信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】テオフィモ・ロペスvsサンドール・マーティンと、TRのプロスペクトたち。

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

日本時間、12/11(日)はボクシングライブ配信がてんこ盛り。

12/13(火)には井上尚弥vsポール・バトラーもあるので、あまり先延ばしにはできないのも辛いところ。無理やり時間をつくって見ていますが、さすがに目が疲れます。

幸い(?)にも、この日、私の住まいの方では天候が悪く、この日はずっと家にいることに決めたので、ボクシング視聴の時間は比較的とれています。

ということで、今回のブログではあまり注目されていない、テオフィモ・ロペスvsサンドール・マーティンの観戦記。

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

 


12/10(日本時間12/11)アメリカ

キーショーン・デービス(アメリカ)6勝5KO無敗

vs

ファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)35勝(21KO)6敗3分

初回から自信満々でプレスをかけていくキーショーン。ブルゴスは下がりながら対応、詰まってから強い力で押し返そうとしますが、これは完全にキーショーンにパンチを出させられているようなもので、様子見段階ながらもキーショーン・デービスのコントロール下。

2Rもディフェンシブなブルゴス、唯一望みを託すのは、キーショーンが打ち終わった後に踏み込む左フックくらいのものです。

3Rにはいってもプレスをかけてジャブをビシビシ決めるキーショーン。ブルゴスはすぐさまロープやコーナーを背にする厳しい戦いを強いられています。

4Rに入るとようやくブルゴスが左のジャブを使うようになってきました。ただ、キーショーンが攻めるとすぐに下がり、キーションの攻撃が終わるタイミングでフックを振るって踏み込む、というパターンで、これは完全にキーショーンもわかっているわけで、あまり深追いしません。

5R、ブルゴスが前に出始めます。そうなるとキーションがサークリングを始め、ここでようやくこのキーショーンvsブルゴスらしいボクシングになってきますね。

 

力強いオーバーハンドを使って攻め込むブルゴスですが、これはキーショーンにステップ、ブロックで外されて効果的なパンチを打ち込む事はできません。

6R、今度はキーショーンがプレスを強め、ブルゴスは序盤に比べてリターンをしっかりと返すもののやはり下がってしまう場面が多い。

7R開始前にブルゴスにドクターチェック。ここは問題なく再開のようですが、再開後もやはりキーショーンの巧さが際立ちます。

ESPNの表示には「Longest fight」の文字が浮かび、キーショーンがここでこれまでの最長ラウンドに入った、ということなのでしょう。但し、このブルゴス相手にキーショーンが苦戦しているわけではありません。

次に出たパンチスタッツはキーショーン166/371、ブルゴス34/203という、およそ同じリングで戦っている者同士とは思えないほどの差があります。

この頃には、ブルゴスの一縷の望みである飛び込み左フックをブロックしてそのまま右カウンターをお見舞いし、コーナーに詰めてラッシュを仕掛ける等やりたい放題のキーショーン・デービス。ここはできれば倒しきりたいところでしょう。

ラストラウンド、ブルゴスがチャージしてくるわけでもないので、キーショーンは自らコンビネーションで攻め込みます。ディフェンスに注意を払うブルゴスは、倒される事こそありませんが、とにかく反撃の糸口すらつかめず、8ラウンズを終了。

判定は、3者ともに80-72、ユナニマス判定でキーショーン・デービス。

余裕が過ぎましたね。ブルゴス。。。もう少し気概を見せてもらいたかった。

 

ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)14勝(10KO)無敗

vs

アレクシス・サラザール(メキシコ)25勝(10KO)4敗

リングコール、ザンダーザヤスはいつもどおりの「ジョイマン・ステップ」でこのコールを受けます笑。

初回、サラザールが鋭いジャブを飛ばしてちょっとびっくりします。思っていたよりも強そうなボクサーですね。メヒコ、グアダラハラから来たサラザールは、メキシカンというよりもアメリカンなボクシング。ただ、ダッキングは頭部が非常に低く、これはちょっと危険。

サラザールは良いジャブ、良い左フックを持っていますが、利き手の右はスロー。そして、速くてもやはりザヤスほどではありません。

後半、ザヤスは右を浅くヒット、左フックをフォローするとサラザールはロープへふっ飛ばされます。やはりコンビネーションの回転力というのは大いに差がありそうです。

2R、サラザールが一発打てばコンビネーションが返ってくるため、サラザールは徐々に手が出なくなります。ザヤスは基本イケイケで、何の迷いもなく自分のボクシングを展開している印象。

3R、ザヤスはプレスをかけてコンビネーション。その後のディフェんしもしっかりとしており、格の違いを感じます。どんなにサラザールがフェイントをかけても、その全てに反応しています。サラザールも良いボクサーですが、全くと言って良いほど通じません。

 

