信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

サウジアラビア夢のひととき。アルツール・ベテルビエフvsドミトリー・ビボルが正式発表!!withアンダーカード!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

本当は今日は堤駿斗vsアンセルモ・モレノのプレビュー記事の日でした。

途中まで書いていて、ほとんど出来上がっていたものの一気に熱が冷めてしまいました。

前戦で良い勝ち方をしただけに、今戦のウェイトオーバーはとても残念。かといって、試合をするのであればモレノがんばれ、とは思わないのでまた息苦しい。

そんなわけで、今回のブログは世紀の興行、ベテルビエフvsビボルとそのアンダーカードについて。

 

 

 

6/1(日本時間6/2)サウジアラビア

もはやラスベガスを抜き去り、世界ボクシングの中心地となったサウジアラビア。

このサウジアラビアがベガスを抜いた、とするわけは、このようなマッチアップを決めてしまえるパワー(マネー)があるからです。

既報の通り、アルツール・ベテルビエフvsドミトリー・ビボルが6/1にサウジアラビアで激突する、というオフィシャル・アナウンスがなされました。

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

この全ボクシングファン待望のベテルビエフvsビボルが決まらなかった理由は、二人のボクサーがロシア生まれであること、強いファンベースやホームタウン、強固な後ろ盾がないこと、そして何よりもプロモーターが違ったこと。

このうちいずれかにお金を出してくれるホームタウンがあったならば、違ったのかもしれません。

このうちいずれかが、戦うだけで桁違いに大金を稼げるボクサーだったら違ったのかもしれません。

そんな「タラレバ」を繰り返しながら、二人はキャリアを終えるものだと思っていました。

そこに救世主として現れたのは、サウジアラビアの王族の一人、娯楽庁の長官であるトゥルキ・アラルシク。

このトゥルキ氏が、結局はお金の力でこれの全てを解決、この夢のようなマッチアップを叶えてしまったのです。

 

 

 

クィーンズベリーvsマッチルーム

全勝世界王者対決、4団体統一王座戦。

パワーワードしか並ばないこのマッチアップの他にも、さらに楽しみを重ねてきたオイルマネーの寵児、トゥルキ・アラルシク。本当にボクシングに興味を持ってくれて、期待をしてくれて感謝しかありません。

クィーンズベリープロモーションのフランク・ウォーレン、マッチルームボクシングのエディ・ハーン、イギリスという狭い土地で長い間覇権を争ってきた、英国2大プロモーター。この2人が組んで興行を打つ、なんてことは誰が想像できたでしょうか。

しかもトゥルキ氏が仲を取り持つ(お金を出す)と、二人は選手を出し合って5vs5の対抗戦の取り組みをしだす。ベテルビエフvsビボルのワンマッチでも快挙であるのに、プロモーターの垣根を越えてのマッチアップがその他にもあるなんてとても信じられません。

 

 

 

チャン・ツィーレイvsデオンテイ・ワイルダー

ダニエル・デュボアvsフィリップ・フルゴビッチ

ハムザ・シーラズvsアンモ・ウィリアムズ

ウィリー・ハッチンソンvsクレイグ・リチャーズ

ニック・ボールvsレイモンド・フォード

前側に書いているのがクィーンズベリー、後ろ側がマッチルーム。

レイモンド・フォードvsニック・ボールという試合は指名戦なのでどこかで実現したのでしょうが、そのほかはノンタイトル戦では実現しないようなマッチアップが多い。それを一度に見れるというのは、贅沢の極みですね。

マイケル・ジョーダンがいた頃のオリンピックアメリカ代表、ドリームチーム(古い)みたいなもんです。

ちなみにこの他にもいくつかの試合が予定されるとのことで、さらにこのクイーンズベリープロモーション、マッチルームボクシング以外にプロモートされるボクサーたちも、トゥルキ氏が自由に選べる契約らしいので、どんなマッチアップをぶち込んでくるのか非常に楽しみですね。

 

 

 

ボクシングの歴史が大きく変わる

このことは、ボクシングの歴史が大きく変わることだと思っています。

基本的には80年代以降、各プロモーターは選手を囲い、育て、自分たちの庭で戦わせてきました。

良い選手を囲うことがカネになるマッチアップを組む第一歩であり、そのスターボクサーを育てるためには多少の忖度もやむなし、としてきた風もあります。

だからこそ、ボクサー単体とては誰と契約するかは非常に重要であり、あまたあるどのプロモーターの膝下で戦うのか非常に重要でした。せっかく大手と契約したとしても、自分のキャリアの糧となるような相手がいなければ、飼い殺しになる可能性だってあります。ボクサーとしても、色々とキャリアを考えながら契約しなければならなかったのです。

今回のように、サウジアラビアに見出され、そしてここで大金を掴み戦えるのであれば、実績さえ残していけば本当に拳一つで成り上がっていける可能性があります。

 

 

 

「カネにモノを言わせて」というと聞こえは悪いですが、個人的にはこのムーブは大歓迎です。

今後、トップボクサー同士が「戦わない理由」がひとつ減ることになる、と考えれば、ボクシング界としても歓迎すべきことだと思います。

50-50

さて、話がサウジアラビアになってしまいましたが、今回書きたかったのはベテルビエフvsビボルのことです。

このアルツール・ベテルビエフvsドミトリー・ビボルの戦いが興味深いところは、一つには互いが無敗であること、そして世界王者であること。

3つのベルトを一つずつコレクトしてきたベテルビエフ、1つの虎の子のタイトルをコツコツと守ったドミトリー・ビボル。どちらにも美学があり、素晴らしい。

そして二人のボクサーは、リング外のパフォーマンスで語らず、その哲学、性格、人間性、それらの全てをリングで、拳で語るということ。

 

 

 

おそらくキャリアの晩年にかかりつつも、衰えを全く見せず、この競技と真摯に向かっているであろう二人の王者は、そのファイトスタイルこそ真逆と言って良いほどですが、どことなく似ている部分があります。

そして、なんだかんだ言ってこの試合が完全に50-50の戦いである、ということが最もファンを興奮させる、夢のマッチアップだと言い切れる理由です。

パワーは20勝20KO無敗、触れるだけで相手の意識を絶ってきたベテルビエフに分がある、ということは明白でしょう。

しかしビボルの距離感、ジャブ、コンビネーションは達人と呼ぶに相応しく、まるで軽量級のボクサーのようです。

反してビボルがパワーレスか、というとそうではなく、この真っ直ぐのパンチを当て続けてストップして勝利する、という可能性だった十分にあり得ます。

 

 

 

個人的にはベテルビエフの強打を12Rに渡り躱し続けるということはできないはず、と思っているので、ベテルビエフが優位と言って良い。ただそれでも、ビボルはそれをやってのけるかもしれないボクシングマスターであるし、ベテルビエフも技術はあれどパンチをもらわないボクサーでもありません。

これまでの戦いを見ると、ビボルがダメージを受けたという姿は浮かんできませんが、ベテルビエフはある一定ダメージを受けた姿を晒しています。

個人的には、というか、そう願う人は多いような気がしますが、ベテルビエフにここすらもKOで勝利してほしい。そして最後にカネロをノックアウトして、グローブを吊るして欲しい、とすら思っています。

なにしろ、6/1のサウジアラビア興行は楽しみです。

東京ドームで燃え尽きている場合ではない、ということですね。

 

 

 

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