vs
富岡樹(角海老宝石)14勝(5KO)6敗2分
李健太という選手を語るうえで、そのアマチュア経歴を避けては通れません。大阪朝鮮高校時代に62連勝という日本記録を打ち立て、高校6冠を達成。
112戦102勝という圧倒的な実績を引き提げてプロ入りしたサウスポーです。
プロでも着実にランキングを上げ、2024年4月には藤田炎村(ワタナベ)を判定で下して第46代日本スーパーライト級王座を獲得。
2025年3月のチャンピオンカーニバルでは無敗の指名挑戦者・渡来美響(三迫)を相手にダウンを奪われながらも9R負傷判定で退けました。今年1月にはWBOアジア太平洋スーパーライト級王座決定戦で元2冠王者の永田大士(三迫)を3-0の判定で下し、新たなタイトルを手にしています。
その李健太が今回迎えるのは、このWBO-APタイトルの初防衛戦。平岡アンディ(仲里)という世界レベルで戦える選手が国内スーパーライト級のトップに君臨するなか、李健太はそれに次ぐ存在として国内ナンバー2の地位を確固たるものにしつつあります。
今回の試合は、その評価をさらに高めるための大事な一戦です。
ただ、ボクシングというのは怖いもので、前回のダイナミックグローブを見れば、それは改めて思い知らされました。
WBOランキング1位まで上り詰め、世界挑戦が目前と思われていた藤田健児(帝拳)が、5月6日の後楽園ホールで武藤涼太(松田)にビッグアップセットを喫しました。あの藤田健児がです。
タイトルを持ち、評価を高めたこのタイミングで、すべてを失ってしまうことはままあります。同じ舞台を踏む李健太にとっても、今回は決して気を抜けない試合のはずです。
一方の富岡樹は、今回が実に4度目のタイトル挑戦です。
2018年7月に当時OPBF東洋太平洋ライト級王者だった中谷正義(大橋)に11RKO負けでプロ初黒星。2020年2月には吉野修一郎(三迫)の日本王座に挑んで8RTKOで跳ね返され、2022年6月は宇津木秀(ワタナベ)の日本タイトルにも挑戦するも8RTKOで敗れています。とにかくすごいタイトル挑戦歴ですね。
いずれも当時の国内トップと言える相手ばかりでした。負け数が積み重なっているのは事実ですが、その相手を見れば、この選手がどれだけ高い壁に挑み続けてきたかがわかるというものです。
その挑戦心は、素直に讃えたいと思います。
現在の富岡は、以前と比べて力強さも増しています。
角海老宝石ジムへ移籍後の富岡は、力強いスタイルにも適応しており、以前のスキルフルだが少々脆いというイメージとのハイブリッドスタイル。もともとのスキルに力強さをプラスし、厚みを増しています。
ディフェンスの良さとスピードは、王者・李健太本人も認めるところ。今回がラストチャンスになるかもしれない緊張感のなかで、4度目の正直を狙います。
この試合は、技術と技術のぶつかり合いになるのではないかと思います。李健太の鋭い左を中心にしたスタイルに対し、富岡がどれだけそこについていけるか。
そして、中間距離で優れないと判断すれば、富岡は前に出るのかもしれません。いや、最初からその敵わなそうな部分は捨てて、どファイタースタイルでいく可能性だってあります。
ただし、李健太がしっかり勝ちきると考えれば、崩すのは容易ではないでしょう。
断然、李健太優位の試合です。ただ、角海老宝石の選手というのは、こういう試合で何かを起こすことがあります。
それが過去の実績に裏打ちされた「諦めない姿勢」から来るのか、ジムの空気感から来るのかはわかりませんが、対戦相手として決して侮れない存在です。ラストチャンスの気持ちで臨む富岡の気合は、ただものではないはずです。
それでも個人的には、李健太にしっかり勝ってほしい。国内スーパーライト級を代表する選手として、説得力ある防衛を見せてくれることを期待しています。
日本バンタム級タイトルマッチ
梅津奨利(三谷大和)13勝(9KO)1敗3分
vs
栗原慶太(KOD LAB)20勝(17KO)9敗1分
梅津奨利が三谷大和スポーツジムから初の日本王者になったのは、記憶に新しいところです。
前々戦で大橋哲朗(真正)との王座決定戦を制し、悲願の初戴冠。ジム初の日本チャンピオン誕生は、地元・千葉県習志野市でも大きな話題になったことでしょう。
そして迎えた初防衛戦の相手が、元王者の富施郁哉(ワタナベ)。
優位と思われた試合でしたが、蓋を開ければ薄氷のドロー防衛でした。初防衛戦が鬼門となりかけた、あの緊張感。それを乗り越えて生き残った、という事実は非常に大きいと思います。
2度目の防衛戦、相手はもはや「古豪」と呼んでいい栗原慶太です。
梅津は13勝中9KOという高いKO率を誇るパンチャーであり、この試合に対する意気込みも十分でしょう。「倒すか、倒されるか」と本人も口にしているように、KO決着の色が濃い一戦です。
栗原慶太は、3度にわたりOPBF東陽太平洋バンタム級王座の獲得、というありえない経験したこの階級の古豪です。
20勝のうち実に17KO、勝数のKO率は85%超という圧倒的なハードパンチャーで、ここまでバンタム級でその強打を武器に戦い続けてきました。
今年3月、一力ボクシングジムからKOD LABへ移籍。内山高志会長のもとで「世界を目指す」と再出発を誓ったその矢先に、日本タイトルへの挑戦機会が巡ってきました。KODがこういったチャンスを創り出す能力は、先日の大嶋剣心のケースを見ても、本当に見事だと思います。さすが内山さん。
33歳の栗原にとって、今回はおそらく最後のチャンスに近いでしょう。それはおそらくメインに登場する富岡以上に、ラストチャンスという気持ちが強いのではないかと思います。
世界を目指して新天地に飛び込んだ男が、その最初のリングで何を見せてくれるのか。
ただ、打たれ脆さが最近の課題として見え隠れしているのも事実です。梅津の強打をまともに受ければ、どうなるかはわかりません。
この試合はKO決着になると思います。思いますっていうか、なります。
両者ともに強打の持ち主であり、梅津が持つ9KOという数字は、その打ち込みの精度の高さを物語っています。栗原が強打で先手を取るか、梅津がそのパンチをかいくぐって仕留めるか——どちらに転んでも、見応えのある試合になるはずです。逆に言えば、両者それぞれを応援するファンにとっては、非常に心臓に悪い試合になるはずです。
個人的には栗原のKO勝利に期待しています。
33歳の挑戦者が世界への道を切り拓く姿を見たい、という気持ちがあります。ただ、梅津の成長も本物であり、どちらが勝ってもおかしくない。
いずれにしても、どんな結果になっても感動を呼ぶ試合になるのではないかと思います。
6月6日(土)、後楽園ホール。スキルの火花と、ハードパンチの炸裂。どちらの試合も、目が離せません。
アンダーカードと配信情報
セミセミにはユーリ阿久井政悟(倉敷守安)も登場です。対戦相手は4勝(1KO)2敗のフィリピン人ですから、興味深いファイトにはならないはずですが、ここはしっかりと倒しきってほしいところですね。
ほかに東日本新人王予選が3試合、配信はU-NEXTです。
配信日時は6/6(土)17:30、なので18:30〜19:00の間にユーリ阿久井が登場、という感じですかね。
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