8/14、怒涛のボクシング興行。
全国各地、色々な興行を視聴できるようになったがために、見たい興行が重なってしまうと困りますね。
私はその全てをディレイ視聴、さすがに一日中タブレットにかぶりついているわけにはいきません。ここは、多少お金がかかろうとも、どの媒体もしっかりとアーカイブを残してくれる事に感謝です。
↓8/14の生配信予定。これを全て完璧に見た人はいるのか、どうか。
8/14(日)
— 信太 (@shintaboxing) 2022年8月13日
📺9:00 https://t.co/yH61vbVMht
テオフィモ・ロペスvsカルロス・カンパ
📺12:45 https://t.co/rsyqWCfQxW
REAL SPIRITS
📺13:00 sakanaチャンネルhttps://t.co/7O2Ol1L3ty
中日本新人王決勝戦
📺15:00 https://t.co/rsyqWCfQxW
3150FIGHT
ということで今回のブログでは、テオフィモ・ロペスvsペドロ・カンパをメインに据えた、トップランク興行の観戦記です。
↓プレビュー記事
日本ではFITE.TVが配信してくれると発表されたのは、試合の数日前。気づいていない人も多かったかもしれませんが、一応私はプレビュー記事と、配信予定の記事、そしてTwitterにその事を記してその役割を終えました笑。
気づいてくれた方がいれば嬉しいですが。
私はもともとESPNで視聴予定だったので、もちろんFITEは購入せずに視聴。
FITEは今後、ナバレッテvsバエス、ペドラサvsコミーというESPN放送の注目試合も放送してくれるのでありがたいですね。どうやらFITE×ESPNのタッグは復活したらしい。知らんけど。
ともあれ、今日は「テイクオーバー」テオフィモ・ロペスの復帰戦。
8/13(日本時間8/14)アメリカ・ラスベガス
おそらくFITE.TVでは、ESPN放送の「プレリムス」枠(アンダーカード放送)の途中から放送していたようですね。興味のある試合もいくつかはあったのですが、今日(8/14)はそんなに時間がないので、ESPNの「メインカード」枠を視聴。セミファイナルのザヤス、そしてメインのテオフィモです。
ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)13勝(9KO)無敗
vs
エリアス・エスパダス(メキシコ)22勝(15KO)4敗
(見た目的な意味で)やや落ち着いた雰囲気のザンダー・ザヤス。
初回のゴングから距離を詰めて、大きな左アッパーを繰り出します。これは外しますが、ファーストコンタクトでこのパンチを打てるザヤスはある種イカれています。
中間距離で強いジャブから右ボディストレート、相手が攻めてくればフィリーシェル風のスタイルでエスケープ。1分頃、エスパダスの右ストレートから左ストレート、に合わせてザヤスの左フックがヒット!エスパダスはダウン!!
立ち上がったエスパダスに対して、グイグイと攻めるザヤスですが、しっかりとプレスをかけてロープやコーナーに詰め、コンビネーションの中でしっかりと左ボディも差し込むほど冷静。
エスパダスもさすがメキシカンらしく、後半はしっかりと右ボラードで迎撃します!
ダウンのスロー映像が流れますが、ザヤスが右をフェイントしてエスパダスの右を誘っていますね。その右を出してしまったエスパダスは、そのフォローとして左ストレートを差し出し、そこにザヤスの体を後ろに倒しながらの左フックがヒットした、という感じ。ザヤスはその身体能力も高いですが、しっかりと考えてボクシングをする冷静さがありますね。まだ19歳なのに。。。
2R、諦めないエスパダスは、発声しながら強いパンチを振るっていきます。やっぱりマッチョの国のファイターは侮れません。
非常に危険なタイミングで両者の右が交錯する、というタイミングはありますが、やはり的確にパンチを当てるのはザヤス。何度もジャブでエスパダスの顔を跳ね上げ、左ボディを突き刺します。ちょっと気になるのは、ザヤスが左ボディを放った後に一瞬だけ動きを止める時がある、ということくらい。
3R、このザヤスはストロングスタイル、決して奇をてらったパンチを打つボクサーではありません。このラウンドも、ジャブから右ストレート(又は右ボディ)、そして左フック(又は左ボディ)へとつなげるコンビネーション。その2発目3発目の上下の選択、そして4発目にもう一発左フックを返すかどうか、というぐらいで戦っています。これは非常にすごいこと。
開始30秒ほどでボディが効いたかエスパダスは後退、その後も相打ちのタイミングでの左フックで被弾して更に後退。徐々にダメージを溜めていっているように見えます。
4R、ここまでのパンチスタッツは、ザヤス51/114、エスパダス25/107。圧倒的にザヤス。
そしてザヤスはエスパダスのパンチ見切り、ヒット数は今後よりサが開いていくのではないか、と予感できる内容。
ザヤスはエスパダスを空振りさせる場面も目立ち、常にプレスをかけ続ける展開で圧倒的優位。ただ、ザヤスは攻防が完全に分離しているタイプのボクサーで、エスパダスもそうなので、形の上ではほぼ交互に攻撃しあっている、という状況。エスパダスが専守防衛に努めている時にザヤスは攻撃するため、そこまで明確なパンチを当てられてはいません。
5R、それでもやはり、徐々にダメージを蓄積していることが明確なエスパダスは、ラウンド開始後、ドクターのチェック。
ここではラウンドが開始されたものの、早々にロープ際に詰められ、たまらず攻撃を繰り出したところでザヤスの右クロスがヒット、完全に効かされてダウン!
レフェリーはカウントなしで試合をストップ、ザンダー・ザヤス、見事な5RTKO勝利!!
