信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】ワシル・ロマチェンコvsジョージ・カンボソス!日本の次はオーストラリア、オセアニアボクシング隆盛記!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

エマヌエル・ロドリゲスの襲来、カネロvsムンギア、そして東京ドーム。

GWの後半はまさにお祭り騒ぎと呼ぶに相応しい喧騒で、それは東京ドームで井上尚弥がルイス・ネリをノックアウトした時、最高潮に達しました。

井上の試合はいつもエキサイティングで、本当に面白い。

さて、ここで井上ロス、なんてものにかかる暇がないほど忙しいのがボクシングファンで、祭りの後にはすぐに次のお祭りが来ます。

日本と同じく黄金期を迎えている、オーストラリアでの興行。

オーストラリア国外のビッグネームを呼び込むことに成功したのはトップランクとディベラ・プロモーションが共同でプロモートするジョージ・カンボソスJr、敵地に赴き戦うのは真の王者、ワシル・ロマチェンコ。

オーストラリアのボクシング史上屈指と言えるビッグイベント、今回のブログはそのプレビューです。

 

 

 

5/12(日)オーストラリア・パース

IBF世界ライト級王座決定戦

ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)17勝(11KO)3敗

vs

ジョージ・カンボソスJr(オーストラリア)21勝(10KO)2敗

メインイベントはワシル・ロマチェンコvsジョージ・カンボソスJr。

オーストラリアの歴史上を紐解いても、3団体王者はいないはずで、単純な実績を見ると史上最も成功した王者、とも言えそうなジョージ・カンボソス。

2013年にプロデビューしたカンボソスは、それから7年間、世界のボクシングファンの知るところではありませんでした。

キャリアを振り返ると、2018年からオーストラリアを出て戦っていますね。

アメリカはもちろんのこと、マレーシア(!!)でも戦っており、マレーシアはパッキャオvsマティセーのアンダーカードにセットされていたようです。

その後はギリシャでもイギリスでも戦うというロードウォリアーっぷりは、やはりジェイソンやアンドリューのマロニー兄弟とも被る部分がありますね。オーストラリア人ボクサーは、自国に留まるわけにはいかなかったのでしょう。

 

 

 

イギリスの戦いではリー・セルビー(イギリス)を破って世界タイトルへの挑戦権を獲得、ただ、その前のミッキー・ベイ(アメリカ)戦も含めてスプリットの判定勝利でもあり、圧倒的勝利でタイトルを期待される挑戦者、とはいかなかったようです。

それでも、あのロマチェンコを破ったテオフィモ・ロペス(アメリカ)からダウンを奪っての判定勝利を挙げるのだから、ボクシングというものは本当に何が起こるかわかりません。

2021年のアップセットオブザイヤーにも輝いたこの一戦で大いに名前を打ったカンボソスは、地元オーストラリアでの凱旋防衛戦。ただ、この試合はWBC王者のデビン・ヘイニー(アメリカ)との世界ライト級4団体王座統一戦であり、カンボソスは初黒星を喫します。

再選条項があったらしく、おそらく多くのファン、関係者は「無駄だ」と思いつつもその試合を見守り、合計24ラウンズに渡るヘイニーの全くエキサイティングではないアウトボックスを見守る羽目になってしまったのです。

 

 

 

この連敗を経ても挑戦者決定戦に出られる、というのは大変に恵まれています。

ヘイニーへの連敗の後、マキシ・ヒューズ(イギリス)との挑戦者決定戦に出場、超微妙な判定勝利を得て王座決定戦のチャンスを掴み取っています。

↓ヒューズが勝ったと思った観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

そもそもカンボソスの圧勝というのを見たことがない。

本当の実力は未だ謎であり、ロペスに勝利したということぐらいしかない。(それは素晴らしいことなのですが)

なのでロマチェンコの負けは考えられない、と言いたいところ。

ロマチェンコについて今更キャリアを振り返る必要はないでしょう。

前戦ではデビン・ヘイニーに敗北してからの復帰戦で王座決定戦のチャンス、というのは、もしかするとボクシング界から真の王者への恩返しなのかもしれません。

ロマチェンコの3敗というのは、デビュー2戦目で挑んだ世界タイトル戦、ウェイトオーバーしたオルランド・サリド(メキシコ)に喫したものと、テオフィモ・ロペスとの微妙な試合で喫したもの、そしてロマチェンコ勝利を推す声も多いデビン・ヘイニー戦。

 

 

 

