信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】エロール・スペンスJr.vsティム・チュー!復活するのはどっち?PBCファイトon WOWOW!

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なかなかにひどいもんです。

北米Amazon Prime放映のPBCのPPVは、数日前にジャモール・チャーロがオーストラリア行きのVISA取得出来ずに試合中止、そしてもともと130lbsの契約ウェイトだったフルトンvsウィルソンについて、フルトン陣営から133lbsに変更の要望、これをウィルソン陣営は承認したにもかかわらず、前日計量でフルトンがそこからさらに6.5lbsの超過、さすがに試合中止。

これは果たして、PPVとして成立するのでしょうか。

我々日本のファンはWOWOWで中継されていたからまだダメージは少ないですが、北米Amazon PrimeでPPVを購入していたアメリカのファンたちはかなりの痛手。ただでさえこの日はアンソニー・ジョシュアvsクリスティアン・プレンガというサウジでのファイトもPPV、これを競合と考えれば、このPBCファイトの売上には大いに影響するでしょうね。

そしてボクシングという競技への信頼もなくなり、おそらく事前にPPVを購入する人は少なくなるかもしれません。

ということで今回のブログは、スペンスvsチューの観戦記。

 

 

 


↓プレビュー

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7/26(日本時間7/26)オーストラリア

エロール・スペンスJr.(アメリカ)28勝(22KO)1敗

vs

ティム・チュー(オーストラリア)27勝(18KO)3敗

3年ぶり、というとんでもないブランクをつくったエロール・スペンスJr.。かつてはPFPランキングにランクインする活躍を見せたボクサーです。

スペンスのブランクの影響がいかほどか、というところが一つの焦点ではありますが、チューも今現在絶好調というわけでもありませんから、どちらが勝つのか、というのが予想の立てづらいところです。

いずれにしても、スペンスの勝利はスペンスの復活を印象付けるものになるでしょうし、チューの勝利はチューが世界戦線へ戻ってくるという復活を印象づけるものになります。

ただ、この戦いは一気に世界の頂点へ昇り詰めるものではなく、この戦いを勝った方が、上へ上がる権利を有するというサバイバルマッチ。

その一つのハシゴを、掴むのは一体どっちか。

注目のゴング。

初回、サウスポーの広いスタンスからスペンスがジャブ。チューはハイガードからのプレス。

どちらも比較的慎重な立ち上がり、お互いの動きを探っています。

比較的積極的にアクションを起こすのはスペンスの方で、ジャブからの左ボディストレート。そしてこの左のボディを見せてから、顔面へのオーバーハンドをヒットしています。

チューはスペンスのジャブに対してまっすぐの右ストレートカウンター、そしてジャブの後の左フックを振っています。このジャブへのリターンの左フック、というのは、おそらくその後にくるであろうスペンスの左ストレートへのカウンターになり得るものです。

後半、チューは強引な左フックでスペンスのバランスを崩し、そこに右アッパーをヒット。これで若干ぐらりときたスペンス。

 

 

 

2R、チューがグイグイとプレス。スペンスはジャブをしっかりと伸ばし、左ストレートを打って体を寄せることでチューの突進を止めます。

スペンスは手数こそ多いですが、パンチのつなぎは悪く、フィジカル的にもかなり圧されている印象です。

しかしこの多く出している手数の中で、スペンスはかつてを取り戻してきたのか、後半によく伸びるワンツーをヒット。このワンツーだけは、往年のものを感じさせるものでした。

3R、このラウンド、チューが手数を増やしたことにより一気にヒートアップ。近い距離でのファイト、前ラウンドで自信をつけたかスペンスも退かず、近い距離でも上体の動きが良い分チューの空振りが多いか。

スペンスはさらに手数を増やし、その精度も徐々に上がってきている状態です。

但し、明らかにパワーはチューであり、これを続ければスペンスはどんどん削られていくのではないでしょうか。

4R、ここも近い距離。スペンスの手数は相変わらず多く、的中率も高いですが、強く振った後にチューの反撃もあり、この時にチューの方のパンチの見栄えが良い。

そして、前半はスペンスが手数で良い場面を見せますが、後半にはチューがフィジカルパワーで押していく場面を見せており、これはやはり、ここからはチューのラウンドが続いていきそうな気配がします。

5R、チューの強いプレス。これに対してスペンスは打って離れて、というのができそうになく、打ってはくっついてチューの反撃を無効化させようとするものの、ここでボディを打たれています。

