弱冠22歳のWBO世界ライト級王者、アブドゥラ・メイソン。
先日、アルバート・ベルを相手に苦戦しつつも、最終的にはストップ勝利お納めたこの王者は、これからまだまだ伸びるであろう王者であるし、しっかりとキャリアを重ねれば、もしかすると10年後、ボクシング界の中心にいるかもしれません。
これから体が大きくなり、階級が上がることで相対的にそのパワーが目減りし、ということを考えると、今ほどのアグレッシブネスを引き続き披露する事は難しいかもしれません。
それでもやはり、個人的にはこのまま進んでもらいたい、と思いますね。
ということで今回のブログは、今こそ盛り上がるライト級の世界戦線をチェックしていきましょう。

リングマガジン王者は不在/1位はシャクール、実質トップはムラタラ
私がリングマガジンランキングをチェックしたのは、日本時間7/5(日)の夜。もちろん、メイソンの今回の勝利が反映されていないことは当然のことですが、シャクールが1位というのはそれ以前から更新されていない、ということなのでしょう。
いずれにしろ、シャクール・スティーブンソンは、前戦でテオフィモ・ロペスを撃破、WBO世界スーパーライト級王者となっているのだから、このライト級のランキングに入っているべきではありません。
そのシャクールを除くと、2位のレイモンド・ムラタラがこの階級で最も評価を得ているボクサー、となります。そしてこれは、概ね同意されることでしょう。
前戦で不利予想を覆し、アンディ・クルスを退けてIBF世界ライト級王座を防衛したレイモンド・ムラタラ。こちらもメイソン同様、アマ時代から突出したボクサーではありましたが、あのアンディ・クルスに勝利してしまったことは驚きの結果です。
そんなムラタラの次戦は、8/1(日本時間8/2)、ロブソン・コンセイサン戦。
コンセイサンはオシャーキー・フォスターにリベンジを許し、WBC世界スーパーフェザー級王座の初防衛戦に失敗sいたあと、2連勝。ライト級ということもあり、さらに相手が前戦でベストパフォーマンスを見せたばかりのムラタラということもあり、下馬評としては圧倒的な不利が予想されます。
ムラタラは勝利は当然として、もし、このスキルがありやりづらいコンセイサンを倒せれば評価は上がります。そして、倒せずとも、このコンセイサンをはっきりとした形で退けられるだけでも評価は上がるはずです。
このコンセイサンを、過去に最も明確に退ける事ができたのはシャクールのみ。ここはムラタラの真価が問われる試合であり、クルス戦と同様のトレーニングで集中力をキープしていってもらいたいですね。
ちなみに、クルスも7/18(日本時間7/19)に復帰戦であり、これは本来アルバート・ベルトのファイトでしたが、エイブラハム・モントーヤ戦に変更になっています。
セペダ/メイソン/スコフィールド
さて、リングマガジンランキングでは、ムラタラに次ぐ3位はウィリアム・セペダです。
その後、アンディ・クルス、アブドゥラ・メイソン、フロイド・スコフィールド、とつながります。
上に上げた6位までの中で、王者経験者はムラタラとメイソンのみであり、他はコンテンダー。もちろんこの後のランキングもライト級王者経験者はいない、という状況であり、それはつまり、大きく新陳代謝が進んでいる状況だと理解できます。
ウィリアム・セペダの表記はすこぶる高いですが、シャクールには一矢も報えず。こちらもようやく再起戦が決まり、これがレイモント・ローチです。
ローチはジャーボンタ・デービス、イサック・クルスと物議を醸す2連続ドローを演じており、ライト級制覇への3度目の正直という状況です。
今ここで評価を上げているローチ、しかもテクニシャン。ボリュームパンチャーであるセペダは、ここをクリアすればでかいでしょうが、ここで負ければ2連敗です。
WBC世界ライト級王座決定戦、と銘打たれた戦いは、8/1(日本時間8/2)、ムラタラvsコンセイサンと同日興行。この日は本当に楽しみですね。
続いてのアンディ・クルスは前述の通りエイブラハム・モントーヤ戦が決まっています。しかし、もともとベルとの試合はIBFの挑戦者決定戦だったと思いますが、この試合にその表記はないような気がします。
これはクルス、可哀想ですね。
そしてそのクルスの次に控えるのがアブドゥラ・メイソン、素晴らしい攻撃力を誇るボクサーです。
