信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】今年最後のPXBは大激闘で締めくくり!日本SB級王座決定戦、古橋岳也vs田村亮一!!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

クリスマスが終われば、今年最後のフェニックスバトル。

メインは大激闘必至、そしてアンダーカードにも注目試合が並びます。

あまり注目度は高くありませんが、非常に楽しみな興行です。

さて、月の後半に行われるフェニックスバトルは、ひかりTV、dTVで生配信。ほかに、ABEMAプレミアムでも生配信で、この中で最もアーカイブを早く残してくれるのはABEMAプレミアムです。

私はリアルタイムでの全試合視聴が困難なので、ABEMAプレミアムでディレイ視聴。

ということで今回のブログは、12/26(月)に行われたフェニックスバトルの観戦記。

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

12/26(月)フェニックスバトル×DANGAN

パラミン・セーンパック(タイ)vs湯川成美(駿河男児)

初回。湯川のシューズ、リングシューズじゃないですよね。。。ランニングシューズ?ガッチリとガードを固める湯川に、パラミンはかなりしっかりと打ち込んできます。湯川は内側からストレート系のパンチをヒットしますが、パラミンもなかなかの迫力です。

後半、接近戦でいくつかのショートアッパーをヒットするパラミン。思いの外、強いボクサーで、湯川も結構な被弾があります。

2R、湯川はガードを固めてプレス。パラミンは下がりながらのショートアッパーを中心に組み立て、時折フックを放ちます。前進するも、手があまりでない湯川。後半勝負であるならば、ちょっとボディを叩きたい。終盤はフックの打ち合い。

 

3R、湯川がプレスから手を出せるようになってきて、パラミンのアッパーにも対応できてきました。1分が経つ頃、右のショートフックをヒット、これを三発連続でヒットするとパラミンはダウン!

立ち上がったパラミンに猛攻をかける湯川、ですがパラミンもしっかりと打ち返します!

残り2分のところで湯川の左フックがカウンターでヒット!見事にひっくり返ったパラミンを見て、レフェリーはストップ!!!

湯川成美、3RTKO勝利!!

無気力タイ人が出てくるかと思いきや、かなりの強豪でした。そのパラミンをしっかりと仕留めた湯川。被弾が非常に多かったのはちょっと不安なところですが、湯川はこれまでもいくつかダウンを奪われた経験もあり、このハラハラ感も湯川の魅力。

このボクサーはやっぱり面白い試合をしますね。

 

富岡浩介(REBOOT.IBA)vsエスネス・ドミンゴ(フィリピン)

個人的には一番に楽しみにしている試合。

初回、うまく右ジャブが機能するサウスポー、富岡。ドミンゴはワイルドなパンチを放っていきますが、富岡はうまくバックステップしてリターン。

キャリア最初期の頃と比べ、精神的成長が非常に見て取れる富岡浩介、インテリジェンスを感じるボクシングを披露しています。

2R、序盤、鋭いステップインで攻めるドミンゴ!初回と比べ、ギアを上げてきた感じ。富岡は右手を伸ばして牽制、左ストレートのカウンター、右フックを打ちながらピボット、とこのパターンで距離をキープ。

ドミンゴは非常に力強く、怖さがありますが、ここまで富岡はうまく捌いています。

3R、ドミンゴはちょっとパターンが少ないか、やや余裕も出てきたように見える富岡は前半に攻勢をかけて見せ場をつくります。

中盤、危険な距離での打ち合い(とはいってもその手数のほとんどは富岡)から、左ボディから右フックをヒットするとドミンゴは後退!一気に攻める富岡、ですが十分に気をつけなければいけません。

後半にもプレスをかけ、ドミンゴが出てきそうなところですっとバックステップする富岡。

4R、富岡はプレスをかけぎみのスタンスで、でてきたところにカウンター狙い。ドミンゴはサウスポーが苦手なのか?というほどあまり手が出ません。

 

中盤、思い切って飛び込んだ富岡のワンツーがヒット!ドミンゴはダウン!

