2022年、国内2つ目の興行も、フェニックスバトル!
1/25(火)に行われるフェニックスバトル&ホープフルファイト、大橋ジムと川崎新田ジムの共同開催という体ですね。
実際はほとんど川崎新田ジムの興行と言っても良いのでしょうが、このフェニックスバトルは「FOD」もしくは「ひかりTV」で生中継。こういう生中継というのは出場するボクサーたちも非常に燃えますね。
具体的には、毎月第一火曜日のフェニックスバトルはFODプレミアムで生配信、フジテレビで後日録画放送となっています。
そして毎月第四火曜日のフェニックスバトルはひかりTVで生中継、こちらもひかりTVのアプリをとってエントリープランに加入すれば、タブレットやスマートフォンで見れるようになっているようです。
フェニックスバトル様々ですね。
ということで今回は、1/25(火)に行われるフェニックスバトルのプレビュー記事です。
1/25(火)フェニックスバトル&ホープフルファイト
日本スーパーバンタム級タイトルマッチ
古橋岳也(川崎新田)28勝(16KO)8敗1分
vs
久我勇作(ワタナベ)20勝(13KO)5敗1分
3度目の日本王座挑戦を見事に実らせ、古橋が日本王者となったのは2021年1月22日。ちょうど1年前の出来事でした。
その時の王者は、久我勇作。
同階級のライバルと熾烈な争いを繰り広げ、2度の日本王座を獲得していた久我勇作と、過去、2度にわたりこの日本王座に跳ね返されていた古橋の一戦は、下馬評としては久我が優位。
そして試合の内容としても、パンチングパワーに勝る久我が優位に試合を進めていたのです。
↓観戦記
しかし、これがラストチャンスにもなり得る古橋は、劣勢の中でも試合を投げませんでした。
久我の重いパンチをブロックで受け止めながらも逆転の機会を窺い、挑戦者らしいアグレッシブなボクシングを貫徹。
その古橋のハートがついに久我に届いたのが8Rの終盤。
ここでダメージを負った久我を、9R開始早々からのラッシュで捕まえ、そのままストップを呼び込みました。
今思い出しても鳥肌の立つ、古橋岳也の戴冠劇。
3度目の挑戦が実った苦労人は、強い王者を倒して、殊勲の初戴冠。
その後、2021年8月に花森成吾(JBスポーツ)を相手に初防衛戦を行い、力の差を見せつけて3RTKO勝利。
この花森も気合の入ったチャレンジャーでしたが、古橋は王者としてしっかりと迎え討ちました。
王者になると、その自覚を持って、自信を持って、強くなるボクサーと、燃え尽きて、または慢心して、パフォーマンスを発揮できないボクサー、2通りあると思います。
古橋は苦労して日本王者となりましたが、慢心も、油断も見えません。間違いなく前者でしょう。
そして今回は挑戦者としてリングに上がる、久我勇作。
久我のモチベーションは、非常に心配でした。
古橋戦前、2019年末にジュンリエル・ラモナル(フィリピン)の持つWBOアジア・パシフィックタイトルに挑んだ久我は、まさかの初回KO負け。
それを引きずったわけではないのでしょうが、続く日本タイトルの防衛戦で陥落。
既に2度、日本王座に就き、果たしてモチベーションを維持できるのかどうか。
それは2021年10月2日、日本王座への挑戦者決定戦が示してくれました。
対戦相手は、「ゾンビ」と呼ばれるタフガイ、田村亮一(JBスポーツ)。この田村とは過去に2度戦っており、いずれも大激戦の末に久我が勝利。
とはいえ1戦目も2戦目も楽な試合にはならず、10Rをノンストップで殴り合うというハチャメチャな打撃戦を展開していました。
そしてこの3戦目も当然のように打撃戦、はっきり言って気持ちがなければこの田村を退ける事はできないでしょう。
この田村との一戦を経て、最強挑戦者となった久我は、古橋の前に立ちはだかります。
久我にとっては、1年前のリベンジ戦。
