信太のボクシングカフェ

信太のボクシングカフェ

ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

正式決定??井上拓真、初防衛戦の対戦相手は元王者、ジェルウィン・アンカハス!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

かねてから話題になっていた一戦が、「正式決定」と報じられました。

あくまでも日本のニュースではなく、海外からのリーク情報のため、日本のプロモーターサイドからの「正式決定」情報出ないことは申し添えておきあます。

しかし場所は日本、日程は日本時間で11/15、水曜日というど平日の開催というのはかなり信憑性が高い情報だと感じます。

最初の情報源はダン・ラファエル氏、ESPNのボクシングライターがこの試合を「ESPNが放送しますよ」(日本ではAmazonプライム)と言っていることも更に信憑性が高い。

ということで今回のブログは、井上拓真の対戦相手、ジェルウィン・アンカハスについて。

 

ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)34勝(23KO)3敗2分

日程は11/15ですが、実はアンカハスは随分前から「井上拓真が標的」と言っていました。

過去のニュースを振り返ると4月からなので、井上拓真がWBA王者となってすぐの頃からですね。

リボリオ・ソリス(ベネズエラ)戦をみて与しやすしと見たのか、それともその際にバンタム級王者が不在だったからなのか、もしくは日本が一番マネーを稼ぎやすいと思ったのか。

いずれにしろ、アンカハスは井上に対してかなりの自信がある、ということなのでしょう。

ジェルウィン・アンカハスはかつてのメイウェザーと同じ、「プリティボーイ」というニックネームを持つ31歳。かといって、メイウェザーとの共通点は全く感じません。

しかし、このボクサーは間違いなく強豪です。

 

元IBF世界スーパーフライ級王者という肩書を持つジェルウィン・アンカハスは、2009年にプロデビュー。デビュー4戦目でドローを経験するも、その後は連戦して連勝します。

15戦目、マーク・アンソニー・ジェラルド(フィリピン)に判定負けを喫しますが、その再起戦から11連続KO勝利、2016年に当時のIBF世界スーパーフライ級王者、マックジョー・アローヨ(プエルトリコ)に挑戦し、判定勝利で世界初戴冠。

世界王座を獲得してからもその強さは健在で、ホセ・アルフレド・ゴメス(メキシコ)、帝里木下(当時千里馬神戸)、ジェイミー・コンラン(イギリス)、イスラエル・ゴンサレス(メキシコ)を相手に4連続KO防衛を果たします。

スムーズなフットワークから繰り出される強打、特に左ストレートは非常に伸びがあり、コンビネーションも良い。ボディストレートやアッパー気味のボディフック、接近戦でのコンビネーションからのボディショットは素晴らしく、対戦相手を文字通りバッタバッタと倒していきました。

 

ステップワークが良いことで距離で外すこともできるボクサーですが、やはりフィリピン人らしくその真骨頂は攻撃時に現れるというイメージで、個人的には前に出てこそその真価を発揮するボクサーだと思っています。

この頃のアンカハスは怖いもの知らずで非常に怖いボクサーでしたね。

その後、ジョナス・スルタン(フィリピン)戦ではアローヨ戦ぶりの判定勝利、スルタンも世界王座にこそ届きませんでしたがあのカシメロに勝利するほどの強豪です。

スルタン戦のあと、現WBC世界バンタム級王者、アレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)を迎えての防衛戦では薄氷のドロー防衛。

このサンティアゴ戦は2018年9月でしたが、当時はまだ無名のサンティアゴ相手に薄氷のドロー防衛、これはもしかするとアンカハスは早熟で、すでにプライムタイムを過ぎたのでは?という意見もちらほらとありましたね。と、同時に、この頃から「スーパーフライ級限界説」も囁かれていたので、そこから考えるともう5年、スーパーフライ級が苦しかったというのは明白にあるのでしょう。

 

さて、「アンカハス衰えた?」を払拭したのは次戦の船井龍一(当時ワタナベ)戦で、7RTKO勝利。続くミゲル・ゴンサレス(チリ)戦でも6RTKO勝利と、8度の防衛に成功しました。

その後、世界はコロナショックに入り、1年5ヶ月のブランクを空けて9度目の防衛戦はジョナタン・ロドリゲス(メキシコ)に判定勝利。

この2021年4月の勝利のあと、実は2021年12月の大晦日、当時のWBO王者、井岡一翔(志成)との王座統一戦というビッグマッチが決まっていました。

しかし、コロナのパンデミックにより、日本が鎖国、アンカハスが来日出来なくなってしまったことで試合は延期。井岡は代役をたてて大晦日に防衛戦、アンカハスは別日程で挑戦者を迎えることになりました。

