Xデー12/12(日)。いつも同じ導入ですみません。。疲れてきています笑
さて、Xデーは皆さんも忙しいでしょうが、私はボクシング興行視聴ではなく国公立大学ボクシング大会という、地方国立大学にとって非常に大切で貴重な大会がありますので、本当はそっちで忙しい。
毎年12月に開催されている大会ですが、2020年はコロナでなくなってしまいました。
まあ、そんなこんなでロマチェンコvsコミーを書き、カシメロvsバトラーを書き、ここでいよいよドネアvsガバリョですね。
この記事のアップを遅らせたのは、アンダーカードの勅使河原弘晶vsマーロン・タパレスの放送の有無を確認していたからです。Showtimeに問い合わせても良い返事はもらえず、でしたが、FITE.TVのU.Kでは勅使河原vsタパレスは放送予定とありました。最悪それを買うか、と思っていたら、BOXING BEATの運営するサイトでの記事が!
やった!
— 信太 (@shintaboxing) 2021年12月9日
てっしーvsタパレスはWOWOWで放送予定! pic.twitter.com/JL414j3fjj
ということで無事WOWOWで見れそうです!これはありがたい。
ということで、不安要素がなくなったところで、今回のブログはドネアvsガバリョをメインに据えた、Showtime興行のプレビュー記事です。
12/11(日本時間12/12)カリフォルニア
WBC世界バンタム級タイトルマッチ
ノニト・ドネア(フィリピン)41勝(27KO)6敗
vs
レイマート・ガバリョ(フィリピン)24勝(20KO)無敗
フィリピーノ・フラッシュ、ノニト・ドネアについてはもう今更説明は不要でしょうね。2019年11月、WBSS決勝で井上尚弥とフルラウンドを戦い、敗北を喫したものの、その評価は格段に上がりましたね。
ドネアの6敗のうち、1つはデビュー2戦目のもので、2つはスーパーバンタム級、2つはフェザー級、残りの一つが井上尚弥。バンタム級では井上尚弥以外に負けていません。
WBSS初戦となったライアン・バーネット(イギリス)戦では、バーネットが腰の負傷により途中棄権という幸運を拾った形であり、2戦目ではステフォン・ヤング(アメリカ)を手こずりながらもKO。ちなみにこのヤングは、WBA世界バンタム級暫定戦でガバリョとフルラウンド戦っています。
このバーネット戦、ヤング戦でドネアの出来はあまり良くなかったので、井上の序盤ストップ予想が多かった井上戦では、井上の眼窩底を折り鼻を折り、超がつくほどの大善戦。ノックアウトチャンスすらあったあの試合は、本当に感動しました。
その井上戦での出来がフロックでなかったことを証明したかのような、前戦のノルディーヌ・ウバーリ(フランス)戦。
ウバーリ相手には分が悪い、井上戦はこれまでにない良い出来だっただけ、という声をあざ笑うかのように、難敵ウバーリをたった4Rでノックアウト。戦慄を覚えるほどのカウンターは、まさにフィリピーノ・フラッシュの帰還でした。
バーネット戦の前はフェザー級で戦っていたドネアは、きっとバンタム級にフィットするのに時間がかかっただけなのでしょう。今となっては、井上尚弥に次ぐバンタム級だということに異論はないでしょう。
そして、ウバーリを破ってWBC王座となったドネアの相手は、WBCの暫定王者、同国人のレイマート・ガバリョ。
ガバリョは24勝中20KOというパンチャーで、弱冠25歳というプロスペクト。
そのコンビネーションはパワフルであり、踏み込みも鋭く、強敵です。
前戦となったWBC世界バンタム級暫定王座決定戦では、エマニュエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を相手に空転に次ぐ空転、スプリットの判定で勝つには勝ったものの、その内容は芳しくなく、ロドリゲスに不運な判定が出た、という声も多いです。
映像で見る限りは、ロドリゲスの完勝にも思えましたが、リングサイドで見ていたジャッジ2人の採点は小差でガバリョ。(もうひとりは大差でロドリゲス)
果たしてガバリョのこのパワフルなパンチがドネアに届くか、というと難しそうです。ここ最近のドネアは非常に冷静であり、以前のような運動量こそないものの、徐々に相手を追い詰め、ここ一番でカウンターを取る、という戦法。
ドネアとガバリョを比べると、一瞬のスピード、パワー、フィジカル、そして戦略、そのすべてでドネアが上回っているように見えます。
