2024年はまだ3ヶ月も経過していないのに、悲しいニュースが立て続けに入ります。
個人が情報を発信しやすくなった時代の弊害は、こういう場面で心のない言葉として世の中に現れ、関係者の目にも耳にも入ることでより気分を暗くさせてしまう。
クサいものに蓋をする、というと嫌な表現ではありますが、自分の見たくないものは断固として見ない、という決意はそれぞれに必要でしょう。私はヤフコメは絶対に見ないし、Youtubeやその他ライブ配信がある場合のコメント、こういった類のものは絶対に見ないと誓っています。気分が悪くなるだけですから。
(もちろん弊ブログのコメントはちゃんと読んでます!返信できていないですけど。)
世間がどうあろうとも、プライベートがどうあろうとも、ブレずに自分の伝えたいことを書き連ねていく。とにかく前を向いていきましょう、ということで今日のブログはいくつかのニュースをピックアップ。
キース・サーマンOUT・セバスチャン・フンドラIN!
3/30(日本時間3/31)、アメリカのAmazonプライム第一弾興行のメインイベントとして予定されていたのはティム・チュー(オーストラリア)vsキース・サーマン(アメリカ)のノンタイトル12開戦でした。
しかしここでサーマンが負傷、アンダーカードに出場予定だったセバスチャン・フンドラ(アメリカ)が繰り上がり出場となったようです。
これはなかなかナイスな判断、久々のリング登場となるサーマンよりもフンドラ戦の方が楽しみが上がった気がします。
そしてサーマンだと納得しなかったWBO(防衛戦として認定せず)は、相手がフンドラに変わることで防衛戦として承諾。そして元々フンドラはこの日、WBC世界スーパーウェルター級暫定王座決定戦に出場予定だったことから、この試合はWBC世界スーパーウェルター級正規王座の決定戦も兼ねることになりました。
なので最終的にはWBO・WBCの世界スーパーウェルター級タイトルマッチ。2冠戦です。
ちょっとこの辺は意味不明なのですが、さらに意味不明なことに元々フンドラと暫定王座決定戦を戦う予定だったセルヒー・ボハチュク(ウクライナ)はブライアン・メンドサ(アメリカ)とWBCの暫定王座決定戦。つまりは同日にWBCの正規王者と暫定王者が決まる、ということになりますね。
これは普通にチューvsフンドラをWBOタイトルマッチ、ボハチュクvsメンドサをWBC王座決定戦で良いのでは?と思いますが、色々な思惑があるのでしょう。
いずれにせよ、この戦いが終わった後、WBOは指名戦をオーダーする予定であり、その指名挑戦者はテレンス・クロフォード(アメリカ)になる可能性があるらしい。これはWBO特有の「王者が返上して階級を上げた場合、トップコンテンダーになる」というルールのため、であろうかと思いますが、果たしてそれをクロフォードが受けるかどうかは謎なので、あまりに期待してもいけません。
WBCとしては本来であればここで決まる正規王者と暫定王者に団体内王座統一戦の指令を出すべきところですが、彼らは基本グダグダなのでそのままスルーする可能性もあります。
WBA王者はイズライル・マドリモフ(ウズベキスタン)、IBF王者は空位。
スーパーウェルター級も盛り上がったきましたね。
ムンギア戦、カネロは弱気なのか?