そしてそれぞれがこれに勝てば、晴れて統一戦への(一度はまとまった)交渉の再開、となる予定でした。

2022年2月、10度目の防衛戦となる、フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)戦。

史上、ゴリゴリのファイターを排出しているアルゼンチンを代表するようなこのボクシングは、エンドレスに出てくる手数の中にハードブローを織り交ぜる技術、インサイドで攻撃と連動したディフェンステクニック。強いプレスと大胆な踏み込み、強靭なハート、そして最後までペースが落ちないスタミナ。

 

アンカハス戦まではさほど名のある相手とやっていなかったことが、アンカハスの油断につながったのかもしれません。この相手は、警戒に警戒を重ねて迎え撃つべき相手でした。

この10度目の防衛戦で大差判定負けを喫したアンカハスは、再戦条項を行使、マルティネスとの再戦を選択しますが、ここでも同様に大差判定負け。

インサイドの回転力でアンカハスを大きく上回り、アンカハスのパワーパンチを全くものともしないマルティネスとは、相性も良くなかったし、やはりアンカハスには減量苦があったのかもしれない、とも思います。

この試合のあと、バンタム級転級を表明したアンカハスは、2023年にウィルネル・ソト(コロンビア)を相手に復帰戦を勝利、世界挑戦へとこぎつけています。

バンタム級での実績はなし

このソトという選手は、かなりのアンダードッグで、当時6連敗中のボクサーでした。なのでこれはあまりカウント出来ない試合なので、アンカハスのバンタム級の実績というとほぼないに等しい。

それでもすでにWBA6位、IBF9位、WBO3位という世界ランクを手にしているのは、スーパーフライ級での9度にわたる防衛実績によるところが大きいのでしょう。

 

更に、このアンカハスはマニー・パッキャオ率いるMPプロモーション所属で、あの悪名高き敏腕プロモーター、ショーン・ギボンズの傘下。ランキングに何かしらの影響を及ぼしている可能性はあります。

ともあれ、ギボンズが関わっている、となると、正直この試合は井上尚弥vsマーロン・タパレスのアンダーカードで行われるのでは、と思っていました。しかし11/15という日程は、井上vsタパレスの事前情報(12月)とは異なります。

もしかすると今後、この井上拓真vsアンカハスが12月になる、という可能性はゼロではありませんが、ダン・ラファエル氏が言うような「日本ではアマゾンプライムビデオが放映」という情報は誤情報となりますね。井上尚弥vsマーロン・タパレスは、(残念ながら)間違いなくLemino。

ともあれ、このジェルウィン・アンカハスは強敵で、アンカハスとしては井上拓真というボクサーはやりやすい部類ではないか、と思います。

どちらかと言うと自分のペースでボクシングがしたいアンカハスは、遠く、お互いのパンチが当たらないところから鋭い踏み込みで攻めるパターンか、相手が攻めてきたところでカウンターを狙うパターンが得意なように思います。

そうすると、ガツガツとしつこく距離を縮めて来るタイプのファイター(フェルナンド・マルティネス)に危機感を感じるのだと思うのですが、井上拓真はおそらくそうはしないはず。

離れた距離での技術戦、となると、拓真に分がありそうな感じもしますが、アンカハスの踏み込みスピード、伸びてくる左ストレート、ボディショット、そしてそれらのタイミングを考慮すると、いかにディフェンスマスターの井上とはいえ幾ばくかの被弾はしてしまうのでは、と思います。

 

そうなると大切なことは、井上がしっかりとパンチを当て、ヒットを奪い、ポイントをピックアップしていく必要があります。

井上には、遠い距離から一瞬の攻防、加えてその距離にとどまらないこと、というのが求められ、結構難しい試合になるのではないかと思います。

いずれにせよ、井上拓真にとっては、アンカハスに完勝すればソリス戦の評価を補って余りある一戦。アンカハス相手にもいつもの安定感のあるボクシングを展開できれば、文句の付け所はないでしょう。

井上拓真の覚醒に(毎回言ってますが)期待したいと思います。

 

 

【宣伝】

ボクシング用品専門ショップ、やってます。

是非覗いてみてください!

boxingcafe.base.shop

 

 

 

プライバシーポリシー お問い合わせ