逆にガバリョは、おそらく運動量では上回れると思うので、遠くから鋭く踏み込み、パワーパンチを当てる、ということが勝機になるような気がしますが、それでもドネアは抜群のカウンターを持っているため、ガバリョとしてはタイミングを盗まれる前、つまり勝負が序盤。
もしガバリョが前半、ドネアと見合ってしまえば勝ち目はないと思われます。そしてドネアは、序盤さえ気をつければ良いですし、果たしてドネアのタフネスの壁をガバリョがこじ開けることができるかどうか。
当然、我々日本のボクシングファンとしては、やはりドネアと井上の再戦が見たい(少なくともガバリョ戦よりは)という意見が多いと思います。そして今回は、ボクシングの素晴らしさを再認識させてくれた、そして親日家であるドネアを心ゆくまで応援できるチャンス。
ぜひともドネアにまたその強さを見せつけてもらいたいものです。
クドラティーリョ・アブドカホロフ(ウズベキスタン)18勝(10KO)無敗
vs
コーディ・クロウリー(カナダ)19勝(9KO)無敗
セミファイナルは大注目のウェルター級の全勝プロスペクト対決。ウェルター級の層の厚さには辟易としますね。
アブドカホロフはご存知、小原佳太(三迫)とのIBF指名挑戦者決定戦に勝利したボクサーです。ウズベクボクサーは、アフマダリエフのように皆アグレッシブ。小原戦でも手数は光りましたし、そのアグレッシブネスを支えるフィジカル、そしてこのボクサーは身体全体のスピードも速いですね。どちらかというと前に出ながら戦う時は強く、下がりながら戦う時は結構被弾の多いイメージです。
また、パワー的にはそこまで感じない、積極性の中に巧さのあるボクサーです。
クロウリーもまた、バランスのとれたサウスポーで、良いジャブを持ち、良いコンビネーションを持っています。
おそらく二人の試合は、中間距離でどちらが勝るか、という試合になるのではないでしょうか。そこを存分に堪能したあと、手が挙がるのはアブドカホロフかな、と思っています。
ところでアブドカホロフ、IBFの挑戦権を持っているものの、挑戦はまだ先なのでしょうか。挑戦権を得たのは2019年3月の話なので、もうすぐ3年が過ぎようとしています。
IBFの王者はエロール・スペンスJr。正直、今までのアブドカホロフだとスペンス相手には全然相手にならない気がします。
アブドカホロフはこのまとまったボクサー、クロウリーを一蹴できるか。それにより少しは期待が持てるかもしれません。
ブランドン・リー(アメリカ)23勝(21KO)無敗
vs
ファン・ヘラルデス(アメリカ)16勝(10KO)1敗1分
Showtimeライブ放送の初陣を飾るのは、スーパーライト級の倒し屋、ブランドン・リー。韓国をルーツに持つこのリーは、現在14連続KO中のスーパーホープです。
現在22歳とまだ若く、当然ディフェンス面での穴も多いですが、そのパワーパンチは魅力充分。強烈なパンチを連打できるところ、コンビネーションも打てるところ、この攻撃力が大きな魅力ですね。
これまでの21個のKOの内訳が、1RKOがなんと13、2RKOが2つ、3RKOが5つという内容で、判定までいった2試合も4回戦の試合だったので、未知数な部分も非常に多いです。
今回も早期決着が期待される一戦ではあります。
対戦相手のヘラルデスは、前戦でレジス・プログレイス(アメリカ)と戦い3RTKO負けで初黒星。ただ、この試合はプログレイスが体重超過、しかもプログレイスはそのウェイト面でのメリットを最大限活かすような、圧し潰すような戦い方で、ヘラルデスにとっては敗北も致し方なし、とも思えます。
かといってヘラルデスを世界的強豪、というと語弊があります。
もうしばらくは、リーにとってはテストマッチをこなすべきでしょうが、今回も豪快なKO勝ちを期待したいところですね。
放送・配信
このドネアvsガバリョをメインとした、Showtime興行はWOWOWプライムで生放送!本当にありがたいWOWOWさんは、本家のShowtimeが流さない勅使河原弘晶vsマーロン・タパレスのIBF世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦も流してくれる予定だそうです。
本家Showtimeの方では、先週行われたタンク・デービスvsイサック・クルスの試合を再放送する時間があるので、その時間を利用してWOWOWは勅使河原vsタパレスを流すのだと思います。
↓てっしーvsタパレスのプレビュー記事
なのでおそらく、WOWOWの放送は全4試合。これは非常に楽しめますね。いや、この日はすでにお腹いっぱいかもしれませんが。
皆さん頑張って下さい。私もがんばります。
↓WOWOWはこちら!