そしてこの近い距離では、明らかに消耗するのはスペンスの方です。

スペンスは今はまだ良いですが、ここから後半にかけては地獄ん苦しみが続くラウンドになるかもしれません。

6R、頭を下げる事が多くなってきたスペンス。ちょっとダメージを溜めてきた感じでしょうか。パンチングパワー、フィジカルパワー、いずれもチューが上回る中ではよく戦っているように見えますが、どうしても見栄えはよくありません。

ここまではおそらく50-50に近い戦いとなっていそうですが、ここから先はかなり厳しいのではないでしょうか。

大きく足を使いはじめたスペンス、しかしこの遠い距離で良いショットを決められるわけでもなく、距離を取るだけではポイントを取る事はできません。

対してチューは距離を取られると非常に冷静さをキープ出来ていることから、こちらの方が疲れずにやれそう。

 

 

 

7R、ジリジリとプレスをかけていくチュー。ノーモーションの右が小気味良く出ており、スペンスはチューのプレスに対応するのみ、というイメージ。

自ら仕掛ける事が難しいスペンス、チューは様々な軌道の左右を振り、これはやや単発ながらもどんどん圧されていくスペンス。

おそらくスペンスのショットではチューを止める事は難しく、効果がないためなのかそれともスタミナの問題もあるのか、いつの間にかスペンスの手数もずいぶんと減っています。

チューのパワーにここまでは手数で対応していたスペンス、やはり厳しいか。

8R、しかし普通に考えれば、ミドル級という階級で、さらにもともとフィジカルエリートであるチューにこの距離で戦いを挑むのは、ウェルター級出身のスペンス、さらに3年のブランク有りを含めるとかなり無謀なこと。

ただ、上手く足が動かない、というのは要因としてあるのかもしれません。

それを含めるとよく戦っているとも言えるスペンスですが、このラウンドはチューの回転力も上がってきており、かなり打ち込まれる場面も増えてきています。

9R、チューは歩いてのプレス。どうしてもこのプレスに後手にまわり、逃げるステップをつかうスペンス。

時折前に出るスペンスですが、押し返す事は叶わず、やはりもらい方も悪い。スペンスのショットがヒットしても動じないチューに対し、スペンスは大きく顔をのけぞらせる事もありますね。

10R、この戦い方では絶望的なスペンス、ジリ貧です。しかしもともと策はなく、この戦い方で行けると踏んでいたのか、戦法を変える素振りもありません。

チューはどんどん手数が増えてきています。あとは、倒せるかどうか、というところまできていますね。

11R、スペンスの攻撃、チューはびくともしないですから、その後に即刻リターンを決める事ができます。

対してスペンスは、チューの攻撃をたとえブロッキングで受けたとしてもバランスを崩し、その後のリターンにはつながりません。

スペンスはここでより力を込めた攻撃をしようと、自らの攻撃でバランスを崩すほどの強振をしており、これではよほどのクリーンヒットを生まない限りは何も変わらないでしょう。

 

 

 

チューは非常に冷静で、集中力をキープ、強引にはいかずにコツコツと自らの業務を遂行。こうなると、なかなか隙もできません。

ラストラウンド、このラウンドもジリジリとプレスをかけるチュー。調子にのって倒しに行かない、非常に堅実な試合運びは、非常にチューらしい。

万策尽きたスペンスは大きく距離を取ってのカウンター狙い、しかし反応もよくはなく、さらにチューの堅実さに隙を見いだせず、そのままゴング。

スペンスはしかしタフでしたね。ミドル級という階級、3年のブランクを考えると、フルラウンド戦えただけでも十分だったのかもしれません。

やはり、その才能という部分においては、36歳となっても並のボクサーであればまだ勝利を掴むことはできたであろうエロール・スペンスJr.。しかし、もう年齢的にも、ネームバリュー的にも求めるのはビッグマッチのみでしょうから、ここでもう「ビッグファイトでは勝利できない」ということが示された事は、まだ良かったことかもしれません。

判定は、118-110、117-111×2、3-0の判定でティム・チュー。

チューのニックネームって、「フェニックス」っていうんですね。

ここから王者になることこそが、このニックネームを定着させる術でしょう。

ともあれ、素晴らしいファイトを見せたティム・チュー。色々と不確定事項も多い中、ビッグネーム、エロール・スペンスを撃破。

そしてこのチューは、「この次」こそがきっと大事なファイト。

今後のチューのキャリアに期待し、彼が本当に「フェニックス」と呼ばれるような活躍を見せてくれることを願いましょう。

 

 

 

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