4R、サラザールのジャブから左フックのコンビネーション、素晴らしいのですがこれがなんとザヤスにはかすりもしません。いつか、線の細さを感じたプロスペクトは、素晴らしいボクサーに成長していますね。

5R、先に攻めればリターンのコンビネーションをもらい、攻められたときにリターンを返しても当たらない、というサラザール。それでも勝ちを諦めていないサラザールは、6Rにはバックステップを辞め、おそらく一か八かの打ち合いを選択します。

7Rも展開は残念ながら変わらないため、試合としては退屈な様相。実況者はイノウエvsバトラーのCMを挟み込みます。

ラストラウンド、猛チャージのサラザール。ザヤスはほぼ勝ち確ですが、このザヤスの前進にしっかりと付き合います。ショートでも上手くパンチを当てたザヤスの方が優勢でしょう。

判定は、79-73×3、フルマークでザンダー・ザヤス。

サラザールは悪いボクサーではありませんでしたが、米国期待のプロスペクト、ザンダー・ザヤスとは大きくその力が違ってしまいました。

 

ジャレッド・アンダーソン(アメリカ)12勝12KO無敗

vs

ジェリー・フォレスト(アメリカ)26勝(20KO)5敗2分

初回、アンダーソンもサウスポーに構えます。サウスポー同士の一戦はジャブの差し合いでスタート。ともに良いジャブを打ちますね。

それも早々にフォレストが手数で攻め入ります。20秒ほどが過ぎたところで左をヒット!アンダーソンも迎え撃ち、オーソドックスへと構えを変えて長いジャブ長い右ストレートで反撃。

揉み合い上等でプレスをかけるフォレスト、身体全体で打つ左オーバーハンド。アンダーソンはステップワークから速いジャブ、右ストレート。

中盤、アンダーソンがワンツーをヒットするとぐらりと来たように見えたフォレスト!それを見たアンダーソンは一気に詰め、フォレストはコーナーにつまります!

アンダーソンはワンツーと右ボディアッパー、力強いパンチを次々と叩き込み、フォレストはブロッキングで何とか耐えつつ時折パンチを返してストップを免れようとしています。レフェリーはふたりを、というかフォレストを注意深く観察!残り時間が30秒ほどのところでフォレストはこのコーナーからエスケープ、しかしアンダーソンは追いかけて右をヒット、今度はフォレストにロープを背負わせます。

いや〜、一気にヒートアップ。アンダーソン、ここまで打って打ち疲れはどうか。

 

2R、開始前に早速ドクターがチェック。再開。早速パンチスタッツが出ますが、前ラウンドでラッシュをかけたアンダーソンは54/114、フォレストは16/45。

このラウンドは序盤からプレスをかけるアンダーソン、プレスがかかってたまらず手を出したフォレストに右カウンターを差し出します。

序盤がすぎるとまたもフォレストはコーナーを背にし、そこからロープづたいに移動。その間攻め続けるアンダーソン、時折返すフォレストのパワーフックは注意しなければいけませんが、逆にそこだけ。

後半、アンダーソンは狙いすました右ストレートをフォレストのテンプルにヒット!これで一瞬、腕がだらりとなったフォレスト、膝をつくことこそしませんでしたがここでレフェリー側って入り、試合をストップ!!!

ジャレッド・アンダーソン、2RTKO勝利!!

強い!のひとこと、アンダーソン。攻め時、ややリターンをもらう姿は気になりましたが、フォレストのパワーヒットに対しても全く動じることもありませんし、身体がブレることもありませんでした。比較的首は細いほうだと思うのですが、打たれ強さもあるのかもしれません。

 

 

スーパーライト級10回戦

テオフィモ・ロペス(アメリカ)17勝(13KO)1敗

vs

サンドール・マーティン(スペイン)40勝(13KO)2敗

そしていよいよ注目のメインイベント。スター、テオフィモ・ロペスが、マイキー・ガルシアをアップセットで破ったサンドール・マーティンを迎えます。

初回。まずはリング中央でともに前手を叩きながら、踏み込むタイミングを窺います。今日のマーティンは比較的アグレッシブに見え、相互に後ろの強打を当てようとジャブから踏み込もうとしています。

ただ、やはり先に仕掛けるのはロペスの方が多くなっていき、マーティンはバックステップでそれをかわします。様子見段階ながらもロペスの踏み込みは鋭く、マーティンもよく動きます。

ラウンドも後半に入るとロペスが攻めてマーティンがサークリング、という構図が出来上がります。

2R、序盤、ロペスが攻め込んだところでマーティンの右フックがヒット!これでバランスを崩したロペスは膝をつき、これがダウン判定!これは不運なダウンですが、マーティンの右フックが当たっていただけに仕方ありません。ダメージはなさそうですが。

マーティンはこの右フックのタイミングが良いですね。ここからしっかりとした待ちのボクシングになったマーティンにロペスは攻めあぐねる印象で、この右フックの効果は絶大だったと思います。