正直、ヘイニー戦でもロマチェンコがどれくらい衰えているのか、は怖かった。

この日のロマチェンコは、全盛期ほどではもちろんありませんが、想像していたよりは動けていました。ただ、当時からスーパーライト級でも見劣りしない体躯を誇るヘイニーと、ライト級でも限界を突破している雰囲気のロマチェンコでは大きな体格差があり、ヘイニーが体格差を活かして非常に上手く戦った、と感じます。

そこから1年、ロマチェンコの現在地はいかほどか。

衰えたとしても、カンボソスには負けない、と信じたい。

オッズもロマチェンコ-650、カンボソス+510と出ており、明らかなロマチェンコ優位。

しかし、地元オーストラリアでの大興行、カンボソスにも秘するものがあるはずで、カンボソスにとってもラストチャンスになり得る試合でもあります。ちなみにカンボソスに全くチャンスがないか、というとそうではなく、ここ最近のロマチェンコはスタミナなのか集中力なのか後半に落ちることが多いので、そこを突ける可能性はあります。

カンボソス、マロニー兄弟をはじめ、オーストラリアのボクサーたちは非常に運動量が多く、またそれをフルラウンド継続できるスタミナを持っています。これはオーストラリア人ボクサーの怖いところで、よほどのことがない限り動きが落ちません。

それでも、ここはロマチェンコらしい圧勝劇を期待し、王者の大復活を見届けたい。

 

 

 

WBC世界スーパーフライ級暫定王座決定戦

アンドリュー・マロニー(オーストラリア)26勝(16KO)3敗

vs

ペドロ・ゲバラ(メキシコ)41勝(22KO)4敗1分

当初はカルロス・クアドラスvsアンドリュー・マロニーというWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチでしたが、クアドラスが怪我で離脱。

これは正式発表された後、秒で撤退が決まってた記憶がありますね。

そしてマロニーの相手はゲバラに代わり、WBC世界スーパーフライ級暫定王座決定戦となります。

。。。。何かおかしくないか?

そもそもクアドラスは2023年11月にWBC世界スーパーフライ級暫定王座決定戦を戦い、クアドラスがスプリットの判定勝利により戴冠。WBCの正規王者はファン・フランシス・エストラーダ(メキシコ)、優遇されるメキシカン王者は防衛戦をしなくても剥奪されることもなく、じっくりと対戦相手を選んでいたから、この暫定王者との王座統一戦が組まれることはなかったかもしれません。

 

 

 

なので暫定王座の防衛戦、という形でマロニー戦が組まれたと思うのですが、ここで王者が離脱、剥奪されてしまったのでしょうか、WBCのホームページにクアドラスの名前は無し。

何の脈絡もなく、前回の王座決定戦から半年の期間を経て王座決定戦のやりなおし(?)というのはWBCらしいと言えばらしいですが、誰かツッコまないものなのか。

アンドリュー・マロニーもペドロ・ゲバラも、我々はよく知るボクサーであり、良いボクサーでもあります。

マロニーはジャブから入る非常に総合力の高いボクサーであり、とにかく穴が少ないのはジェイソン同様です。足も手もよく動き、さまざまなことに対応できるボクサーファイターです。

ゲバラはメキシカンらしくない、長い距離でジャブとストレートを主体とするボクサーで、あんまりブンブン振り回すイメージはありません。懐が深いゲバラ、このボクシングは歳をとってもある程度衰え知らずとも言えます。

 

 

 

ここは中間距離の戦いであり、まっすぐに基本に忠実なボクシングをしてくるマロニー、ジャブやストレートを主体も基本に忠実とまでは言えないゲバラ、どちらが距離を制するのかが見ものです。

とはいえ、近くでも旺盛な手数で戦えるマロニーの方が引き出しは多いのではないか、と思われ、さらにオーストラリアという開催場所も伴って若干の優位、でしょうか。

ジェイソンが負けてしまった今となっては、黄金期と言えるオーストラリアのボクシング界に世界王者はゼロ。メインはあまり(オーストラリア人世界王者に)期待できないがため、ここは絶対に負けられない戦いです。

ということでここはアンドリュー・マロニーを応援、王座返り咲きに期待したいところです。

配信情報

この興行は、アメリカではESPN、日本ではWOWOWが生配信してくれます。

日程は5/12(日)11:00からで、オーストラリアの興行はちゃんとアメリカのプライムタイムに合わせてやるところが素晴らしい。

日本でも日曜日の日中にやれば、もっと多くの人たちが時間を気にせず会場に足を運べる上、終わった後にたくさんの人たちがその近辺で経済活動を行える、地方の人もその日のうちに帰れる、そしてアメリカへのアピールにもなる、と考えれば良いことずくめの気がしますが。

オーストラリアのパースと日本の時差は1時間、日本でもその時間で可能なはずですからね。

 

 

 

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