信太のボクシングカフェ

信太のボクシングカフェ

ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

コロナ対策。自宅にいながらボクシング熱を上げる方法のひとつ「読書」。

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本を読むのか、YouTubeを見るのか。

新型コロナウィルスの影響下、感染拡大防止のために3月の国内のボクシング興行が中止または延期になったことで、海外戦はまだ大丈夫なところはありますが、やはりツライですね。

さらに、ボクシングジムも営業を自粛したり等、身近なところにも影響がでてきています。

リモートワークも増えているみたいですね。うちの会社は関係ないですけど。

家から出ないとかなり暇だと思いますが、今はYouTube等でも過去試合が見れる環境。そして昔ながらの読書も、本を買いに行かずともワンクリックで買える時代。

そんな中なので、今日はこれまでに読んだボクシングの書籍を紹介していこうと思います。もし興味があれば、ジムで体を動かすこともできない今、読んでみるのもいいかもしれません。

ネタバレなしで書いておきますので、このブログは安心してお読みください。

 自伝、ノンフィクションのオススメ

 自伝にしろノンフィクションにしろ、基本的には事実を語っているわけです。その事実は、我々は既に知っていますし、調べることもできます。しかし、心情的なものはこの自伝やノンフィクションを読まなければわかりません。

自伝は自らの言葉で、また、ノンフィクションは近しい人(の心情も含めて)からの証言で内面が表現されているところが好きなところです。

我々が知っている、勝ったとか敗けたとかの事実、その事実を知った上で読むと本当におもしろい本です。

とりあえずで思いつく自伝やノンフィクション。

「一瞬の夏」沢木耕太郎

もう言わずとしれたボクシング・ノンフィクションの金字塔。沢木耕太郎氏は、この他、「敗れざる者たち」というノンフィクションや、「春に散る」という小説も執筆。(こちらもオススメ)

「勝ちスイッチ」井上尚弥

今をときめくIBFWBAスーパー世界バンタム級王者、井上尚弥の最新の自伝。この他にも自伝(「まっすぐに生きる」)や父、真吾さんの本(「努力は天才に勝る」)もあります。 ここではドネア戦の前までのことが語られていて、井上尚弥のプロキャリアをおさらいできる本です。

「我が道」ファイティング原田ガッツ石松具志堅用高

 これはスポーツニッポンが発刊している「我が道」のシリーズです。ボクサーとしては今のところ3名です。それぞれがその当時思っていた事など、おそらく当時を思い出して書籍化しているものですが、大変に興味深いです。

引退してからしばらく経っているからこそ、赤裸々に語れる部分もあると思います。

「真相」マイク・タイソン

“アイアン”マイク・タイソンの自伝。現役時代、お騒がせだったマイク・タイソンですが、引退してからは先日のワイルダーvsフューリー戦でも元気な姿を見せてくれました。レノックス・ルイス、イベンダー・ホリフィールドマイク・タイソン。3人の偉大なヘビー級チャンプの中で、1番歓声が大きかったのはやっぱりタイソンだったと思います。

「拝啓、福田直樹様。」尾藤貴志

説明不要、世界一のボクシングカメラマン、福田直樹さんを書いたノンフィクション。当時福田さんが日本に帰ってきたくらいのタイミングの発売だったと思います。ボクサーではなく、ボクサーのまわりに焦点を当てた本です。この本は、是非紙媒体で見てもらいたいですね。

小説

ボクシングを題材にした小説もたくさんあります。共通する所は、やはり著者がボクシング好きでないと務まらないところです。ただの取材だけでは、おもしろい小説はできないのかもしれません。その中で、ボクサーの心情を丁寧に取材し、書き上げたであろう小説たち。ただのエンターテイメント作品ではなく、現実にもある失敗や葛藤といった負の面とも相性がよくなってしまうのがボクシング小説。

「空の拳」「拳の先」角田光代

輪島功一スポーツジムに通う、(今もでしょうか?)角田光代さんのボクシング小説。主人公はボクサーではなく、記者さん。その記者さんがボクシング雑誌に配属になったところから、ボクサーとの交流を通じてボクシングという非日常を描く小説。現実にもありそうな勝負事、輪島功一ジムのあの人を彷彿とさせるボクサーの入場等、くすぐられます。

 「ボックス!」百田尚樹

映画化もされた青春小説。天才型と努力型のわかりやすい構図。あまり活字が得意でない方も、非常に読みやすいのではないか、と思います。百田尚樹さんもボクシングが大好きで、ファイティング原田を書いた「黄金のバンタムを破った男」という本も執筆されています。

「1R1分34秒」町屋良平

 芥川賞受賞作である本作。緻密な取材により、ボクサーの心情がしっかりと描かれています。ボクシング小説、というよりも不安や期待が入り交じった心理的描写。そこにこの小説としての肝があります。取材を受け、ここまで心情を吐露してくれた田之岡条、それを書いた町屋氏に拍手を贈りたいです。

その他

自伝、ノンフィクションでもなく、小説でもない。コラムや社会学者さんが書いた本です。こういうのも、非常におもしろい。

「キャンバスの匂い」藤島大

「ボクシング・ビート」の前身、「ボクシング・ワールド」「ワールド・ボクシング」でのコラムをまとめたものです。この藤島大氏はラグビーのライターさんだそうなのですが、このコラムは本当に素晴らしいです。ボクシングのこともよく見てくれている。

大きな試合のことも小さな試合のこともあって、こうやって書籍化してくれたことに本当に感謝したい一冊。絶対的にオススメです。

「男、山根 無冠の帝王 半世記」山根明

ふざけているわけではなくて、山根節炸裂で結構おもしろかったです。自伝に入れなかったのは、ボクサーの話ではなく、どちらかというと歴史の話だからです。それも暴力団との話が主。言いたい放題。

これを読んで、暴力団とボクシングとの関わりが少し気になって呼んだのが下の本。

「拳の近代:明治・大正・昭和のボクシング」本木玲一

日本におけるボクシングの近代化について言及した本です。自分がリアルタイムで見ることはできない過去の時代のボクシング。どんな選手がいて、どんなふうに今につながっていくか、という歴史の本です。私は興味深く読ませてもらいましたが、好き嫌いがあるかもしれません。

「最驚!ガッツ伝説」

一家に一冊は必要な本です。

 

他にもおもしろかった本はたくさんたくさんありますので、折を見てまた紹介したいと思います。ちなみに紹介した本の中で特にオススメなのは、藤島大さんの「キャンバスの匂い」。どっから切り取ってもおもしろいです。

ただ試合を観るだけでなく、本をよむともっと深掘りできるので時間があれば是非!

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