11月の大注目興行!
デビッド・ベナビデス(アメリカ)vsデメトリアス・アンドラーデ(アメリカ)が日本でも配信されるようです。これは嬉しいですね。
大人気ボクサーであるベナビデス、そして不人気ボクサーであるアンドラーデの一戦はShowtimeのPPV、通常の価格で74.99ドルなので日本円にすると11,250円くらい。
それをU-NEXTで見られるというのは大変コスパの良い話です。
ということで今回のブログは、注目カードはメインだけではないPBC興行、デビッド・ベナビデスvsデメトリアス・アンドラーデのプレビュー。
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11/25(日本時間11/26)アメリカ・ラスベガス
デビッド・ベナビデス(アメリカ)27勝(23KO)無敗
vs
デメトリアス・アンドラーデ(アメリカ)32勝(19KO)無敗
スーパーミドル級無敗対決は、明らかにカネロ・アルバレスへの道程であろう、と思います。
この戦いで高いパフォーマンスを発揮して勝利したボクサーには、カネロとの対決が取り沙汰されるはず。そのことのみが、この試合を開催する意味なのでしょう。
デビッド・ベナビデス、こちらはヒスパニック系のアメリカ人であり、現在のWBC世界スーパーミドル級の暫定王者という肩書きを持っています。
「無敗」ながらもこの階級のWBC世界王座は3度も獲得している、という妙な経歴の持ち主でもあるボクサーであり、過去には薬物の陽性反応(コカイン)で剥奪、軽量失格による王座剥奪を経て、現在は暫定王座に返り咲き。
順当に王座を保持していれば、どこかでカネロとぶつかっていたはず、と思うと残念でもあるし、カネロの最後の相手として熟成されたと言っても良い。
このベナビデスについては非常にパワーがあり、独特のタイミングを持っている、ということに尽きるとは思うのですが、やはりこのKO率は魅力的。過去にはアンソニー・ディレル(アメリカ)、ロナルド・エリス(アメリカ)、デビッド・レミュー(カナダ)といったボクサーをノックアウトで降しており、前戦ではケイレブ・プラント(アメリカ)を降すなどして絶好調。
やや不器用に見えるボクシングはキャリアを積まれることで錬成されており、まだまだ穴は多いのでしょうが非常に強いボクサーですね。
↓ベナビデスvsプラント
対してデメトリアス・アンドラーデ。
こちらは元2階級制覇王者であり、WBO世界スーパーウェルター級、WBA世界スーパーウェルター級、そしてWBO世界ミドル級王座を獲得しています。
「ブーブー」というニックネームは「試合がつまらないというブーイングでは?」と思うほど安全運転型のボクサーではありますが、このボクサーは非常に序盤に強い。序盤から中盤にかけてポイントをピックアップして、「今回は倒せるのでは」と思わせつつ、後半は安全運転に徹して判定勝利、というのが勝ちパターン。
2021年にミドル級王座を久々の序盤2RTKOでクリアした後、試合枯れを起こして王座を返上、スーパーミドル級に転級しています。2023年1月に転級1戦目を行い、デモンド・ニコルソン(アメリカ)を相手にフルマーク判定勝利を収めていますね。
ともあれ、このアンドラーデというボクサーは、そもそもPPVに登場するようなファイターではありません。
今回この試合がPPVファイトなのは、Showtimeが幕を閉じる前に少しでも稼ごうとするものでありやぶれかぶれのPPVなのか、デビッド・ベナビデスの人気に頼ろうとしているものなのか、それとものちに控える戦いのためなのかは分かりませんが、とにかくアンドラーデにとっては大チャンス。ここに勝って、待ち望んだカネロ戦を手に入れられるのか。
前半勝負のアンドラーデと後半勝負のベナビデス
この試合、とにかく前半が注目です。
アンドラーデが目論見通りポイントをピックアップしていくことができれば、最後までわからない戦いになるはずです。
アンドラーデが前半にポイントをピックアップすることができたとしても、ベナビデスは後半に行くに従って体がほぐれ、十分なスタミナとタフネスを持ってアンドラーデを攻め立てることができるため、最後まで勝負は分かりません。
もしアンドラーデが前半ポイントを取れなければ?その可能性は高いとは言えませんが、前半にベナビデスのパワーパンチが当たってしまったならば、アンドラーデの目論見は一気に崩れ去ることになるかもしれません。