立ち上がったドミンゴにラッシュ!このラッシュの際にも一瞬バックステップを入れる富岡はやはり超冷静。今までの敗北が糧になっている結果とも言えます。

と、このまま富岡がストップ勝ちするものだと思っていたら、後半、ドミンゴの右オーバーハンドがヒット、今度は富岡がダウン!!!!

立ち上がったものの、レフェリーは10カウントを数え上げ、ドミンゴが逆転KO勝利!!!

これは。。。!なんという結末。。

やっぱりエスネス・ドミンゴは強い。本当に強い。一発試合をひっくり返せる力を持った、魅力的なボクサーです。

これドミンゴ、誰か日本のプロモーターが契約したほうが良いのではないでしょうか。きっと、もっと上に行く。

 

今川未徠(JBスポーツ)vs高木裕史(E&Jカシアス)

初回、サウスポースタンスに構える両者、まずはジャブの差し合い。今川のジャブの方がよく伸びています。高木は前進もちょっと追い方はうまくありません。

今川は打って離れてを繰り返し、上手く戦っています。

2R、高木が苦労して距離を詰めたところで、今川は回転力のあるコンビネーションを打っては離れます。

3R、プレスを強め、しつこく追っていく高木。頭から突っ込んではボディにパンチを集めていきますが、接近戦での巧さも今川です。

4Rも愚直に前進してボディを叩く高木。今川はそこにカウンター、からのコンビネーション。技術、スピードともに上回る今川に対して、この愚直さだけでどこまで食い下がれるか。

5R、とにかくしつこい高木。これは今川にとっても嫌な戦い方です。スピードと技術だけでなく、パンチの精度、そして一発のパワーにも今川に分があるものの、高木は異常なほどのハートを見せて前進。

 

6R、初回に比べると、随分距離が詰まってきました。ここまでの被弾は高木の方が圧倒的に多く、かなり危険な状態にも思います。

それでも意地を見せて前進する高木、今川はなまじパンチが当たるからかヘッドハンターになってしまっています。

高木は近づけばとにかく手数、今川に打ち返す暇を与えないほどの猛攻を見せます。

7R、高木の猛烈な前進に、今川もヒットアンドアウェイは封印。高木の望んだ打撃戦、というか乱打戦です。

このラウンドしっかりと打ち合った両者でしたが、終盤、今川の左がヒットして高木の顔が跳ね上がったところで、レフェリーがストップ!

今川未徠、7RTKO勝利!

気持ちを見せた、高木裕史。ダメージを鑑みてのストップだったと思いますし、これは仕方ありません。ものすごい激闘でした。

 

今永虎雅(大橋)vsロイ・スムガット(フィリピン)

初回、やっぱり今永はでかくて、速い。スムガットは寸胴体型でパワーはありそうなサウスポー。

スムガットが出てくればスッとバックステップ、攻めてはコンビネーションを叩き込むと、スムガットはブロッキングで固まることくらいしかできません。

2R、今永はタイミングの良い左をいくつか放ちます。そこから飛び込みの右フック!これでバランスを崩したスムガットは、コーナーにふっ飛ばされるダウン!

ダメージはないようですが、ここで今永はプレスをかけてスムガットを下がらせます。

中盤にも今永は上手く右フックをヒット。終盤、今永の打ち終わりにスムガットの左もヒット。これはちょっとヒヤリ。

3R、スムガットも大したもので、非常に勇敢に振ってきます。プレスをかけるのは今永ですが、スムガットのガードはかなり固く、さほど手数も多くはないため隙も少ないか。

 

4R、中盤、スムガットのバッティングアピールから強く攻め込んだ今永。鋭いコンビネーションでスムガットは後退。

5R、このラウンドもプレスをかけるのは今永。スムガットは時折、リングを端から端まで移動するほどの踏み込みを見せますが、これは今永のステップワークにより無効化。

今永はその後もコンビネーションを放ってスムガットを防戦一方にしています。

6R、スムガットはカウンターか、打ち終わりを狙うかしか手立てがなさそうです。今永はプレスをかけてからのコンビネーション、スムガットの一発に気をつけながらの戦いです。

