さて、無事にABEMAで放映してくれたイタリアのローマ興行。
しかし配信情報はもっと早くに確定してほしいところですね。できれば2週間前、本当は試合が決まった時点で知りたいものです。
ちなみに力石vsマグネシのABEMA放送の発表があったのは3/19です。
↓プレビュー記事を載せる直前くらい。
さて、まずイタリアのリングが小さかった、という件。
こんなこと起こるんですね。。。
一応調べてみたら、今回の会場のリングはおそらく常設ではありません。なのでこの興行のために組み立てたリング。ではこれが故意なのか、というとそうは思いたくない、が正直な気持ち。流石に誰がみても明らかにわかってしまうルールくらいは守ろうよ、と。
きっとこのプロモーターはいつも別会場ではこのリングを使っているのでしょう。多少小さい方がエキサイティングになる、とかの理由で。イタリア人がテキトーなのは、本場のパスタやピザを食べてみれば明白です。超絶、味付けが雑。
そもそもこの試合が決まった頃、誰かが「イタリアのリングは小さい」可能性があるみたいなことを言っていたので、ある程度の情報は入ってきたように思います。(ソースは忘れました)それを聞いた時にはそんなバカなと思っただけですが、実際にこんなことあるんですね。。。
ともあれ、兄・矢吹政道をはじめ亀田プロモーターらが抗議、無事に規定のリングサイズに。
そんなわけで、今回のブログは力石vsマグネシ、イタリアローマ興行の観戦記。
3/22(日本時間3/23)イタリア・ローマ
力石政法(LUSH緑)14勝(9KO)1敗
vs
マイケル・マグネシ(イタリア)23勝(13KO)1敗
力石に続いてマグネシが入場。
当然ホームのマグネシに大きな歓声。そして会場には犬がいますね。
さて、ゴング。
まず体を振ってインサイドに入ろうとするマグネシ、それを阻止するために細かなジャブを打つ力石。
当然の立ち上がりから、早々にマグネシも右を振ってきます。そして力石も左を使い、かなりハイペースで試合はヒートアップ!
マグネシの右フックは非常に軌道がよく、さらにコンパクトであり、これが幾度か力石にヒット。力石の左も良いタイミングで入っていますが、ちょとマグネシの方が良いイメージか。
2R、力石のジャブにあわせてマグネシが右を伸ばしながらインサイドへ。これはうまいし、サウスポーからすると嫌ですね。
中盤、力石はインサイドに入ってくるマグネシを迎え撃ちます!
近い距離での戦いは当然マグネシの土俵、回転力と馬力で上回るマグネシの方が押して行きます。しかし時折のカウンターには可能性を十分に感じます。
3R、序盤に力石がカウンター。しかしマグネシは一向に効いたそぶりを見せず、グイグイ来ます。
この回転力、というよりもフィジカル、馬力がかなり厄介なのかもしれないマグネシ、それでもこのラウンドの後半はちょっと手数が減ってきたように思います。実はダメージを溜めているのか、やはりカウンターを警戒しているのか。
それでもラスト30秒はしっかりと手を出し、なんだかんだポイントは渡しませんね。
4R、前半、マグネシの左フックで足が泳ぐ力石!一気に来るかと思ったマグネシは若干慎重な詰め、ここで力石は回復したいところ。
足の動きは少々回復したように見える力石は、中盤、コーナー際まで追い詰められるも体を入れ替えて見事な左。ただその後はマグネシの攻勢が光るか、ちょっと力石は苦しい展開です。
5R、力石のシャープなジャブ。しっかりと距離を取ろうと決めたのでしょう。
マグネシもステップインは少し鈍っており、序盤、中盤は力石の懐に跳込めない時間。
後半に入っても距離は詰まらず、ここはマグネシも無理せず休んだラウンドということかもしれません。序盤ハイペースで飛ばしたのは、フルラウンドいくつもりがなかった、というわけではないのかもしれません。
6R、マグネシは前ラウンドよりもプレスを強めます。マグネシの入り際、そして力石の離れ際、というところでマグネシの左右がヒットしています。
この展開はかなり力石にとってジリ貧の展開で、このままの流れは良くありません。もはや力石のカウンターではマグネシが止まらないことは明白、もはや玉砕覚悟でいくのか、それとも自分のボクシングを貫いて来ないかもしれないチャンスを待ち続けるのか。
7R、マグネシの右から入るパターンと、そこからサウスポーにスイッチする、これは今回の力石対策の一つでしょう。
力石のジャブに合わせて踏み込むこのタイミングは素晴らしくそこから右のダブルの選択も良い。
8R、ここまで結構打たれて、ダメージを溜めていそうな力石ですが、そのステップワークは全く衰えませんし、集中力も良い。かわしてカウンターを撃てており、やはりマグネシはかなりカウンターを警戒しているようです。
ガードの上からでもマグネシに押されてバランスを崩す場面はあり、ちょっともらい方として良くはありませんが、このラウンドの力石は上手く戦えていると思います。
しかしポイントが絶望的な今、どこかで早めに勝負をかけなければいけません。
9R、頭を振って一段強いプレスのマグネシ。プレスをかけながらも休むのが上手い。
このラウンドは8Rと比べて手数、プレスを増やします。
飛び込みざまのフック系のパンチを被弾するようになってきた力石、これはかなりまずい状況です。
10R、マグネシがぐいぐいとプレス。かなり強いプレス、マグネシはすでに倒しにきており、力石はロープからロープへのエスケープ。
ちょっと逆転の糸口が見つからない力石、ところどころでカウンターを取るものの、後続打は続きません。
このラウンド終盤、力石のカウンター!ここから猛烈ラッシュの力石、マグネシももちろん出てきますが、ここで力石も応戦!随所でのカウンター、これは次のラウンドが勝負か!
11R、ここは先手を取らなければいけない力石!
ここは力石が先に動き、下がらず前に行きます。マグネシが若干下がり、力石は大チャンス到来!もはや残すラウンドはなく、ここは行くべきところ!
中盤、マグネシがロープに詰まります!この初めての光景に会場は静まります!力石もっといけ!もっといけ!もっと行かなければいけません!
力石のダメージもおそらく相当なものでしょうが、ここはいってほしい。このラウンド倒さなければ、ラストラウンドはより難しくなります。
ラストラウンド、倒さなければ勝てない。この状態で、ワンツーフックのコンビネーションでマグネシがダウン!!!
ここで左をヒット、からの右、左ストレート!!!マグネシが2度目のダウン!!
マグネシもここで手を出してくるあたりは流石ですが、すでに距離は力石の左ストレートの距離!!力石の左右がマグネシを襲います!
マグネシはスリップダウンで時間稼ぎ!
レフェリーはこれを無視して続けさせますが、マグネシは明らかに危険!!
力石、ここで左右をまとめ、ヒットを重ね、「止めたくない」と考えているようなレフェリーはここで根負け、とうとうストップ!!!
力石政法、大!大!!大!!!逆転KO勝利で世界挑戦権を獲得!!!
これはなんとも、とんでもない12ラウンズ。
後半に入って、絶望的なポイント差がつく中でも期待は消えませんでしたが、どんどん萎んでいく期待。
その中で突如訪れたチャンスを一気にものにしてしまった力石政法、これは本当に素晴らしい勝利。マグネシも素晴らしいボクサーでしたね。
そして兄の矢吹にしても、弟の力石にしても、その強さはカウンターやジャブ、スタイリッシュなボクシングだけではなく、一番はハートの強さと諦めない気持ち、なのでしょう。
これはもうなんとも言葉では言い表せません。
ぜひ、ABEMAプレミアムでアーカイブを見てください。
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