エスパダスは良いボクサーでしたね。諦めないハートを持っていましたし、強いフィジカルもタフネスも持っていたと思います。
しかし、ザンダー・ザヤスは強かった。このザヤスは一戦一戦を大切に戦い、成長していっている、という雰囲気が良いですね。
このまま順調なキャリアを築いてもらいたいものです。プエルトリカンの復権に、期待!!
テオフィモ・ロペス(アメリカ)16勝(12KO)1敗
vs
ペドロ・カンパ(メキシコ)34勝(23KO)1敗1分
メインイベントのスーパーライト級戦。セミファイナルに負けないくらいの、ド派手なKO劇が期待されるテオフィモ・ロペス。
ショーン・ポーター、セニエサ・エストラーダ、ニコ・アリ・ウォルシュ、キーショーン・デービス、アーノルド・バルボサJr、ミゲル・ベルチェルトが会場に来ていると紹介されます。こういう紹介は日本のTVや配信でもやってほしいですね。
入場から大人気なのはもちろんテオフィモ・ロペス。非常に華のあるボクサーは、リングコールではいつもの腕をぐるぐる回すパフォーマンスをやりませんでした。(だから何だって話なのですが、ちょっと落ち着いた雰囲気を感じます。やはり再起戦というのは彼にとっても特別なのかもしれません。)
初回、最初から鋭い踏み込みとダブルジャブを見せるのはロペス。カンパはハイガードのスタイルから頭を振り、ジャブを突きますが、明らかなスピード差があります。
ちょっとロペスのスピードについていけていない感じのカンパ、固くなっているというのもあるのかもしれません。
ラウンド後半になるとカンパがプレスをかけ、ロペスは下がりながら対応する展開。これで本来の形に落ち着いた、という感じがします。
2R、ロペスはカンパのプレスに対してはディフェンシブに戦い、折を見て鋭い踏み込みとコンビネーション。ロペスのディフェンスは良く、カンパの攻撃はかなりの確率で空転します。
逆にロペスの攻め時はタイミングとしては抜群で、そのパワフルなパンチがカンパを襲います。
後半にはカンパのしつこい攻撃が功を奏すところも出てきましたが、ダメージングブローにはなっていないような気もしますね。
3R、前ラウンドの後半でちょっと感触を掴んだのか、カンパは強いプレス。しかしロペスはそのプレッシャーを難なくいなし、鋭いパワージャブをヒット。
中盤にもカンパの打ち終わりに右をヒットしたロペスは、やはりボクシングをさせれば1枚も2枚も上手。カンパの良いところはしつこくしつこく攻撃ができるところで、ロペスは余裕なフリをしていてもこれは嫌でしょう。カンパは、ロペスに勝てる可能性を秘めている戦法を選択できるボクサーの一人だと思います。
4R、展開は変わらず、しつこく前進するカンパ。その前進はすぐに結果には結びつかず、攻めたところでロペスの強いカウンターを浴びてしまいます。ただ、これはある種の根比べのようなもので、ロペスのハードパンチに耐える事さえできれば、この戦い方で折れるのはロペスの方かもしれません。
ダメージを与えるクリーンヒットとしては圧倒的にロペスであり、ここまでおそらく全ラウンドロペスに流れているとは思いますが、カンパにもチャンスがないわけではい、と私は思います。
が、後半、ロペスのコンビネーションをまともに浴びてしまうカンパ。もう限界は近いか。
5R、ロペスはちょっと休みながら戦っていますが、カンパも前ラウンドのダメージか、それともやはり強いカウンターを植え付けられているためか、前進のギアが少し落ちています。
中盤以降、ブンブンと振り回す事で思い切った攻撃を見せることができたカンパですが、大振りのパンチは流石に当たらず。しかしやはり、しつこく攻める事はロペス相手には有効そうな気がします。
6Rも精力的に攻めるカンパ、その多い手数に対してカウンターを取るロペス。ロペスのカウンターは非常に素晴らしいですが、やっぱりちょっとエンドレスファイター相手には弱さが出てしまうのか、後半、ロペスのマウスピースが吹っ飛びます。これは、パンチを受けてのものなのか、それとも嫌がって休みたくて吐き出したものなのかはわかりませんが、ポイント的には圧倒していてもロペスには余裕があまりないのではないか、と思います。
もしかしたら、いくつものカウンターを当てても倒れないカンパに辟易としているのかもしれませんが。
7R、ここにきてより大きく、より速く動いたロペスは、開始30秒ほどのところでカンパの打ち終わりに右から左をフォロー!
おそらくこのパンチが全く見えなかったのではないでしょうか、カンパは尻もちを着くダウン!立ち上がったカンパはダメージが深そうで、この期を逃さないロペスは自ら攻め入ります。
カンパも反撃するものの、力強さは失われており、ロペスは逆に自信を取り戻して様々なアングルからパンチを繰り出します。ここでどうしようもなくなってしまったカンパを、レフェリーが救い出して試合が終了。
テオフィモ・ロペス、7RTKO勝利!!
カンパは非常にがんばりましたが、及ばず。戦法としては間違っていませんでしたし、ポイント的には大差(フルマーク?)だったとしてもロペスはかなり困らされたと思います。
非常にホッとした雰囲気をだした、勝利したロペス。あのカウンターはさすが、としか言えません。
ただやはり、しつこく攻めてくるボクサーを相手にすると気持ちの弱さというか、明らかに困った素振りを見せる事も事実であり、このカウンター、このパワーにさえ耐えられれば、チャンスがありそうな感じもします。
次戦は12/10、対戦相手は未定、とのことですが、世界のスーパーライト級戦線に絡んでくるのであれば、それなりの相手との対戦が必要そうです。
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