古橋も、前戦では勝利を得たにもかかわらず、ストップするまでは負けていたがために「リベンジ戦」だと語ります。
おそらく、ボクシングは久我の方が地力がやや上、という構図はそんなに変わりません。
しかし、この一戦の勝敗を分けるのはおそらくハートの強さ。
どちらがより高みを目指し、どちらがよりボクシングに献身を注いでいるのか。
この二人の試合は前戦同様、感動を呼ぶ試合になると思います。非常に楽しみです。
セミファイナル ライト級8回戦
清田享(大橋)11勝(8KO)4敗
vs
向山大尊(ハッピーBOX)6勝(3KO)2敗
前戦、2021年6月に当時日本6位のランカーだった柳達也(伴流)から殊勲の勝利を挙げ、日本ランキング入りを果たした清田。アマでは5戦というプロ叩き上げと言って良いこの清田は、戦歴がものすごい。粕谷雄一郎(角海老宝石)、三瓶数馬(当時協栄)、粟田祐之(KG大和)と戦い、柳。
対して向山は初のランカー戦、ここで勝てば日本ランクに入るという気合の入る一戦。
戦歴を見ると、2019年の東日本新人王はスーパーバンタム級(!)で戦っています。その後、フェザー級で2戦、60.7kg契約で1戦ととんでもないペースで階級を上げてきている23歳。きっと身体の大きくなる時期だったのでしょう。
虎の子の日本ランキングを明け渡すわけにはいかない清田、勝って大きく飛躍したい向山、非常に楽しみな一戦ですね。
スーパーフライ級8回戦
黒田雅之(川崎新田)30勝(16KO)8敗3分
vs
重里侃太朗(仲里)3勝(2KO)
元日本王者で、世界挑戦経験者である黒田雅之。モルティ・ムザラネ(南アフリカ)のIBFタイトルに挑戦したのが2019年5月の話なので、もう3年近く前になります。
その間で、4団体でランク入りしていたはずの世界ランクはすべてなくなり、正に裸一貫。35歳のここからの再起ロードは厳しいものになるでしょうが、応援したくなりますね。
対して重里侃太朗(じゅうり・かんたろう)。25歳の関西ホープです。
興国高校から駒澤大学というエリートコースですが、高校時代には国体準優勝という実績を残したものの、大学時代は怪我にも泣かされ、思うような結果を得られずに中退。
プロ41戦の黒田と、3戦の重里。
我々が見るのはベテランの意地なのか、それとも新鋭の下剋上なのか。
他、デビュー戦同士の試合が2試合、全5試合で行われるフェニックスバトル&ホープフルファイト。
放送・配信
この興行は、1/25(火)18:00からひかりTVで生中継。
ひかりTVを契約している人は、無料で見られるようですね。
そして、ひかりTVと契約していない人は、ひかりTVエントリープラン(月額350円)の契約が必要です。そして視聴アプリは、「ひかりTVビデオ」というアプリです。
月額350円なら安いものですね。(FODプレミアムもこれくらいにしてほしい。どうせボクシングしか見ないわけですし)ライブ配信を見逃した人には、アーカイブもあるそうです。おそらく、ライブ配信後すぐにアーカイブが始まる、というものではなさそうです。
どうでもいいんですが。
プラットフォームが増えすぎて本当に大変です。しかし、WOWOWと並び、ひかりTV、FODはボクシングファンには必須かもしれません。なにせ月に一回、国内ボクシングを必ず生中継してくれるのですから。
さて、問題はDAZN。月額3,000円という謎の強気値上げ、これは非常にショック。
何がひっかかるかというと、WOWOWに払っている金額以上をDAZNに支払うのが何か悔しい。この気持ちをわかってくれるボクシングファンは多いような気がします。
まあ、見るも見ないもその人次第、どうでもいいんでしょうけど。とりあえずもっと安く見れるようにしないと、スポーツは全体的に盛り上がらないような気がしますが。