↓プレビュー記事
ようやく暖かくなってきた3月中旬。
私の住んでいる地方では、つい先日も結構雪が降りましたが、気温が高いおかげであっという間に溶けました。もう春ですね。
きっとこのままあっという間にゴールデンウィークになって東京ドームイベントもあっという間に終わってしまうのでしょう。
やっぱりその一瞬一瞬を楽しめるように、余裕をもって生きたいものです。
ということで今週末もボクシング三昧、今回のブログはウィリアム・セペダvsマキシ・ヒューズの観戦記。
3/16(日本時間3/17)アメリカ・ラスベガス
ライト級プロスペクト、フロイド・スコフィールド!
ライト級のプロスペクト、フロイド・スコフィールド(アメリカ)。ライト級はジャーボンタ・デービス(アメリカ)やワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)、そしてシャクール・スティーブンソン(アメリカ)といったレジェンドたりうるボクサーたちの宝庫。
その中で次世代の王者と期待されるのが、フロイド・スコフィールドです。
ESPNが選出する25歳未満の期待ボクサーたちの20位にもランクされる期待の新鋭は、現在16勝(12KO)無敗という戦績。最近は対戦相手の質も上がってきており、この次の戦いあたりでファンが認める強豪やベテランとの対戦が期待されます。
今回の相手はエステウリ・スエロ(ドミニカ共和国)、23歳で13勝(10KO)1敗という好戦績を誇るボクサーで、プロスペクト対決といえます。
初回、リーチに勝るスエロのジャブを大きくかわすスコフィールド。上体がでかく、背中の筋肉はモリモリ、二の腕の太さは異常なスコフィールド、その佇まいだけでパワーを感じますね。
中盤にワンツーからの左フックをヒット、その後もスエロの攻撃の後に飛び込みの左フック。この大きなフックを当てる当て勘たるや。。。
しかし終盤、踏み込みすぎたスコフィールドの攻撃によりバッティングが発生、スコフィールドは右眉付近をカットしています。
2R、サウスポーでスタートしたスコフィールド。ちょっと集中力が散漫になっているそぶりを見せつつ、サウスポースタンスからの左オーバーハンドをガードの上から打ち込んでいます。
このラウンドはスエロの長い右ストレートもよく、そのいくつかをスコフィールドはよけ損なっています。
後半、スエロに減点。抱きついて持ち上げようとしたからか?若干ラフ気味になってきている展開、終盤にはかなりラフに攻め入ったスコフィールドが打ち終わりにスエロの右を喰らう場面も。
3R、頻繁にスイッチを繰り返すスコフィールド。体ごとぶつけていく攻撃は非常に迫力十分ですが、ちょっと強引すぎるような気もします。
その後もでかい左フック狙い一辺倒のスコフィールド、これを空振りさせての右をスエロは狙っているように見えます。
4R、前半に大きく入ったスコフィールド、これをスエロはショルダーで持ち上げて落としてしまい、また減点。
スコフィールドを怒らせることには成功しているスエロ、これまた同じことを1分頃にもしています。
終盤、スコフィールドが鋭く踏み込んで左フックをヒット。
5R、かなりのイラつきが見て取れるスコフィールド、プレスをかけて左フックをヒット。大荒れの試合展開は、とにかくワンアクションごとにレフェリーが毎度試合を止める結果に。
そして中盤、組合の展開からスエロがローブロー。
ここでレフェリーは試合をストップ、スコフィールドの反則勝ちが決定。
これは非常に微妙な試合となってしまいましたね。両ボクサーともにポテンシャルが高かっただけに非常に残念。次はお互いにしっかりとボクシングをして、強さを見せて欲しいものです。
ウィリアム・セペダ(メキシコ)29勝(25KO)無敗
vs
マキシ・ヒューズ(イギリス)26勝(5KO)6敗2分
ノンストップファイター、ウィリアム・セペダ。
テクニカルなベテラン、マキシ・ヒューズを迎えてのエリミネーションバウトです。
ここに勝ったボクサーはジャーボンタ・デービス、またはロマチェンコvsカンボソスに挑戦の権利を得ますが、正直デービスと戦うのには骨が折れます。結局狙いはIBFタイトルになりそうですね。
さて初回、まずはジャブの差し合いからスタートです。プレスをかけるセペダ、サークリングしながらジャブで迎えうつヒューズ。
ヒューズも下がることはないのでリング中央での戦い、良いですね。
セペダが旺盛な手数で攻め入るのは当然として、ヒューズも手は結構出ています。しかし時間が経つにつれ、若干下がる展開が増えてきています。
2R、様子見が終わり、セペダが本気になった感じ。強いプレスで絶え間ない手数、グイグイと前進してヒューズは下がりながら対応するほかありません。
回転力のあるセペダはヒューズにガードを強いて、ヒューズは反撃の糸口を掴めない展開。
とにかくサークリング、ブロッキングから時折のカウンターにかけるヒューズですが、中盤にはボディが効いてしまったか。
ヒューズはセペダの半分も打てていないかもしれません。
ヒューズが大きく足を使うことはないので、セペダはかなり踏ん張って打つことができている分、パワーも非常に乗っており、これはガードの上から受けてしまうヒューズにとってかなりきつい。しかもこれを耐えれば光明が出てくるか、というとそうではなく、セペダの場合はこれが12R続くから絶望的です。
3R、非常にパワフルで、頭もよく動き、足もよく動くエネルギッシュなセペダ。このまるで「何も考えずにとにかく手を出す」に見えるスタイルながらも、上下の打ち分けもしっかりとできており、ポジショニングも考えられており、リングカットも上手い。
必死に迎えうつヒューズはパワーが足りず、数が足りずで散々、この距離でセペダに勝利するどころか迎えうつことすらできません。
唯一のビッグパンチはセペダの右フックに右フックカウンターを合わせられたことでしたが、それ以外は全てがセペダの時間、ヒューズはすでに限界が近いのではないでしょうか。
4R、もはやウィリアム・セペダの独壇場。ヒューズはいつまで持つのか。
ボディにダメージを抱えているか、次第にカメ状態になっていくヒューズ、このラウンド中盤にはヒューズの反撃にももはや力がこもっていません。
対してセペダは全く止まらず、打ち続けに打ち続け、時折ヒューズの力のない反撃をもらいつつもその二つの拳は狂った風車のように止まりません。
バチバチにヒューズが打たれまくったラウンドが終了、このラウンドが終了するとマキシ・ヒューズは「ノー・マス」。これは賢明な判断でしょう。逆転の芽はもうありません。
ウィリアム・セペダ、4R終了TKO勝利!!!
強すぎたウィリアム・セペダ。この連打はキャリアを経るごとに全く止まらなくなっていきますね。元々ヒューズは足を使うタイプのボクサーではなく、絶妙な距離感をやり取りするボクサーでしたが、それに付き合うようなセペダではありません。自分のボクシングを勝手に貫いて、それにヒューズはついていけなかった、というイメージ。相性的なものもあるでしょう。
ともあれ、このウィリアム・セペダが相対するのはタンク・デービスなのか、それともロマチェンコvsカンボソスの勝者なのか、はたまた方向転換してのWBC王者、シャクール・スティーブンソンなのか、未だ不明確なWBO王座なのか。
いずれにしろ、大きな旋風を巻き起こす可能性のあるウィリアム・セペダ、要注目ですね。
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