いよいよ3月も最終週。
3月末にはアメリカでAmazon Prime Videoが放映するPBC興行が注目。
そして日本でも、重岡兄弟によるダブルタイトルマッチが開催されます。
この興行は、マッチルームが仕掛けるミドル級トーナメントも同時開催、との話でしたが、試合まで2週間前というタイミングでこれが突如中止に。
試合を予定してトレーニングを積んでいたボクサーたちはもう減量も最終期に入っていたでしょうに、プロモーター側に振り回される結果となってしまいました。せめて国本陸vs可兒栄樹はやっても良いんじゃないかと思いますが(どうせミドル級トーナメントなんてできないでしょうから)、結局3/23(土)現在、リストにはありません。後々増えるかも。
↓現在のファイトリスト
https://www.3150fight.com/schedule/23/
あと非常にどうでも良いリマッチだった亀田和毅vsレラト・ドラミニも、ドラミニが結局亀田戦を蹴ったため中止、亀田は別のボクサーと戦うことになっています。
と言うことで今回は、重岡兄弟のWタイトルマッチについてのプレビュー。
3/31(日)3150FIGHT
WBC世界ミニマム級タイトルマッチ
重岡優大(ワタナベ)8勝(5KO)無敗
vs
メルビン・ジェルサェム(フィリピン)21勝(12KO)3敗
亀田vsドラミニがメインでしたが、結局メインイベントはこちらに繰り上がったっぽいですね。(3150FIGHTのHPを見る感じ)
重岡優大は前戦、安定王者パンヤ・プラダブスリ(タイ)をタイ国から引き摺り出し、全くもって見事な勝利。あの勝利の仕方であれば、たとえタイであっても十分に勝利を期待できる内容だったと思います。
冷静な試合運びが目立った重岡優大、暫定王座獲得から数えて2度目の防衛戦となる今回は、またも元王者、メルビン・ジェルサェムが相手です。
ジェルサェムは2023年1月、谷口将隆(ワタナベ)を2RTKOで破り、WBO世界ミニマム級王座を獲得しています。
この谷口の敗北は言い方を選ばず言うと、谷口の油断が原因と言える敗北。初回、おそらくおおよそジェルサェムを見切った、と感じてしまった谷口でしたが、初回以上に強い踏み込みを持っていたジェルサェム、結局はワンツーの一撃で谷口をノックアウト。
これは谷口が戴冠戦であるウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)戦、初防衛戦で体重超過した石澤開(M.T)戦を経て大きく評価を上げ、自信をつけたこともあり、それまで強豪との対戦経験がなかったジェルサェムを相手とすれば大きく優位に傾き、楽勝ムードだった、とも言える一戦。
世界ランカー、というだけでそんなはずはないのですが、ファンも谷口勝利を疑わなかった防衛戦のはずでした。
結局勝ったほうが強い、が真理なので、ジェルサェム>谷口なのは当然なのですが、10回戦えば7-8回は谷口が勝つ、と今でも思っています。
そんな反省点があるにも関わらず、やはり今回の戦いも重岡が圧倒的優位、というのは真実でしょう。
そしてまだまだ上を目指す重岡が、ここで星を落とすわけにもいかないし、ジムの先輩があのようにしてやられているのを見ているはずなので、そこはしっかりと警戒もできるでしょう。
なのでこの試合は、注意深く戦いつつも強打を打ち込む重岡優大の圧勝となるのが望ましく、そしてそのストップのタイミングは7Rまでに起こるとなお良い。この7Rというのは、オスカー・コラーゾ(アメリカ)がジェルサェムをストップした(厳密にいうと棄権させた)ラウンドであり、優大としてはこれをもっと早め、コラーゾ戦に繋げてもらいたい。
IBF世界ミニマム級タイトルマッチ
重岡銀次朗(ワタナベ)10勝(8KO)無敗
vs
アルアル・アンダレス(フィリピン)14勝(6KO)2敗3分
セミが亀田和毅vsケビン・ビジャヌエバ。このビジャヌエバはメキシコから出たことのないボクサーで、23歳、まだまだこれからのボクサーですね。
先日アメリカデビューを果たしたメキシカン・プロスペクト、アラン・ピカソに6RTKOで敗れており、出世街道からは外れているメキシカン。これは実力差があって然るべきところですね。
さて、セミセミの重岡vsアンダレス。
アンダレスについては、すでに幾度か日本のリングに立っているので、このアンダレスがタイトル挑戦する、というのは既定路線であったのでしょう。
なかなかお粗末なボクサーであるこのアンダレス、昨年、一昨年と日本のリングに登場し、なんと両方とも負傷ドローという結果を残しています。
それもどちらも頭から突っ込むアンダレスのバッティングによるものであり、被害者は小浦翼(E&Jカシアス)、ウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)です。
3度目の日本登場で、またバッティングによる負傷ドローというのは止めてほしい。
バッティング、といえばいわくつきの重岡銀次朗、初の世界タイトル挑戦で当時の王者ダニエル・バラダレス(メキシコ)に頭突きをされ、その頭突きにより謎でバラダレスが負傷、なんとノーコンテストとなってしまいました。
スロー映像はよく覚えていますが、バラダレスが銀次朗の太い首に頭をめり込ませ、負傷するという謎映像。結局その後、銀次朗はレネ・マーク・クアルト(フィリピン)との暫定王座決定戦を制し、バラダレスにリベンジ、今回が暫定王座獲得から数えて2度目の防衛戦となります。
このアンダレスの警戒すべきことは、何と言っても第三のパンチと呼ばれるヘッドバット。
そのほかは、というと映像で見る限りは凡庸なボクサーにみえ、正直な話完成度の高い銀次朗の負けは全くと言って良いほど考えられません。
ここも重岡銀次朗の圧勝を期待したいところですね。
アレクサンドル・ジューク(ルーマニア)vs但馬ミツロ(KWORLD3)
ヘビー級からそもそも誰も興味のないブリッジャー級への鞍替えを表明したミツロ。
世界王者、という肩書きについて、選手層の観点から言うと現状これほど獲りやすい階級はないはずです。
本当はもっとウェイトを落としたところで勝負してほしいところですが、ミツロの挑戦を見守りましょう。
相手のジュークというボクサーは、20勝(8KO)5敗という38歳、勝ってきた相手のほとんどは噛ませ犬相手の試合ばかりです。勝ち越しているボクサーに勝利した経験はほぼないに等しい。
ということでこのボクサーのたかが知れてしまいますが、この辺りに苦戦しているようであれば世界はまだまだ遠い。
配信情報
3150FIGHTは視聴数稼ぎのために試合数を詰め込み、長時間興行とする傾向が強いですが、今回ばかりは「普通」です。「普通」になってしまった、ともいうべきダブル世界戦を含む全6試合、こちらはABEMAで生配信です。
日程は3/31(日)13:00〜とのことですね。
ライブ配信は妙な時間稼ぎが入る可能性が大いにあるので、追っかけ再生、もしくは見逃し配信がオススメです!
ということでABEMAプレミアムへの加入で、ストレスなくボクシングを楽しみましょう。
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