本日、3/19(日)。
海外はヒルベルト・ラミレスのせいでグダグダですが、日本ではアツい日本ユースタイトルマッチが挙行されます。
正直言うとどちらにも負けてほしくないのですが、新鋭・渡邊よりも英の方が愛着が深く、そしてやはり地方ジムのディスアドバンテージをはねのけ、輝いているその姿は美しい。さらに「英」を「はなぶさ」と読むのを教えてくれたのも彼だし、ぶっちゃけアマ時代から注目していたボクサー。
ということで私は英を応援するのですが、渡邊の勢い、そしてセンスははっきり言って恐ろしい。いずれにしろ、好試合を期待します。
ということで今回のブログは、石川県は内灘町で行われた日本ユース・フェザー級タイトルマッチの観戦記。
3/19(日)拳の嵐
日本ユース・フェザー級タイトルマッチ
英洸貴(カシミ)10勝(3KO)2敗4分
vs
渡邊海(ライオンズ)9勝(5KO)無敗1分
まずは挑戦者、渡邊海野入場。
やっぱり石川の地まで応援団が来ていますね。紫色のTシャツを来た応援団がリングサイドで迎える中、リングイン。やはり華のあるボクサーだと思います。
ライオンズジムは次戦で高田勇仁が日本王座への挑戦。これは応援したいのですが、今回私が応援するのは北陸の雄、英洸貴。
そんな英も地元の大応援団に迎え入れられ、入場。
光り輝く日本ユース・ベルトを伴い、入場です。渡邊は強敵ですが、どうか勝利を手にしてほしい。
初回、英が強い踏み込み。ここを渡邊は冷静に対処、その後も英がプレスをかけつつアグレッシブに攻め、渡邊がステップを使いつつも捌く、カウンターを狙うという展開です。
渡邊は良いリズム、ただ英も1発で終わらず、3発4発と出していきます。
見合っていては話にならない、地元でつまらない話は見せない、そんな気概を感じる英のアグレッシブなボクシング。かなりグイグイいっています。
2R、渡邊のステップは軽やかで、そのジャブが鋭い。英はちょっと抑えて、これはやはり渡邊のカウンターを警戒しているようです。
ただ、遠い距離では渡邊のジャブが非常に良いように見えます。
英も非常に良いジャブ、特にボディジャブは良さそうですが、渡邊の右カウンターはいつ飛んでくるかわからず、怖いですね。渡邊は大きなアッパーを見せパンチとしても使いつつ、誘いのジャブを使って、とこれは巧い。
3R、開始早々に英は強く踏み込みます。その後はボディジャブが良さそうですが、前半渡邊の左フックカウンターがヒット!これでダメージを受けた英、渡邊はチャージ!!
英はピンチも、ここで左フックをカウンターで返して渡邊を押し返します!!
なんとか立て直した英、その後もプレスをかけるのは変わりません。
相変わらずボディジャブはよく、そこから右オーバーにつなげようというところですが渡邊は距離、ときにスリッピングアウェーを駆使して顔面へのダメージは受けず。
明らかに狙っている雰囲気の渡邊、絶えず攻撃姿勢を崩さない英!
4R、英のボディジャブ。そこからの右オーバーを渡邊は躱す。
互いに誘い、フェイントを使い、非常にハイレベルな攻防が繰り広げられています。
英もリズムに乗ってきて、良いリズムで攻めていけています。
逆に渡邊はかなり手数が減ってしまい、狙いすぎの感じ。これはちょっと英のリズムに押されている感じか。
と思った後半、英の右がヒット!!!渡邊はここでクリンチに!
その後英はチャージも、ここでは仕留めきれず。渡邊のダメージはいかほどか。
5R、英のリズムが良い。そして距離感も素晴らしく、渡邊が距離を測るジャブ、これをおそらく利用して距離を測り、そこから強く踏み込みます。ここでのボディジャブが本当に素晴らしいし、踏み込めば渡邊のカウンターが来ることを読んでのストップ&ゴー。
これこそが英のキャリア!!
このラウンド中盤は近い距離でのボクシング、英の左アッパーが渡邊の顔を跳ね上げます!
近い距離でも英の距離感が良く、おそらくこの距離に慣れていない渡邊、英が良い左ボディをヒット!!
6R、先に出るのは英!渡邊は距離を測るジャブですが、この距離をすでに把握している英、今度はブロッキングもつかってプレッシャーを加え、渡邊を追い詰めていきます。
踏み込む際に入れる小さなフェイント、これに渡邊はちょっと引っかかってしまうか。
中盤、近い距離での打撃戦でもやはり英の方が良い。
後半、渡邊は右をヒットするも英も右を返して譲らず。渡邊にとって今、必要なのは自ら踏み込んで打つ勇気か。
7R、ここも先に出たのは英。渡邊は強い右、これは英がブロッキング。相変わらず英のボディジャブが良いですね。
前半、英ガグ見込んだところに渡邊のアッパー!これは巧い。その後も渡邊のカウンター、それを躱して英のカウンター、これらがそれぞれ外され、この一瞬の攻防は本当にハイレベル。惚れ惚れします。
後半は恐ろしいタイミングでの左フックの振り合い、これはお互いに当たりませんでしたが、その後渡邊の右ストレートが炸裂!!!これで英はダウン!!!
立ち上がって攻める渡邊、なんとかしのいだ英!!!
ラストラウンド、抱擁からはじまります。ダメージがあるはずの英はプレス。やや足の力の入り具合を確かめるような動きの英、渡邊も大きく自信を取り戻した雰囲気。
中盤、英の右オーバーが浅くヒット、渡邊は距離を測るジャブを伸ばしつつ、タイミングを見て強いコンビネーションで踏み込みます。
ポイントはなんとなく英優位なような気がしますので、もう少し渡邊は自分からいきたいところ。最後は両者左右のパンチを振るうも、互いに反応がよく当たりません。
これにて規定の8ラウンズが終了、若武者たちの素晴らしい戦いは判定での決着へ。
判定は、76-75英、77-74渡邊、76-75英、2-1の判定で勝者は英!
ともかく、素晴らしい戦いを見せてくれた両者に大拍手。これは本当に見応えのあるボクシングでした。
渡邊はダウンを奪いつつも惜しい星を落としましたが、やはりもう少し自分から攻められればまた展開は違ったかもしれません。本当に「惜しい星」という表現が似合いますね。
そんな渡邊をギリギリのところで降した英、本当に天晴です。
素晴らしいアグレッシブネス、そして攻めた後もしっかりと考え、反応している姿、これまでのキャリアの一つの集大成だったかもしれません。
強敵、渡邊海に勝利した英は、これでタイトル挑戦圏内。ここからタイトルに絡んでくる可能性がぐっと高まりますね。
北陸の地から、チャンピオンへ。まだまだ険しい道のりですが、期待してみたいと思います。
そして明日も激アツのDANGAN興行。日本バンタム級タイトルマッチです。楽しみましょう!!
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