信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】またも年間最高試合クラスの大激闘!堤聖也vs大嶋剣心!!!

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10月のBoxingRaiseの配信情報が発表された際にはなかった「ライブ配信情報」。

私もSNS等で拡散したし、ブログにも書きはしたものの、どれくらいのファンに情報が行き届いているのでしょうか。

あまりに早くに発表してしまうと、チケットが売れなくなる、等あるのかもしれないので、いつ発表するのかは非常に難しいところなのかもしれません。

BoxingRaiseには見逃し配信や追っかけ再生等の機能は実装されていないので、本当にリアルタイムで見れなければアーカイブに上がるのを待つしかありません。それはちょっと苦なところですが、基本的にはホールの雰囲気をそのまま流す、というスタイルは個人的に非常に好み。あとはインターバル中のスロー映像さえあれば言うことなしなんですが。

ということで今回のブログは、10/20(木)に行われたDANGAN興行。

 

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

10/20(木)DANGAN

さすがに17:50開始には間に合いません。BoxingRaiseでの生配信の場合、すぐにはアーカイブが上がらないし、見逃し配信もないところが歯がゆいところ。20:00頃に視聴開始できた私は、ちょうど細川バレンタイン氏、渡部あきのり氏の引退式から視聴開始。

飯村樹輝弥(角海老宝石)vsエスネス・ドミンゴ(フィリピン)

おそらく引退式前に行われたであろうこの試合は見れませんでしたが、驚くべきことに飯村が3度のダウンを奪われてのTKO負け。ドミンゴについては全く知らないボクサーだっただけに、びっくりです。

翌日にはアップされるこの試合は見なければなりません。。。

フライ級、ということで、多くの日本人ボクサーにとって大きな脅威となるでしょうね。

 

日本バンタム級挑戦者決定戦

南出仁(セレス)6勝(5KO)2敗

vs

与那覇勇気(真正)12勝(8KO)3敗1分

さて、これは一体どちらを応援すれば良いかわかりません。しかも正直どちらが勝つかも全くわからない、50-50の戦いだと思っています。

日本バンタム級王座への挑戦権をかけた、大注目の一戦がゴング。

初回、与那覇が先手でプレス。変則なオーソドックススタンスから大きく振り回し、南出に迫ります。中盤以降、南出も攻め込む場面も出てきて、それに与那覇がアッパー。

揉み合いの場面も多くなっていきますが、与那覇の変則に全くペースを崩さない南出の冷静さに目を見張ります。

 

2R、南出が速く、軽いジャブを多用。そこからノーモーションの左ストレートで踏み込みます。中盤に与那覇もお返しとばかりにいきなりの右を放ちますが、どちらかというと距離を把握しているのは南出か。

南出がフットワークを使いながら、時に踏み込み、カウンターを狙い、差は大きくはないですがうまく戦っているように見えます。

3R、南出は派手な動きこそないものの、うまく右へ右へまわっていきます。与那覇はちょっと直線的か、行き先を塞ぐようなステップワークはできません。これは、素晴らしい踏み込みを持っていて、今までそれで詰められていたからこその弊害なのかもしれません。

それでも後半、与那覇が相打ちで左ボディを南出にヒット!これが効いたように見えた南出ですが、その後は強気に打ち返して左ストレートをヒット。

与那覇は右瞼あたりに出血があるか?

 

4R、前半に与那覇はまたも左ボディをヒット!しかしハートの強い南出はコンビネーションで攻めこみ、幾度も左をヒット!ここまでもそうですが、このラウンドは特に南出の左がヒットしている印象です。

与那覇の左ボディで南出はダメージを受けたように見えても、そこから必ず手数で応戦する南出、これはジャッジも非常に難しいのではないでしょうか。

ともあれ、やはりヒット数としては南出であり、与那覇は左ボディに活路を見出したい。

5R、南出は常に動きますが、与那覇のプレッシャーはどんどん強くなっていきます。相打ちでもお構いなく放つパンチは、素晴らしいアングルです。

やや大振りになるも、稀に挟むまっすぐの右ストレート、ここぞで出す「ヨナッパー」をヒット、南出が迎え撃つ場面が増えてきてしまったこともあり、与那覇が良いところを発揮しだしたのかもしれません。

 

6R、序盤に比べ、右へのステップが少なくなっている南出。それでも左ストレートは良くヒットしています。与那覇は危険なタイミングで右アッパーを繰り出しますが、南出の左ストレートをリターンされます。

やや大振りに見える与那覇のパンチが空を切ったところで、南出はコンビネーション!このラウンドは、南出が攻勢を取る場面が目立ちます。

このラウンドで南出は左目上をカット。これはバッティングのようです。

7R、与那覇は少し雑になっているようにも見えますが、南出は乱れません。それでも中盤、与那覇はボディストレートをヒット、その後も明らかにボディ狙いで連打、そこから顔面へのアッパー。

南出はステップワークが大きくなっており、これは自ら動いているというよりも動かされているか。

ラストラウンド、序盤大きく足を使う南出、迫る与那覇。中盤には打ち合いとなり、ここでは南出が打ち勝ち、与那覇を下がらせます!

その後も左をダブルで出した南出、それでも与那覇は追い続けます!

いくつもの左ストレート、そして右フックで顔を跳ねられても、闘志衰えない与那覇は前進!!

ラストラウンドになっても衰える事なく、しっかりとした自分のボクシングを展開した南出。そして最後まで追い続けた与那覇。

 

判定は、77-75、78-74、79-73、3-0で南出の勝利。

見事な勝利、南出仁。自らのボクシングを完遂、劣勢の場面もありましたがそれを跳ね返し、ラストラウンドまでしっかりとしたボクシングでした。

そしてメインイベントの勝者への挑戦権を獲得!

