信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

黄金期を迎えるニッポンのバンタム!!2024年、日本のバンタム級ボクサーたちが世界を席巻するか!?

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バンタム級!

「黄金のバンタム」というのはかつての名王者、エデル・ジョフレを表すニックネームですが、この言葉が日本に浸透してからもう半世紀経過しようとしています。たぶん。

エデル・ジョフレが挑戦者にファイティング原田を迎えて来日したのが1965年、そこからこのバンタム級では多くの日本人ボクサーが世界へ挑み、花を咲かせ、そして散っていきました。

ファイティング原田をはじめ、辰吉丈一郎、長谷川穂積、山中慎介といった記録にも記憶にも残る王者たちを輩出してきたこのバンタム級は、2022年、かつてないほどの最盛期を迎えます。

 

 

それは井上尚弥による、世界メジャー4団体統一。

圧倒的な強さを持って王座統一を果たした井上尚弥がスーパーバンタム級に転級すると、4つの王座はまるで願いを叶えたドラゴンボールのように世界各国に飛び散ります。

2023年、それを射止めたのが井上拓真であり、ジェイソン・マロニーであり、エマヌエル・ロドリゲスであり、アレハンドロ・サンティアゴです。

そしてこの勢力図はまだ安定性に欠けており、さながら戦国時代。

その中でも、日本は大きく躍進しているような気がしてなりません。

絶対的な権力者である井上尚弥の支配下にあった日本のボクサーたちは、モンスターがいなくなると大きな躍動をはじめ、1年間の雌伏の時を持って大きく羽ばたこうとしています。

ということで今回のブログは、2024年、きっと大きく盛り上がるであろう「ニッポンのバンタム」について。

↓エデル・ジョフレ〜井上尚弥までの記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 


WBA世界バンタム級王者、井上拓真!

隆盛を極める日本のバンタムにおいて、2023年末現在、唯一の王者は井上拓真。

井上尚弥の実弟である拓真は、スキルフルなボクシングを主軸として国内強豪を次々と撃破、尚弥とは全く違ったキャリアで私たちボクシングファンを楽しませてくれています。

井上拓真のマッチメイクにも驚かされるばかりではありますが、初防衛戦の相手はジェルウィン・アンカハス。元スーパーフライ級王者のアンカハスは、拓真自身も認めるように、過去最強の相手かもしれません。

前戦、リボリオ・ソリス戦のパフォーマンスは相性もあってか期待以上のものではなかったがために、ここは王者としての証明がかかる一戦。アンカハスを降せば、胸を張って王者と言えるでしょう。

 

 

 

次期王者、中谷潤人!!

スーパーフライ級で王座統一戦を模索していた中谷は、階級変更を発表し、WBC世界バンタム級王者、アレハンドロ・サンティアゴへの挑戦を発表。

これが井上拓真vsアンカハスのセミファイナルに組み込まれることになるのだから、もしかするとこの勝者と井上拓真の戦いは近いのかもしれません。

そうなった場合、中谷が王者になるということは王座統一戦への最短距離です。

サンティアゴは前戦でレジェンド、ノニト・ドネアを破って世界初戴冠を果たしたメキシカン、非常にアグレッシブでボラードを得意とする、メキシカンらしいメキシカンです。

中谷のこれまでのパフォーマンスを見ると、挑戦者である中谷優位は動かないところ。さらに、バンタム級初戦とはいえ、スーパーフライ級ではとっくに限界を突破していたような雰囲気なので、階級を上げることでより素晴らしいパフォーマンスを発揮しそう、とさえ思われます。

日本人二人目のバンタム級戴冠を期待。

 

 

 

中谷に続く世界挑戦ウェイティングサークル!

中谷の世界挑戦は決まっていますが、そのほかにも世界への指名挑戦権を獲得し、2024年には挑戦できそうな日本人ボクサーが2人。

一人はWBAの指名挑戦者である石田匠、そしてもう一人はIBFの指名挑戦権を獲得した西田凌佑。

改めて言うまでもなく、現在のWBA王者は井上拓真であり、井上としては強敵アンカハスを退けたとしてもすぐに難敵・石田がやってくるというとてつもなくハードな防衛ロード。まあ、いつものことなんでしょうけど。

そして西田はエマヌエル・ロドリゲスに挑戦、現段階でのバンタム級最強説のあるロドリゲスを相手に、どのような攻略方法を見出すのか。

石田の挑戦日程はまだ調整が必要でしょうが、西田に関してはもうさっさと決まってほしい、という段階に来ています。ロドリゲスは8月に王座を奪還、西田も同時期に指名挑戦権を獲得しているのだから、引退騒動があったとしてもそろそろ交渉は大詰め、くらいになっていてほしいですね。年明けくらいに発表にならないものか。

 

 

 

そしてもう一人、指名挑戦権を獲得しているわけではありませんが、世界挑戦はほぼ確約ではないか、というのが日本王者の堤聖也。

モンスタートーナメントの優勝者には、賞金として1,000万円が渡されましたが、それとともに以前、大橋会長からは「世界挑戦を約束する」という旨の発表があったかと思います。

とはいえ、これは特に契約条項に盛り込まれているものではないでしょうから眉唾でしょうが、もし井上拓真がアンカハス、石田を連破したとすればそこに挑戦できる可能性は高いでしょう。そして、アマ時代に辛酸を舐めている堤、井上拓真への挑戦というのはモチベーションが最高潮となるマッチアップだと思います。