 

3R、バックステップの速いマーティンに対して、ロペスはジリジリとプレス、バックステップのスペースが少なくなったところで強く踏み込む、という戦い方。そしてマーティンはそこからサークリング、もしくは強く踏み込んで反撃することでエスケープ先を確保します。

どちらも良い戦法に見えますね。

しかしこの「マーティンが反撃するところ」でのカウンターを打てるのがテオフィモ・ロペス。カウンターパンチャー同士の攻防は、一瞬たりとも目が離せません。

4R、前半、マーティンがワンツーを打ったところを右手でパリング、そのまま右を返すロペス。これはすごい。

その後もジャブからボディストレート、その後上に右を返したロペスは、攻撃が非常に多彩です。マーティンはちょっと下がりすぎにも思えますが、やはりロペスのプレスは強いか。

5R、ロペスのプレスに煽られつつも、焦って手を出す事をしないマーティンも、また優れたカウンターパンチャーです。躱すべきところはしっかりと躱し、打てるところで打つ、というスタイルは、一見すると消極戦法には見えますが、自分のボクシングを貫いているということだと思います。

しかしロペスの反応が良すぎて、マーティンのカウンターすらも躱されてしまうのは惜しいところ。マーティンとしては、「躱して打つ」で当たらないのなら、「同時打ち」に切り替える必要があるかもしれません。

6R序盤、リングの端から端まで攻め立てるロペス。この驚異的な突進力を何とかいなしたマーティンは、体勢の崩れたロペスにカウンター!ですが、ロペスはこれすら躱します。

 

7R、リング中央を陣取るのはロペスで、そのまわりをマーティンはサークリング。このラウンド前半、2Rと同じ状況でロペスが膝をつきますが、これはスリップ裁定。スロー再生ではマーティンの右フックはちゃんと当たっています(というか、2Rと同様かすめています)。これは不思議。。。

8R、相変わらずマーティンの右フックのタイミングが良い。ロペスは強引には攻めきれず、いつの間にかマーティンがロープを背負う事が少なくなっています。リング中央でロペスが攻め込めばマーティンはバックステップで躱せます。マーティンの踏み込みにロペスはカウンターを狙いますが、勘の良いマーティンはこれを躱す。

非常にディフェンス勘の良いカウンターパンチャー同士の対戦は、どちらがどう攻めてもクリーンヒットを奪いにくい展開に発展。

9R、素晴らしいハンドスピードを持ちながらも何故かあたらない両者のパンチ。次々と空を切る中で、一体どちらにポイントが流れるのか。

比較的、ロペスが攻勢をかける場面が多いですが、これはマーティンが一発当てればひっくり返るくらいのもので、ジャッジは難しいですね。大きく印象深いヒットを生むパンチは生まれません。

ラストラウンド、ロペスが改めてプレスを強めます。頭がぶつかりそうなほど強い踏み込みですが、マーティンは上手くサイドに回ります。序盤ほど明らかに下る風ではないマーティンは軽くもカウンターのジャブをヒット、ロペスも詰めて浅くながらも右ストレートをヒット。

ロペスは後半、この試合幾度も使っているジャブから右ボディ、右ストレートをヒット、終盤にかけて攻勢を強めてラウンドを終了。

 

マーティンは勝利を確信して雄叫び。これは本気なのか、演技なのか?

10ラウンズを終了し、勝負は判定へ。

95-94マーティン、96-93ロペス、97-92ロペス。2-1の判定でテオフィモ・ロペスの勝利!

まあ、揉めるだろうな、という判定。

個人的には7Rのダウンはいただけなかったですが、全体的に攻勢をかけていたのはロペスだったので、ロペス勝利で良いような気がします。

ともに素晴らしい反射神経を持っており、クリーンヒットが非常に少なかった今回の一戦。特にロペスの反射神経は素晴らしく、幾度となくマーティンのカウンターが捉えた、と思った瞬間のパンチもしっかりと外していました。

しかし、ロペスの攻撃は非常に単調であり、攻撃が読まれてからも変われなかった。基本的にワンツーから入るパターン、それはそれで良いとは思うのですが、それをフェイントに使ってみるとか、戦略面での対応力、リングIQというものを向上させなければいけないかもしれません。これは、セコンドにも大いに責任がありそうなものですが。

身体能力でいけるところは限界があると思います。常日頃のトレーニング等、見直す必要があるのではないでしょうか。

そしてサンドール・マーティンはそのポテンシャルを存分に見せつけました。今後もスーパーライト級のトップ戦線をかき乱してくれるはずです。これはまた、楽しみなボクサーです。

 

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そしてもうまもなく、井上尚弥vsポール・バトラーの世界バンタム級4団体統一戦。

同じ時代に生まれたならば、必見である日本人初の4団体統一戦です。

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