11月の大注目興行!
デビッド・ベナビデス(アメリカ)vsデメトリアス・アンドラーデ(アメリカ)が日本でも配信されるようです。これは嬉しいですね。
大人気ボクサーであるベナビデス、そして不人気ボクサーであるアンドラーデの一戦はShowtimeのPPV、通常の価格で74.99ドルなので日本円にすると11,250円くらい。
それをU-NEXTで見られるというのは大変コスパの良い話です。
ということで今回のブログは、注目カードはメインだけではないPBC興行、デビッド・ベナビデスvsデメトリアス・アンドラーデ、そのアンダーカード2試合をプレビューです。
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11/25(日本時間11/26)アメリカ・ラスベガス
IBF世界スーパーライト級タイトルマッチ
サブリエル・マティアス(プエルトリコ)19勝(19KO)1敗
vs
ショージャホン・エルガシエフ(ウズベキスタン)23勝(23KO)無敗
この興行で最もエキサイティングになろうか、という素晴らしいマッチアップは、PPVファイトの第二試合。日本でいうと「セミセミ」にあたるIBF世界スーパーライト級タイトルマッチです。
言わずと知れた猛獣のように相手を喰らい尽くす王者、サブリエル・マティアスに挑むは、こちらもKO率85%以上を誇る中央アジアの強豪国、ウズベキスタンのエルガシエフ。
王者、サブリエル・マティアスはとにかく「絶対に打ち合ってはいけない」ボクサーであり、接近戦でも非常に肩の力の抜けたコンビネーションを放ち、さらにそれが非常に強い。みたいです。
2015年にプロデビュー、2020年にペトロス・アナンヤン(ロシア)に判定負けで初黒星を喫するも2022年に9RTKOでリベンジ。その間、マリク・ホーキンス(アメリカ)やバティルザン・ジュケンバイェフ(カザフスタン)といった当時無敗の強豪を倒しています。
前戦でこれまた当時無敗のジェレミアス・ポンセ(アルゼンチン)にもストップ勝ち、この時に空位のIBF世界スーパーライト級王座を獲得しています。
ちなみに、アナンヤン戦での判定負けのあと、ホーキンス、ジュケンバイェフ、アナンヤンとの再戦とポンセ、全員棄権での勝利です。つまりは、このマティアスの強打に「これ以上続けられない」となって諦めているのです。
穴がないわけではないので、マティアスからポイントを取る事は可能。しかし、戦ってみれば徐々にダメージを蓄積されていき、結局フルラウンド持たない、というのがマティアスの対戦相手の感じるところなのでしょう。
このマティアスに勝利するのに最も効果的な方法は、徹底的なアウトボックスのようにも思います。ただ、それとてマティアスのワイルドで強引な踏み込み、パワーをフルラウンド無効化できるかは分かりませんが。
さて、対戦相手のショージャホン・エルガシエフというボクサーは、ウズベキスタンで強化された、まさにボクシングマシーンのようなボクサー。ただ、この中央アジアのボクサーたちはリングの上を逃げ回るような事はしません。
エルガシエフで特徴的なのは、「滑るように」リングを移動するそのステップワークだと思います。当然、コンビネーションのレベルも高く、リングIQの高さも伺えるのですが、そのフットワークは明らかに他者と違い、本当にローラースケートを履いているかのように、もしくはスケートリンクを滑るようにスッと前に出てスッと後ろに下がり、サイドに回ります。
そこから打ち込まれるパンチはまた強靭であり、当たり前のようにフィジカルも強い。
マティアスは「絶対に打ち合ってはいけない」ボクサーですが、もし万が一、エルガシエフがこのステップワークをうまく使うことができ、出入りができればまた違う。マティアスは打ち込む時にガードが開き、カウンターをもらいやすいタイプのボクサーであり、更に効かされた場面もダウンを奪われている場面もあり、打たれ強いとは言えないボクサーです。(ただし、あの柔らかさはおそらく回復力は早いと思われる)
オッズとしてはマティアス-400、エルガシエフ+310とマティアス優位と出ているものの、この場合、アップセットは起こり得る、とも思えます。エルガシエフの勝ち筋としてはリングIQとステップワークを最大限に発揮し、マティアスを警戒しつつのヒットアンドアウェイ。マティアス応援なだけに、このエルガシエフは非常に怖いボクサーです。はっきり言って、プログレイスよりも。
WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
