10/7〜10/9の3日間、日本スポーツ協会の講習を受けています。
1日中勉強する、なんてことは社会人になってから、どころか学生時代も含めてなかったことなので、めちゃくちゃ疲れます。
ともあれ、前日からホテル住まいなので、講習終了後は速攻ホテルへ帰ってボクシング。
我ながらどうかしています。
ということで今回のブログは、10/7(土)に行われた3150FIGHTの観戦記。
10/7(土)3150FIGHT
IBF世界ミニマム級王座統一戦
ダニエル・バラダレス(メキシコ)26勝(15KO)3敗1分1NC
vs
重岡銀次朗(ワタナベ)9勝(7KO)無敗1NC
因縁の再戦、ながらも初戦で実力差は明らか、とも言えるマッチアップ。とにかく今回はバッティングに気をつけて戦って欲しいですね。
初回、ステップワークを刻む銀次朗はバラダレスに合わせるイメージ。バラダレスは右ボラードを振りつつやはり頭が先行。
開始1分過ぎ、銀次朗がジャブをちょんと打って左ストレート!ちょうどバラダレスが打ってくるタイミングとなり、この左がバラダレスを完璧に捉え、バラダレスはダウン!!
ここは攻め急がない銀次朗ですが、バッティングで右側頭部が血だらけに。
バラダレスはやはりかなり危ない戦い方ですね。
2R、銀次朗はややリードを伸ばしたスタイルで、明らかにバラダレスの頭を警戒。レフェリーもでかい声で何度もバッティングの注意を与えますが、バラダレスはもう癖なので治らず、レフェリーは減点を課します。
打撃戦となるこのラウンドですが、バラダレスはとにかく頭から前に出てきて、銀次朗が細かなバックステップで対応。銀次朗のパンチは下がりながらのカウンターになっており、バラダレスのラフファイトは非常に危険ですが、ポイントは銀次郎に流れているでしょう。
後半にも揉み合いから離れたところに銀次郎の左がヒット、すでにかなりのダメージを溜めているように見えるバラダレス。
3R、序盤にバラダレスが攻め込んだところで銀次郎のワンツーリターンがヒット。ちょっと足が泳いだバラダレス、そこに攻め込む銀次朗。ただ、このタイミングでもバラダレスの頭は要注意。ここも非常に集中力を保つ銀次朗、左ボディを決め、離れ際の右フックを決め、その後もボディで優勢です。
バラダレスはパンチだけではほぼ当たらないですね。銀次朗はしっかりと距離を見切ったか、このラウンドはバッティングも減っているように見えます。
4R、重岡の左ボディにバラダレスは反応できていないように見えます。とにかく右を狙うバラダレス、その右ボラードの頭が怖いのは相変わらず。で、頭を気にさせて右を当てようというのか。
ここで4Rが終了、これにてノーコンテストの道は無くなりました。
5R、銀次朗は自分から攻めるワンツー、バラダレスの右ボラードの打ち終わりの左ストレートを狙います。と思ったら中盤に左アッパー!!この技ありの左アッパーでぐらついたバラダレス!銀次朗はチャージ、ここでもある程度の距離をキープしてバラダレスの最後の攻撃を封印!レフェリーはバラダレスを注視、後半に銀次朗がバラダレスをロープに詰めて打ち込んだところでレフェリーがストップ!
重岡銀次朗、5RTKO勝利!