ただ、個人的な思いとしてはここで井上vs堤をやってしまうのではなく、やはり狙ってほしいのはジェイソン・マロニーの王座。

当然、マロニーにしても(もちろんロドリゲスにしても)その背景、ボクシングをよく知る日本のボクシングファンは、外国人王者とはいえ応援したい気持ちもある。

 

 

 

しかし、もしかすると日本人がこのバンタム級王座を独占できる可能性がある、とするならば、ここは西田がロドリゲスに、堤がマロニーに勝利して王者になれば、国内は過去最高の盛り上がりを見せてくれると思います。

そうなるとトーナメント、なんだったらかつての中量級ウォーズのようなリーグ戦でも良い。

兎にも角にも、WBOでは15位という謎の低さの堤のランキングを何とかしてほしい。

まだまだ控える、日本のバンタム。比嘉大吾と武居由樹。

次点は比嘉大吾。井上拓真、堤聖也と同じく95年組の元フライ級世界王者は、前戦で久々のノックアウト勝利を収めています。

ここから大復活を遂げてほしい。次戦は2023年大晦日のLIFE TIME BOXING、対戦相手はナワポーン・カイカンハ。好戦績のカイカンハは、決してアンダードッグではなく、これまで2度の挑戦者決定戦に出場、ジェイソン・マロニー、ビンセント・アストロラビオに敗北を喫しています。

 

 

 

比嘉がここに勝てば、タイトル戦線への足掛かりとなるかもしれません。できれば倒して勝って欲しい。そして2024年はより良いランキングで迎え、かつ、良いパフォーマンスを示して2025年あたりに世界タイトル戦へと繋げて欲しいところ。

そしてここに食い込んでくるのが、武居由樹。

スーパーバンタム級アンダーのキャッチウェイトで戦い2戦、そのパフォーマンスはスーパーバンタム級での戦いから落としてはおらず、十分バンタム級で戦えています。

破壊的なノックアウト劇をいくつも生み出す武居には、もう「キックボクサーからの転向」という但し書きは不要。そろそろ本気で強豪との対戦が見たい。たとえば日本人との対戦であったり、実力を知られているランカー、ステップアップの戦いを見てみたいものです。

このタイミングで武居がバンタム挑戦、ということは、おそらく2024年か2025年の世界タイトル戦を見込んでのことではないでしょうか。

 

 

 

大橋ジムのマッチメイクは慎重とはいえず、比較的冒険するタイプなので、それを武居にも当てはめたとするならば、もしかすると2024〜2025年の世界タイトル戦はありえるかもしれません。もし、井上拓真がどこかで負けるようなことがあれば、その勝者に武居が突然挑戦、というのも考えられますね。

栗原慶太と那須川天心

フローイラン・サルダールにまさかのTKO負けを喫し、世界戦線から大きく後退してしまった栗原慶太。応援していただけに非常に残念ではありましたが、これもボクシング、仕方のないことです。

すでに現状維持で待っていれば世界挑戦が叶う、というポジションからは外れてしまっったので、もう一度ステップアップするための戦いを挑まなければいけません。そして、それはもはやラストチャンスになる可能性もあります。

サルダールに初回TKO負けとはいえ、危険なパンチャーである栗原を対戦相手に指名する日本人は少ないでしょう。万が一があるだけに、特にこれまで上げてきた日本人ボクサーたちが対戦を申し込む、ということはほとんどない、と言っても良い。

 

 

 

一番考えられることはサルダールへのリベンジマッチですが、果たしてサルダールにリベンジを果たしたとて初戦前のランキングに戻せるか、というとそうではありません。

なので栗原が目指すべきところは、海外でのプロスペクトとのマッチアップ。

たとえば挑戦を待つグッドマンや、もしくは負けてなお一定の評価を持っているアリーム、はたまたアントニオ・ラッセル。

こういったボクサーたちに呼ばれれば、再浮上の芽は一気に出てくるかもしれません。

そして、スーパーバンタム級アンダーのキャッチウェイトで戦う那須川天心、こちらもやはり今後のバンタム級の中心選手となり得るボクサーです。

もし那須川天心が栗原慶太を指名する、というミラクルが起こったならば、両者にとってハイリスクでハイリターンな戦いとなり、勝てば那須川はボクシングファンからの大きな評価ともしかしたら世界ランクを、栗原慶太は知名度を手に入れられる戦いとなりそうです。

 

 

 

一力ジムとしてはオファーが来れば断ることはないように思いますが、やや慎重なマッチメイクの帝拳がそのオファーを出す可能性は高くはないでしょう。

2024年、那須川陣営に焦りはないでしょうが、栗原陣営はおそらくラストチャンス。両者とも、素晴らしいマッチアップとパフォーマンスを期待しています。

ここに挙げたボクサーたちは、タイミングさえ合えば世界王者になれるボクサーたちだと思っています。あとは、ボクシングの神様というものがどのような試練をそれぞれに与え、それぞれがどのように乗り越え、または跳ね返されるのか。

2024年〜2025年、日本のバンタムが迎える黄金期。

どのようなマッチアップで世界と戦っていくのか、これからも目が離せません。

 

 

 

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