9/18(月)、LIVE BOXING。
3連休の最終日の夕方から、という悪条件の中、那須川天心(帝拳)の集客力に期待してか有明アリーナ開催。
首都圏に住んでいる人以外は厳しい日程ですね。
私はも超ど田舎に住んでいるのですが、この3連休はたまたま群馬におり、群馬は別に首都圏ではないですが昼過ぎに終わる予定だったので東京に直行。ギリギリ興行開始時間に間に合い、結局は生観戦できた次第です。
そして、さすがに疲れることが予想されていたので、ホテル宿泊。全然家に帰らず、すでに3連泊、明日も東京で予定をつくったので結局帰宅は明日(9/19)の深夜になるでしょう。
流石にそろそろ怒られそうです。
ということで今回のブログは、Amazonプライムビデオプレゼンツ、LIVE BOXINGの観戦記。
9/18(月・祝)LIVE BOXING
アンソニー・オラスクアガ(アメリカ)vsジーメル・マグラモ(フィリピン)
わずか6戦目で時の絶対王者、寺地拳四朗(BMB)に挑み、善戦。
間違いなく近い将来、世界王者に輝くであろうアンソニー「プリンセサ」オラスクアガの復帰戦です。
日本でも大人気となったオラスクアガ、もともと帝拳プロモーションの契約選手なので、これから日本登場も増えるのかもしれません。
日本での第二戦目は、かつて中谷潤人(M.T)と王座を争い、桑原拓(大橋)にOPBF王座を奪われたお馴染みジーメル・マグラモ(フィリピン)。
オラスクアガの快勝に期待。
2人ともピンクのコスチュームに身を包んでの入場。トニーの方が濃いピンク。
初回からどちらも好戦的、ジャブの差し合いから中盤には頭をつけての撃ち合いです。オラスクアガは結構力んでいるイメージで、マグラモは手数が出て良い。思えばマグラモに対して真正面から打ち合ってくれる相手との試合を観るのは初めてかも。マグラモにとって、オラスクアガは噛み合う相手なのかもしれません。
2R、トニーの逆ワンツーがヒット。しかしマグラモは手数が多く、トニーはその間隙をぬって戦うイメージ。後半、トニーはようやく勢いがでてきたか、強い右ボディを会場に響かせると、後半には右をヒットしています。
3R、前ラウンドの後半、良いイメージを持てたと思われるトニーですが、マグラモの手数が止まらない。トニーはロープ側に詰められる場面が多く、トニーのパンチは非常に力強いですがマグラモは怯まず。
4Rも同様で、マグラモのタフネス、手数と回転力、頭を低くして入るスタイル、更に素晴らしいリターン。やはりマグラモはやりやすそうですし、今日のマグラモは過去見た中でも最高の仕上がりかもしれません。
5R、ジリジリ攻めるマグラモ、トニーは比較的足を使う展開です。後半にはいるところでトニーは右ボラードをヒット、これまた微妙なラウンドです。
6R、マグラモは比較的頭から突っ込んでいきますが、これを真正面から受け止めてしまうトニー。こうするとマグラモのボディも遠くなるし、トニーにとってあまり良いことがありません。
さらにマグラモは全弾強振のトニーに比べ、強弱がうまく、これがキャリアというものかもしれません。このままいくとトニー、ポイント的にまずいんじゃないでしょうか。。。
7R、頭から突っ込んでくるマグラモ、トニーは強くボディを叩いて応戦。とうとうここでマグラモを下がらせます!
一気にチャージのオラスクアガ、全体重を載せて懸命に手をだします!連打の中で右をヒットするとマグラモがぐらり、ここでレフェリーが試合をストップ!!
アンソニー・オラスクアガ、7RTKO勝利!!!
いやー、ヒヤヒヤしましたが、見事な勝利!
