3連休ですね。
3連休とはいえ、仕事もボクシングも全力投球の私には平穏はなく、これは大きな問題なのですがまた家族をほっぽらかして現在は群馬県に入っております。
群馬県ではこの3連休で全日本マスボクシング大会が開催されており、色々あって視察に行かなければならなくなったわけです。
この3連休のマスボクシングのあと、東京の豊洲、有明アリーナへ向かいます。
果たしてこんな生活で大丈夫か。。。
更にそんな状況ながらも、ESPNをディレイ視聴。ということで今回のブログは、ルイス・アルベルト・ロペスvsジョエト・ゴンサレス、注目のIBF世界フェザー級タイトルマッチの観戦記。
9/15(日本時間9/16)アメリカ・テキサス
ESPNでこの興行の「メインカード」と呼ばれる放送のトップバッターは、フェルナンド・バルガスの息子、エミリアーノ・バルガス(アメリカ)。
メキシコカラーのトランクスに身を包んだエミリアーノ、久々に見ましたが非常にパワフルで、タイミングが非常に良いボクサーに成長しています。
やや痩身に感じますが、父親譲りのアグレッシブファイト、相手のパンチと同時に返すタイミングは非常に素晴らしく、そのアングルも工夫がなされていると感じます。初回からこの相打ちパンチで優位にたったエミリアーノは、その血統のルーツでもあるメキシコ、独立記念日興行にて見事な3RTKO勝利。
あのやんちゃなイメージだったフェルナンド・バルガスもよきパパ、家族仲が良さそうなバルガス一家を見ていると応援したくなりますね。
続いて登場はザンダー・ザヤス(プエルトリコ)。
こちらはテクニシャンとして完成形に近づいている、というイメージでしょうか、初回からパワージャブのカウンターショットを決めてダウンを奪取。
ぐいぐいとプレッシャーをかけてくるメキシカンを相手に下がりながらのカウンター、このボクシングはエキサイティングではないですが穴がなく、とにかく負けづらい。
決して無理をしないスタイルはどこかシャクール・スティーブンソンを彷彿とさせるもので、シャクールのようにパワーがついてくるのはまだもう少し先かもしれません。
これらのスキルフルなボクサーが相手のパンチを距離で外すさまは、本当にこの競技を簡単に見せますね。
対戦相手のバレンズエラのジャブを外し、自身のジャブを的確にヒットするザヤス、4Rにはバレンズエラの鼻頭は切り裂かれ、その顔面は鮮血に染まります。2度のドクターチェックのあと、試合は再開しますが、焦って攻めるバレンズエラにザヤスは無慈悲なカウンター、コンビネーション。5Rにザヤスが強い右を打ち込んだところでレフェリーは試合をストップしています。
IBF世界フェザー級タイトルマッチ
ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)28勝(16KO)2敗
vs
ジョエト・ゴンサレス(アメリカ)26勝(15KO)3敗
リングを血に染めたセミファイナルが終わり、いよいよメインイベント。ロペスは生歌入場ですね。
さて、ゴング。
まずはリング中央、いきなりのジャブを当てたのはゴンサレス。広いスタンスからハイガードでジャブを飛ばすゴンサレス、ロペスは力強い左フックから入ります。
ルーズなガードからとにかく強打で攻めるロペス、ジャブから丁寧に入るゴンサレス。形は違えど、ともにマッチョの血筋です。これはやはり、好試合が期待できますね。
中盤、ゴンサレスがジャブで詰めてロペスをロープに押し込めば、ロペスも振り回してゴンサレスをコーナーに詰める。まだともにペースは上がるのでしょうが、様子見と呼べる代物ではありません。
2R、力押しのロペス、アングルを変えたコンビネーションで攻めるゴンサレス。ゴンサレスのガードは固く、被弾を会費しているように見え、ゴンサレスのジャブは的確に見えます。
後半にはロペスが上下のコンビネーションを使い始めたか。
3R、ロペスもジャブが出るようになってきました。これが非常に重そうです。
このジャブが当たるようになってくると、ジョエト・ゴンサレスにとってはありがたくない展開となっていきそうです。
4R、それでも非常に勇敢なゴンサレス、プレスをかけてロペスを下がらせます。ゴンサレスはインサイドで戦おうとしており、ロペスはこれを嫌がってかステップで対応。これは下がらされている、と取られてもおかしくないボクシングです。
5R、エネルギッシュに攻め入るゴンサレス、それをいなしつつ、時折強く振り回すロペス。6Rも同様の展開ながら、このラウンドはロペスのアッパースイングが秀逸で、ゴンサレスの固いガードを吹き飛ばしていくつかのヒットを奪っています。
7R、ロペスは叩きつけるようなフック、ゴンサレスが入ってくるところに左アッパー。ゴンサレスはジャブから入るパターンが生命線。
8R、ロペスのジャブが良い感じにヒットし、9Rにはゴンサレスのエネルギッシュな攻撃が奏功します。
10R、ゴンサレスはぐいぐいとプレス。ジャブから右ボディ、ロペスが回ろうとうするところの左フック、どれも非常に機能しているように見えます。
ロペスはジャブからボラード気味の右、お互いの得意を押し付ける戦いがまだまだ続いています。
チャンピオンシップラウンドに入ります。ここまでESPNの採点は95-95のドローです。それぐらい、結果はわかりません。
トータルパンチスタッツはロペス168/747、ゴンサレス117/561と大きな差が出ていますが、ロペスが優位煮立っているか、と問われればそういうわけではありません。
ゴンサレスが攻め、それに対応する形のロペス、という構図こそ変わりませんが、ロペスが後手に回っているイメージはありませんね。
ラストラウンド、身体ごと押していくゴンサレス、下がりながら迎え撃つロペス。ロペスの上下ヘの打ち分けは素晴らしいですね。ただ、明らかに攻防分離タイプであるロペスは、ゴンサレスの強気の攻めに対して下がるしか術を持ちません。そうしてゴンサレスの攻撃が終わったあとに反撃をする、というのが一連の流れです。
こういう場合、ゴンサレスは攻めやすくなりますね。
前半はロペス、後半はゴンサレスがポイントをとったと思われるこの戦いは、最終ラウンドのゴングを聴きます。
はっきり言って、どちらが勝ったのかは全くわかりません。
注目の判定は、118-110、117-111、116-112、3-0の判定でルイス・アルベルト・ロペス。
これは意外と点差が開いていましたね。
ベナド・ロペスのパワージャブは、かなり試合を優勢に見せたということなのかもしれません。
非常に甲乙つけがたいラウンドも多かったので、ついても2〜3ポイント差、下手をすればドローもあり得るか、と思っていましたが。
ただ勿論、ロペスの勝利でおかしくはない試合、こればかりはジャッジ席で試合を観戦してみないとわからないものです。
ともあれ、無事に防衛を果たしたルイス・アルベルト・ロペス。
次は日本で、指名挑戦者を迎えての防衛戦ですね。(希望)
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