信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

またも神興行、井上尚弥vsルイス・ネリほかAmazon Prime Video興行を振り返る。東京ドーム興行感想戦。

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

東京ドーム興行が終わって数日。

興奮冷めやらぬ、とはこのことで、まだまだ話題が続くことは嬉しいことです。

私にとっても無理をしてでも行った甲斐のあった興行で、まだまだ余韻に浸れています。

そのおかげで仕事でミスを犯す(笑)。

ということで、今回は東京ドーム興行を振り返っての感想戦。

 

 

 

ドヘニーvsバヨゴス

ドヘニーは相変わらずドヘニーで、荒々しいファイトに何かを見つけたのかもしれません。何度も言いますが、はっきり言って岩佐戦の時は愛称の「パワー」は感じませんでしたが、計量時から当日までのリカバリー、これはもう鬼のようです。

必然、バヨゴスとの体格差はとんでもないものになり、全てをすりつぶすパワーを持っていましたね。

バヨゴスも良いボクサーで、荒々しくない方のフィリピン人。

今後日本人と絡むこともあるでしょうから、ブリオ・バヨゴス、このボクサーのことは知っておいて良いかもしれません。

 

 

 

ユーリ阿久井vs桑原拓

これは本当にユーリ阿久井を全力応援だったわけですが、私の予想としては50-50でした。なんと見る目のない。。。

蓋を開けてみれば阿久井が終始圧倒でしたね。

阿久井のプレス&右ストレートと桑原のステップ&左フック、という構図だと思っていた戦いで、実際試合を通して阿久井のプレスはもちろんのこと、ジャブと上下の打ち分けが際立った一戦となりました。

ともかくあの落ち着き払った戦いは、ダラキアン戦以上でした。

あの戦いは阿久井に「ボクシングマスター」への道程をもたらしたのかもしれません。思えばその前から前兆はあったのですが。

前戦から「どちらが成長したのか」と問われれば、顕著にパワーをつけた桑原だと思っていたし、前戦で左フックを効かされた阿久井がまた同じパンチをもらって仕舞えば危ういのでは、と思っていましたが、この左フックに阿久井は早々と対応。もともとあるパンチングパワーとフィジカルパワー、それに加えて自らプレスをかけつつ固いブロッキングで相手に何もさせないという技術、これは本当に素晴らしかった。

 

 

 

このボクシングはサニー・エドワーズも崩せるだろうし、バムだってわからない。そしてこの二人がいなくなったフライ級、ダラキアンに勝利した事実を考えると、もはやフライ級最強と言って差し支えはないでしょう。

次のリング登場が待ち遠しい。

井上拓真vs石田匠

波乱の初回、石田のジャブカウンターは見事なタイミングでした。

しかしその後は完封と言える内容であり、またも日本人強豪を退けた井上。

パンチアングルの多彩さ、そのセレクトの良さ、近い距離でも遠い距離でもほぼ完璧なディフェンス能力。

井上拓真を応援している身としてはあの石田を相手にしても本当に安心して見ていられましたし、石田を応援する人たちからすれば本当に歯痒かったと思います。

 

 

 

「Final CountDown」で入場した石田には、悲壮な決意も見えたように思えましたが、敗戦後、あっさりと再帰宣言。勝手にラストチャンスとか言ってしまっていましたが、石田はまだまだ衰えているようなところも見えないのでもちろんこれは大歓迎。

ただ、現在のバンタムの壁は高いですし、さらにその壁を日本のボクサー、ボクシングファンがしっかりと認識できている状況です。

ここからしばらくはまだ石田にチャンスが回ってくるタイミングはなさそうですが、腐らず3度目に繋げて欲しいものですね。

ジェイソン・マロニーvs武居由樹

色々な方が動画で言ってもいますが、武居由樹への歓声はものすごかった。

それまでの二つの世界タイトルマッチを大きく凌ぐもので、私自身としても「武居ってこんなに人気なの」と感心しました。

確かに人気の出るキャラクターであり、背負っているものもドラマティック、那須川天心よりも武居のことを応援するボクシングファンも多いでしょう。

 

 

 

強敵、ジェイソン・マロニーを降した武居由樹、彼にはどんな道が待っているのか。

まず一つはその体躯はバンタムを越えているようにも思え、どこまでこの階級でできるのかは不明。

多くの人が気になっている後半失速に関して言えば、ペース配分だったり力の入れ方だったりで変わってくるでしょうから、それは「ボクシングキャリア」が解決してくれるでしょう。

そのほかにも長い手足という恵まれた体躯、サウスポーであること、何よりもそのパンチングパワー、対戦相手が警戒すべき全てを持っている、ということから、自分の戦いがしやすい武居は、インサイドではまだまだ戦えないことを露呈しました。