しかしまだ経験面では足りない、とも思える試合内容であり、もっと狡猾になる必要があるかもしれません。
そのメイソンに次ぐ評価を得ているフロイド・スコフィールドも未来の王者候補であり、こちらも素晴らしい攻撃力を持つボクサーです。
一時はシャクールへの挑戦というビッグチャレンジを決めますが、この試合は試合直前の体調不良によりキャンセル。次戦は決まっておらず、もうレイオフ期間が1年になりますね。
最新の試合ではあのテビン・ファーマーを衝撃の初回KOで破っており、復帰が待たれます。
アブドゥラ・メイソン22歳、フロイド・スコフィールド23歳、このあたりはアメリカのボクシング界の未来そのものですね。
ノークス/バハディ/ヘレラ/コルディナ
続いてランクされるのは、アブドゥラ・メイソンとのガチンコ勝負に敗れたサム・ノークス。
素晴らしいタフネスファイトで敗れたノークスでしたが、その期待はまだ変わらず、こちらは手数多い系の英国人らしいボクシングをするのですが、そういったボクサー(ジョシュ・ウォーリントン系統)と異なるのは、パンチングパワーを持っていること。
メイソン戦から半年後、今年5月に再起戦に臨み、ここは実力差のある相手でしたが2RTKO勝利で復帰戦を勝利で飾っています。
この次の動きが気になりますが、年内にもう一戦くらいはしてもらいたいもの。
そしてその後には無敗のボクサーが続きます。
ルーカス・バハディとハイデル・ヘレラ。
バハディはカナダを主戦場とするボクサーですが、ここ数戦はアメリカで戦う事も多くなってきており、そこで無敗の若手の踏み台にされそうでされない、というMr.Bサイド。
2024年7月から2025年3月の間、若き無敗のボクサーを3たび跳ね返したこのバハディは、前戦(2025年8月)、元王者ロジャー・グティエレスを撃破。
もう32歳と若くはないものの、非常に味のあるキャリアを歩んでいます。
一方でハイデル・ヘレラはキューバからの亡命組で、拠点はドバイ。
こちらはまだ23歳と若いボクサーで、今年1月、リカルド・ヌニェスを破ってWBC世界ライト級暫定王座を獲得しています。
このヘレラがエスカレーター式に正規王者にならないというのはボクシング界(というかWBC)の闇の部分ですが、セペダvsローチの勝者との試合が叶う事を願います。
そんなわけで、このランキングを見てもなかなか「古豪」にたどり着きませんでしたが、10位にはジョー・コルディナ。
今回、本来であればメイソンの相手はコルディナだったわけですが、米国に入国ができなかったためにご破算。アンソニー・カカスに不運な敗北を喫して以降、ライト級にあげて2連勝、地域タイトルをコツコツとコレクトしています。
34歳、おそらくラストチャンスは近いでしょうから、どこかでビッグチャンスが訪れることを切に願います。しかし米国に入国できないとなると、今はなかなか厳しいか。
その他に期待されるボクサーは
ジャーボンタ・デービスは置いておきましょう。
ワシル・ロマチェンコも、結局どうなるかわからないので一旦置いておきましょう。
そう考えると、次点に控えるのはアンドレス・コルテスあたりでしょうか。
コルテスは地道にキャリアを積み上げており、前戦でエリドソン・ガルシアに勝利。飛び抜けたものがないからこそ強いボクサー、とも言える、非常にバランスの取れたボクサーだと思います。
あとはウズベキスタンのチェ・シロは非常に気になるボクサーで、まだ25歳。前戦でジョバンニ・カブレラを3RTKOで退けており、今後マッチメイクに恵まれればあがってきそうなボクサーですね。
あとはホセ「ラヨ」バレンズエラ。元スーパーライト級王者ですが、前戦でエドウィン・デ・ロス・サントスにリベンジ。この戦いはライト級で行われており、バレンズエラは今後ライト級で戦うのですかね。もともとスーパーライト級挑戦の前も、ほとんどライト級で戦っていたボクサーですからウェイトを戻す事にあまり抵抗はなかったのかもしれません。それにしてもこのボクサー、3敗のうち2敗をしっかりリベンジしててすごいですね。
さて、ここから一ヶ月、大きな動きを見せそうなライト級。
次のタイトルショットは8/1(日本時間8/2)、今後も非常に楽しみですね。
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