バラダレスの右は非常に伸びてくるし、見づらかったのでしょう。幾度かの被弾をもらいながらも、やはり最も注意すべきはバラダレスの頭であり、それにしっかりと対応しての見事なTKO勝利でした。
初戦で実力差は明らかとはいえ、ある種の怖さがあったバラダレス。初戦でも2戦目でも、戦い方はちょっとアレですが、日本にきてくれたことは感謝ですね。
WBC世界ミニマム級王座統一戦
パンヤ・プラダブスリ(タイ)40勝(24KO)1敗
vs
重岡優大(ワタナベ)7勝(5KO)無敗
いよいよタイが誇る王者、パンヤの登場です。考えれば考えるほど、このパンヤを日本に引き摺り出したことは本当に素晴らしい。
初回、プレスをかけるのは優大。早々に鋭く、強いジャブを突き刺します。パンヤも前足を優大の前足の外側に持っていき、右ボディ。
しかし雄大はこれをしっかりと対処、パンヤがプレスをかける展開に。パンヤの攻撃はしっかりとステップではずす優大、パンヤはブロッキング主体となるため、重岡はコンビネーションに繋げやすいか。
2R序盤、優大は左のボディ。これを見せてから顔面に放った左ストレートをヒットさせます。優大が踏み込んで左ボディを打った後のパンヤの左フックはちょっと危ない、優大がバランスを崩すがためにやや見栄えが悪いですね。
3R、前半にパンヤの右に同時打ちの左ボディカウンター。これは良いタイミング。その後も優大は左を顔面に持っていき、これがヒット。重岡兄弟はこの利き手の顔面ボディの打ち分けが非常に秀逸、サウスポーのこれは大きな武器ですね。
これが当たると強気に出る優大、ここで強く左を打ち込んでいくも、パンヤは左フックをリターン!これはちょっと重岡にとっても危険なパンチです。
中盤もやや強引目に左を叩き込む優大、後半にはパンヤの右の打ち終わりに左を合わせる等してここは優勢か。
4R、パンヤは大きな右を狙います。これに左を合わせようとする優大、互いにしっかり打ち込むKOパンチを放っていくスリリングな展開です。
足の運動量は優大が上回りますが、パンヤもいつの間にかブロッキング主体からステップ、ボディワークに移行していますね。
あ、途中採点があるようですね。3者ともに39-37で重岡優大。
5R、早々に良いタイミングで優大の左がヒット、パンヤが頭の位置を変えてもまるで追尾弾のように優大の左が追いかけていきます。
しかし中盤、パンヤは手数を増やして攻勢に出て、優大は何かを狙っているのかやや後手。それでも後半、ワンツーで煽った優大はパンヤのワンツーの打ち終わりに左ストレート、終盤にも右フックをヒットしてパンヤの動きを止めます。
6R、前半に外側をガードさせての右アッパー、これでパンヤの顔を跳ね上げた優大。パンヤはピンチを悟ったから、強めに出てきます。
後半、優大は左のボディから左ストレートをダブル、その後右フックをヒット。上手くヒットを積み重ねています。
7R、互いに利き手を撃ち合い、譲りません。優大は幾度も左ストレートを突き刺しますが、パンヤの打たれ強さは異常なレベル。
ここで少々打ち疲れもあるか、それtも集中力の問題か、やや動きが鈍った優大にパンヤの右ストレートがヒット。
しかしその後はパンヤの右を外す優大、ここは正念場です。
8R、近い距離でのスタート。このラウンドの序盤、優大のコンパクトな左ストレートがパンヤを捉え、パンヤは後退!優大はその後も前足をやや遠目に置くようなスタイルでパンヤを待ち、パンヤが下がるとその分前に出てコンビネーション。
パンヤの右を外してクイックな左、後半にはそこに右フックを返してこれをヒット。
ここで途中採点、3者共に79-73で重岡優大。
9R、もうパンヤは倒さずして勝つことはできません。
当然出てくるパンヤ、ですが重岡はリードを伸ばしてパンヤを遠ざけ、出てきたところにリターン、カウンター。
10R、攻め込むパンヤ、しかしここで優大はリターンからチャンスを掴み、チャージ。それでも異常なタフネスを見せるパンヤに対し、倒し切ることは叶わず。
この苦しいラウンドに入っても互いに動きは落ちておらず、それでも優大の的確性がどんどん優ってきている印象。特にパンヤの単発気味の攻撃に対して、優大のリターンは2発3発と返せており、見栄えもダメージも優大が上回ります。重岡雄大はここにきて見事なボクシング、非常にリズムに乗っています。
11R、パンヤが打てば必ずリターンの雄大。同時打ちのカウンターからリターン、パンヤが出す前に出す、等これも非常に多彩。
前に出つつもジリ貧のパンヤ・プラダブスリ、細かなステップを刻む重岡優大を捉えられず。
ラストラウンド、序盤に重岡の左ボディ!!これもパンヤの右へのリターン!これで後退するパンヤ、ジリジリとプレスをかける優大、リターンやカウンターが返ってくると分かっていても勝利のためには攻めなければならないパンヤ。
やぶれかぶれで出てくるところだけ気をつけなければならない優大、最後の最後までしっかりとプレスをかけ、左を狙い続けますが、試合終了のゴング。
判定は117-111、119-109×2で重岡優大、あのパンヤ・プラダブスリに対して素晴らしい完勝です!!