こういったすべてのことが「伸び代」と捉えれば、これはここからとんでもない化け物になっていくのではないでしょうか。

この、「いろいろ穴がある状態」であのジェイソン・マロニーに勝ってしまったのです。

ちなみに、私が武居の今戦で最も感心したことは、そのステップワーク。マロニーの細かなステップでの前進に対し、それよりも速い(というか大きい)バックステップで攻撃を当てさせなかったあのステップは、それこそスタミナを消費するものであろうかと思いますが、かなりのファイターは近づくことができないでしょう。そこに来て、無理に近づこうとすればあのパワーパンチが飛んでくる。

 

 

 

これはとてつもないムーブメントが起こりそうな予感。すでに今更ですが、今後の武居由樹には大注目です。

井上尚弥vsルイス・ネリ

そしてメインイベント、こちらもなんと井上が初回にダウンを奪われるという波乱の幕開け。なのでこのアマプラ興行、波乱が起きなかったタイトルマッチは、唯一ユーリ阿久井vs桑原の一戦だけだったことになります。

井上尚弥がダウンを奪われてから挽回したこと、その前の気負い云々については他で多く語られているので割愛するとしても、とにかく「すごい」しか言葉が出てきません。

ルイス・ネリは己を捨てて初回からブンブン振り回す、という感じではなかったものの、ある意味いつも通りくらいのアグレッシブさで、前に出てきてくれたから素晴らしい戦いになりました。

 

 

 

ちなみに井上が試合を決めた右アッパーから右ストレートのコンビネーション、右のダブルは井上拓真も石田を相手によく使っていましたね。あのコンビネーションは今後流行るかも。(パヤノ戦後、何かとオーソドックスのボクサーがサウスポーの内側に入ってのワンツーを打ちたがったように)

これからも、井上尚弥は進みたい道を行けば良い。

私たちファンはそれについて行って、彼のパフォーマンスを見せてもらうだけです。

井上は「これからは自分のために戦う」と公言していますし、私たちファンは置き去りにされないようについていきましょう。彼が煽りたければ煽れば良いし、スーパーバンタムに留まりたいと言えば留まれば良い。

そしていつしか機会が来て、フェザー級に上がることになれば、今度は日本でスーパーバンタム級が戦争状態になります。

優れた王の君臨は、国内に平和をもたらします。

 

 

 

日本のスーパーバンタムは、しばらく2番手以下の争いをすることにもなるのでしょうが、それもまた時代の妙。

兎角この日本史上、どころか世界史上最高に位置する現代の「The Greatest」の一挙手一投足を見逃さないようにしましょう。

井上の今後の戦いと気になること

試合後、サム・グッドマン(オーストラリア)がリング上に招き入れられ、交渉を開始することが明かされました。

グッドマン陣営としては7月に調整試合を挟んで12月に試合、という希望を出していますが、井上側は9月に戦いたいとのこと。

これはグッドマン陣営に選ぶ権利はないでしょう。

グッドマンと9月に日本(たぶん有明アリーナ)で戦うとすれば、これでIBFとWBOの指名試合をクリアすることになります。

すると残りはWBAのみであり、WBAの指名挑戦者はムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)。

 

 

 

このアフマダリエフと12月、イギリスでぶつかって今年が終わる、というのが最高の2024年の青写真でしょう。そして十中八九、これは叶うことです。なぜなら彼は今やカネロ以上に「戦いたい相手と戦える」権利を持った稀有なボクサーだからです。

さてさて、おおよそ年内の予定が固まったところで、気になるのはPFPの行き先。

リングマガジンのPFPランキングは週末に会議が行われるため、月曜日に試合を行なった井上の評価は今週末に下されるのでしょうか。

と、思ったら5/10にPFP1位に返り咲きましたね。

今週末はロマチェンコvsカンボソスはありますが、そのほかには井上のPFP1位を脅かすものではありません。

翌週末、ウシクがフューリーに勝てばPFPキングはウシクになるかもしれません。ただ、勝ち方によってはならないかもしれません。

クロフォードはまだもう少し先のリング登場なので、フューリーvsウシクが終わって順位変動がなければそれまでは安泰ということになるのでしょう。

そういえば中谷潤人がPFP10くらいに入った時に、「日本人が二人もこのランキングに入るなんて史上初」みたいに呟いている人を見かけた(ような気がする)が、井岡が10位に入った時も、内山高志と山中慎介が下位に入ったこともあるので、史上初ではない。

中谷の良いところは「PFP1位になる」と明確に宣言していることで、これはもはや井上尚弥を倒す、と公言していることと同義。

いつしか起こるであろうこの戦いを期待したいものです。

もしかすると、井上尚弥が早々のフェザー級挑戦に乗り気ではないのは、この若きサウスポーをこの場所で待つ、なんていう考えが。。。

あったら良いなと思う。そうなると激突は2025年初頭、東京ドームです。

 

 

 

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