 

日本バンタム級タイトルマッチ

堤聖也(角海老宝石)6勝(5KO)無敗2分

vs

大嶋剣心(帝拳)7勝(3KO)2敗1分

切ない。煽りVでは大嶋が「負けたら引退」を口にしますが、これは「覚悟」というだけの話であってほしい。

まだまだ未来が明るい若武者同士の日本タイトルマッチは、楽しみでいてまた、儚いものです。いつだってボクシングは夢の潰し合い、それが友人同士となるとこと顕著です。

初回、非常に静かな立ち上がり。中間距離、両者ともにパンチの当たらない距離での探り合い。時間が進むにつれ大嶋がややアグレッシブになっていきますが、堤はさほど変わらず。

終盤に大嶋も右がヒット、それに呼応して堤も攻め入ります。

2R、前ラウンドに続いてですが、大嶋のジャブが良い。早々にヒットした速いジャブ、これを何とかしないと堤は届きません。このジャブを外し、潜り込んだところにアッパー、上手い戦い方です。

中盤、やや強引めに踏み込んだ堤は近い距離でコンビネーション、これは大嶋の頭を弾きます。こういう場面をラウンド中に2〜3度ほどつくりたいところ。

なんとなく、そのボクシングに余裕を感じるのは大嶋の方でしょうか。

 

3R、やはり大嶋のジャブがよく、堤は少し攻めあぐねる印象。鋭く踏み込む堤を大嶋が受け止め、揉み合い状態になった時にも先に、また回転力を伴って手が出るのは大嶋の方です。

この展開を打開できないまま、このラウンドも終了。

4R、堤が明らかにプレスを強めます。強引に前に出て、ラウンド序盤に右をヒット。この戦いの方が良いと思います。

スロースターターなだけなのか、大嶋攻略の糸口を見つけたのか、このラウンドは素晴らしい踏み込みから左右を繰り出し、このパンチが非常に的確に大嶋を襲います。

5R、前ラウンドから戦い方を変えた堤は、このラウンドも強いプレス。大嶋は鋭いジャブでこれを迎え撃ち、アッパーも効果的に使っていますが堤は止まりません。

堤は非常に当て勘がよく、不規則な軌道でいくつものパンチを大嶋にコネクト。左から入る、右から入る等も不規則で、これは相手にとって分かりづらい。

大嶋はやや後手に周り、堤の踏み込みに対応するような形になっているものの、いくつもの相打ちのパンチをヒットしています。

途中採点は、48-47×2で大嶋、もうひとりは48-47で堤。

 

6R、ここまで互角。堤はこのまま振り切って前に行きたい。大嶋はいくつものジャブを放ち、これを止めようとしますが、このジャブを打ちながらの強いパンチも繰り出して応戦。

中盤、一瞬のスイッチからのストレートで大嶋の顔を跳ね上げた堤、その後は大嶋がカウンターで堤の動きが一瞬止まります。

互いにこれでもかというほどクリーンヒットを奪い合う展開、このペースでは最後まで行く事はなさそうです。

7R、堤の方がガードポジションが絞られており、大嶋はややオープン。このことが、打ち合いでのもらい方、見栄えの部分でやや違いを生みそうです。

このラウンドもバチバチに打ち合う両者、中盤、堤のパンチで大嶋がのけぞり、若干腰が落ちたようにも見えました。

右と右の相打ち、とんでもないダメージを溜めそうなパンチの応酬!

後半、堤が右のオーバーハンドからラッシュ!!追い詰めていく堤に、大嶋の右カウンターがヒット!!これはどっちも倒れないですが、どっちも倒れないからこそやばい。。。

 

8R、やや空間をおいた静かなスタートから、強く踏み込んで右ストレートを当てるのは堤。幾度もヒットしているこの堤の右ストレート、堤が踏み込んだところで大嶋が繰り出す右アッパー、これがこの試合のキーパンチとなりえます。

ジリジリと大嶋のまわりをまわり、攻め時を探す堤、大嶋はカウンター狙いか。

後半にも堤がうまく攻め込む場面を幾度かつくり、終盤も右をヒットして大嶋のバランスを崩します。

9R、このラウンドは堤がプレス。中盤、堤のボディで一瞬動きが止まった大嶋に対して、堤がラッシュ!体をくの字に曲げながらも、このラッシュを耐えきった大嶋、堤も大嶋がカウンターをもっているがために詰め切ることはできません。

後半、堤はまたも右をヒット!大嶋は効いていない、というジェスチャーをするも、ダメージはあり!

終盤に堤の右がまたもヒット、これは大嶋も右を出したところだったので、カウンターとなりました!これにより大嶋はダウン!!!レフェリーはノーカウントで試合をストップ!

堤聖也、9RTKO勝利で初防衛に成功!!!

とんでもない大激闘でした。

 

思えば「日本バンタム級タイトルマッチ」において、しっかりと決着がついたのは堤の戴冠戦が久しぶりで、今回の初防衛戦も完全決着。

いよいよ呪いは完全に解け、この日本バンタム級王座は世界へのマイルストーンとなる日がやってきました。

堤は4R以降、明らかに戦い方を変え、自分の得意パターンを活かす戦い方に強引に持っていったあたりは、さすがは試合巧者、と言えるところでした。非常に冷静ですね。

堤は非常にタイミングを外すのが上手く、一口に踏み込むと言ってもいろいろなパターンを持っているからこそ、曲者だと言えるのでしょう。しかもハードパンチを持ち、打たれ強く、心も強い。

次戦は指名挑戦者、南出仁を迎えてのチャンピオン・カーニバル。それを退けたあとは、次のステップに進むのでしょうか。

堤聖也、そして日本バンタム級王座から、今後も目が離せません。

 

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