これはかなりタフな戦いではありましたが、マグラモを真正面から受け止め、結果的に屈服させてしまいました。
やや強引すぎるというほどの戦いではありましたが、ここでしっかりと打ち勝ったことは非常に大きなキャリアとなったことでしょう。素晴らしい戦いでした。
WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ
中谷潤人(M.T)25勝(19KO)無敗
vs
アルジ・コルテス(メキシコ)25勝(10KO)3敗2分
さて、続いて登場はアンソニー・オラスクアガの盟友、中谷潤人。
この戦いはやはり中谷のパフォーマンスに注目が集まる分、オラスクアガ同様力みが懸念されますね。ただ、冷静な中谷なら大丈夫なはず。
ということで引き続き、トップドッグである中谷の快勝に期待したい。
初回、まずリング中央、中谷の長いジャブ。からのワンツーアッパー。コルテスを中に入らせない。中に入るとコルテスはしつこい連打、なりふり構わないのは厄介。中谷は今日、遠い距離で戦おうとしているのかもしれません。ジャブが非常によく出ています。
2R、中谷が長いジャブ、長いストレート。から左アッパー。中に入れないコルテスですが、中盤には右から強引に入り、ようやく届きます。
3R、強引にくるコルテス、頭が怖い。が、中谷はジャブとステップでコントロール、後半には左ストレードをヒットすると、コルテスは若干足が揃ったように見えました。
このラウンドはジャブだけでなく、左ストレートが当たりはじめたましたね。距離を把握してきた、ということなのでしょうが、何故かコルテスはここでプレスを強めます。
4R、リードを柔らかく使いつつ、狙うのは左ストレートという中谷。かと思えばその左をすっと伸ばし、右ブックをヒット。コルテスも右をヒット、しかき後半反応が鈍って来たように見えるコルテス、中谷が前に出てコルテスが下がります。
5R、中谷は幾度も左をヒット。距離もタイミングもバッチリ。逆によく倒れないな、と思うタフネスをみせるコルテスはやはり伊達ではない。しかし顔面で倒れないコルテスに、中谷は左ボディ!!間を置いてコルテスダウン!!このサウスポーの左ボディというのはオーソドックスにとっては鬼門、とんでもない角度で入るんですよね、みぞおちに。
立ち上がったコルテス、マウスピースを吐き出してしまっていたらしく、若干のインターバル。故意ではないでしょうが、おそらくこれはありがたいインターバルです。
再開後、中谷は右ボディをヒットするとコルテスがダウン!残り時間はもうなく、ここはKOは持ち越しです。
6R、中谷は早々に左ストレートを顔面に集めたのち、またも左ボディストレート。これが効いたコルテスはまたも膝をつきますが、これはスリップ裁定。
このラウンドもヒットを重ねる中谷ですが、ちょっと左一発で倒そうと狙い過ぎか。
後半、コルテスが起死回生の右!!中谷はダメージを負ったか、足を使ってエスケープ!ここは無理せず距離をキープ、このラウンドをやり過ごします。コルテスは非常にハートが強い。
7R、ここはやや慎重目にジャブをつく中谷ですが、前ラウンド後半のように下がりません。このコルテスは下がった相手には極端に強い、と感じたのかもしれません。
前ラウンド後半の右をヒットしたことにより、元気になったコルテスですが、中谷はしっかりとサイドに周り、やや慎重めな戦い方ながらもしっかりと距離をキープしつつ、左のアングルを工夫しつつそれを囮にして右をヒットする等、技術の高さを見せます。
8R、あまりに狙いすぎなければ、安心してみていられる中谷のボクシング。中谷がジャブで弾幕をはると、なかなかインサイドに入れないコルテス。
そのジャブで距離を取られているところから、中谷の左がアングルを変えて飛んでくるからはっきり言って混乱です。それでもコルテスもしっかりとリターンを返し、後半には右をヒットしています。やはりこのアルジ・コルテスも侮れません。
9R、やはりコルテスは自ら攻めつつも、必ずリターンを返す、という戦法なのでしょう。中谷はややガードがルーズなところがあるので、相打ちのタイミングなら、ということなのでしょう。
中谷はもっとしっかりと距離をとって、アウトボックスすれば楽、なのでしょうが、基本的に気が強く、アグレッシブ。
後半、左ボディをヒットした中谷、コルテスは引き倒されるようにダウン、これはダウン判定です。残り時間30秒弱、コルテスも効いているはずですが強いパンチをリターンしてサバイブ。
10R、ここはチャンスの中谷ですが、コルテスにとってもチャンス。
中谷の左ストレートが良いタイミングで入りますが、コルテスのタフネスは異常。中谷の左を喰らっても強いリターンを、しかも3発4発と返し、勝利への執念を見せています。
11R、かなりダメージが溜まっているであろうコルテスですが、何度中谷に顔を弾かれていてもとにかく打ち返してきます。これは本当に天晴、エストラーダを苦しめたのはフロックでも何でもなく、実力だったと言えます。
ラストラウンド、当然コルテスは出てきます。かなり強引に出てくるコルテス、それに呼応するように中谷もやや粗目のパンチを放ちます。
コルテスが逆転めがけて倒しに行く、は当然としても、中谷もこのラウンドでリスクをとって勝負をかけています。後半、中谷のショートの右フックでバランスを崩したコルテス、そこに中谷はチャージ。巻き込むような右フックでコルテスは倒れますが、これはスリップ裁定。
諦めないコルテスは強いパンチを打ち込んできますが、中谷もコンビネーション、最後の最後まで手を出し続けた両者、ここで試合終了のゴング。
判定は、118-107、119-106×2で中谷潤人。
3度のダウンを奪う圧勝でした。
ポイント的には圧勝でしたが、さすがアルジ・コルテス、危険なタイミングもありましたね。
しかしこの強敵を相手にほぼ完封、中谷はコルテスよりも1枚も2枚も上回りました。
この完勝についても、安全策をとっての完勝ではなく、ファイトしての完勝というのは非常に意味のあることです。
やはり中谷潤人、今後も楽しみですね。
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