強い強い、重岡兄弟。見事見事な世界統一、一夜にして7名にものぼるミニマム級王者は5名に。あとはWBAに2人(スーパー王者にノックアウト・CPフレッシュマート、レギュラー王者にエリック・ロサ)、WBO王者に1人(オスカー・コラーゾ)。
優大は本当に今日、冷静に戦いましたね。やはり強敵という認識だったのでしょう。
とにかく重岡兄弟、本当に素晴らしい戦いを見せてくれました。今後のミニマム級戦線は日本中心、非常に楽しみです!
IBF世界フェザー級次期挑戦者決定戦
亀田和毅(TMK)40勝(22KO)3敗
vs
レラト・ドラミニ(南アフリカ)19勝(11KO)2敗
初回、フェイント合戦でスタート。ほとんど届く距離での攻防がない状態で、互いに非常に慎重な立ち上がりです。
2R、ドラミニが軽めながらもやや手数を出してきたか。亀田は変わらずほぼジャブ、攻め時を伺っているような感じです。互いにスピードは豊か、ドラミニもスピードタイプのボクサーらしく、亀田のスピードにちゃんとついていけていますね。
3R、スピード差のある相手に、パンチをまとめて勝ってきた亀田、この相手にはそれは通じなさそう。手数はドラミニの方が随分多いように思え、これは序盤から出させてからの後半勝負か。見ている方にはちょっと辛い展開。
4R、ここも変わらず、亀田はジャブのみ。ドラミニは右も軽めながらも使っており、手数もしっかりと出している分、ポイントはドラミニに流れているのではないでしょうか。それとも亀田が地元の利を活かしているのか。
5R、ドラミニの攻撃に対し、亀田はしっかりと対応できてはいるものの、その後に攻撃ができていない分、ども後手に回っているイメージ。互いに確かにダメージはないが、このままではドラミニの方が印象としては良い。
6R、亀田は踏み込んで打つことをせず、近い距離ではドラミニが回転力を持って軽めながらもコンビネーション。互いに目を見張るようなヒットは奪えない中、ここでもドラミニの手数がよく出ます。もう半分、ポイント的に亀田はかなりヤバいのでは。
7Rは亀田が遠い距離からながらもジャブからのコンビネーション。これをドラミニはしっかりとブロッキング、このドラミニのブロックにより亀田のパンチは無効化されています。
スピードはあるが素直すぎる亀田のボクシング、ちょっとドラミニにとってわかりやすいのかもしれません。
8R、ドラミニが元気にコンビネーション、亀田も連打を返しますがこれがほぼリードだけで、ドラミニのガードを崩すに至らず。
9R、これまでと同様の展開の中、終盤に亀田の左フックカウンター。そこから亀田が近い距離で左右のボディ。これは効果的か、ドラミニは後退。ここにきてようやく突破口を見つけたか。残り3R。
10R、ここが勝負とばかりに攻める亀田、ドラミニは後退!亀田の左ボディ、これは入りましたがドラミニは偶然足を滑らせて膝をつきます。これはスリップ裁定、レフェリーはよく見ていました。
亀田はボディに活路を見出し、執拗なボディ攻め。元々ハイガードのドラミニにはボディが入りやすく、このボディをドラミニが気にしすぎれば今度は顔面が当たる、という状態。
ここはグイグイといくべき亀田ですが、後半はちょっと見合ってしまうか。
11R、攻める亀田、しのぐドラミニ。亀田の顔面へのパンチはやはりブロッキング、カウンターかボディがキモです。
よく動くドラミニですが、終盤に亀田の右カウンターがヒット、勝負はラストラウンドに。
ラストラウンド、ドラミニは明らかに疲れが見えます。もしくは、ダメージか。
当然ここは行かなければいけない亀田ですが、ドラミニはまだよく動きます。
動いて打ってを繰り返すドラミニに、亀田はなかなか手を出せない時間が続き、距離を潰すとドラミにのクリンチにされてしまいます。前進するも手を出せない亀田、追いかけてはクリンチをされ、最終ラウンド終了のゴングを聞きます。
判定は、116-112ドラミニ、115-113亀田、116-112ドラミニ。
敵地であっぱれ、レラト・ドラミニ。接戦でしたが、前半をしっかりと支配したドラミニの勝利。亀田は残念でしたね。もっと良い戦い方はあったと思いますが、チャンスを作るのが遅きに失した感があります。
これは戦略ミスと言って良い。実力では負けない相手だったと思います。
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