2024年のシンコ・デ・マヨのビッグマッチ。
サウル「カネロ」アルバレス(メキシコ)の恒例イベントでもあるこのシン・コ・デマヨ興行で迎えうつのはメキシカン、ハイメ・ムンギア(メキシコ)。
ムンギアは長くネクスト・カネロと言われ続けましたが、それでもやはりカネロの後継となるにはまだまだ色々なものが足りない状況です。というか、カネロほど稼げるメキシカンはそんなにすぐには出てこないでしょう。
前戦、カネロも倒せなかったタフガイ、ジョン・ライダー(イギリス)をストップしてみせたムンギアには、ご褒美的なマッチアップ。
ファンが本当に見たいのはデビッド・ベナビデス(アメリカ)との戦いであることは重々わかりますが、それは実現しそうにないので皆さんムンギアに期待しましょう。
とか言いつつ、ここでムンギアが勝利するようであればカネロの商品価値は下がり、それはすなわち世界がボクシングに注目する機会が一つ減る、ということにもなりかねません。個人的には、カネロに勝利してもらい、ベナビデスとやるやらない云々カンヌンとその寿命をできるだけ引き延ばしてもらいたい、とすら思っているクチです。
ちなみにオッズはカネロが-600、ムンギアが+425という大差でカネロを支持。
ムンギアはすでに衰えを見せているカネロにとってそんなに簡単な相手ではないと思っていますが、どうやら「カネロは久々のKO勝利のチャンス」だの「カネロはムンギアを倒せなければダメだ」といった意見が多いようです。
さて、この試合はどうやら再戦条項がある、というニュース。
https://www.boxingscene.com/canelo-alvarez-jaime-munguia-comes-with-rare-rematch-clause--182242
エディ・レイノソ曰く、カネロがこれまでに再戦条項を設定した上で戦ったのは2013年のフロイド・メイウェザーJr、そして2017年のフリオ・セサール・チャベスJrだけ、ということなので、これはなかなか異例の事態ではないでしょうか。
この再戦条項は、ムンギアが勝利するか引き分けの場合に行使される、とのことで、再戦の日付は9月の独立記念日興行となる可能性が高いとされています。要はダイレクトリマッチですね。
5月にカネロが負けて、9月に同じ相手と再戦、それで2024年が終わる、なんてことになったら最悪です。そしてその再戦でカネロが負けた日には、もう目も当てられない結果となり、カネロ時代の終焉が訪れますね。
ではその次、ボクシング界の顔となるのは誰なのか。
我らがナオヤ・イノウエが、と言いたいところではありますが、果たして一般の人たちへの浸透度としては難しいかもしれません。
エマニュエル・ナバレッテ、4階級目へ
5/18(日本時間5/19)、エマニュエル・ナバレッテ(メキシコ)vsデニス・ベリンチク(ウクライナ)のWBO世界ライト級王座決定戦が正式発表。
エリック・モラレス、ホルヘ・アルセ、フアン・マヌエル・マルケス、レオ・サンタ・クルス、カネロ・アルバレス。これらのボクサーたちがメキシコ人で4階級制覇を成し遂げたというボクサーたちで、ナバレッテはここに加わろう、と企てています。
この戦いは今年の1月、WBOからオーダーされていたもので、そろそろ発表の時期でしたが、やはりこの興行権はトップランクが獲得、Aサイドをナバレッテとして開催されることが決定しています。
しかし、ナバレッテはスーパーフェザー級でも至極良いパフォーマンスだったか、というとそうではありません。
王座決定戦のリアム・ウィルソン(オーストラリア)戦ではダウンを奪われ、KO負け寸前にまで追い詰められてからの大逆転KO。初防衛戦のオスカル・バルデス(メキシコ)戦こそ出色のパフォーマンスでしたが、見方をほんの少し変えればバルデスは元々フェザー級の選手、と言い換えることができます。
そして前戦となった2度目の防衛戦では、ロブソン・コンセイサン(ブラジル)に大苦戦のドロー防衛。
果たしてそこから5ポンドをあげて、その時以上のパフォーマンスが見せられるか、というと難しいと言わざるを得ませんね。
ベリンチクはロマチェンコ、ウシクと同世代のウクライナボクサー、やっぱりサイドに回る動きやクリンチワークはロマチェンコに非常に似ています。
パンチも力みなく連打できるボクサーであり、インサイドに入ればベリンチクの良さが活きそうですね。
ある程度距離がないとナバレッテのあの妙なアッパーカットは打てないので、ベリンチクはウクライナボクサーが得意な卓越したポジショニングの技術を披露できれば、ナバレッテに土をつけることは十分に可能ではないか、と思っています。
ここはベリンチクを応援したいですね。
ナバレッテはもう少しスーパーフェザーで実績を積み上げてライト級に挑戦してもらいたいところ。
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