ベナビデスは後半型のきらいはあるものの、前半に弱いわけではなく、ハードパンチが一発当たればそこで試合が終わってしまう可能性もあります。なのでアンドラーデは極力パンチをもらわぬようにポイントを取っていく必要があり、つまりは非常に慎重に、消極的戦法で戦う必要性もあるので非常に難しい戦いになりそうです。
オッズはベナビデス-385、アンドラーデ+300とベナビデスが優位。
かねてから、ベナビデスもアンドラーデも「カネロよ、俺と戦え」と言い続けているボクサーだけに、勝者にビッグマネー、カネロ戦が訪れることを願います。
ジャモール・チャーロ(アメリカ)32勝(22KO)無敗
vs
ホセ・ベナビデスJr(アメリカ)28勝(19KO)2敗
ちなみにメインイベントはデビッド・ベナビデスを応援します。単純にカネロと決まれば面白そうだからです。ベナビデスがカネロ戦を目指す理由としては、もちろんお金はあるのでしょうが名誉とか誇りとかもある気がしますが、アンドラーデはお金だけのような気もするというのも理由の一つ。なんとなくの推測ですが。
なのでこのセミファイナルもホセ・ベナビデスJrを応援しようと思うのです。
ホセ・ベナビデスJrはデビッド・ベナビデスの実兄であり、元WBA世界スーパーライト級暫定王者。ただ、この暫定王座というのはなかなか評価をしづらい相手に勝利しての戴冠だったがために、元王者と言われても若干憚られるところはありますね。
2018年にようやく本意気のチャンスが巡ってくるも、当時のWBO世界ウェルター級王者はテレンス・クロフォード(アメリカ)。最終回TKO負けを持ってベナビデスJrの初の正規王座挑戦は幕を閉じました。
そこから約3年のブランクを作った後、ウェイトを一気に上げてミドル級で再起戦、これはさほど名のある相手ではありませんでしたがドローで再起戦勝利に失敗。その後、スーパーウェルター級でダニー・ガルシア(アメリカ)と戦うも、判定負けでまたも再起失敗。
そして2023年8月、スラダン・ジャンジャニンという聞いたことも見たこともない名前の、さらにボスニア・ヘルツェゴビナというボクシング後進国であろう出身国のボクサーを5RTKOで5年ぶりの白星を獲得しています。
そして今回がチャーロ戦、というのはなかなか無謀にも思えますが、頑張ってほしいものです。
とはいえ、チャーロも全く万全とは程遠い状態です。
そもそもチャーロは現在WBC世界ミドル級王者でありますが、この戦いに王座はかけられないようですね。
とすると、もしかするとこの戦いはミドル級の戦いではないのかもしれません。(ミドル級リミットで試合をすると、例えノンタイトル戦であったとしても、チャーロが負けた場合タイトルは剥奪されてしまいます)
チャーロはコロナ禍以降、年一度のリング登場となってしまい、この試合までに2年半ものレイオフ期間を設けてしまっています。その長い期間のうちにはDVで逮捕、というのもありましたし、カネロからオファーをもらったがメンタルヘルスの問題で受けられず、弟のジャメール・チャーロにカネロ戦を譲った、という経緯もあります。
カネロ戦は今の状態で敵わじと思って回避、ベナビデス弟相手ならいけるだろう、ということでの試合なのか、それともすっかり回復したのか。
いずれにしろ、不安定要素の多い両者の戦いであることは間違いがなく、ある意味予想の難しい一戦ともなっていますね。
オッズはチャーロ-800、ベナビデスJr+550。チャーロが優位と出ています。
配信情報
このセミファイナルはどういう気持ちで見て良いのか分かりませんが、かつてのトップボクサー同士がどれくらいパフォーマンスを維持しているのか、というのを見る戦い。メインイベントはビッグマネーへ辿り着くのはどちらか、という未来を見据える戦い。
そのほかの2つのアンダーカードも非常に興味深いもの(むしろアンダーカードの方が興味深いかも)ですが、ちょっと長くなり過ぎているのでまた次回にしたいと思います。
さて、このベナビデスvsアンドラーデをメインに据えたPBC興行は、アメリカではShowtimePPV、日本ではU-NEXTが配信してくれます。U-NEXT様様です。
日程は日本時間11/26(日)、9:30からの放送開始とのことです。
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↓アンダーカードのプレビュー記事はこちら
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