エクトル・ルイス・ガルシア(ドミニカ共和国)16勝(10KO)1敗
vs
レイモント・ローチ(アメリカ)23勝(9KO)1敗1分
しつこい強打のドミニカン、エクトル・ルイス・ガルシア。
メジャー国ではないものの、そのエキサイティングなファイトスタイルは非常に人気があるのではないでしょうか。
前戦こそ階級を上げてジャーボンタ・デービス(アメリカ)に挑み、初黒星、初のKO負けを喫しましたが、その前にロジャー・グティエレス(ベネズエラ)を降してWBA世界スーパーフェザー級王座を獲得しています。
出世試合はそのグティエレス戦の前、クリス・コルバート(アメリカ)戦であり、当時Showtimeが売り出し中だったコルバートから勝利を収めることで、Showtimeからの期待と優遇、そしてトップコンテンダーという地位を根こそぎ奪っていきました。
そんな猛烈ファイターに挑むのは、米国期待のレイモント・ローチ。
KO率は低いですがかなりアグレッシブネスを持ったボクサーであり、プレスをかけるのも大好きで、接近戦でのコンビネーションも非常に速い。
唯一の敗戦は2019年当時のWBO王者、ジャメル・ヘリング(アメリカ)に挑戦した時のもので、その後はしっかりと再起、2021年に元王者のレネ・アルバラード(ニカラグア)、前戦では好戦績のアンヘル・ロドリゲス(ベネズエラ)を破って2度目の世界線に辿り着いています。
パワーレス、というのも感じますが、世界王者になるには何かが足りないと感じさせるボクサー、というと大したことなく聞こえますが、スキルがあり、能力としても非常に大きなチャートを保っている、総合力の高いボクサーだと思います。
現在のところのオッズはガルシアが-265、ローチが+250。ローチはヘリング戦でもオッズが非常に競っていたイメージがありますが、非常に評価が高いのですね。実績から言えば、ガルシアが圧倒的優位でもおかしくはない試合だと思います。
では、ガルシアに懸念点がないか、というとそうではなく、ガルシアは前戦で初のKO負けを喫したこと、前戦のライト級戦からスーパーフェザーへの出戻り、さらにはその復帰戦である、ということもあり、今回のコンディションについてはどのように仕上げてこれるのかが不明なところ。
思っている以上に階級を行き来する身体的ダメージは大きいはずで、そこに倒されたという精神的、肉体的ダメージがどれほど回復できているのか、というのも疑わしい。それを含めた上での上記オッズであればなるほど納得性はあるのかもしれませんね。
そのほかのアンダーカードも注目!!
前回のブログの2試合、つまりはベナビデス弟vsブーブー、チャーロ兄vsベナビデス兄、に加えて、今回紹介した二つのカードがShowtimeのPPVカードです。この4つの試合が、U-NEXTでの配信に乗ってくるのでしょう。
しかし、実はこの興行、PPVファイトだけでなく、そのほかのプレリムスと呼ばれるアンダーカードも超充実。これはおそらくShowtimeのYoutubeで無料で観れると思うので、必見です。
試合順は分かりませんが、BoxRecを見るとまず目につくのがセルゲイ「サムライ」リピネッツ(カザフスタン)vsミシェル「サルサ・アリ」リベラ(ドミニカ共和国)。
おおお、なんとも大好きなボクサー同士のサバイバルマッチは、心が痛いが非常に興味深い戦いです。どちらもアメリカ国外のボクサーだけに、この場でどちらがAサイドなのか、と問われれば分かりませんが、おそらくShowtimeが力を入れていたのはリベラのような気がしますね。
他にもスーパーフェザー級戦でパブロ・ビンセンテ(キューバ)vsムハマドクジャ・ヤクボフ(タジキスタン)。これもまた、アメリカから見た時には「外国人」同士の一戦ながらも、非常に興味深い戦いですね。
スーパーフェザー級というのはコンテンダーと王者の間に差が非常に小さい階級だと思うので、この辺りの戦いに勝利して世界王座まで駆け上るボクサーはいると思われます。
配信情報
さて、このベナビデスvsアンドラーデをメインに据えたPBC興行は、アメリカではShowtimePPV、日本ではU-NEXTが配信してくれます。U-NEXT様様です。
日程は日本時間11/26(日)、9:30からの放送開始とのことです。
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↓メインのプレビュー記事はこちら
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