中盤、今永のショートの左がヒット!先に出したのはどちらかわかりませんでしたが、交錯した瞬間、今永のパンチだけがヒットしました。

倒れたスムガットを見て、レフェリーはストップ。一瞬、ボディがあたったかと思いましたが、顔面でしたね。

今永虎雅、6RTKO勝利。

まあ、このレベルでどうこうというボクサーではありません。来年には早々に、タイトルに絡んでくる可能性だってありますね。

 

日本スーパーバンタム級王座決定戦

田村亮一(JBスポーツ)15勝(7KO)6敗1分

vs

古橋岳也(川崎新田)28勝(16KO)9敗2分

初回、先に攻めていくのは田村。古橋はサークリングからスタート、古橋は序盤、ヒット&アウェイで戦おうとすることが多いですね。(多分、どこかで打撃戦にはなる)

田村の方が順調に手を出しています。リズムも良い。こうなると古橋も攻めざるをえない、中盤にはプレスをかけていきます。

後半、古橋は接近戦をしかけてコンパクトなパンチで優勢、超接近戦では古橋の方が技術に勝るイメージ。

2R、もう早々に我慢比べの様相を呈しています。ここからは、もう展開が変わらないかもしれません。

3Rも当然のように真正面からのぶつかりあい。ほんの少しだけ古橋の方が得意な距離が近いようなイメージ。

超接近戦では古橋が上手くパンチをコネクト、田村はちょっと振り回す系のパンチで、その超接近戦よりもほんの少し遠い距離が得意なイメージ。

古橋の方が回転力に勝り、このラウンドは古橋がコンパクトな連打で優勢に見えます。

4R、やっぱりチャンピオンクラスの接近戦は非常に面白い。互いに接近戦での技術、パワー、回転力、ディフェンス、タフネスを確かめるように次々とパンチを繰り出していき、展開こそ変わらないもののその一瞬一瞬に見応えがあります。

5R、変わらず打撃戦。両者しっかりと動きながら、ここまでよりもやや距離が遠いか。

古橋よく田村のパンチを外し、この遠目の距離でもほんの少し古橋が上回るイメージです。

 

途中採点は、48-47×2が古橋、48-47で田村が一人。

6R、結局はほぼ振りだし。非常に大事になるこの6Rで、先手を取るのは田村。先に、たくさんの手数で攻める田村、古橋は身体で押して譲らず。

7R、クリーンヒットのやや少ない序盤から、田村が上手く足を使ってカウンターをヒットする場面が目立つ中盤。古橋はグイグイとプレスをかけ、左ボディ。後半には接近戦。

8R、ここでも先手は田村か。古橋は近い距離でのコンビネーションは素晴らしいですが、今回はちょっと田村の気迫を感じますね。

ただ、後半になると古橋が押していき、打撃戦となるとちょっと古橋が押しているか、という印象。まあ、結局これはどっちが勝つのかまだわかりません。

9R、物理的に押していく古橋。中盤、良い左フックを当て、後半にも旺盛な手数で田村を下がらせます。田村も懸命に粘りますが、このラウンドは古橋のクリーンヒットが多いという印象。

そして、意地と意地がぶつかり合うラストラウンド。互いに退かず、比喩ではなく我慢比べの最後の3分間に死力を尽くして戦います。

フルラウンドにわたる死闘が終わり、結局勝者はどちらなのかわかりません。

 

判定は、96-94古橋、96-95田村、96-94古橋!

古橋岳也、日本スーパーバンタム級王者に返り咲き!!!

全体的に古橋の方がクリーンヒットが多かった、というふうにも思います。しかし、やはりここで獲るんだ、という気持ちは田村の方が強かったように思いました。当然、古橋に気持ちがなかったわけではなく、古橋の強い気持ちをも上回る強い、強い気持ちを見せてくれました。

この激闘を制した古橋、指名挑戦者として石井渡士也(REBOOT.IBA)なんですね。これはまたまた厳しい防衛ロード。

石井も(古橋ファンがたくさんいる会場で)堂々としたマイクアピール。これは非常に楽しみですね。石井としても、古橋を乗り越えるのは一筋縄ではいかないでしょう。

来年の春頃でしょうか、またまたアツいスーパーバンタム級の戦いが見られそうです。

 

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