信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】チャン・ツィーレイvsジョー・ジョイス2!ジョイスは復活か、それとも。

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今週末は世界ヘビー級戦。

とはいうものの、チャン・ツィーレイ(中国)vsジョー・ジョイス(イギリス)のWBO世界ヘビー級暫定タイトルマッチというのは、ヘビー級のメインストリームではありません。

更にこの試合は再戦であり、特に疑惑の判定だったわけでもありません。

2023年4月に行われた前戦では、チャンの動きはよく、ジョイスの動きはイマイチだった、ということはあるものの、チャンのジャブをもらいすぎたジョイスは早々に右目が腫れ、そのことによるドクターストップ。6RTKO勝利でのチャン・ツィーレイの勝利は、暫定とはいえ東アジアに最初の世界ヘビー級タイトルをもたらした大金星の勝利となりました。

その決着でダイレクトリマッチ、というのは通常納得がいくことではありませんが、再戦条項があったらしく、ジョイス側はそれを行使。結果、ダイレクトリマッチとなったわけです。

 

 

 

↓初戦の観戦記

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9/23(日本時間9/24)イギリス・ロンドン

WBO世界ヘビー級暫定タイトルマッチ

チャン・ツィーレイ(中国)25勝(20KO)1敗1分

vs

ジョー・ジョイス(イギリス)15勝(14KO)1敗

「ジャガーノート」なんていうかっこいいニックネームを持つジョー・ジョイス。その割にはコンパクトに収まったボクシングで、まあ何よりも素晴らしいジャブを持つジャバー。

このジャブ一本でダニエル「ダイナマイト」デュボア(イギリス)を戦闘不能にし、その前後も圧倒的な強さを見せつけていたわけですから、ひょっとするとヘビー級最強はタイソン・フューリー(イギリス)でもデオンテイ・ワイルダー(アメリカ)でも、ましてやアンソニー・ジョシュア(イギリス)でもなく、このジョー・ジョイスなのではないか、と真剣に思った時期もありました。

 

 

 

オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)を相手にも対応してしまいそうな、不器用そうでありながらも実は運動能力が高いというジョイスのボクシングは、非常に穴が少なく見えます。

ただ、前戦でチャン・ツィーレイのジャブで風穴を空けられたことを考えると、同じくジャバーには相性が悪いのかもしれません。そうすると、フューリー、ウシクあたりには同じく相性が悪そうにも思いますね。

チャン・ツィーレイはジャバーというわけではありませんが、とにかくジョイス第一戦ではそのスピーディなジャブを上手く使い、ジョイスの右目を大きく腫らせて見せました。

とはいえ、前回と同じことができるか、というとそうではないはず。

ジョー・ジョイスはクレバーなボクサーだと思うので、きっと再戦には強いはず。

と、思っているのですが、この考えに賛同してくれる人はおそらく少なく、前回のオッズがチャン+500、ジョイス-900くらいだったのに対し、今回のオッズはチャン-180、ジョイスが+140と差が縮まるどころかチャン優位に逆転しています。

 

 

 

チャン・ツィーレイ40歳、ジョー・ジョイス38歳。

年齢は全く言い訳にならない戦いは、おそらく両者ともに前回からの上積みは少ないでしょう。

あとはコンディショニングと、そしてストラテジーの戦いであることは明白です。

つまりは頭の良い方がこの再戦を制する、とも言えますね。

ともあれ、WBAじゃないんだから、いつまでもこの「暫定」王座が残るとは考えにくい。

なのでこの試合の勝者こそが、3団体統一王者であるオレクサンドル・ウシクへの挑戦権を勝ち取るという一戦になる可能性が高く、もしかするとWBC王者タイソン・フューリーへのチケットとなるのかもしれません。まあ、チャンが勝つにせよ、ジョイスが勝つにせよ、目指すべきところは人気者、フューリーでしょう。戦ってくれるかどうかはしりませんが。

 

 

 

ライブ配信

この興行は、フランク・ウォーレン氏が率いるクイーンズベリー・プロモーションの主催興行です。放送はイギリスではTNT sportsという放送会社が中継し、アメリカではESPN+。

アメリカのESPN+というのはネット配信のみなので、やはり注目度はさほど高くない、ということが伺えますね。

日本でのライブ配信はなさそうですが、いつものイギリス興行と同様にAM6:00頃にメインイベントが開催されるはず。

場所はロンドンのウェンブリー・アリーナ、王者ツィーレイは前戦に続いてジョイスの地元に乗り込んでの試合、イギリスボクシング界としては何としてでもジョイスに勝ってもらわなければ、盛り上がりませんね。

 

 

 

現在のヘビー級戦線

ヘビー級という無差別階級は、ある種、盛り上がって然るべきという階級。

それでもマイク・タイソン以降は比較的低迷していた状態で、これはアメリカにヘビー級王者が不在だった時代が大きく影響しているのだと思います。

デオンテイ・ワイルダーが登場し、その豪快なノックアウトを重ねていた時は大いに盛り上がりましたし、イギリスからアンソニー・ジョシュアが上がってきて、二人が雌雄を決する瞬間は誰もが見たい、と思うようなマッチアップでした。

しかし、それを見事に打ち崩したのがダークホース、タイソン・フューリー。

フューリーは絶対王者ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)を倒して王座につくと、メンタルヘルスの問題で戦線を離脱。

その間、様々タイトルの移動こそありましたが、フューリーが帰ってきて以降はヘビー級の主人公は早々にフューリーになりました。

 

 

 

ジョシュアとの対戦が見たかったワイルダーはフューリーにのされ、ジョシュアは、というと伏兵アンディ・ルイスJrに負けるわウシクには2度も負けるわで散々、ここ最近のパフォーマンスは決して良いとは言えません。

フューリーがもっと盛り上げてくれれば良いのですが、この主人公は誰よりも自由なジプシーであり、あまりボクシングに集中してくれません。

結局のところ、現代のヘビー級で最大の戦いは、オレクサンドル・ウシクvsタイソン・フューリー。しかしこの二人は本当に戦うのでしょうか。

二人が交われば、世界ヘビー級4団体統一王者という前代未聞の最強ボクサーが歴史に登場することになるのですが、その日が来るかどうかは不明のまま。これは、世界ヘビー級Undisputed王者を見るまでは、死ねませんねー。

 

 

 

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